学級委員を子供がやりたがらなくなったという話はありましたが、とうとう政界にも波及しました。
大臣のなり手がいなくて組閣に苦労しているという。
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学級委員は戦前は級長と呼ばれ勉強が出来る子がなるものでした。
戦後の民主主義の下ではみんなを引っ張るリーダー格の子が立候補や推薦でなりました。
それぞれの子に得手不得手があるのに平等の意味を取り違えた大人がみんな一番で横並びという価値を押し付けました。
子供は出る杭にならないように注意するようになりました。
力のある子は出る杭にならないように面倒な学級委員になることを避けるようになりました。
大人の世界で大臣や社長が退任したあとでも陰で力を行使する様が子供の世界でも再現されるようになりました。
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暴力はいけないと言われたから言葉でやる。
言葉もいけないと言われたから無視する。
あれもダメ、これもダメ。
みんなの見ている前でやり返すことができない。絶対ダメと言われる。
誰も見ていないところでやる方が何が起こるかわからなくて危険なのに、とにかくやっちゃダメ。
そうしてストレスを溜め込んでいく。
暴発して他人を攻撃するか、内攻して自分を滅ぼす。
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何でやらせた。止めなかったとレフェリー役が悪者にされる。
レフェリーの担い手がいなくなる。
レフェリーを経験しないまま、止める頃合いが読めないまま大人になる。
とうとう子供を怪我させる親・教師までが現れた。手加減を知る機会がないまま大人になった。
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代々と連鎖が続きました。
一議員のときは颯爽とした印象でした。舌鋒鋭い追及で人気を博しました。
大臣になった途端にお金が、家族が、異性関係が と公的なことや政治手腕のことではなく私生活のことで追及されました。
果ては落選の憂き目に遭いました。
誰しも他人から見たらショーモナイ趣味があったりして、そこが人間的なカワイサなのに完全無欠であることを求められる。
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学級委員はリーダー格の子がなるものだったのに、弱い子が押しつけられるものになりました。
大臣になったら箔がついて選挙に有利になるなんて昔の話。
大臣になっても政治目的を果たすことが出来ないのではないか。
大臣になっても私生活のことで追いかけられてロクなことにならない。
弱い議員に押しつけよう。
法的な責任は大臣がとる。力のある議員は表に出ないで裏で操って影響力を行使する。
これならマスコミと野党から追及されて次から次へと大臣を交代させても、政策の一貫性を維持できる。
こうして裏の大臣が力を振います。
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イギリスでは野党が政権交代に備えて仮の内閣を組閣します。影の内閣と呼ばれます。
日本の場合は表の内閣とは別に、裏の内閣も組閣されるようになりました。
官僚も陳情団も裏の大臣に面会を求めます。
国際的にも暗黙の了解事項となり、実際の交渉は裏の大臣と行い、(法的な体裁を整えるために)表の大臣との調印はセレモニーに過ぎなくなりました。
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表の大臣は思います。
いつまでもこんなことではいけない と大臣の法的な権限を行使しようと奮起します。
裏の大臣は許すまじと あることないこと情報をリークします。
表の大臣は仕事のことではなく私事のことでマスコミと野党に追及されて辞任に追い込まれました。
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異性関係を区別する。
関係に溺れて政治を私物化しているのか、政治の肥しにしているのか区別する。
見つけたからと言ってすぐにネタにして騒がない。
前者:政治・行政を私物化していたら大スクープになる。
見つけたらすぐ騒ぐことは大スクープの機会を逃しているのではないか。
後者:政治の肥しにしているならほっておく。
男性議員に愛人がいようが、女性議員がホストとつき合っていようがほっておく。
家族とも愛人ともうまくやっていけるほど器用なら同盟国とも仮想敵国ともうまくやっていけるのではないか。
政治的なスキャンダルにならないとなれば、既得権益の反対勢力も仮想敵国も牽制の手段に使えなくなります。
ライバル誌の知らない壮大、或いは壮絶な取材記録を一冊の本にまとめてベストセラーを生む機会を逃しているのではないか。
すぐに騒いじゃうメディアに合掌。
それではまた。
今日はエイプリルフールです。
トランプ氏が表明「今までの発言は全部ウソです。」