nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

無菌=清潔という恐るべき誤解―健康を司る常在菌という存在。

食後 の歯磨きと 食直後 の歯磨きの大きな違い

 白い歯 だけが目的なら3食毎に 食直後 に歯を磨いてもいいと思います。

歯の酸化の元になる食べカスを速攻で取り除く意味においてはいいと思います。

しかし犠牲になることがあります。

いつも歯磨き粉で口臭を予防しているので、体に備わっている口臭予防能力が低下してしまいます。

唾液が口の中を中和する前に歯磨き粉で酸化の元を取り除いてしまうので、自己防衛能力の出番がなくなって退化してしまう。

3食 直後 の歯磨きを何年何十年と続けた結果、口内を中和する能力が失われたら、もう一生 3食直後の歯磨きを続けないと 口内が酸化して臭い。

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歯磨きは食後30~60分後に行います。唾液が口内を中和して、体に備わった能力で殺菌が行われるのを邪魔しないようにします。

よく噛むのも唾液の出をよくするためです。

唾液で口内を中和して口臭を防ぎ、食べ物を消毒してから胃に送り込むためです。

よく噛まずに のどごし を楽しんでいたら、胃にも口臭にもよくない。

よく噛まない生活を続けていたら、歯ぐきも弱くなって、年を取ったらやわらかい物しか食べられなくなる。

入れ歯になっても 入れ歯 の土台の歯ぐきが弱かったらどうしようもありません。

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接客商談等 職業柄 歯のきれいさを問われる人は食後の歯磨きは欠かせない。

時間が差し迫って、やむを得ない場合以外は 食直後 の歯磨きは避けて食後の歯磨きにした方がいいと思う。

 

仕事上の必要に迫られていない人は夜寝る前だけ磨けばいいと思う。

朝食、昼食後は 爪楊枝や歯間ブラシで食べカスを取り除くくらいのエチケットでいいのではないか。

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夜は虫歯菌が活動するので念入りに磨きます。 ターゲットは 歯と歯の間 と 歯と歯ぐきの境目です。

 

デンタルフロスで歯の間を掃除してから、歯磨きを行います。ブラシを歯に垂直に立てて歯と歯の隙間にブラシの先が入るように磨きます。

歯ブラシは毛が歯の隙間に入り込む毛先の細いものを使わないとスッキリしない。

仕上げに歯間ブラシで歯の間(年を取ると大きくなる歯間と歯ぐきの境目の隙間)をブラッシングして終えます。

所要時間は10分くらいです。歯の表と裏を舌でなめて つるつるしていることを確認します。

 

かたいブラシで力いっぱいやる必要はありません。歯と歯ぐきを傷つけたら逆効果です。

やわらかめ か ふつう のブラシを使います。

毛が曲がって開いてしまったら歯ブラシの寿命と考えて交換します。

ケチケチして毛先の開いた歯ブラシを使い続けてもスッキリしない。

 

もったいないから 毛先が開き難い かたいブラシを使おう。

でも 隙間 がスッキリしませんでした。柔軟性にかけるから毛先が隙間にうまく入らなかったのかもしれません。

なので ふつう のブラシに戻しました。

 

1日3回やっても歯ブラシだけで補助器具としてのデンタルフロスや歯間ブラシを使わないと隙間の掃除はできていない。スッキリしない。

毎日寝る前に磨いていたのに、1日3回磨いていたのに虫歯や歯槽膿漏になった人は 歯ブラシだけで補助器具を使わなかったのではないか。

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人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)

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成人には常在菌が100兆個棲むといわれています。

 

人の細胞は60兆個といわれています。人の体は常在菌でできていると言っても過言ではないのではないか。

菌の種類も数も人によって違う、同じ人でも年齢によって違う。

 

イメージの悪い大腸菌の大きな役割。

 

腸の中には大腸菌群とビフィズス菌がいる。(他にも多くの菌が常在している。)

赤ちゃんのお腹に多いといわれるビフィズス菌はミルクや離乳食は消化できてもステーキまでは消化できない。

ステーキは大腸菌がいないと消化できない。

 

大腸菌は危険な菌が侵入すると攻撃して死滅させてくれる。

ここ(人間の腸)は 縄張りだと 侵入した菌を縄張りを侵したものとして撃退してくれる。

 

海水浴場で水質検査をして、大腸菌が基準値より多いと遊泳禁止になります。

それでも大腸にまったくいないと困るのが大腸菌という存在なのです。

※きれいは汚い、汚いはきれい です。

(※シェイクスピア マクベスより)

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常在菌は口腔内に100億個、皮膚には1兆個いるという。

 

外部から侵入しようとする危険な菌と闘っている。

 

お肌の調子を司る菌

 

「お肌がしっとりつやつやしているのならば、表皮ブドウ球菌という常在菌が元気に暮らしている証拠だ。」

キャー気持ち悪いと ゴシゴシとこすって、抗菌石鹸で洗いまくって落とす。

するとどうなるか。

(表皮)ブドウ球菌がいなくなった。しめしめと(黄色)ブドウ球菌がやってくる。

今まで表皮ブドウ球菌が邪魔して入り込めなかった。しかし宿主の人間が追い出してくれた。ワーイワーイとやって来て増殖して かゆみ 肌荒れを引き起こす。

 

抗菌石鹸で死なない(黄色)ブドウ球菌

 

黄色ブドウ球菌は増殖すると、グリコカリックス(菌体外多糖)やフィブリンファイバー(繊維組織)が産出され、自分たちを守るテントのようなもの(バイオフィルム)を形成してしまう。

バイオフィルムが形成されると消毒薬や抗生物質が跳ね返されてしまい、菌体に届かない。

痒い、痛い。

ゴシゴシこすって肌がかさかさ。

やっきになって強い薬を使って肌が荒れるという悪循環。

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表皮ブドウ球菌の産出物質は弱酸性、皮膚の脂肪酸とともに肌を弱酸性に保つ。

 

病原菌の多くはアルカリ性を好むから、弱酸性に維持された肌に付いても増殖できない、侵入できない。

表皮ブドウ球菌は皮膚のバリヤーを作っている。

(人間にとって)有害な菌の増殖と侵入を防いでいる。

 

普通の石鹸でタオルやスポンジで洗っている分には表皮ブドウ球菌はいなくならない。

油や汚染物質がついた、仕事上の必要が生じた場合だけ強力な石鹸や消毒液を使う。

必要もないときに使うと衛生と健康にとって逆効果になる。

 

のどが イガイガしたときだけ 風邪のひき始めかもしれないとイソジンでうがいをします。

毎日やっていたら、効果がなくなるからです。

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日本経済新聞 2016年9月3日 8面)

「抗菌せっけん 米で販売禁止」

米食品医薬局(FDA)は2日、抗菌作用のあるトリクロサンなど19種類の殺菌剤を含む抗菌せっけんやボディソープなどを販売禁止にすると発表した。」

「一部の研究によると殺菌剤を使うことで耐性菌が増えるリスクがあるほか、ホルモンの働きを阻害するなど健康への影響を懸念する声もある。

通常のせっけんと水より有効だという科学的根拠はない

※今回の規制対象に医療機関向けの製品は含まれていない。」

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歯磨き粉をたっぷり使って歯ぐきから血が出るほどゴシゴシと歯を磨いたり、

殺菌力の強い石鹸や消毒液で肌を力強く洗って磨いていると常在菌はいなくなる。

常在菌がいなくなった空白に有害な菌が代わりに入る。(邪魔者がいなくなったワーイワーイ)

有害な菌 の侵入を防ぐには 有益な菌 との共存を損なってはならない。

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無菌=清潔 ではない。

 

ここで唐突に思うのは、人体で起きていることと人間社会で起きていることは似ているんじゃないか。ということです。

無菌を愛したばかりに(有害な菌から守ってくれていた)有益な菌を追い出して、有害な菌を招いて健康を損なう現代人。

社会の無菌状態を愛する偏狭で寛容性のない態度が 言葉狩り や いじめ 迫害を育み、

国際社会はテロリズムの対抗勢力を無菌状態を愛するが故に排除してしまったのではないか。

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毒をもって毒を制する。菌をもって菌を制する。

 

家で ハエトリグモ を飼っている。といっても捕まえてきた訳でもなければ、餌をあげている訳でもありません。

天井や壁、畳や床の上を歩いている姿を見かけるだけです。(日に1,2回見掛けます。巣を張らない小さなクモです。)

蠅やゴキブリの幼虫、ダニを食べているのではないか と思う。

殺虫剤もゴキブリホイホイも使わないのに、蠅もゴキブリの成虫も見かけない、ダニアレルギーもない。

キャー クモ 気持ち悪い! と駆除しないほうがいいです。

 

見かけで排除したいと思ったものが有益菌の類ではないのかと(なんて上から目線な)疑ってみてみる必要があると思う。

 

それではまた。

 

 

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