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nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

公約に期限はなぜないの?-公約違反は当選してはじめて成り立つ話です。

社会 政治

都知事選の選挙公報で各候補の公約を読んでいると、これって知事選?と思える公約があります。

知事が言ってもまったく動かない課題。国会で審議しなければ始まらない国政の課題。

どうして参議院選挙に出馬しなかったのか。

知事に当選したら即公約違反になる。当選即公約違反。

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公約を読んで ふざけるな!まじめにやれ!と怒りだす人もいる。

ネタにして面白がる人もいる。

チラ読みしてスルーする。或いは読まないのが多数派ではないのか。

 

選挙公報は商業誌ではないから読んでもらおうという工夫をしたりしない。(できない)

公職選挙法 169条2項の規定により、掲載申請のあった候補者側から提出された原稿をそのまま製版の上に掲載される。とあります。

読んでもらえそうな候補者を前面に出したら差別になる。

特集を組んだり、掲載スペースに差をつけることは出来ない。

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全員平等で定められたスペースの中に自分の主張を込める。

東京の未来のことを語る候補者もいれば、国政のことを語る候補者もいます。(なんで参議院選挙に出なかったんだ。すぐ前にやったのに。供託金は同じなのに(300万円))

 

「とにかく受けがいいことを何でも入れ込んでアピールしよう。それで入れてしまう有権者がいるかもしれない。」

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選挙の供託金の没収ライン

 

 選挙に立候補するためには法務局に供託金を預けなければなりません。

売名行為、宣伝、を防ぐことが目的といわれます。

供託金の没収ラインは

参議院:有効投票数をその選挙区の定員数で割った1/8

都知事:有効投票数の1/10

乱暴な話 参議院選挙と都知事選挙の有効投票数が同じと仮定すると

議員の東京選挙区の定員は6名。

6で割ってからさらに8で割った数(有効投票数を48で割る)に満たないと供託金は没収になります。

1/10の都知事選よりも1/48の参議院選の方が没収ラインが低い。(没収される可能性が低い)

お金の計算上は国政を語るなら参議院選挙に出たほうがいい。

 

恥の計算

都知事選で供託金を没収されたら有効投票数の1/10を取れなかったで済む。

参議院選で供託金を没収されたら有効投票数の1/48も取れなかったのかと言われる。

 

計算の上での出馬なのだろうか。それとも計算なんか眼中にないのだろうか。

売名行為を防ぐ目的といわれてもお金があって出たい人は出るのです。

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選挙に勝ってはじめて公約の履行を求められます。

 

イギリスのEU離脱国民投票では

6月30日 離脱派のジョンソン前ロンドン市長は与党保守党の党首選に出馬しないと表明。

7月4日 英国独立党(UKIP)のファラージュ党首が辞任を表明。

EUへの拠出金を社会保障に回すとした国民投票前の公約を撤回したことで非難を浴びていた。

投票に勝ったら即撤回、投票に勝ったら即公約違反。

離脱に投票した有権者は離脱のつもりであっても、政治家の離脱運動は離脱が目的ではなかったのではないか?

EUに政策の変更を迫るために揺さぶりをかけるための手段だったのではないか?

 

公約違反は投票で勝って初めて成り立つ話です。負けた場合はどんな公約を掲げても違反になりません。

蓋を開けてみたら勝ってしまった。逆に困った。

政治家は離脱派残留派も「残留支持」が勝つと思っていたんじゃなかろうか。

政治家が有権者に変革を迫られる事態になりました。

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参議院選挙の公報や新聞に載っている各政党の公約を読むと、この政党は万が一勝ってしまったら困るんじゃなかろうか。勝利即公約撤回に追い込まれるんじゃなかろうか。

と思う公約もあった。

負けたら選挙で何を言っても帳消し、選挙で勝ったら実行しなければならない。

 

負けた政党の公約も検証された方が実のある論戦になるのではないか。

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日本にも先例があります。

 

 2009年の衆議院選挙で沖縄県普天間基地移転について「最低でも県外」という公約を掲げて選挙に勝ったのに結局何もできずに辞任。

受けのいい公約に熱狂して投票した。反古になった。もう本土の人間の言うことは信じない。

辞任では済まない傷跡を残しました。

責任を取ろうとして余計なことをされたら余計ややこしいことになるからもういいです。

辞任表明とはいうものの、主君押し込めのような状態ではなかったのか。

 

そんなことになる前に「そんな公約はやめてくれ、後がもたなくなる。」と言えなかったのか。言える間柄ではなかったのか。

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公約に期限がないのはなぜ?

 

待機児童をなくします。特養老人ホームの待機者をなくします。

当選した瞬間に実現するなんて誰も思っていません。

2020年まで、いやそれでは遅い、2018年までという目安を示さないと、いつ実現するの?

それとも任期が来た時に「まだ道半ばなので続けさせて下さい」というつもり?

スケジュールを立てられないということは、現状把握ができていないということか。

把握はしているけど言わない方が無難ということか。

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アメリカ大統領ジョン・F・ケネディが1961年に「1960年代に人類を月に送る。」と表明したことによって関係機関が実現に注力した結果、1969年にアポロ11号の月着陸と帰還が成し遂げられました。(演説を聞いてビビった関係者もいたのではなかろうか。そんなの無理!って)

 

ケネディが期限を設けなかったらアメリカはベトナム戦争と石油ショックに疲弊して人類は月に辿り着けなかったのではないか。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD%E8%A8%88%E7%94%BB

最初は慎重だったケネディ大統領

 

 ケネディ大統領は就任後、アポロ計画について直ちに決定を下すことはしませんでした。

宇宙開発技術の詳細についてはよく知らず、NASAの要求する有人月面着陸に必要とされる莫大な予算に対し二の足を踏んでいました。

 

1961年4月12日 ソ連の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンによる史上初の有人宇宙飛行を目の当たりにしたアメリカ国民はソ連との宇宙開発競争において立ち後れているという不安を増大させました。

 

ガガーリンの飛行の翌日、下院の委員会においてアメリカがソ連に確実に追いつくことを目的とした緊急プログラムの支持を多数の議員が表明したにも係わらず、ソ連に対するアメリカの対応については明確にはしませんでした。

 

4月20日 ケネディリンドン・ジョンソン副大統領に覚書を送り、アメリカの宇宙開発の現状と、NASAソ連に追いつく可能性を与えられる計画について検討するよう指示しました。

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ジョンソンは翌日の返答で、「我々はいまだ、合衆国を世界の先頭に立たせるためのいかなる最大限の努力も果たしていないし、成果も出してはいない」との見解を示し、また「有人月着陸の実現は近くはない将来であり、だからこそアメリカが世界で初めて達成できる可能性がある」と結論づけた。

(翌日に結論を出したんだ、早い。)

 

1961年5月25日、ケネディは上下両院合同議会での演説で、アポロ計画の支援を表明した。

(それから約1ヶ月の検討、NASAや宇宙工学のみならず、他の科学分野、予算、世論、社会情勢を踏まえて改めて検討したのだと思う。)

 

「まず私は、今後10年以内に人間を月に着陸させ、安全に地球に帰還させるという目標の達成に我が国民が取り組むべきと確信しています。

この期間のこの宇宙プロジェクト以上に、より強い印象を人類に残すものは存在せず、長きにわたる宇宙探査史においてより重要となるものも存在しないことでしょう。

そして、このプロジェクト以上に完遂に困難を伴い費用を要するものもないでしょう。」

 

1962年9月12日

「我々が10年以内に月に行こうなどと決めたのは、それが容易だからではありません。むしろ困難だからです。

この目標が、我々のもつ行動力や技術の最善といえるものを集結しそれがどれほどのものかを知るのに役立つこととなるからです。

その挑戦こそ、我々が受けて立つことを望み、先延ばしすることを望まないものだからです。

そして、これこそが、我々が勝ち取ろうと志すものであり、我々以外にとってもそうだからです。」

宇宙開発の国家目標について、ライス大学で行った演説から

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周囲に流されず慎重に検討した上での大胆な決断。

 

思いつきで期限は言えない。

期限を言うためには情勢を踏まえた現状把握が必要になる。

「我々が10年以内に月に行こうなどと決めたのは、それが容易だからではありません。むしろ困難だからです。」

真摯に検討を行わずに、口から出まかせではこういう言葉は出てこない。

そこにワンフレーズはありません。

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ワンフレーズはわかりやすい。ワンフレーズはメディアが記事にしやすい。

 メディアの需要に応えてワンフレーズを多用する。

ワンフレーズに慣れておかしいと感じなくなる。熱狂する。賛同する。

2000年代初期に日本では経験済みです。劇場型政治と言われました。

最初は与党側が使い、2000年代の終わりに野党側が使いました。

それが今 欧米で再現されています。

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待機児童の問題は人類が月に行くことよりも難しいのだろうか?

期限のない経営計画とか期限のない開発計画とかありえない。

それでは予算も決算も成り立たない。

 

期限は言わない方が無難。期限を言うのは恥ずかしい。

仕事に期限があるのはフツーなのに、選挙になると期限がなくなるのはなぜ?

最低でも県外」に期限が入っていたら誰も騙されなかったのではないか。

期限を言うためには真摯な検討が必要になるから発言そのものが出てこなかったのではないか。

 期限までに100%実現しないこともあるかもしれない。

それでも内容や状況によっては続けてもらいたいと思うこともある。

数字の操作で100%実現したことにされるより正直な90%の方がまし。

 

人を変えない方が進捗する場合もある。人を変えないと進捗しない場合もある。

進んでいるか、進んでいないかが投票の判断材料になる。

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期限を設けたら関係のない公約を掲げることはできなくなります。

 当選即公約違反になることがあからさまになるからです。

 

公約に期限を。

それではまた。

 

「国境に巨大な壁を築く」

「期限は?」と問われたら何と答えるのかな?