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nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

デザインストーリーが見所です。(デザイン、レイアウト、パーツ、技術が理詰め満載なのに愉しい)

 

 

“すべて”本を買うと、まず試乗記→使い勝手→開発責任者インタビュー、メカニズム解説→最後にデザインインタビューという順番に読みます。

しかし今回の“ロードスターのすべて“はデザインインタビューを先に読んでから他の記事を読んだ方がいいと思った。

 

チーフデザイナーは25年間、初代(NA)ロードスターのユーザーで通勤に使い、スキーに出かけた雪道でクラッシュした経験が2回、ファンクラブのイベントにも欠かさず参加している(会社の規定で個人のクルマでの出張には制限があるから個人参加)。

ロードスター愛の人物が就任し、日常使いで得たことがデザインに活きている。

 

いつものデザインインタビューはデザイナー各々の顔写真と和やかな会話で構成されています。しかし今回は開発中のデザインミーティングでのディスカッションの風景もあり緊迫感が漂います。

本社とロサンゼルスとの間でイメージがうまく伝わらない。広島に長期出張してもらい一緒に進めていこう。しまいにはすっかりチームの一員になりプレゼンテーションまでしまう。

デザイナーはついついグリップを太くしてしまうところをダイナミック性能にマッチしたサイズ形状にデザイン、フェンダーの稜線はクルマの挙動を把握しやすくするため、デザインのためのデザインではなく各要素に意味がある。

リヤホイールアーチ後方のフェンダーの絞り込み具合は昔のクルマなら手作業で叩いたような形状、自動プレスで出来るのか、生産部門のベテランが「ワシが曲げちゃる」

コスト、時間、予算のせめぎ合いでやるかやらないかの綱引きではなく、双方がやる方向での押し合い。

かくして4代目(ND)ロードスターのデザインが出来た。これを踏まえて他の記事を読むと意義深いものになります。

 

比較試乗の相手はトヨタ86/BRZ、ホンダS660、ロータスエリーゼBMW・Z4、フェアレディZ、通常比較試乗は6~8頁構成ですが12頁のボリュームです。

 

4代目ロードスターのMTはトップの6速を直結(ギヤ比1.000 NC型は0.832)とし、ファイナル(最終減速比)を高めにしたところがミソ(2.866 NC型は4.100)、通常のオーバードライブ(ギヤ比0コンマ以下)にするとエンジン回転数が下がるから一見ロスの低減と思われる。ところが減速ギヤを介して出力シャフトに戻す過程が付加されるからパワーロスになる。(駆動出力が行ったり来たりでパーツが増えて摩擦損失が出るということか。直結にした方がロスは最終的に低減するということか。)エンジン回転数はデフのファイナルギヤ比を高めて抑える。ファイナルギヤを高めるとリングギヤの直径が小さくなり、デフユニットも小型軽量になり軽量化に寄与する。という理詰めの構成。そのために新設計の専用のMTギヤボックスが作られた。

作動ロスを抑えたギヤパーツの配置がスムーズな操作感に結び付く。

 

サーキットでの絶対的速さや最高速度や静粛性や積載性で上回るライバルはいる。

その引き換えにシフトを含む操作フィールやドライビングポジション、街中での使い勝手や軽快感でロードスターに譲ることになる様が説明されています。

リヤの踏ん張り感や限界がわかりやすい、結果として乗りやすい。

 

輸入車の新車速報(レンジローバー、ゴルフ、ミニ、ベンツCクラス、シトロエンC4ピカソ)に掲載されている 実測データ付き 新旧パッケージと細部の比較が 国産車として初めて掲載されていることもニュースです。

新旧で寸法や比率が違いすぎて較べる意味を見出せない。こっちは進歩であっちは退歩のクルマがある中、旧型よりも車体寸法を抑え且つ軽量化し着実に進歩したロードスターにこそ相応しい企画です。

車両感覚の掴みやすさ、安定感と明るさの両立、ペダルを含む操作性の向上が細部の写真とともに説明されています。

 

上記新旧比較の他、プロローグ北海道ツーリング記事が10頁、下回りチェックを含むサーキット対応関連記事が6頁あり、歴代モデルの紹介がないところが、他の新車速報と違うところです。

ロードスターともなると歴代モデルを2頁か4頁で紹介しても意味がないので割愛ということか、先に発売された“速報!新型ロードスター”に掲載の26頁に及ぶ特集で堪能下さいというのが出版側の考えだろうか。

この“新型ロードスターのすべて”に特集を掲載して他の記事も追加してボリュームアップして780円だ1000円だとしたら、「高っ」と思って買わない人も出るかもしれないから、購入者側としてはくやしいけど営業判断として正解かもしれない。

 

ひとつ引っかかることは69頁に“「国内には設定されていない」のですが、実はタン内装もあります。”(何やて!)“ご要望の声を上げていただかないと”そこのところはマーケットインではなくプロダクトアウトでしょう。在庫リスクが懸念されるのなら受注生産で対応することは出来ないのだろうか。

プロローグの北海道ツーリングのオチは〇〇欠 脱力したので☆ひとつ減じて☆4つとします。

自己責任原理主義に則れば責を負うのはドライバーかもしれないが、一般道も高速も走れども走れどもスタンドが開いていないという状況は自治体、国土交通書、経済産業省縦割りの弊害でスタンド経営問題に支援指導が及ばない状況か。