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nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

踏み絵のような民進党幹事長人事―2012年の衆院選は敗北でも「損切り解散」だった。

社会 政治

日本経済新聞

「民進 挙党態勢に暗雲」(日本経済新聞 2016年9月17日 朝刊 2面)

民進党の代表に就いたばかりの蓮舫氏が、体制づくりの出足でつまずいている。野田佳彦前首相の幹事長起用に党内から批判が相次ぎ、そのあおりで16日中に予定していた他の人事の先送りを余儀なくされた。」

批判の理由は「下野の最大の戦犯」だからという。

「野田氏は首相だった2012年、自民、公明両党と消費税に向けた3党合意を主導。衆院解散に踏み切り、(民主党は)大敗した。」

 

むしろ救世主だったのでは

 衆議院の任期は4年です。遅かれ早かれ粘っても2013年には選挙をしなければなりませんでした。

判断を1年先送りしたら大敗転じて大勝利する見込みでもあったのでしょうか。

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先が見えない震災復興とデフレ、米中韓との軋轢が伝えられる中で内輪もめが絶えない政権与党に世間のフラストレーションが溜っている。

1年先送りしたらダメージは更に大きくなる。

政権交代時は持ち上げたメディアも批判、非難のオンパレード、判断を先送りにして衆議院の任期まで政権の座にしがみ付き続けたら、次の(任期切れの)選挙では党そのものの存続に関わる事態になりかねない。

 

先延ばしをしたら2012年の大敗どころでは済まないダメージを受けて二度と立ち上がれない。

今以上の一強体制を築くことになりかねなかった。

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先の大戦ではミッドウェー海戦の敗北、サイパン陥落を講和の機会と捉えずに、勝利を目指した結果が、玉砕、特攻、沖縄戦、原爆投下、ソ連の侵攻を招いた。

虎の子の空母と航空機を失って日露戦争日本海海戦で敗れたロシアのような立場に日本が置かれたと考えた人もいたのではないか。

ミッドウェー敗北時は、アメリカはドイツとの交戦に戦力を注ぎ込みたいから講和に応じる可能性があった。

アメリカが欧州戦線に戦力を集中できればソ連が入り込む隙を与えず東欧州の歴史が変わっていたのではないか。

その後のサイパン陥落で講和を求めていれば沖縄戦もなかったし、ヤルタ会談の前だからソ連北方領土を取られることもなかった。

日本の戦争犠牲者300万人の内200万人はサイパン陥落後の犠牲者です。

原爆を落とされても、天皇玉音放送を阻止しようとして、まだ続けるつもりの人達がいた。一億総玉砕だと。

 

さんざん戦意を煽ってきたために、「戦争をやめる」と言えば暴動が起きる。

 

「自分が正しいと信じる道を国民を黙らせてでも引っ張っていく―自分が永遠に黙らされることを覚悟の上で」

 

幕末、明治の井伊直弼大久保利通はそういう大政治家だったのではないか。

そういう大政治家はもういなかった。

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命まで取られることはなくても

バブル崩壊不良債権の処理を先送りにした金融機関(だけじゃなかった。財テクと称して業務で不動産取引をしない企業までも土地に手を出した。)

案件が不良債権と化してもせっかくここまでやったのだから後には引けない、いつか価格は戻るはずだと処理を先送りに先送りして損失を膨らませた結果、公的資金の投入額が1999年時点で日本興業銀行6000億、第一勧業銀行9000億、富士銀行1兆、みずほグループでしめて2兆5000億円、さくら銀行8000億、住友銀行5000億、三井住友はしめて1兆3000億円、住専が6兆円。(みずほ、三井住友 とも2006年に公的資金は完済)

国連予算1200億、土星探査機4080億、全世界の地雷撤去3兆9600億円の費用がまかなえてお釣りが来る金額が投入されました。

金融業の問題が鎮静化しても、流通業や製造業でも撤退判断が遅れて損失が膨らみました。

 

いつか価格が戻って損はなかったことになる。待てども待てどもその日は訪れず、損切りできずに破たんに至った企業もありました。

 

粉飾決算を行い、いつか本当に利益を上げられる。待てども待てどもその日は訪れず、ついに会計操作が発覚する。

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「2012年の衆議院解散は間違っていた。」という考えは、追いつめられるまで講和に踏み込めなかった昭和の政府と軍部、バブル崩壊損切り出来なかった企業を思わせます。

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落選した議員の気持ちはどうなるんだ。納得できない。って内輪の理屈でしょ。

そんなことを言っても党の逆宣伝にしかならない。

今の議席数があるのは2012年解散のおかげ、2013年の任期切れで選挙を行っていたら、もっと議席が少なくなっていた。

あれは「損切り解散」だったと思う。

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2012年の解散を「戦犯扱い」することの効果。

 

あの時、1年先送りして政権にしがみ付いていたかった。と有権者に向かってPRするようなものです。

我が党はあの時から何も変わっていません。とPRするようなものです。

 

この人事が受け入れられるのなら、「おっ」と思います。

本当に変わろうとしているのではないか。変わる民進党をアピールする試金石になる。

拘って紛糾して内輪もめしていたら、何も変わって(進んで)いないというアピールになる。

ですから 「踏み絵」のような人事なのです。

 

それではまた。