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nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

「ルールがないからやってしまおう」が世の中を窮屈にする。

社会 政治 食と生活

平成27年6月1日の道路交通法改正で自転車にも自動車のように罰金制度が制定されました。

「ルールがないからやらかしても罰金はない、自動車はまずいが自転車ならOK」と思っていたのかは知らないが、無茶な運転で死傷者が相次ぐ事態になり、この状況を何とかしろという世論に押されてとうとう罰金制度ができました。

 

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/bicyclette/jmp/bicyclette.pdf#search=%27%E9%81%93%E8%B7%AF%E4%BA%A4%E9%80%9A%E6%B3%95+%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%27

道路交通法第54条第2項】歩行者に(むやみに)ベルを鳴らすのは禁止

歩行者に対してむやみに(威嚇するように)ベルを鳴らすと違反になります。

危険を防止するために、止むを得ない状況を除き、ベルを鳴らすことは違反となります。(意味もないのに鳴らすなということです。)

◆罰則:2万円以下の罰金 罰金だって

(このルールは誤解されている。絶対鳴らしてはいけないと自転車の使用者も歩行者も思い込んでいる。

誰も鳴らさない、絶対鳴らさない。音もなく自転車が歩行者に迫り接触し却って危険な状態になっている。

  1. 2回チリンと鳴らすのはOK、威嚇するように連打するのは禁止とわかりやすく周知した方がいいと思う。

『【道路交通法第71条】警音器(ベル)が壊れている自転車を運転すると違反となる』

(運転者の安全義務)

というルールがある。自転車にベルが付いていることが前提になっているのですから、「必要なら鳴らせ」ということです。

今の状態はみんなベルが壊れているのと同じで、71条違反OKになってしまっている。

威嚇的ではなく必要だから普通に鳴らしたのに文句を言われたら、道交法71条で認められている。と言ったらいい)

 

☆★☆

道路交通法第71条】自転車に乗っての犬の散歩は 事故を起こせば飼い主(自転車使用者)の安全義務違反が適用されて責任を問われる 犬が突然走り出さないという保証はありません。

◆罰則:5万円以下の罰金

大型犬は運動が足りないかもしれないが、道路ではないところで運動させて下さいということになりました。

 

☆★☆

道路交通法第71条】スマホ・携帯(ながら運転)禁止

これも安全義務違反が適用されます。歩行者との重大な傷害死亡事故の原因はこれが多い。

※停止時は使用できます。

◆罰則:5万円以下の罰金

(自転車が歩行者を轢く死亡事故での民事訴訟で1億円近くの賠償金にまで至ったケースもあります。 自転車の不注意で家族の人生が変わってしまうこともあります。 自転車をナメたらエライことになります。)

 

☆★☆

飲酒運転の罰金は重い。

 

道路交通法第65条】酒気帯び運転

■5年以下の懲役、100万円以下の罰金

(酒飲んだから自動車を運転できないからって自転車で帰ってもアウト!)

 

傘さすのもダメ

 

道路交通法第71条】傘さし運転禁止(固定器具もだめ) 視界が悪くなるものを手で持つのも、担ぐことも禁止。

固定器具については

「積載物大きさ制限超過違反となります。積載物の長さ及び幅の限度は、それぞれの積載装置の長さ又は幅に、0.3メートルを加えた長さ及び幅を超えないこと、高さの限度は、2メートルからその積載をする場所の高さを減じたものを超えないことと定められています。したがって、「傘立て器具」に傘を積載した場合に、傘の幅が「傘立て器具」(積載装置)の幅に0.3メートルを加えた長さを超える場合や、傘の上端が地上から2メートルの高さを超える場合は違反となります。」

◆罰則:5万円以下の罰金

子供のときからフツーにやってたけど、とうとう罰金制になってしまったから雨の日はカッパかレインジャケットが必須になりました。

 

道路交通法第71条】イヤホン・ヘッドホン禁止 両耳か片耳かの問題ではなく、運転に集中できなくなるのが問題なのです。

◆罰則:5万円以下の罰金

道路交通法第19条】自転車の2台並走禁止(並進通行の禁止)

友達や恋人と並走しながらお話ししたらダメ、話したかったら歩いてということです。

◆罰則:2万円以下の罰金

映画やテレビドラマでも並走シーンはNGになるのだろう。あ~あ

 

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道路交通法第17条】車道通行が原則、右側通行禁止 自動車と同じく左側を走行すること。(但し端を走ること) 路側帯・自転車道がある場合はそこを走ること。

◆罰則:3ヶ月以下の懲役、5万円以下の罰金

※信号無視、遮断踏切立ち入りも同様の罰則

 

道路交通法63条4】歩道では徐行・路側帯でも譲る。

基本的に「標識で許可された場所」普通自転車歩道通行可の標識がある場合

「運転者が13歳未満・70歳以上の高齢者か身体が不自由な場合」「交通状況から止むを得ない場合」を除き、.歩道を走ってはいけない。

歩道を走る場合は「車道側を徐行」しなければいけません。

歩道上で歩行者が横切るときは自転車が一時停止して譲ることが求められる。

◆罰則:2万円以下の罰金

 

☆★☆

もう自動車と同じ

 

道路交通法第43条】一時停止無視禁止

◆罰則:3ヶ月以下の懲役、5万円以下の罰金

 

道路交通法第52条】夜間の無灯火運転

◆罰則:5万円以下の罰金

 

道路交通法第8条】自転車も一方通行の出口からの進入はNG

※ただし補助標識で「自転車を除く」と表記してあればOK。

◆罰則:5万円以下の罰金
 

道路交通法第63条】児童のヘルメット未着用禁止 子供を同乗させる場合、保護者にはヘルメットの着用義務があります。 罰則はありませんが、無茶な運転者から子供を守るために着用しましょう。 物騒な世の中になったものだ。

☆★☆

これでも死傷事故が相次いだら、今度は大人もヘルメット着用義務とかいう話になりかねない。

そんなことになったら面倒だから無茶しないでくれ。

 

 

罰金がないから、ルールがないから、やっちまえ、やってOK、やり得だ。

その考えと行動で被害者が出ると、何とかしろという世論が形成されて新しいルールができてしまう。

やっちまったら新しいルールができて世の中が窮屈になると思ってほしい。

 

☆★☆ 

女性専用車に乗車する男

 

駅員から注意されても降りない、そんな法律あるのか、どうだ ドヤ顔で居座る。

してやったり、法の穴をついてやったと得意顔、ヒーローになったつもりか。

余計なことをしないでほしい、法律ができてしまう。

 

法律がなくても遠慮するのが生活の知恵だろう。

文句を言われる度に そんな法律どこにある。では鼻つまみ者です。

道を譲らないで、席を譲らないで、そんな法律どこにある。

合流車線でメインを走っているから譲る義務はない、そんな法律どこにある。と言っていたら渋滞はひどくなる。

 

☆★☆

法の穴をついたら、穴を埋める法律ができる。

 

当局に「ここに穴がありまっせ」と教えることになる。

法律が出来たら一番に面倒に思う人が、法律ができる “きっかけ” を作るというパラドックス

 

法律が増えるほど取り締まる側も取り締まられる側も面倒になる。手間が増える、書類が増える、税金が投入される。

法律がなくても、これ以上はヤバイ、この辺で譲っておこう、という生活の知恵でやってきた。

法律がないからやっちまえ。その結果、新しい法律ができる。その過程で国会や官公庁で予算が投入される。

法律がないからやっちまえ=税金をもっと使え。です。

☆★☆

やりすぎはダメ

 

グレーゾーンで対処してきたのに、法律になったらブラックゾーンになって融通が利かなくなる。

法律がないからやっちまえ=グレーゾーンをブラックゾーンにして。です。

善良な人も巻き込まれる、関係ない人も窮屈な思いをすることになる。だから余計なことはしないでほしい。

 

それではまた。

「ちっちゃいこと」 に命をかけないでほしい

歴史 社会 政治 職 仕事

命をかける という言葉を簡単に使っていないか。

「契約・注文を取ることに命をかける。」   

「この話は嘘じゃありません、本当です、信じて下さい、命をかけます。」

「絶対だな、命かけるな、いいな。」

 

昔は命をかける価値があることに命をかけられていたが、今は命をかける程のないことでも 命をかける と言っているんじゃないか。

昔は命を狙われた、本当に命がかかっていた。今は誰にも命を狙われていないのに簡単に「命をかける」と言う。

☆★☆

幕末の日本は立場・意見を表明することには命がかかっていた。

幕末明治の日本は独立を保てるか植民地にされるかの瀬戸際で、立場・意見の相違で暗殺されていた。立場・意見を表明することには命がかかっていました。

朝廷の勅許を得る前に日米修好通商条約を締結したことで幕府の大老 井伊直弼は違勅であると非難されました。

幕府の内部抗争に端を発した安政の大獄(将軍の跡継ぎ問題で紀伊家の徳川慶福(家茂)を推す派と水戸家の徳川慶喜を推す派(一橋派)の対立があり、勅許を得る前に条約を締結したことを理由に一橋派が武力で政権打倒を企てていたことが発覚し、幕府は関係者を厳しく処罰しました。)による反発から脱藩した水戸藩士らが桜田門外で登城する井伊直弼を暗殺しました。(桜田門外の変

 

勅許を待って時間を浪費している猶予はありませんでした。

 

清とのアロー戦争を休戦にした英仏が押し寄せる前に米国と前例をつくる必要がありました。

弱肉強食の時代でした。砲艦外交の時代でした。

米英仏露に力任せで開国を迫られたら、攘夷派が反発して外国船、外国人を襲いかねません。

それを口実に列強は近代兵器による武力行使で日本を植民地にしてしまいます。

列強に対抗する力を得るためには、不本意な条約であっても貿易によって近代兵器を手に入れるのが先でした。

 

歴史は残酷でした。幕府が稼いだ時間で薩長は武器を買い、製造し、抵抗し、外国から面倒な相手と見られることに成功しました。

世界の海千山千に対抗するには海千山千の薩長(失礼)が政権を握るのは歴史的必然でした。

薩長に嵌められるような幕府(失礼)では19世紀の日本は世界の海千山千に対抗できませんでした。

 

 あの時、開国をしなければ日本はアジア諸国や清の二の舞いになりかねなかった。

だから豪徳寺(東京都世田谷区豪徳寺2-24-7)の近くを通る時は立ち寄って井伊大老の墓前でお礼をします。

 

☆★☆

閑話休題

「契約・注文を取ることに命をかける。」 

 ハァ…… 幕末は自らの決断と行動が何千万の人の命と生活がかかっているとの使命感で命をかけていました。

あんたが注文を取ることが何千万の人の命と生活に影響するの?

注文が取れなかったからと言って何をするわけでもありません、命をかけるの言いっ放しです。何かされても迷惑だし。

☆★☆

「この話は嘘じゃありません、本当です、信じて下さい、命をかけます。」

 自分で見たの?聞いたの?えっ人伝(ひとづて)に聞いた話?それに命かけちゃうの?あんた命いくつ持ってるの?

 

自分で見たって?どうやって見たの?中に入れたの?不法侵入じゃないの?入ってないって?壁やカーテンを透視できるの?壁の向こう側の会話が聞こえるの?想像だけど間違いないだって?

中々信じてもらえないから、つい命をかけますって言ってしまっただって?

 

簡単に「命をかける」と言う人は “おっちょこちょい” なのです。

☆★☆

「絶対だな、命かけるな、いいな。」

 

子供の遊びなら実際にかけるのはメンコやカードでした。

これを大人がやったらシャレになりません。

「命をかける」と言う上司は要注意です。

実際に命をかけるのは本人ではなく、命をかけさせられるのは部下だからです。

 

夜中、明け方に携帯、メールで呼び出される。俺が起きてるのに寝てるんじゃない。俺の体は俺のもの、他人の体も俺のもの、自分のタフネスと他人のタフネスは同じに決まっている、他人と自分は違うなんて考えたこともない。夜泣きをする赤ちゃんと同じです、でもちっとも可愛くない。

朝、昼の業務時間中になぜ指示を出せないのか、昼間は寝ているのか、寝不足で朝昼は集中力が落ちているのではないか、頭がフル回転していないのではないか、夜中になってからようやく頭がフル回転し始めてまわりを引きずり回しているのではないか、それは上司の失敗です、自分の失敗を部下にカバーしてもらおうとしているのです。

 

威圧的な態度を取るのは弱みがあるからです、弱みを隠すために威圧的な態度を取るのです。こんなことを続けていたら仕事の質が落ちて顧客に迷惑をかけることになる、その結果、会社の信頼が損なわれる。失敗の責任はしっかり取らせたらいい。

 

ただし愚痴は言わない

 頑張っていますとアピールする、無茶な仕事をさせられている(仕事の進め方とは言えないやり方)ことが周囲にも上の上にもわかるようにする、外部に影響が及ぶ失敗しそうな仕事の振り方をしたのが誰なのかわかるようにする。

 

☆★☆

火のないところに煙は立ちませんだって?

 火がなくても煙は立ちます、噂の発信者による噂を信じさせるためのセットツールが「火のないところに煙は立たない」だからです。

「火のないところに煙は立たないって言うじゃありませんか」「その話、誰から聞いたの?」「それは言えません」(お前やあ)

☆★☆

”ちっちゃい”ことで「命をかける」と言われたら眉つばものの話と考えた方がいい。

そこまで言うのなら信じようなんて考えてはいけない。

人の悪口なんかに命をかけないでほしい。そんなに軽い命なのか、自尊心はないのか。

 

人生をかけていると言い換えてみる

 

「この競技に人生をかけている」「この仕事に人生をかけている」と言われると共感したくなる、そういうことに出会えたことを羨ましく思う。

「人生をかけている」を「命をかけている」という言い方をする人もいる。「陸上に命をかけている」「野球に命をかけている」道を究めたい、奥義を究めたい、技術を究めたい、達成して喜びを分かち合いたい、真摯に取り組んでいる、そういうことに命をかける(人生をかける)という言葉を聞くと嬉しく思う。

 

 

『君の名は』は名前を書いてはならない物語だった。

エンタメ 食と生活

hlo.tohotheater.jp

 

 

nikoichix.hatenablog.com

 

 劇中、ご神体を囲む岩場で瀧と別れた三葉は

「瀧くん、瀧くん、瀧くん、君の名前は瀧くん、大丈夫、絶対忘れない。」と心の中で叫んでいました。

しかしテッシーと変電所を爆破した後、名前を思い出せなくなりました。

「大事な人、忘れてはいけない人」の名前を思い出せない悲しみの中で山道を駆け下り、傷つき力尽きて躓き転倒する。

倒れて見上げた宙で彗星が割れたのが見える。

糸守湖に割れた彗星が映っている。

……もう間に合わない、絶望が襲う、手のひらに名前を書いてもらったことを思い出す。

「目が覚めてもお互い忘れないようにさ、名前書いておこうぜ」

最後に大切な人の名前を見ておこうと思う。

三葉の右の掌に書いてあったのは名前ではありませんでした。

“すきだ“……「これじゃあ名前わかんないよ」

“すきだ“ 昨日「誰?お前」と言った人が ”すきだ”

心が高揚する、力が湧いてくる。

泣きながら笑って顔を覆って立ち上がる。

(このタイミングでよかった、名前じゃなくてよかった、瀧は何よりも伝えたいことを書いたんだ、名前を思い出せない場面にハラハラして 手のひら と心で叫んだ俺は完敗した。)

☆★☆

“瀧” と書いてあったらどうなった?

 

1、「瀧くん、瀧くん」と倒れたまま泣いている三葉、隕石が墜ちてきて死亡。

(イヤだ、そんな結末はイヤだ、仕切り直し)

☆★☆

2、「瀧くんと絶対に会う、絶対に死なない」

父の下に走り映画のあらすじ通りに三葉の家族も町の人々も避難して助かります。

 

三葉は瀧くんを探しに東京へ行きます。

隕石が落下した年の 瀧 は中学2年です。そこへ高校2年の三葉がやって来ました。

「あの時の変な女」 

律義な瀧は手首に巻いた組み紐を返さなければならないと思います。

「あのぉ これお返しします。」

 

時間の結びがほどけました。

組み紐を差し出したその先に三葉の姿はありませんでした。幻のように消えてしまいました。3年後に渡すべき組み紐を手放した瞬間、三葉たちの運命は途切れました。

(イヤだ、そんな結末はイヤだ、仕切り直し)

☆★☆

3、「お前さあ、知り合う前に会いに来るなよ、わかるわけないだろ」

瀧の言葉を三葉は思い出しました。3年待ちました。

 

東京に出て大学2年になった三葉は瀧に会いに行きます。

 

あの時、瀧の手のひらに名前を書く時間がありませんでした。

書きかけの1本の線がありました。

「なんだ、これ」「俺 こんな場所で何してるんだ」

☆★☆

東京に帰った瀧は司たちからメル友に会いに行った話を聞かされます。

しかし糸守町の人々が隕石災害で亡くなったという歴史が変わっているので、死亡者名簿の話はなく、会えず終いの笑い話になっていました。

 

みんな移住したんだから会えるわけないだろう、人騒がせな。

しかし納得できない瀧は司と奥寺先輩を置いてひとり山中に向かい、カタワレ時に三葉と会いました。

それなのに記憶がない。

彗星が落下した3年後の今の自分が糸守町のスケッチ画を何枚も描いたのはなぜなのか?

朝 目覚めたとき、わけもなく涙が流れているのはなぜなのか。

 

高校2年生の瀧と大学2年生の三葉が出会い(再会し)ます。

俺の名前を知っているという。

俺が手のひらに書いたという。

糸守湖を囲む岩場で会ったという、俺の記憶が途切れた場所だ。

自分の中の謎が解けた気がした、運命を感じた。

☆★☆

社会人の3年の年の差は問題になりません。

 

しかし、高校2年生と大学2年生の組み合わせは周囲には道ならぬ恋を想起させました。

立ちはだかるのは三葉の父 俊樹だけではありません。

奥寺先輩が対抗意識を抱いて瀧に急接近します。

三葉の意識が入った瀧を可愛く思った司は、三葉を可愛い年上の女性と意識します。

 

瀧を巡って三葉と奥寺先輩が、三葉を巡って瀧と司が

四角関係の勃発です。

大学受験を控えた瀧は心乱され、様子の変化に気付いた瀧の父も気にかけます。

周囲の思惑と障害で2人は関係を温め合うこともできない。

名前を知らなければこんなことにはならなかった。

名前を知らなければよかった。

☆★☆

あの時、ご神体を囲む岩場で、お互いの手のひらに名前を書いたら2人の関係は進展しない、障害が起きる。

名前を書いてはいけない物語でした。

 

「目が覚めてもお互い忘れないようにさ、名前書いておこうぜ」

と言った瀧が名前をなぜ書かないのか、書いたら物語は破綻する。

そのために瀧は名前を書かないキャラクターとして描かれた。

 

三葉はノートに書かれた “お前は誰だ” の問いかけに照れることもなく瀧の手のひらに “みつは” と書きました。(自己紹介しました。)

瀧は「なんだ、これ」、“お前はなんだ、この人生はなんだ” と三葉の腕に書きなぐります。

瀧(三葉)は周囲から瀧と呼ばれて名前が瀧であることを知ります。

三葉(瀧)は照れて自分の名前が瀧であると三葉に対して自己紹介しませんでした。

奥寺先輩とのデートのセッティングも三葉の手腕でした。奥手の瀧にはできませんでした。

 

「目が覚めてもお互い忘れないようにさ、名前書いておこうぜ」

とは言うものの こっ恥ずかしくて 名前が書けるものではありませんでした。

(平仮名で たき と書くのか、片仮名で タキ と書くのか、漢字で 瀧 と書くのか、それともローマ字で TAKI と書くのか……書けない)

でも気持ちは伝えたいと不器用に “すきだ” と書くのでした。

☆★☆

脚本おそるべし

 

映画のラストに導くために、結末を破綻させないために、台詞を選ぶ、行動を記述する、その台詞を言うことが、行動を取ることが不自然にならない性格設定。

 

連絡が取れなくなった三葉に会いに行くために旅に出る、司と奥寺先輩を宿に置いてひとり山中に向かう。そういう行動力のある男だと予感させるために三葉(瀧)が机を蹴り倒すという描写。

 

“練られた脚本” という言葉を映画評論で読んだり聞いたりしたことはある。

それがどういうことかは、よくわからなかった。

つまり読んだり聞いたりしてわからなかった。

 

ブログを書いてみて、こういうことかと思った。

わからなかったら別の条件を設定して自分で想定してみることだと思った。

 

それではまた。

主砲弾を撃ち込まれても誘導徹甲爆弾艦底貫通からも生還した英戦艦『ウォースパイト』―また最も多くの主砲弾を発射した戦艦

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WARSPITE―戦争を軽蔑する 

 

こういう名前を戦艦につけるとはなかなかにひねています。

クイーン・エリザベス、キングジョージ5世、ネルソン(英)、ビスマルクシャルンホルストグナイゼナウ(独)、リシュリュー、クレマンソー、ジャン・バール(仏)といった人名をつけることが多い欧州戦艦の中でも異彩を放っています。

日本、アメリカなら大和、武蔵、長門ウェストバージニアアイオワサウスダコタと地名を付けます。

 

チャーチル肝いりの戦艦であった。

 1912年(日本では明治45年7月30日 明治天皇崩御 大正元年となります。CHINAでは孫文中華民国の臨時大統領となり宣統帝が退位し清朝の終焉、袁世凱大総統に就任しました。時代の変わり目でした。 タイタニック号が沈没した年でもあります。) 海軍大臣 ウィンストン・チャーチルは建造を計画している5隻の戦艦に各国に先んじて強力な武器15インチ砲を搭載することを決定した。(従来は13.5インチ砲)

 

従来の戦艦のレイアウトは5砲塔10門でした。砲塔を艦橋の前方艦首甲板に砲塔を2基、中央煙突方法に1基、後部甲板に2基配置しました。砲弾の重さは635キロでしたので10門の発射で6,350キロでした。

15インチの場合は砲弾の重さは870キロ、煙突後方の砲塔をなくして4砲塔8門にしました。艦首甲板と艦尾甲板に2基ずつです。第二次大戦の戦艦で見られるスタイルになりました。

870×8=6,960キロで13.5インチの従来艦を上回ります。

煙突後方の砲塔をなくしてボイラーを増やし25ノット(1ノット=時速1.852キロ 時速46.3キロ)と従来の戦艦を3ないし4ノット上回る速度を実現しました。

☆★☆

ノルマンジー上陸作戦から終戦まで1586発の主砲弾をドイツ軍陣地 要塞に撃ち込む。

 

上陸地点 6月6日 スウォード・ビーチ 314発

6月9日 ブルービーチ 96回の斉射 96×6門 576発、   

6月11日 ブルターニュ半島ブレスト 50回の斉射 50×6門 300発

8月24日 213発

ル・アーブル 183発

1944年11月1日 オランダ海岸 ワルヘレン島に取り残されたドイツ軍に対する砲撃で353発を撃ち込みウォースパイトは戦闘を終えた。

第一次第二次世界大戦を通して海戦と陸上艦砲射撃で3455発を超える主砲弾を発射した。

最も大量の主砲弾を発射した戦艦であった。

☆★☆

3455発以上の主砲弾発射

 

対ドイツ海軍 北海

ジュトランド沖海戦 259発

ナルヴィク海戦 134発

 

対イタリア海軍 地中海

カラブリヤ沖海戦 37回の斉射 37×8門 296発

マパタン岬海戦 60発

 

対イタリア陸軍

パルティア砲撃 136発

 

対ドイツ陸軍

クレタ島トリポリ砲撃 135発

 

これにノルマンジー上陸作戦から終戦までの1939発を足すと計3455発になります。

※海戦は対軍艦、砲撃は陸軍支援。

3455発×870キロ=3005850キロ 計重量 約3006t (3000トンでGoogle検索すると護衛艦、巡視船、潜水艦がヒットします。)

 

ジュトランド海戦で29発の命中弾を受ける。

 

第一次世界大戦中の1916年5月31日 デンマークのジュトランド半島沖で英独の艦隊決戦が行われた。

双方で202隻の艦船が撃ち合うという史上最大の海戦であった。

イギリス海軍 戦艦・巡洋戦艦37隻、巡洋艦駆逐艦105隻

沈没 巡洋戦艦3隻、巡洋艦3隻、駆逐艦8隻、計14隻

 

ドイツ海軍 戦艦・巡洋戦艦21隻、巡洋艦駆逐艦97隻

沈没 戦艦1隻、巡洋戦艦1隻、巡洋艦4隻、駆逐艦5隻、計11隻

 

結果的には痛み分けであったが双方が勝利を主張した。この後ドイツは制海権を争うことがなくなり通商破壊を行うことが艦船の役割となった。

ウォースパイトの被害

 

乗員1048人、死亡14人、負傷17人 29発(内18発は大口径弾)の命中弾を受けたにも関わらず戦闘能力は致命的に損なわれなかった。

大口径弾は15センチ、23センチの厚さの鉄板をも貫通した。

“小口径弾が”士官用食堂兼談話室“を突きぬけて船腹から飛び出していった“。

“医務室にかなりの損害を与えて船内を横断していった。“

(こういう記録の残し方をするとは、ひどい状況でもユーモアを忘れないイギリス人)

“電線の鉛の覆いが溶けて落ちてきたので消防隊はダッフルコートを着なければならなかった。”(頭を守るためにフードが必要だから)

ウォースパイトは舵が故障してドイツ艦隊の前で円運動を行って命中弾を受けた。

“ウォースパイト死の行進“と呼ばれた。

☆★☆

フィヨルドに突入

 

1940年4月9日

ドイツの大型駆逐艦10隻が2000人の兵士を輸送してフィヨルドを抜けてノルウェーのナルヴィクに軍隊を上陸させ制圧した。

最初イギリス海軍は5隻の駆逐艦で攻撃を仕掛けて2隻の駆逐艦と6隻の輸送船を沈めたが、残りの8隻に追撃されイギリス側は2隻が沈没(作戦の指揮官は戦死)し1隻がかなりの損傷を受けた。

空母の艦載機で攻撃を試みるも低い雲と吹雪で命中弾はなく失敗に終わった。

イギリス海軍本部は狭いフィヨルド駆逐艦を随伴させて戦艦を突入させることを命令した。

 

ウォースパイトの主砲、副砲の砲撃と駆逐艦の攻撃で8隻の駆逐艦はすべて撃沈された。(4隻は座礁したり、フィヨルドの先端の海岸に乗り上げた後自沈した)

“ケルネルは文字通り木端微塵に吹き飛ばされ、傾いて沈んだ。”

“ウォースパイトの砲弾はギーゼを燃えて沈む残骸に変えた。”ギーゼの艦長は総員退艦の令を出した。

その結果ドイツ軍の上陸守備隊は孤立した。

☆★☆

21キロ先の敵戦艦に主砲弾を命中させる。

 

1940年7月7日  

カラブリア沖海戦

イタリア海軍 戦艦2隻、巡洋艦16隻、駆逐艦32隻

イギリス海軍 戦艦3隻、巡洋艦5隻、駆逐艦17隻、※空母1隻

※イタリア側は本土から航空機を飛ばせる位置なので空母の存在は有利とは言えなかった。

☆★☆

イタリア空軍の爆撃機から7回の攻撃

 

120個の爆弾が投下され、ウォースパイトはマストよりも高く上がった水柱に囲まれたが、無傷で抜けてきた。

(何という強運!)

 

 “16:00 敵の先頭の戦艦ジュリオ・チェザーレへ距離23700メートルで発砲した。”

“敵の戦艦の煙突の基部に激しい爆発が起こり、大きなオレンジ色の光が閃いた。続いて煙が湧きあがり、それで21000メートルという驚異的な距離で命中したことが判明した。”

(砲弾命中最長距離の記録であった。)

ジュリオ・チェザーレの6つのボイラーは使用不能となり2隻の戦艦は回頭して煙幕を張り逃走した。

“イタリア艦隊はこの後、二度とふたたびイギリス戦艦の砲火に立ち向かおうとはしなかった。”

 

クレタ島沖で最大の人的被害

 

1941年5月22日 3機のメッサーシュミット MEー109戦闘爆撃機が高度240メートルで距1800メートルのところへ近づくまで発見されなかった。

距離450メートル、高度150メートルから爆弾を投下した。

2つの爆弾は外れたが、3つめの500ポンド(230キロ)徹甲爆弾が45度の角度で甲板を突き抜けて艦内で爆発し右舷の4インチ、6インチ砲を損傷させ、27メートルの長さにわたって裂け目が開いた。メッサーシュミットを発見してから爆弾が命中するまで10秒しかなかった。

火災のため多数の死傷者が出た。38人が即死か負傷して後死亡、31人が負傷した。

 

シアトルでの改装

 

アレキサンドリアギリシャ)で応急処理を施して本格的な修理はアメリカのシアトルで行う手配がなされた。

スエズ運河を通り太平洋を横断してシアトルに向かった。

ウォースパイトはアメリカで水上探索レーダー、対空探索レーダー、水上射撃レーダーシステムを装備した。0.5インチ機関銃を撤去し代わりに20ミリ機関砲が装備されて対空砲火が強化された。

1941年12月28日 ふたたび就役した。太平洋戦争戦争が勃発していた。

1942年1月7日出港、太平洋を横断し1942年3月22日インド洋のセイロンに到着し東洋艦隊旗艦に着任した。

1942年6月4日 ミッドウェー海戦の結果(日本は空母4隻喪失)、シンガポールより西に日本の機動部隊が進出するおそれがなくなったため、1943年3月 本国に戻るよう命じられた。この間、日本軍と戦う機会はなかった。

 

フリッツXが襲う 

 

 

1943年9月15日 ウォースパイトは連合軍のイタリア西岸サレルノへの上陸支援に際して艦砲射撃を行った。

ドイツ軍が丘に設置した重砲が浜辺に上陸したアメリカ軍を砲撃しているため、戦艦での制圧を求められた。

独伊軍陣地に向けて30回の斉射×8門(240発)、翌16日には256発の主砲弾を発射した。

“砲弾はアメリカ軍の上をつんざくように飛んで敵の弾薬集積所で爆発した。”

米軍 “効果的な支援に感謝する。海岸にいる部隊に大変な助けになる。”

 

囮の急降下爆撃機

 

12機のフォッケウルフFW190戦闘爆撃機が太陽を背にして急降下爆撃してきた。

猛烈な対空砲火で追い払った。しかしこの攻撃は上空6000メートルにいるドルニエDO217爆撃機の存在を隠すための陽動であった。

3つの黒い物体が非常な速さで落ちてきた、無線誘導爆弾フリッツXであった。

9月9日に脱出したイタリア戦艦ローマを一発で爆沈させた恐ろしい武器であった。(甲板を貫通して弾薬庫で爆発した)(連合軍の戦利品にさせまじと沈没させた。)

 

投下した母機からの無線誘導で目標に命中させる徹甲爆弾で総重量1360キロ、爆薬量270キロ、弾着時の速度は音速に近いものとなり甲板から貫通して艦底に達するという恐るべきものであった。

 

“1つめは煙突のすぐ後ろのボート甲板に命中して、左舷の格納庫・士官室の調理室・機関員の後部居住甲板・衣類格納庫・第4ボイラー室を突き抜けて、二重底の予備給水タンクで爆発した。底には長さ6メートル以上、幅2メートルから4メートルの穴が開いた。

2つめは右舷の第五ボイラー室の約2メートル横、バルジ(舷側装甲外部に設けられた出っ張り、中は空洞で魚雷や水中被弾の被害を軽減する役目がある)の下端の深さのところで爆発した。艦底の内と外の鉄板にしわが寄り、バルジの被覆に穴が開いて歪んだ。

3つめは海に落ち右舷10メートルの位置での至近弾となって爆発した。

第二~第六ボイラー室は水浸しになり、第一ボイラーに海水が混じり蒸気がすべて止まってしまった。

 

5千トンの海水を飲み込んだウォースパイトは操艦不可能になり、掃海されていない機雷源へと流されていった。

 

レーダーは作動しなくなり、油圧がなくなったため15インチ砲も作動しない。

対空砲火とディーゼル発電機は健在であったが、いつまた航空機やUボートの攻撃を受けるかわからない。

(爆撃機もUボートも襲ってこなかった、止めを刺したと思ったのか)

天気がよく、浸水もあるところで防止され、操舵装置は系統を切り替えることで修復していた。

米軍のタグボートが救援にやって来た、一隻が激しくぶつかった。(流されるウォースパイトを押しとどめようとしたのか)

甲板から誰かが叫んだ「これ以上穴を開けるなよ。もう充分開いているんだから。」

(ひどい状況でもユーモアをかます)

☆★☆

何百人もの乗組員がポンプとバケツを使って浸水がこれ以上広がらないように働いた。

 

事態をさらに悪くしたのは飲み水がなく、非常に限られた量のレモネードしかなく、食べるものもビスケットとコンビーフしかなかったことである。

「だれも持ち場から離れず、爆弾が命中してから全員が働きづめで、大砲や機関銃の持ち場にいるか、ワイヤーロープを引っ張っているか、つっかい棒をするか、ポンプで排水するかしていた。

乗組員は座って休みをとり始め、そして座ったままで眠りに落ちていた。

しかし全員驚くほど元気でやる気があり、事態をやむをえないこととして受け入れていた。

乗組員が甲板で裸になって舷側から汲み上げたバケツの海水で、お互いの体を洗っているのを見た。この暑さの中、バケツで水を汲みだすのは重労働だった。およそ二百人の水兵が、ずっとそれに従事していた。」(H・A・パッカー艦長 1943年3月31日着任、10月12日離任)

 

死亡12人(3人はドックで修理のため排水した時に発見された) 14人負傷 

☆★☆

4隻の駆逐艦を随伴してジブラルタルイベリア半島の先端)に回航された。航行可能な状態に修復するのに4ヶ月間を要した。

本格的な修理を受けるためにイギリス本国に戻ったのは1944年3月であった。

 

ジブラルタルから本国に向かう際、67676人の兵隊を輸送する護送船団と合流した。

護送船団の指揮官はウォースパイトの実情を知らなかったので頼もしい護衛がついたと喜んだ。実態はウォースパイトが護送船団に護衛されていた。

 

ウォースパイトにはノルマンジー上陸作戦のドイツ軍陸上基地砲撃の任務が課せらているため修理は暫定的なものとなった。

3番砲塔、第四ボイラーは使用不能のままでの出撃となった。

1586発の主砲弾をドイツ軍陣地 要塞に撃ち込む返礼を行った。

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1945年2月 予備艦に編入

1946年8月 解体が決定された。

イギリス戦艦の中でもっとも有名なウォースパイトを軍艦の記念館として保存しようという声が起こった。しかし残念ながらその声は無視された。

☆★☆

1945年の総選挙で保守党は敗れて労働党政権となりチャーチルは下野した。

 

戦争は終りました。チャーチルさんお疲れ様でした。という民意でした。

戦勝に熱狂してチャーチル政権勝利とはなりませんでした。

何てクールというかドライというか したたかな民意でしょう。

保守党政権だったらウォースパイトは記念館として残っていたんじゃなかろうか。

☆★☆

1947年7月に解体のため曳航中に座礁した、強風で煽られて錨を引きちぎって流されて岩礁に乗り上げた。ウォースパイト最後の抵抗なのか。

船体の被害はひどく再浮上させることは不可能であったため、岩礁の上で解体が行われた。完全に終わるには1956年までかかった。

☆★☆

なんで戦艦のブログを書いたのか。

前回はチャーチルの不屈、今回はウォースパイト乗組員の不屈。

不屈がテーマです。

それではまた。

 

☆★☆

EU離脱を表明した英国の迷走ぶりが舵が故障したウォースパイトと被ったからです。

英国は大西洋を挟んで米国と欧州を結ぶ橋頭保であり、日本は太平洋を挟んで米国とアジアを結ぶ橋頭保になる位置にあります。

 

トランプ次期大統領は外の世界のことに構わない、アメリカは手を引くといわれています。が、

世界中に展開するアメリカ企業を見捨てるか?米国人の権益を見捨てるか?

米国の国益が第一ならその選択肢はない。

国際秩序の中で橋頭保の役割が大きくなる。

米露中とのパワーバランスの中でEUが立ちまわるためには英国がEU離脱をするからといって蔑(ないがしろ)にすることが得策とは思えない。

 

それではまた。

 

 

戦艦ウォースパイト―第二次大戦で最も活躍した戦艦

戦艦ウォースパイト―第二次大戦で最も活躍した戦艦

 

 

 

悪人の目論みは悪人でなければ予測できない(善人・東條英機と悪人・ヒトラーVS悪人・チャーチル)

歴史 社会 政治

東條英機は善人(くそ真面目)だからあのような行動(前回参照)になったのです。

チャーチルは悪人だからヒトラーに対抗できたのです。善人は手玉に取られて騙されたのです。

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東條英機 座右の銘「努力即権威」

 

陸相を兼ね、内相を兼ね、一時的にせよ文相、外相、参謀総長も兼任する。すべては自分が責任を取り全身全霊を捧げて任務完遂の一念に燃える。

一に公務、二に公務、三、四がなくて五に公務

囲碁、将棋、麻雀、園芸、ゴルフ、映画、演劇、寄席などおよそ趣味、遊びはすべて「時間的に公務を妨害するもの」として排除した。

部下の報告は必ずメモに取り、いかに多忙でも、きちんと事項別、年月日別に分類して三個の書類箱に納める、その他に個人用として三冊の手帳も用意し6ヶ月毎に更新した。

遊事にさく時間も教養のために読書する時間もない。

 

甥の山田中佐が女の手を握ったと聞くと「バカ者め、戦局たけなわの時に何をやっているか」といって殴る。

酒も好き、芸者遊びをする、ダンスホールがよいもする。

東條大将にとっては身震いするほど嫌悪の対象であった。

☆★☆

(昭和19年2月23日 毎日新聞 1面)

「勝利か滅亡か、戦局は茲(ここ)まできた」「竹槍では間に合わぬ、飛行機だ、海洋航空機だ」

人が真剣に竹槍に取り組んでいるのにおちょくるとは許し難い。書いた記者は懲罰で徴兵にしてくれる。

 

「勤王に二種あり。一つは狭義のもの、二つは広義のものにて、前者は君命是従うことにて、陛下より和平せよとの勅命あれば是従うことなるも、後者は然らず、国家永遠のことを考え、たとい陛下より仰せあるも、必ず諌め奉り、度々諫言し奉りて御許しなくば、強制し奉りても所信を断行すべし、余は是を取る」

思い上がりだ、不敬だ、逆賊だと思われても、当人は忠誠心の発露だと信じて疑わない。

 

悪いことをしていると思えば、このくらいで止めておこうと考える。

正しいことをしていると信じていたら、やめる必要を感じないので止まる処がない。

自分が正しくて相手が悪いと信じ込んでいたら諍いが絶えないのです。

☆★☆

ヒトラーが勝利すればユダヤ人、ジプシー、精神・身体障害者、同性愛者は生存が許されない。ドイツ人が東欧、ウクライナに入植し、スラブ民族は追放される。

 (「国外追放とは粛清を指す。」 ナチス親衛隊中佐 アドルフ・アイヒマン)

 

善人は顔をしかめます。なんてひどい妄想だ、そんなバカなことがあるわけがない。

ドイツと宥和すべきだ。和睦すべきだ。

 

善人の限界でした。善人は悪いことを考えないのですから相手がどんな悪だくみをしているのか予測することができません。

 

チャーチルは説きます「いま、平和を目指せば、戦い抜いた場合よりもよい条件を引き出すことができるという考えには根拠がないと思う。ドイツ人はイギリスの艦隊を要求するだろう、武装解除という名目で。海軍基地なども要求してくるだろう。

イギリスは奴隷国家になるだろう。(中略)ヒトラーの傀儡となるイギリス政府が立ちあげられるだろう。そうなったら我々はどうなるか?」

次なる侵略の手先にされる。民族浄化の手先にされる。

ドイツとの交渉を拒絶することによりイギリスに大量の戦死者が出る。戦い続けることはさらに悪い結果となるだろうが、降伏はさらに悪い結果をもたらすだろう。

 

第一次世界大戦の戦死者3700万人、イギリス人の戦死者100万人

第二次世界大戦の戦死者6000万人、イギリス人の戦死者50万人

☆★☆

イギリスが降伏したら、アメリカ軍はもう欧州に来ない。

 

イギリスという橋頭保を失って大西洋を挟んで欧州各国の兵器を手中にしたドイツと戦うリスクを冒せない。

アジア単独の軍事国家の日本とは違う。(平時の国家予算の30%が軍事費)

ドイツは周辺国でも軍需産業が発達している。

 

イギリスが屈服すればユーラシア大陸ヒトラー或いはスターリンが支配することになる。

 

※イギリスの戦費調達のアメリカへの借金返済は2006年まで続きました。

☆★☆

チャーチル フランス戦艦の撃沈を命令す。

 

海軍は反対する。力の行使や脅しは悲劇をもたらし、フランスをイギリスに敵対させる公算が大きい。と主張する。

 

チャーチルの考えでは、ドイツがフランスの戦艦を手に入れたら、イギリス本土を守り切ることができない。

イギリスに入港するか、カリブ海に去るか、さもなくば沈没させよ。

☆★☆

善人の解釈ではドイツ人がすぐにフランス戦艦を操艦できるわけはないから差し迫った脅威ではない。

悪人の解釈ではドイツ軍がパリに入城した時点でフランス海軍に選択の余地はない。フランス国民が人質になっている。フランス戦艦のマストにナチスハーケンクロイツの旗を翻らせてフランス人が操艦するという屈辱的な目に遭うことになる。

 

フランスの水兵たちはイギリス軍とともにドイツと再び戦うことになると信じていた。

しかし、もう遅かった。選択の余地はなかった。ドイツ軍のパリ入城前にイギリスに入港するかカリブ海に去っているべきだった。

去っていれば捲土重来を期することができた。

 

イギリス軍機が上空に現れ港の入口に機雷を落とす。

イギリス艦隊の艦長が武装解除の交渉に赴く、フランス海軍は渋る。

 

チャーチルの電報「問題を早急に決着せよ」

 

フランスの水兵たちの運命はきまった。戦艦フッド、ヴァリアントの砲撃がはじまり港の艦隊は沈没、使用不能となった。(戦艦ブルターニュ撃沈、戦艦ダンケルクプロヴァンス座礁、戦艦ストラスブール駆逐艦6隻は脱出に成功する。フランス側の犠牲者1187名)(脱出したストラスブールはドイツに利用されることをおそれて自沈した)(被害の状況からするとイギリス海軍は本気で攻撃できなかった。)

 

チャーチルの後日談「あれはおそろしい決断だった。国を救うために自分の子供の命を奪うようなことだった。」

メルセルケビール(地中海アルジェリアの港)で非情にふるまった翌週にバトルオブブリテン(ドイツのイギリス侵攻)が始まった。

チャーチルの判断の正しさが証明された。

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イギリスはけして屈服しない。そのために必要なことは何でもやる。

戦いにおける容赦のなさ、他のどんな政治家にもない図太さ。

善人 真面目でいい人はこんなことはしません、できません。

 

フランス戦艦を沈めた翌日、下院議員たちは歓呼の声で議事日程を振りかざした。

ドイツに敵うわけがない、抗う術がないと誰もが思っていた。でもこの首相の下なら戦えるかもしれない。と軍も議会も国民も光明を見た。

やがてドイツは根負けして軍をソ連に向かわせることになりました。

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東條英機 遺言の一節「質実剛健だけの教育は、硬直に過ぎて駄目である」

東條大将のようなマジメ人間は今もいます。

 

 

 

 

 

靖国合祀で(周辺国とは無関係に)却って眠れなくなった東條英機元首相―立場が人の運命を狂わせる。

歴史 社会 政治 職 仕事

連合軍に逮捕されなくても日本人に裁かれる運命であった。

 

開戦4ヶ月前の若手官僚、軍人、企業人の意見具申を黙殺。

 昭和16年12月8日の開戦よりわずか4ヶ月前の8月16日、平均年齢33歳の総力戦研究所のメンバー、霞が関の各省、日銀、丸の内・大手町の民間企業、新聞記者から集められた30人ほどの若手エリートらはアメリカと戦った場合のシュミレーションを重ね、そこで出された結論は実際の太平洋戦争での経過とほとんど同じだった。最後にはソ連の参戦を招いて敗北する。と

日ソ中立条約は反古になると若手エリートらは見抜いていた。

 

「諸君の研究の労を多とするが、これはあくまでも机上の演習でありまして、実際の戦争というものは君たちの考えるようなものではないのであります。」

その結果が死者300万、全国焼野原、全軍降伏武装解除(陸海軍の解体)

 

四方の海みなはらからと思う世に など波風の立ちさわぐらむ

 

暗に平和維持を望まれた陛下の御意思は守られなかった。

「戦争の大義名分は如何に考えているのか」

「目下、検討中でありまして、いすれ奏上致します」

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敵と戦うことよりも味方を叩くことに奔走

 

首相辞任前の5ヶ月間は首相、陸相参謀総長を兼任。

短期間で終わったものを含めると外務、内務、陸軍、文部、商工、軍需

その結果、首相官邸にいるのはわずか30分、各省庁を巡り歩いて、その途中で街角のゴミ箱を開けてみたり、火の見櫓に登ってみたり。

新聞は「東條さん民情視察」と持ち上げ、大衆の受けはよかった。

 

総理の仕事をする時間がなかった。戦争指導をする時間はなかった。

2・26事件のときに満州で少しでも危ないと見た人間を一網打尽にして見せて天皇の信任を得た。

憲兵として陸軍大将として陸軍を抑えて戦争をしないために首相に任命された、アメリカと戦争をするつもりはなかったから戦争屋は必要とされなかった。

根っからの憲兵であった、会戦のプロではなく取り締まりのプロだった。

最初から戦争指導力は期待されていなかった、戦争指導力を期待されていないのに戦争を始めてしまった。もはやせかせか歩き回るしかなかった。

 

所轄官庁の中堅幹部が来客と話をしていて自分にお辞儀をしなかったことに腹を立てて免職にする。

都内を行進している陸軍の小部隊の行進の仕方が悪いと注意したら、指揮官の少尉が東條と気付かず横柄な態度だったので、原隊へ怒鳴り込む。

敵ではなく日本人から憎まれることになった。

 

☆★☆

岡田啓介「戦況はぱっとしないようだが」

東條英機「あなたは必勝の信念を持たないんですか」

 

若槻礼次郎「今年は稲の作柄がどうも心配だが」

東條英機「われわれ閣員は何も食わなくても、一死奉公でやるつもりです」

精神論に終始した。

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恣意的な報復

 

(昭和19年2月23日 毎日新聞 1面)

「勝利か滅亡か、戦局は茲(ここ)まできた」「竹槍では間に合わぬ、飛行機だ、海洋航空機だ」

本土決戦だと女性、子供に竹槍で訓練させる。そんなことで勝てるわけがない。という批判です。

 

記事を書いた37歳で近視の新名丈夫記者を陸軍の一兵卒として(懲罰)召集しました。

(本来であれば徴兵検査は不合格になるところを恣意的に合格にされてしまいました)

海軍が「大正の兵隊(大正時代に徴兵検査を受けた兵隊)をたった一人取るのはどういう意味か」と問うた。

新名記者は除隊となりました。(バツが悪かったのか)

しかし、その代わりなのか新名の出身地香川から250名が召集され硫黄島に送られました。硫黄島守備隊は全滅しました。

新名記者は自分の記事のために郷里の250名の命を失うことになったと後悔させられることになりました。

 

「海軍の計算によれば、斯(かく)の如く一東條の私怨を晴らさんが為、無理なる召集をしたる者72人に及べりと。正に神聖なる応招は、文字通り東條の私怨を晴らさんが為の道具となりたり」細川日記 昭和19年10月1日 (高松宮様(昭和天皇の弟君)の私設情報係 細川護貞氏)

☆★☆

「勤王に二種あり。一つは狭義のもの、二つは広義のものにて、前者は君命是従うことにて、陛下より和平せよとの勅命あれば是従うことなるも、後者は然らず、国家永遠のことを考え、たとい陛下より仰せあるも、必ず諌め奉り、度々諫言し奉りて御許しなくば、強制し奉りても所信を断行すべし、余は是を取る」

(前者は陛下より和平せよと命じられたら和平に努める。後者は国家の先々のことを考えて陛下より和平をせよと命じられても、お諌め申しあげて和平は行わない。お諌め申し上げても陛下がお認めにならないならば、陛下を幽閉して断固として和平は行わず戦争を続行する、私は後者を取る)

「強制し奉りても所信を断行すべし、余は是を取る」

言うことを聞かない天皇は幽閉して別の皇族を天皇に立てる。

 

思い上がりに怒る皇族

 東條が首相の地位にある限り終戦の見込みは立たない。

高松宮「もうこうなったら東條を殺すしかないな。誰かやる奴はいないか」(細川日記)

陸軍の東條暗殺未遂事件

 

大本営参謀 津野田知重少佐が中心になって暗殺計画を立て、決行日は昭和19年7月25日と決められていた。

大本営参謀の三笠宮に事の次第を打ち明けると賛同を得たので、さらに病気療養中の秩父宮にも面会して賛同を得た。

津野田らは山形県鶴岡市に隠遁している石原莞爾(東條と衝突して左遷された)を訪ねて献策書を見せた。石原は献策書に「全然同意す、必要なるギセイはやむを得ざるべし、斬るに賛成」と書き加えた。

 

東條が乗ったオープンカーを襲撃して、手榴弾を投げる予定だったが事前に計画が漏れて実行グループの津野田らは逮捕された。

しかし翌年 昭和20年3月の軍法会議では津野田らは失効猶予付きで放免された。

石原莞爾は責任を問われることもなかった。

軍法会議の判士らも反東條であった。

☆★☆

「生きて虜囚の辱めを受けず、死して罪過の汚名を残す勿れ」

(捕虜になるなら自決せよ)

「米兵一兵たりともサイパン島には上陸させない」と強弁するも全島が占領され守備隊は玉砕、民間人までも海に飛び込んで死ぬという悲惨な結果となった。

 

岸信介軍需相「サイパンを失ったら、日本はもう戦争はできない」

東條英機首相「お前のような文官に何がわかるか」

サイパンから発進したB29の本土爆撃が頻繁に行われるようになり軍需生産は計画通りにできなくなった。

軍需大臣に辞職を迫る、憲兵岸信介の家に乗り込み軍刀をつきつける。「東條さんが右向け右と言ったら、その通りにするのが閣僚の努めだろう」「黙れ兵隊、お前のような者がいるからこの頃東條さんの評判が悪い」脅すも抵抗され辞任拒否により閣内不一致により東條内閣は総辞職となる。

☆★☆

総理辞任直後に予備隊編入を願い出る。

 

大将の地位にあるのだから総理を辞任したとなれば外地の戦場で指揮を執る立場になる。多くの若者を戦場に送りだしたが、今度は自らが戦場に赴くことになる。

しかし予備隊に編入となれば内地に留まることになる。保身を疑われた。

 

鈴木貫太郎内閣(終戦内閣)成立前の恫喝

 

「国内がいよいよ戦場になろうとしておる現在、よほど御注意にならぬと陸軍がそっぽを向くおそれがある。陸軍がそっぽを向けば内閣は崩壊する」

和平を画策する内閣だったらただではおかないという意味か、自分はもう陸軍を抑えることができないという意味の裏返しの強がりか。

☆★☆

戦争回避の機会を潰す

 

山本五十六「目下ワシントンで行われている日米交渉が成立した場合は、出動部隊に引き上げを命ずるから、その命令を受けたときは、たとい攻撃隊の母艦発進後であっても、直ちに飛行機を収容して引き返してこい」

南雲忠一「それは無理です。第一士気にかかわります」

山本「百年兵を養うを何と心得ているか、この命令に従えない指揮官は即刻辞表を出せ、ただ今から出動を禁止する」

 

12月7日 ルーズベルト大統領の天皇宛親書

「陛下と私が日米両国民のためならず、隣接する国々の人類のためにも、両国間の伝統的友好関係を取り戻し、世界にこれ以上の死と破壊をもたらすことを防止する、神聖なる義務を持つことを確信いたします」

東條「電報が遅く届いたからよかったよ。もう1日2日早く着いていたら、またひと騒ぎあったかもしれない」

「またひと騒ぎ」とは天皇が和平に動くことを東條が危惧していたということ。

東條夫人かつ子「陛下が開戦の勅書になかなか判を押されないので、昨夜、主人は枕元に刀を置いて自決の用意までしていたのです」

☆★☆

ハルノート 支那からの全面撤退に満州は含まれていなかった。

 

昭和16年4月 日米了解案「満州国を承認する」

東條内閣は支那満州は含まれていると解釈して開戦やむなしと判断した。

(開戦の理由になった。)

日米了解案との照合を求める手続きを行わなかった。柔軟性に欠けていた。

あれはあれ、それはそれ、これはこれ と分けて考えるアングロサクソンの思考についていけなかった。

 

満州人を野蛮人扱いしてきた中華歴代王朝

 

万里の長城は現在中国の国内にあります。異民族の侵入を防ぐために築かれました。

匈奴とか鮮卑という差別的な言葉で称され蛮族の住む地と見做されてきました。

北方から侵入され清朝が樹立すると人々は清の流儀で辮髪にさせられました。

長い歴史の中では ほんの一時の風習でした。

日本のちょんまげ のような伝統ではありませんでした。

清が滅亡するとたちまち辮髪をやめました。

明の時代は北部は韃靼(タタール)、西部は烏斯藏(ウスツァン)という別の国でした。

 

明の時代までは伝統的に別の国でした。

米国は中国における権益を狙いながらも、ソ連の南下を防いで赤化を防ぐという目的では日本と一致していました。

そのためには日本が満州を支配していた方が都合がよかったのです。

☆★☆

東京裁判

 

キーナン判事「1941年12月、戦争を遂行するという問題に関する天皇の立場と、あなた自身の立場の問題に移る。あなたはすでに法廷に対して、日本の天皇は平和を愛することをあなた方に知らしめたと言っているが、これは正しいか」

東條英機「もちろん正しい」

キーナン判事「そうしてまた、日本臣民たる者は何人たるも、天皇の命令に従わないということは考えられないと言った。それは正しいか」

天皇有罪の決め手になりかねない重大な発言であった。国民が戦ったのは天皇の命令という意味に受け取られかねない。

 

法廷が閉廷してから打ち合わせの中で弁護士から指摘されて東條は言い直します。 

東條「それは私の国民としての感情を申し上げた。天皇の責任とは別の問題です」

開戦という国政に関する一大事は、内閣と統帥権の責任で為した最後の決定であり、天皇が拒否権を行使されることは、憲法上も慣行上もなかったと陳述する。

「ゆえに昭和16年12月1日開戦決定の責任も、また内閣閣僚及び統帥権の者の責任であって、絶対的に陛下の御責任ではありません」

人生の最後になっての面目躍如でした。

 

処刑日は12月23日 皇太子(現在の天皇)の生誕

執行するのは連合軍側の極東軍事裁判所であるが、生誕を祝う日に東條の処刑を行うとは、陛下はお許しになっていないということを伝えようとする意図か。

 

☆★☆

1人だけが悪いのではない、1人だけではできない、周りも悪かった、多くの政治家も軍人も関与した、とは言うものの

東條家は米軍からも日本人からも敵視された。東條家には商品を売らないという食料店もあり、妻かつ子は庭を開墾して野菜も鶏も飼育して自給自足生活をした。  《佐藤早苗 「東條英機 封印された真実」》

東條の息子、つまり由布子氏の父は、復員してすぐに会社から辞職勧告を受け退職した。 小学校に入学した弟は、担任の女性教師に「東條君のお祖父さんは、泥棒よりも悪いことをしてきた人です」と級友の面前で言われた。

文芸春秋」1994年8月号 岩浪由布子(東條英機の嫡孫)

本人が死んだ後も家族にここまでするか、他にも戦犯(連合軍指定の)がいるのになぜ東條家がここまでされるのか。

戦時中の憲兵による締め付けが復讐心を育んで家族にまで累が及んだのか。

 

憲兵による取り締まり、懲罰的な徴兵でアメリカよりも陸海軍・マスコミ・大衆を敵に回していた。

連合軍に逮捕されなければ日本人に裁かれる運命だった。

 

立場が人の運命を狂わせる。

 

首相にならなければここまで憎まれることはなかった。戦争を生き残っていたら平穏な戦後生活をおくっていたかもしれない。

外国人だけではなく日本人も敵にしてしまった。

死ねばみな仏という意見もあります。

でも神社です。

 

周辺国がどう言おうと、A級戦犯であろうがあるまいが、靖国神社参拝は戦死者の御霊を拝みに行くのであり、東條さんのみたまも拝んで来ようという気にはならない。

霊魂というものがあるのなら合祀されて戦場に送った英霊に囲まれて居心地が悪くはないのだろうか。

合祀された結果、周辺国に関係なく日本人に未来永劫、研究されて話題にされてひとり静かに眠ることが許されなくなった。

周辺国が何を言おうが言うまいが日本人に忘れられないために合祀された。

 

あの戦争を忘れないためにここ(靖国)にいる。

 

 

東条英機と阿片の闇 (角川ソフィア文庫)

東条英機と阿片の闇 (角川ソフィア文庫)

 

 

 

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

 

 

 

大人の見識 (新潮新書)

大人の見識 (新潮新書)

 

 

 

素顔のリーダー―ナポレオンから東条英機まで (文春文庫)

素顔のリーダー―ナポレオンから東条英機まで (文春文庫)

 

 

 

東条英機 封印された真実

東条英機 封印された真実

 

 

アメリカが参加しないならTPPは意味がない?自分も傷つけたトランプ氏

社会 政治

差別的な発言で傷付けられたと考える人たちは抗議する。私たちの大統領ではないと

子供は大人の鏡、人種差別発言やマイノリティーへのいじめが教育機関から報告される。

トランプ支持者も暴行を受ける。

 ☆★☆

甘い言葉を使っていれば人に傷つけられることはあっても自分で自分を傷つけることはない。

きつい言葉を使えば他人を傷つけるが自分も傷つける。

言いたくないと思いながら振り絞って出た言葉か、一方的にやっつけたつもりだから自分がダメージを受けたとは思わないか。

相手にダメージを与えながら自分もダメージを受けていることに自覚的か、相手にだけダメージを与えて自分への影響は自覚しないか。

間違っていても正しくても恨み、憎しみの感情を相手が抱く。それでも言うか、見て見ぬふりをして言うのをやめるか。

 ☆★☆

選挙で負けたら暴言王で終る。

 

世界に悪名を轟かせた。自分で自分を傷つけた、反発と憎しみを買った、負けるわけにはいかない。何としても勝つ。

傷つけられたと思う人は一生忘れない。差別主義者のレッテルが貼られる。 自分の名誉も傷つけた。

 

落選したら暴言王で終るところだった。当選で名誉挽回の機会を得た。ひどい闘いだった。

キレイな闘いが出来ると信じられていた。この国はずっと偉大であると信じていた。

☆★☆

偉大ではなくなったから再び偉大にする。

 

ひどい闘いをしなければ、キレイごとの闘いでは済まないほどこの国は分断されていた。

この国は今でも偉大だ、私たちはひとつだ。

嘘をつくな、本当は分断されているんだ、だから再び偉大にしなければならない。と訴えた。

マイナスからのスタートを始める、祝福しない人もいる、最初から信じてもらえるはずはない、結果で示すほかにない。

☆★☆

TPPからの離脱表明をする。

 

今回の表明で日本のマスコミの中には首相の面子が潰れたという報道をするところもある。

これはビジナスマナーだ、寸前になって言えば相手は混乱する、早めに言えば相手は準備する時間をとれる。フェアにやった、それがどうして相手の面子を潰すことになるのか、東洋人の考えることはわからない。

☆★☆

アメリカが参加しないならTPPは意味がない?

GDPの6割を占めるアメリカが参加しないならもう意味はなくなったという。 

しかし、各国とそれぞれ2国間で個別に交渉するという。

 

TPPよりももっとアメリカに都合のよいルールを求めてくる。

 反対派はTPPがなくなったと喜んでいる場合ではない。

 

各国が個別に当たっても勝てない、ルールを変更してアメリカ以外でまとまる必要がある。それが新TPP。

アメリカがTPPに参加しないことによって不利益を被るアメリカ企業は政府に見返りを求める。ロビー活動を行う。議員に働きかける。

アメリカが参加してもしなくても協定は必要。

トランプ政権発足までにオーストラリアやカナダや他の国を巻き込んでオープンな壁を作って対応する。

アメリカがどの国と交渉しても加盟各国はTPPルールを持ち出して対応する。

怒っても、なだめても、どの国もTPPルールで対応する。その結果アメリカも事実上TPPルールに入っているのと同じことになる。

早めに表明されてよかった。

 

それではまた。

 

(2017年1月20日 日本経済新聞 5面)追記

「TPP承認きょう通知 事務局のNZへ 政府 トランプ氏就任前に」

「政府は20日、日本として環太平洋経済連携協定(TPP)を承認したことを、協定事務局を務めるニュージーランド政府に通知する。」

米国時間の20日にトランプ次期大統領が就任し、正式にTPP離脱を表明する前に通知を済ませて日本としての立場を内外に示す。他の加盟国にも国内手続きを続けるように働きかける。

12カ国すべてが承認できない場合は、協定への署名から2年が経過した後に、12カ国全体の国内総生産(GDP)の85%を占める6カ国以上が通知していれば発効する。

米国と日本の”どちらかが”欠ければ発効しないため、日本政府は米国にもTPPの重要性を説き続ける方針だ。(要約しています。)

 

野田内閣がTPP参加を表明したとき、反対派の論調はアメリカに都合のいいルールを押しつけられるというものでした。ところが当のアメリカ側が離脱するという。

言葉通りに受け取っていいのか、交渉の1手段ではないのか、中国が加盟すれば逆に米国に不利になるのではないか、推移を見守っていきたいと思います。

 

 

 

史上初!公約違反が歓迎される選挙

社会 政治

当選者が選挙中の公約を実行しないと「公約違反だ」とメディアに批判されるのが普通です。

しかしメディアは公約を実行することに懸念を伝えている。戦々恐々と見守っている。

選挙目的のほら吹きだなんて言いません。公約をどうぞ破って下さい。2016年11月8日は選挙公約の定義が変わった日になりました。

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キレイ事を言う、タブーを口にしない=嘘つき という図式

 

人権が何よりも大事と言っているのに暮らし向きがどんどん悪くなるのはどういうわけだ。

人権と生活は別問題なのか。

失言をしないのは一生懸命自分を隠しているからではないのか。と疑われた。

 

テレビ映り、メディア対策のために服装やメーキャップに気を使う。

コンサルタントの手ほどきを受ける。

メディアに叩かれないように失言をけしてしてはならない。

将来の希望を語る。未来を語る。差別のない機会平等の社会を語る。もうたくさんだ、美辞麗句はもういい、どいつもこいつも同じだ、何も変わりはしないという失望が渦巻いていた。

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フィリピンはなぜ怒っているのか。

 

日本経済新聞 2016年10月27日 6面 から抜粋要約)

「米国に対してドゥテルテ氏が厳しい姿勢を持つきっかけになったのが、市長を務めていたダバオ市で02年に起きた爆発事件とされる。

米国人男性が宿泊していたホテルの部屋で、爆発が起きた。比当局は部屋にあったダイナマイトが原因と特定した。

FBI(米連邦捜査局)が観光客を病院から連れ出し、米大使館が用意した飛行機で許可なく国外へ連れ出した。

 

米大使はドゥテルテ氏に調査して説明するといったが14年経過した今も報告がない。」

「米国は我々を侮辱した」

人権だ法の支配だと言いながら自分たちのやっていることはなんだ。

2012年にフィリピンが実効支配していたスカボロー礁を中国が奪取した。オバマ政権はあからさまな介入を回避した。中国側の埋め立てが終わってから、航行の自由を守るといって艦船を派遣するというちぐはぐさ、埋め終ってからでは遅い、米国の安全保障政策に疑いを持った。(トランプなら自分のことは自分で守れと突き放すのだろうか。)

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手を打つのが遅くなるほど犠牲は大きくなる。制御が困難になる。

 

現状回復のコストが多大になる。

忍耐と譲歩を重ねた結果が、北朝鮮の核実験、フィリピン、ベトナムに対する中国の圧力。

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英首相チェンバレンヒトラーに忍耐と譲歩を重ねた結果が第二次世界大戦

気を許すなと警告したチャーチルは鼻つまみ者扱いされた。                                              

平和を希求する国民と議会からドイツとの宥和策をとるチェンバレン首相は喝采を浴びました。ドイツが侵略戦争を始めると「あなたは去るのです」と議会で糾弾されました。

教訓を踏まえてケネディはけしてフルシチョフに譲歩しなかった。

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美辞麗句を語らない、タブーを口にする。今までの誰とも違う。と有権者の期待を集めた。

 

メディアは一斉に批判に動いた。トランプの当選を阻止しなければ破滅的な結果を招きかねない、国家存亡の危機だ。

トランプ支持者をさげすむ。支持するなんてバカだ、どうして支持する人間が多いんだ、この国はバカがいっぱい、無知、低学歴という論調で火に油を注ぐ。

トランプ支持者をバカにするメディアも回答率※10%の世論調査の結果をもってクリントン勝利間違いなしと報道することが馬鹿げていることだとは考えなかった。

(「人間はみな自分の見たいと思うものしか見ようとしない。」ユリウス・カエサル

 

※(日本経済新聞 2016年11月20日 14面)

「自動音声とオペレーターによる聞き取りを組み合わせた調査で自動音声の方がトランプ氏支持が強く出た事例があった」

「トランプ氏支持を人前で言いたくない心理が一部の有権者にあった」

「米国は日本と同様、コンピューターが無作為に抽出した電話番号に電話をかける手法が一般的だが、携帯電話利用者の協力者が極めて少なく、全体の回答率が10%を切っている調査もあるという」

有権者全体の傾向を反映しない不安定な調査になっているという」

 (記事より抜粋)

☆★☆

支持者はネタにされ揶揄されるから隠れトランプになる。世論調査にはクリントンと答えて実際の投票先はトランプ。

(夫のビル・クリントンは得票率43%でも当選した。妻のヒラリー・クリントンは得票率47.7%でも落選した。)

(国民が選挙人選挙で大統領選挙人を選んでその英知に委ねるという間接選挙制度、支持が1票でも多ければ州の選挙人を総取りする「勝者独占方式」をほとんどの州が採用しているため国民投票総数で上回っても、獲得した選挙人の数で負けてしまう。)

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冷静に常識的、合理的に考えればそんなことはありえない という考えは傲慢。

 

常識的合理的である自分と同様に他人も考えるべきだ。他人の思考回路を自分と同じだと決めつける。

人間が常に常識的合理的に行動していたらマスコミも警察も裁判所も暇になります。

 

日本では「いくらなんでもそんなことはありえない」という考えは地下鉄サリン事件で雲散しました。

「いくらなんでもそんなひどいことをするわけがない」はあの手この手でバージョンアップする振り込め詐欺で霧消しました。

☆★☆

メキシコとの国境沿いに壁を造りその建設費用をメキシコ政府に支払わせる。

 

目を三角にして排他的だと批判する。「もう壁はあるんですけど、金属製の高さ5mの壁が」と誰も言わなかったのだろうか。

 

イスラム教徒の入国を禁止する。

 

アップルコンピューターの創業者スティーブ・ジョブス父親はシリアからの移民です。

入国が禁止されていたらアップルがない。米国人の仕事がない。

テロリストだけではなく全イスラム教徒を敵にまわしてしまう。

それではテロリストの思うつぼではないか。

サウジアラビアをはじめとするアラブ産油国との関係が壊れる。

わかっていてわからないふりをして言っているのではないのか。

☆★☆

日本が防衛費を負担しなければ駐留米軍を引き揚げる。

 

人員を増強すると言っている。その上に国外に駐留する軍人を米国内に引き揚げたら国内に滞在する軍人の数が増える。米国内にある軍の費用を他国に請求することはできない。逆にアメリカの費用負担が増えることになる。

 

現政権が進めてきた独裁国家などの政権交代を促す政策を終わらせる。

 

タイの軍事政権に厳しい態度で臨んだ結果、タイは中国寄りになりASEANが分断された。

アラブの春で中東は混とん状態となりISが台頭した。エジプトでは軍事政権が復活した。

フランス革命は混乱の末にナポレオン皇帝が即位して帝政に戻った。歴史は繰り返すのか。

 

TPP(環太平洋経済連携協定)から脱退する。

 

中国主導のRCEP(東アジア地域包括的経済連携)にアジア市場は組み込まれてアメリカははじかれる。

市場の6割を担うアメリカが参加しないならTPPは意味がなくなる?

日本、ベトナムシンガポールブルネイ、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランド、ペルー、チリ、コロンビア、メキシコ、カナダで批准発効しておけば個別に交渉するより参加した方がメリットがあるのではという説得材料になる。

加盟国を結束させるための方便だったら策士です ってそんなわけないか。

グローバル企業とどう折り合いをつけるのか。

トランプもクリントンも選挙中は反対を表明していた。

トランプは最初から反対、クリントンオバマの政策を継承する立場にありながら反対と言い出したので選挙対策ではないのか、就任したら覆すのではないかと疑われた。

☆★☆

「いかなる組織においても、いかなる企業であっても、トップが一般社員の20倍の給料を得るようであっては、それは誤った経営である。」

J・P・モルガン

 

行き過ぎた富の偏在が社会を分断してアメリカンドリームを破壊した。

公約がなんだ、人権人権、正義正義と言って暮らしが苦しくなるということは人権も正義もないという怒り。

何を言ってるんだ、何も変わらないよ、アメリカンドリームは生きているよ。とうそぶく連中に鉄槌を下した選挙だった。

 

選挙で負ければ言いっぱなしで終わってしまう。

選挙に勝てば責任が伴う。保安上の理由から家族の自由も制限される。

 

揶揄している場合じゃなくなった。

(文中敬称略)

ブラック社員なくしては成り立たないブラック企業

教育 福祉 労働 職 仕事

 

パワハラ セクハラ モラハラ マタハラ行為をするのは人間です。

表向きの残業時間と実際の残業時間の二重基準を設けるのは人間です。

人が余っているから自主退職を強要したり、人手が足りないから退職を拒否して拘束するのは人間です。

定時に帰る人に舌打ちしたり、つきあい残業を求めるのは人間です。

ブラック企業といわれる組織はなぜブラックなのか、それはブラックな人間がいるからです。

☆★☆

長時間働いた仕事の成果を見たクライアントは「常時これくらいできる」と誤解してしまいます。

 

価格も納期も次回はもっと頑張ってください。

そうして無理を重ねた揚句にその後の業務に支障が出て迷惑をかける恐れがあります。

ライヴァルも巻き返しを図ります。価格競争に終始するとどんどん泥沼に嵌っていきます。

☆★☆

1週間に80~100時間の労働は、健康や精神に悪影響を与えてしまい、長続きせずに退職する人を生み出す原因になり、求人の経費が増大します。

サービス残業で人件費を抑えたのに、度重なる求人と研修の費用で帳消しになっている。

 

無理を重ねた揚句に事故、事件になって評判を落とす。マスコミ、ネットのネタになる。

評判がよくないので、いい人が来てくれない。すぐやめる。採用したらロクでもないことをやらかす。会社の評判を落としてくれる。

自分で自分の首を絞めることになる。

☆★☆

納期までに仕事を終わらせるため週末や遅くまでの残業が必要になるということは、時間配分ミスなどの問題を抱えていることの証明になる。

 

会議会議で仕事はいつやるのか。(表向きの)終業後。

 家族サービス・食事・家事・睡眠・趣味もなく生活リズム、体内時計が狂ってしまう。

 

医療費が嵩む、健保組合が料率を上げますよ。出て行って下さい。

 

これで景気がよくなるわけがない。

 

☆★☆

残業は指示していない

会社側が設定した残業制限時間では、こなせない仕事量になっていた。

 

こんなもの〇〇分でできるはずだ。

自分でやって見せて。できやしない。

(本当にできて、やって見せたら著しい業務改善になるのに残念)

 

業務の中身とは無関係に単に残業時間の規制をしただけ。

 

その結果カウントされない不払残業が構造的に行われる。

☆★☆

やりたいこと、実現したいことのために夢中になった結果の長時間労働ではなく、価値を生み出せないから許してもらうために長時間労働をする。

 

前者(ホワイト)は他人が先に帰っても気にならないが、後者(ブラック)は他人が先に帰るのが気に入らない。

他人より長時間働くことで自尊心を満たす。長時間働いている俺ってステキ。みんなも俺と同様にやるべきだ。

早く帰って脳をリフレッシュした方がワンパターン思考から脱せられるんじゃね。

☆★☆

上司に守られていたことを忘れてしまった上司

 

無茶振りを言われてきた。怒声と罵詈雑言を受けてきた。それに耐えてきた。それで今がある。だから新人にも同じことをする。耐えてこられたのは自分の精神力と根性の賜物。自分の実力。

それは本当か。あなたの上司はパワハラ一本槍だったのか。手加減、匙加減はまったくなかったのか、メリハリはなかったのか。ワンパターンではなくて柔軟性があるのではなかったのか。継承したつもりになっているだけではないのか。

同期は知っている。忘れたのか、失敗をフォローしてもらっていたじゃないか。人のせいにしない人だったじゃないか。お前とは違う。

上はもっとすごいことを言う。上から言われたことをそのまま下ろすのか、自分で咀嚼してから下ろすのか。部下を守るための叱りなのか、自分を守るための怒りなのか。

☆★☆

誰もこんなことをしたくて入社したわけではない

 

名案がない。成果がない。表向きの終業後も会社に留まる。仕事をしてるフリをする。徹夜をする。みんなが残ってるから自分も残る。それが連帯感。成果が上がるわけではない。光熱費の無駄はサービス残業でカバーする。

長時間働く(滞在する)のが忠誠心。いつまでもこんなことを続けていられるわけはない。待っているのはリストラ。

 

(「1時間あたりに生み出される国内総生産 日本39ドル、米国62ドル」 日本経済新聞 2016年11月8日 19面) 

 

請け負った、受注した、利幅が少ない、予算が足りない、納期が短い。サービス残業でカバーする。

質よりも接待、注文を取らなければ意味がない。無茶な要求も受ける。それでやってきた。それでいつまでも続けられると思っていたわけではないが続けてきてしまった。要求がエスカレートする。部署が疲弊する。それでもやめられない。

 

売上が足りない。お客様が買っても売上、従業員が買っても売上、株主も銀行も税務署も区別がつかない。事実上の自家消費を売上計上して帳尻を合わせる。

(株主に対する偽装ではないか)

 

社会保険の出入りが多い、人の入れ替わりが多い、労働局が社会保険をチェックすれば人の入れ替わりの頻度を把握される。そうだ社会保険に入れなければいいんだ。

 

人手が足りない。試験があるから休みたい。辞めたい。ダメダメ休ませない、辞めさせない。出てきてる。いい子だね。大学辞めた。仲間だよ。新入りを任せるよ。君と同じ道に道連れだよ。やらせる人もかつてそうだった。

そんなことを続けていたら募集しても外国人しか来なくなった。

☆★☆

能率が落ちる。品質が落ちる。クレームが起きる。残業してカバーする。もっと能率が落ちる。打開策はない。寝ていない。鬱かハイになっている。頭が回転していない。回っているのは目。

事故が起きた(を起こした)、事件が起きた(を起こした)、検査が入る、捜査が入る。

 

誰もこんなことをしたくて入社したりしない。

周りを引きずり回したつもりで実際は引きずり回されていた。回っているのは周りではなくて自分だった。中心だと思っていたら周辺に過ぎなかった。

☆★☆

なんでこんなことになっているのか。

 

人を辞めさせ難いから好況でも下手に人を増やせない。企業も労働者もチャンスを逃している。

金銭解決を許したら首切り横行するから反対!で結局労働者はタダ同然で鬱にされて放り出される。

入り難く辞め難い労働市場で被雇用者は辞めることに悲壮感が漂っている。

 

「出勤するのが苦痛、仕事を押し付けられていると感じている。いやいや働いている。」これで生産性が上がるわけがない。

雇用側、被雇用側双方にとって不幸。

再出発を図った方が雇用側も被雇用側もお互いにハッピーではないか。

☆★☆

やりたいこと、実現したいことで出来そうもない事にチャレンジするのはいい。

 

価値が見出せない。やりたくもないこと、実現しなくてもいいと思っているのに出来そうもないことを言われるのは苦痛でしかない。

そんな気持ちで仕事をされても顧客に迷惑。

どうしてここにいるの。ここはいるべき場所ではない。

再チャレンジすべきだ。と思う。

☆★☆

一方でそれでも居座り続けるブラック社員。

周りを疲弊させる。顧客が逃げる。嫌な仕事をやってる自分ってエライと思っている。

硬直した雇用制度が珍種を生み出した。

企業社会における進化論ではないかと思う。

 

自分が正しいと思っている人を是正しようとしても暖簾に腕押しです。

周囲が、無関心、黙認するのであれば増殖していきます。

組織がブラック化していきます。

ブラック社員が蔓延ると組織が自壊していきます。それが自然淘汰というものです。

☆★☆

電通鬼十則 より抜粋

 

「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……」 「周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。」

必死になってやれという意味だけど見殺しにしたらシャレにならないよ。目的完遂のためには周りの協力が必要だ。必死な姿を見れば人は手を貸したくなる。

 

「計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。」

新しいことを始めると最初のうちは意味や価値が理解されなくて揶揄されたりするかもしれない。惑わされるな。

 

「自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。」

「摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。」

自信がない、摩擦を怖れるからブラック社員に引きずり回される。嫉妬して正義面してもっともらしいことを言ってサービス残業に巻き込もうとする。負けるな。

 

「頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。」

そうありたい。ああすればよかった。説明が足りなかった。もっと工夫の余地があった。終ることのない改善、反省の日々。

どうして地震の後で水に近付くのか―津波遭難 石巻市控訴の抱えるジレンマ

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石巻を襲った大津波の証言・その1

 

宮城県石巻市 学校による被害の差(現場次第という実情)

 

「校舎が津波に襲われ、火事も起きて全焼した石巻市「門脇小」(児童300人)は多くの児童が石巻高など市内4カ所で避難所生活を送っている。ほとんどの児童は学校の誘導で高台に避難し、無事だった。地震発生2日後の13日、児童は別の場所に身を寄せた親らと再会した。」

吉浜小 児童数49人 死者不明者7人 

橋浦小 児童数95人 死者不明者3人

大川小 児童数108人 死者不明者74人 

 

大川小の犠牲者の多さが目を引きます。

地震発生後、校庭に避難してから45分間動かなかった。判断の是非云々以前に児童にとって45分が無為に過ぎたことの方が驚きが大きい。

何も決められない、誰も決められない、何という意思疎通のできない職場なんだろう。という恐ろしさを感じた。

市は実態を把握していなかった。把握していたらあの日までほってはおかなかっただろう。(そもそも把握の対象にすらなっていなかったのではないか)

 

たとえ誤った判断であっても早く動けば修正できる。ギリギリで誤った行動をとれば修正がきかない。

45分も滞留せずに、すぐに三角地帯に移動していれば、津波が来る前にここではダメだと誰の目にも明らかになって裏山に向かっていた。

高齢者は間に合わなかったかもしれないが、児童は救えたかもしれない。

☆★☆

どうして地震の後で水に近付くのか

 

校庭で45分待機の後に川沿いの小高い三角地帯に向かいました。(水の近くに向かいました。)

台風の時に海や川に近付くようなものです。

雷が鳴っている時に大きな木のすぐ側や広い所、山の稜線には立つようなものです。

列車を待つ時にホームの黄色い線の外側に立つようなものです。

とんでもない行為です。

真面目ないい人の教員が裏山は市の指定の避難場所ではないから、市の指定避難場所である三角地帯に移動を主導したというのが実情ではないか。

川沿いに移動する?マジ?ウソ?アリエネーという反応はしないのだろう。

 

みんなわかってて言わないのではないか。

亡くなった教員とその遺族を気遣って言わないのではないか。

こんなことで大勢の命が失われたなんて考えたくないと思って言わないのではないか。

 

裁判が始まった理由(検証委員会の機能不全)

 

・当時の校長が初めて被災校舎に来たのが震災から6日も経ってからだった。(震災当日は休みであった。)

・市教委が震災直後の聴き取りメモを廃棄し、津波が来る前「山に逃げよう」と訴えた子どもの証言がなかったことにされた等不誠実な事後対応による精神的苦痛。

・真相の解明を期待されたはずの第三者委員会も、新たな事実は明らかにされず、遺族たちを大きく失望させた。

 

上記が相まって訴訟の引き金になった。

☆★☆ 

訴訟団23人の児童の遺族19家族へのネットバッシング

 立ちあがるスレ 訴訟団はモンスターペアレンツだって?

金欲しさだって?

裁判はオカルトではありません。子供を返せ、生き返らせろ、そんなことを言われても裁判所は訴状を受け取れません。そんなことをしても1ミリも話は進みません。金銭賠償しか方法はないのです。

 

お金ほしさでやってるなら相手が払いますと言いそうな金額を請求します。

真相究明が目的なら相手がこんな金額を払えるかという金額を請求しなければならない。

なぜか? 相手が「払います」と言ったら裁判が終わって真相究明ができなくなってしまうからです。

☆★☆ 

親が全員参加していないからおかしい?

他の51人の親は訴えていないから23人の親は欲張りだって?

人にはそれぞれ事情がある。市や県から仕事を請け負っていたら訴訟団に加わるのは仕事の関係上躊躇する。

直接請け負ってはいなくても、大口の取引先が請け負っていたら躊躇せざるを得ない。

世間のしがらみもある。

これを大人は汚いとか卑怯とか言うのはお子様の戯言。

訴訟に参加しないからといって非難する気になれません。

 

訴訟という行為自体に抵抗を感じる人もいるだろう。

震災後の生活再建が厳しい人もいるだろう。

全員参加していないからおかしい?むしろ逆

全員参加なんて現実的ではない。

☆★☆

 

リーダーは横断幕の吟味を

 

 勝訴の横断幕が「歴史を刻み未来をひらく判決」だけならいい。しかし「学校・先生を断罪!!」 は受け入れられない。やるせない感情をぶつけたのだろう。

 

宮城県知事は教師を一方的に断罪するのは受け入れられないと(県議会の決議を経ずに)市と歩調を合わせて控訴を決定。

 

災害時の対策をとってこなかった自治体を相手にしたはずの裁判なのに訴訟団の中で目的が共有されていないのか。

亡くなった「先生を断罪」? それはありえないと思う。

 

☆★☆

議員に陳情は行き過ぎではないかと思う。

野党系の議員が同調すると県議会に政争が持ち込まれる。

真実を明らかにするための裁判に裁判所の外で政争が持ち込まれてしまう。

 

訴訟団のメンバーも仕事がある、生活がある。

しかし市は最高裁まで争う権利がある。

裁判所外の政争と相まって感情的な根比べになってしまう。

今回の訴訟に限らず、訴訟団のリーダーは横断幕を吟味した方がいいと思った。

☆★☆

そもそもなんでこんなことになったのか。

 

感情的な争いや政争に巻き込まれることなんて誰も望んでいなかった。

まったく事象は異なるが東京の築地市場と似たような構図ではないのか。

責任者が不明、検証機関も機能せず、受け手不在。

 

裁判になれば勝っても負けても費用がかかる、時間を取られる。

勝てば訴訟費用は相手持ちといえども時は金なり、時間を相手に返す方法はない、取り返す方法はない。

 

裁判をやりたくなかったのなら裁判になった原因を争ったほうがいい。

裁判になってしまう原因、検証の機能不全、裁判以前の手続きの不備を問う。

 

田舎にありがちな「裁判なんてけしからん。」それも結構。

 エライ人は裁判になるに至った職員の不手際を追及した方がいいと思う。

 

それではまた。

 

 「公立学校施設における津波対策状況調査」の結果について:文部科学省

 

(1)津波による浸水が想定される学校数※:2,860校(園)

・幼稚園 417校(園)

・小学校 1,442校

・中学校 671校 ・中等教育学校 2校

・高等学校 276校

・特別支援学校 52校

(2)今後の施設整備による対策予定の有無

津波には明確な対策実施の基準がないが、設置者の判断として今後の施設整備による対策予定の有無を調査

・従来の施設で安全性が確保されており対策の予定なし:1,290校

・施設整備による対策を実施済みであり対策の予定なし:306校

・施設整備による対策の予定あり:169校

・検討中:1,066校

・その他(廃校等のため対策の予定なし):29校

 

津波から一時的に避難する場所

 

  1. 学校の周辺(高台や津波避難ビル等)1203校(42%)
  2. 学校の敷地内(校舎等の屋上や上層階)1251校(44%)
  3. 状況に応じて学校の周辺とするか学校敷地内とするかを選択367校(13%)
  4. 検討中39校(1%)

 

※平成26年5月1日時点の状況より抜粋