nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

同じことをフランス・ブラジル・レバノンの企業にできるのか―成功者が陥るワナ―日産不正会計その4

ゴーン氏に同情的な海外メディア

 

自分たちの国の企業に同じことをしても同情するの?

家族や知人をパパラッチしたりしないよね。


同情的なメディアの役員、社員の皆さん、私的な投資を会社の名義に付け替えましょう。

株主の皆さん、OKですよね。

(んなわけないじゃない。)


ゴーン氏は同じことをフランス、ブラジル、レバノンの企業でも出来るのか?

出来ないというのであれは、不正の認識かあるということになります。

日産でしか出来ないというのであれば、背任の認識があるということになります。

出来るというのであれば、自身以外の役員、社員が付け替えることを承認するということになります。

そんな話はまともな会社では通りません。

ステークホルダーが許しません。

企業統治の否定です。

 

フランスの勾留期間は最長4年

 

特捜部の勾留延長を地裁が却下したのは海外の批判をおそれてという憶測記事が流れてるけど、フランスでは最長4年です。堂々と延長すればいい。貴国には及びませんが…と。

 

法務省資料によると

http://www.moj.go.jp/content/000076304.pdf#search=%27%E5%8B%BE%E7%95%99%E6%9C%9F%E9%96%93+%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%AF%94%E8%BC%83%27

 

フランスは無令状で警察留置が可能

 

日本は令状がない場合は現行犯が原則です。韓国、ドイツ、イタリアも同様です。

アメリカ、イギリスは無令状逮捕が広く認められている。

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身柄拘束期間

 

日本…   逮捕・勾留を通じて最長23日間。

 

アメリカ…逮捕から大陪審による起訴まで30日以内,一定の場合に更に30日延長可能。

 

イギリス…原則逮捕後24時間。正式起訴犯罪及び両性犯罪につき,通算最長96時間まで延長可能。

 

フランス…予審対象者につき,重罪の場合原則1年以内であるが,延長により通算最長4年まで可能。

 

ドイツ…起訴の前後を通じ,裁判官による勾留命令について,原則として6か月以内,事案に応じて無制限に延長可能。

 

イタリア…公判開始決定までの保全拘禁期間は,例えば長期20年を超える罪の場合,原則1年,最長1年半まで延長可能。

 

韓国…  警察・検察を通じて最長30日間。

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最長の身柄拘束期間が日本より短いのはイギリスだけど

 

ドイツは無制限(ホント完璧主義!)、フランスは4年、イタリアは1年半、アメリカは60日。

欧米で悪いことはできません。

(その代わり取り調べで弁護士が立ち会いできる。日本は不可。)

 

日本も欧米のように弁護士が立ち会いできるようにすべきだ!

では身柄拘束期間も欧米並みにしましょう。という話になったりして。

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長居は災いの元―2005年に日本を去ればよかった

 

スーパーカーGT-Rはゴーン氏直轄のプロジェクトだった。フェアレディZの復活の立役者だった。

生真面目な日本人経営者だったら スーパーカー、スポーツカー? 何寝言いってるんだ。

会社を再建した後の話だとお蔵入りにして、売れ筋のミニバンとSUVと軽自動車のコモディティメーカーにしてしまったかもしれない。

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ヤバイ誘惑がいっぱい

 

証券、銀行、ファイナンシャルプランナー、弁護士、時の人になったゴーン先生に大口顧客になっていただきたいとチヤホヤチヤホヤ状態になったのは想像に難くない。

租税回避とかグレーゾーンとか入れ知恵する連中も寄って来る。

(ヤバイ、これはヤバイ、早くブラジルに逃げて―。)

で リーマンショックで損失が出たら、上司の命令です、追加担保お願いしまーす。で泥沼にはまったんじゃなかろうか。

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ルノー(BYフランス政府)の意向でやめられない

 

フランスの国威のために日産をコントロール下に置きたい、アライアンス維持のために他の人には任せられない。

やめることは許されない片道切符だった。

やめられない内にリーマンショックで泥沼に嵌った。

 

急いては事をし損じるを地で行くマクロン政権

 

燃料税増税という浮世離れした政策で国民の猛反発を受けて改革は頓挫。

フランス政府が強硬に出てくるなら日産は対抗措置として株式を追加発行して、第三者割当増資を通じてルノーの持ち分を希薄化させる。

ルノー(フランス政府)が増資差し止めや臨時株主総会の開催で多数派工作をして現役員の解任を図るなら、日産の株主価値に適うのは統合か否かを問う。

そこまで泥沼化したらもはやアライアンスの維持は不可能になる。

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ありがとう そしてさようなら

 

ゴーン氏は日産復活の道筋をつけた時点でルノーをやめればよかった。

そうすればリーマンショックや政争に巻き込まれずに済んだ。

故郷のブラジルで子や孫、親類縁者に囲まれて余生を送る。

ブラジルの財界人や経営者にアドバイスしたり、祖国レバノンの若者の育成、自伝やエッセーは世界ベストセラーに……。

引き際は本当にわからない。

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裁判で明らかになってほしいこと

 

成功者が陥るワナです。

 

それではまた。