nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

対立する考えを同時に抱えるのは素晴らしい― 一枚岩はいい意味なのか

http://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm

トップページ→財務省について→その他の財務省の取り組み→その他→外国格付け会社宛意見書要旨等について→外国格付け会社宛意見書要旨

 

財務省外国格付け会社宛意見書要旨(2002年5月23日付けより抜粋)

日米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。デフォルトとしていかなる事態を想定しているのか。

・マクロ的に見れば、日本は世界最大の貯蓄超過国

・その結果、国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている

・日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高(現時点は2位)

・一人あたりのGDPが日本の1/3でかつ大きな経常赤字国でも、日本より格付けの高い国がある。

・1976年のポンド危機とIMF借入れの僅か2年後(1978年)に発行された英国の外債 や 双子の赤字の持続性が疑問視された1980年代半ばの米国債はAAA格を維持した。

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格付け会社の格付けについて整合性への疑問を呈しています。

併せて巷にある日本の財政破綻ハイパーインフレ説は根拠に乏しいとの主張でもあります。

その一方で

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http://www.zaisei.mof.go.jp/theme/theme1/

日本の財政を考える→テーマから調べる から抜粋

~国の財政は大赤字です~、財政赤字が続き、借金の残高は累増しています、主要先進国と比較して日本は厳しい財政状況にあります。

社会保障は極力全体の水準を抑制(高齢化には消費税引き上げとあわせ行う充実等に相当する水準に抑える)。地方財政はリーマン後の危機対応モードから平時モードへの切替えを進めていく必要。

税制と支出の見直しによる財政健全化を目指す。

 

海外向けには健全性を訴え、国内向けには危機的状況を訴える。

それは矛盾なのか。

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両方OKだと思う

 

矛盾している、おかしい、省内不一致じゃないか。

それのどこが悪いのか

 

HPのどこを見ても、健全です、心配ありません。の一点張り。

或いは、どこを見ても、危機的状況です、ハイパーインフレになります。の一点張り。

こちらのほうが逆にコワイ。

全体完全一致で矛盾がないのは却って危い。

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一牧岩は却って危い

 

割れずに全体が一気に転げ落ちる。

 

組織はつねにパラドックスをはらんでいる

 

「第一級の知性とは、心の中に対立するふたつの考えを同時に抱えながら、それでも活動を続けられる能力である」(F・スコットフィッツジェラルド 1936年エスクワイア誌掲載エッセイ「崩壊」  日本人の知らないHONDA ジェフリー・ロスフィーダー著 依田卓巳訳 海と月社 p104より)

 

対立する考えを自分の中に飽くことなく抱え続けながらも、あきらめて止まることなく活動し続けることができるのが知性だという。

矛盾してる!早くどちらかに決めて。これだけですべてOK!これが決定打!これですべて解決!と決めてもらいたがるのとは対極的な考えが知性ということか。

 

決断VS判断、命令VS合意、集中VS分散、各個撃破VS決戦、投資VS留保、新設VS既存設備の流用、自由VS規律、創造性VS伝統、自社開発VS外部委託、自動化・効率化VSクラフトマンシップ

 

生産者優位VS流通優位VS消費者優位、投資家優位VS企業優位VS消費者優位(共存ではなく利益相反にするのはどんな立場でもクレーマー、存在自体が社会的利益に反する立場になったら退場を余儀なくされる)…

 

一方が永遠に通用するわけではない、いつどんな場合でも正しいわけではない。テクノロジー、社会・国際情勢の変化で対立する概念のバランスが変わる。

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きりがないのは理解できない、我慢できない。と思うか。

きりがないのが当たり前、面白い。と思うか。

 

流されていい変化なのか、流されてはいけない変化なのか。

適応すべき変化なのか、適応してはいけない変化なのか。

 

勝算で判断するのか、勝算で判断することではないのか。

勝算は当てになるのか、当てにならないのか。

 

自分で決めるのか、人に決めてもらうのか。

どんな結果になっても自分が決めたことだからと納得できるのか。

どんな結果になっても人に決めてもらったのも自分の判断だったと納得できるのか。

人に決めてもらうのも自分の判断ですらなかったのなら結果がよくて安心するのは油断、結果が悪ければ後悔しか残らない。

 

それではまた。

 

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もしかしてここにも加減ができないオトナが

 

日本経済新聞2018年3月13日朝刊4面)

「森友文書 書き換えで削除・変更されていた部分」

文書の掲載があり、削除・変更部分を数えたら、19箇所ありました。

 

(学園側の)“要請”を“申し出”に変更、価格通知→価格提示に変更…受け取る印象ニュアンスが変わります。細かい!

 

(地中の廃棄物のため)工期の遅れで開校が1年延期の見込となり、学園側の弁護士から事業を中止して国に損害賠償する選択肢もあるが、(その代わりに)国有地を買い取りたいとの提案がある。→本地を購入したい旨連絡に変更

※( )は筆者が追記

損害賠償請求をしない代わりに土地を買い取るという提案をされたと書いたら沽券に関わるのでしょうか。こんなところでプライドに拘ってどうするんだろう と思った。

 

学園側の首相夫人についての言及、政治家の名前を削除が報道でクローズアップされているけど、違う意味で真面目な人達なんだなと思った。

指示命令に真面目、(2面 麻生氏は「理財局長の答弁の内容に合わせて書き換えた」と説明した。)

ヤバいから理由つけて書き換えをサボタージュしようとかしなかった。

 

無茶なことをするなと思った。

書き換えたら虚偽公文書作成罪、公文書偽造罪、公文書変造罪に問われるおそれがあります。

財政には詳しくても、刑法に疎いのだろうか。

 

昨今のコンプライアンス研修と云えば個人情報保護法がメインだから刑法が穴になっているのは霞が関も同様なのだろうか。

 

刑法なんて社会常識だ、研修をするのは憚れる。

そうやって個人も法人も役所も悪気なくとんでもないことをしてしまう人が出てしまう。

一般常識としての刑法研修講座を開いた方がいいんじゃないか。

nikoichiはそれヤバイです。と言って逃げたこともありました。指示した人は悪気がなくてびっくりしてました。

 

責任を取るという言葉を勘違いする人

権限、決裁権を超えた誤り(違法行為を含む)の損害は辞めて済む話になりません。

 

指示されても言われた通りにしなければ大きな問題にはならなかったのではないか。

それが自分も上役も救うことになる。

 

よくよく考えずに言われた通りにするのはコワイことです。

 

それではまた。