nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

増税のせいで公務員の給料が上がらないという逆説

「日本は予定通り消費税を引き上げて財政再建を進めないと海外投資家の信頼を失い国債を売りたたかれる」と決まり文句のように言われ続けると逆に疑いたくなってしまう。

消費税を引き上げたからといって国の税収が増え、借金が減るとは限らない。個人消費が冷え込んで景気が悪化したら、需給バランスの改善によるデフレ脱却ではなく円安によるインフレだと投資家に判断されて悪材料になるのではないか。

 

 97年の増税にもかかわらず税収はむしろ減少した上に、政府は巨額の資金を投じる景気対策を打ち出さざるを得なくなり、止めたとたん再び悪化するので、いったん景気対策を打ち出すと、際限なくやり続けざるを得なくなって国の借金は膨らみ続けたという歴史がある。

 このような背景があるにも関わらず、増税したから財政は改善されますと言われて世界の投資家が素直に信じるのだろうか。増税後に景気が悪化した場合は、財政は改善されないと判断されて国債売りの材料になるのではないか。

 増税以前の問題で、益税やら色んな特例措置があって申告も税務調査も複雑化、税率と実効税率の乖離、租税回避とのいたちごっこの対策をしないと増税しても税収に結び付かないのではないか。

誰の得にもならない滅私奉公になるのではないか。

過ちが繰り返されないことを願います。