nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

数値管理の形骸化―至上命題は指標じゃなくて信用でしょ

役所や企業に苦情を申し入れたら たらい回しにされたという話はよく聞く話です

 

業務は細分化されているので、1イシュー(課題)1プロブレム(問題)1担当です。

技術的な課題と経理上の問題をワンストップで対応しろと言っても両方に精通した人材はいない、偶々いたとしても所属部署外のことについては権限がないので対応すると逸脱と見なされ、権限を集中させると悪用されたらどうするのかと指摘され、ワンストップ対応のために全部門の知識をAIに与えると人間以上の権限を与えることになり、いざというとき誰が止めるのか。

なので1担当1イシュー1プロブレムがお約束です。


そうではないのに、1イシューなのに、たらい回しが続く

減点主義が支配的な組織では処理対応をすると自部門の責任成績に関わるので、たらい回しをするのは他部署に押し付けようという行動です。

減点主義、数値管理至上主義の弊害です。

管理する側とされる側のやり過ぎが起こす弊害です。

パワハラ問題が報道されているので、引き受けたらパワハラされるんだよねと想像され同情されて怒りを通り越してあきれられてしまいます。

 

作業応対時間の効率管理は大事ですが、やり過ぎるとイメージダウンにつながります。

早く終わりさえすればいいと記録を残さなかったり、他の部署に押し付けようとします。


目標値がとても高くて達成したチームと目標値がほどほどのチームを比較して、とても高いチームを褒めて、ほどほどのチームを叱責すれば済むという単純なものではない。

中身を精査したら中身がない、スピード記録達成とは言っても記録、検査の割愛だった。解決成功に該当しないものを成功として報告。(相手方が納得したと、後から苦情契約解除は矛盾)

仕組みも背景もないのに常時前年比アップ、記録達成は疑ってかかったほうがいい。大きな落とし穴に嵌まって対外的な対応に追われる羽目になる前にブレーキを踏むのを弱気と非難するのは的外れ。

 

病院が治癒率を至上命題(何よりも大事)にしたら難病の患者は受け入れない、他の病院に押し付けようという話になってしまいます。

 

事実をありのままではなく粉飾決算をするのは前年比UPを至上命題(何よりも大事)にしていたのではないか。

サービス・商品等のキャンセル解約阻止を至上命題にすると、成績に関わるので逃げようとしてたらい回しにし、怒りを通り越してあきれられて同情されて二度と関わらないと決意させてしまいます。


仕事をしていますとアピールすることが目的になり、根本的な原因を特定して対策するリスクを取ろうとして抵抗されるよりも、和して動ぜずの和ではなく付和雷同の和にして表面上を取り繕うことに終始する逃げの姿勢を貫く。


内部調整の報告が主になり、規定のフォーマットに整えること、内輪に対する当たり障りのない言い回しや文言の工夫に忙殺されて顧客に構っている場合ではないという本末転倒に陥ると、人間は余計なことをする。という極端な理屈で、そんなことをするなら人間でなくていい、AIにしろという話になってしまいます。

AIに堂々巡りをさせて顧客を解に辿り着けさせないプログラムを組んだら不正の証拠になります。

そんな意図はなかったと釈明しても不正認定されてしまう事態を避けるために規制を緩めてもらおうとする働きかけが癒着だとスクープされたりして。

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指標は大事ですが至上命題にするとやり過ぎが始まります

 

有罪率を至上命題(何よりも大事)にすると正確性よりも有罪にすることが目的になり冤罪につながり真犯人は高枕になります。

ノルマを至上命題と捉えて できなければビルから飛び降りろ。という管理職。

完食率を至上命題と捉えて児童の口に給食のパンやおかずを押し込んで趣旨・目的とは反対の拒食症にする教師。

 

それを言っちゃあ、やっちゃあ おしめぇよ。と抑えが効かない。

数値目標を何よりも大事な至上命題と捉える人と、それを言っちゃあやっちゃあおしめぇよ、という現場の良心とのせめぎ合いになります。

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与えられた目の前の数値を追いかけることに無我夢中

 

信用を損なうとかイメージダウンになるとか眼中にない、数値を追いかけることで頭の中がいっぱい。

 

至上命題にするのは数値目標ではなく信用ではないか。

指標を達成するのは信用を得るための手段であって最終目的ではない。

信用を捨てて達成した数値に意味はない。

信用できないところにまた頼もうなんて人はいませんから、


とは限りません。

 

信用できる相手かできない相手か考えないで何となく頼んでしまう人はチコちゃんに叱られるしかありません。


それではまた。


(2019年12月14日追記)

コメントに信用スコアとありました。

信用スコアに結び付けば企業にとってはインセンティブになる。

金融機関の融資の審査は決算書を元に行われますが、ネット通販やソーシャルネットワークが利用者の信用スコア(即ち消費者の信用スコア)で、企業の成長性を評価して(或いは提携したスタートアップやグループ会社が)融資すれば、利子は銀行より高めでも運転資金が必要な中小企業にはスピードが重要なので企業にとっては選択肢が増えるし、スコアの高低で条件が有利不利になるのもインセンティブになる。

 

チコちゃんに叱られる!

チコちゃんに叱られる!