ここは優先席です。お年寄りや体の不自由な方、妊婦さん、赤ちゃんを連れたお母さんに席を譲りましょう。
なぜ 優先席が設けられたのか?
1973年(昭和48年)9月15日 敬老の日 国鉄(当時)が東京都内を走る中央線快速に設けたのが始まりです。
高度成長期も終りにかかる頃でした。
イケイケドンドン、モーレツに働いて、勉強して、疲れて、他人のことに構っていられない。
早い者勝ちで席を取った。座る権利がある。
座っている中年、青年、少年少女、立っている高齢者、妊婦。
この光景をなんとかしろ!という道徳的な声に推されて優先席が設けられました。
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時は流れ優先席が定着するとこんな理屈が生まれました。
優先席ではないから譲らなくてもいい。
譲ってほしければ優先席に行けばいい。
優先席の前に行っても座っている人がみんなスマホの画面を注視して周りが見えない。
気がつかない。
スティーブ・ジョブズもびっくり。
優先席が設けられていることで逆に行き場がない。
優先席などなくても譲るのが当たり前。
優先席を設けたことで逆にモラルの低下を招いてしまったのではないか。
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優先席に最初から座らない若者
優先席は高齢者の座る席だから座るもんじゃない。と最初から座らない。
優先であって禁止しているのではないから座ってもいい。
優先の対象者が来たら譲ればいいし、来なければ目的地まで座っていてもいい。
鉄道会社はできるだけ座っていてほしい。
列車は緊急時に急ブレーキをかけることがあるから、転倒による怪我人を出さないために席が空いているなら座っていてほしい。
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優先席の定義を変える。
車輛に設けられた優先席の定員は首都圏のJRの通勤車輛の場合、4つの角に3人掛けの座席が設けられているので12人です。
対して一般席は4つのドアの間にありますので3×進行方向左右2×7人掛けの座席が設けられていますので42人分です。
12対42です。
少子高齢化社会に見合っていません。
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車端の4つの座席は事情があって座りたい人の優先席にする。
夜勤明けです。部活でくたびれた。眠らせて。
或いはブラック企業でこき使われて疲労困憊です、立てません。という人には年齢に関わりなく優先です。
一般席ではお年寄りや体の不自由な方、妊婦さん、赤ちゃんを連れたお母さんに席を譲りましょう。
車端の席に追いやることはありません。人口比率と社会の状況に合わせてアップデートするのです。
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営業損害の請求相手を再考する。
高齢の認知症患者の徘徊によって列車遅延が発生し、その損害を鉄道会社が患者の家族に請求する訴訟を起こして、裁判所で請求が棄却されるという判決がありました。
世間も家族に同情的でした。高齢の家族がいる家庭は他人事ではありませんでした。
訴える相手が違う。
車内や駅で暴れた、その影響で列車が遅れた。
駅員、乗務員に対する暴行は刑事事件として、列車遅延による損害は民事事件にしたらいいと思う。他の乗客も迷惑しているのだから。
インフルエンザ他感染症にかかっている従業員を無理に出勤させた雇用主。
同じ車輛に乗り合わせていた従業員にうつされた企業、役所、および個人も迷惑だから訴えてほしい。
そうすれば無理に出勤させなくなります。
飛び込み自殺で列車が遅延した。自殺者は労災認定された。その勤務先。
同じ路線を利用する従業員の出勤、営業活動、帰宅に影響し業務に支障が生じた企業、役所、および個人も迷惑だから訴えてほしい。
認知症患者の家族を訴えると被告が同情を集めて原告(鉄道会社側)が無慈悲呼ばわりされます。
ブラック職場を訴えても被告は同情を集めないので原告は無慈悲呼ばわりされません。
それで被告の業務が成り立たなくなるのなら市場からの撤退を余儀なくされます。
相手のズル(人権を軽視した低コストによる廉売)によって不当な競争を強いられるライバルにとっては朗報です。
沿線利用者の利益に適っています。
それではまた。