世界保健機構(WHO)傘下の専門組織 国際がん研究機関(IARC)が10月26日 ハムやソーセージなどの加工肉を食べるとガン発症リスクが高まると発表。
→ハム・ソーセージの本場ドイツが反発、ハム・ソーセージメーカーの株価下落
→10月29日 WHOは「一切食べないよう求めるものではない」と強調。
という騒ぎから1ヶ月経ちました。
伝統製法のハム・ソーセージに当て嵌まるのか?
nikoichixのスタンスは製品(製法)で区別して食べ方を変えるというものです。
素材にこだわり時間をかけて熟成した製品もあれば、
見栄えや味、香りを補強し保存性を向上させるために発色剤・着色料・化学調味料・保存料等を使用した製品もあります。
後者ばかり食べているとWHO傘下機関発表のようにガン発症リスクが高くなりそうな気がします。
しかしロースハムの場合、前者と後者のグラム単価(1グラムあたりの価格)の比はざっと1.6倍です。
「1.6倍 高!」と考えるか、「どうして62.5%(1.6の逆数)の価格で売ることができるの?」と考えるか。
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価格差は大量生産大量販売で原料調達コスト、1品あたりの物流コストを抑えていることもあるから一概に添加物のみで片付ける話ではないと思う。
時は金なり製造に時間がかかる製品は工場経費を時間あたりで配賦して製造費を算出する。経費削減のためには時間をかけずに作ることが要求される。熟成で色づくのを待つのではなく着色する。熟成で風味が出るのを待つのではなく化学調味料で調整する。
安くして、日持ちも長くして、あれもこれもという要求に応えるために製法と添加物は開発されてきました。
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賞味期限を長くしないとメーカーもお店も消費者の冷蔵庫も廃棄ロスのリスクを抱える。
新鮮な製品を廃棄させないように売るために生産数を抑える。
生産数を抑えた結果、品切れさせるとお店→メーカーへとクレームが向かう。
(お店(広義のお店 チェーンストアの本部も含む)とメーカーは契約を結んでいるので、注文しても補充する在庫がないという事実をもってクレームの対象となる。)
添加物は大量生産、大量販売と不可分の関係にあります。
ネット通販の場合は画面上で商品の在庫があり、注文が成立してはじめてメーカーと消費者の間での契約となります。
注文しようとしたら在庫がない状態は契約違反にはなりません。(なりようがありません)
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自然食品店やネット通販で無添加或いは添加物使用を抑制したハム・ソーセージを購入した場合は、そのままスライスしたり、焼いたりして(他製造元の推奨する食べ方で)風味を味わいます。
スーパーで買った場合やいただき物の大量生産品は茹でます。
茹でて添加物をお湯の中に溶かし出すのが目的です。(たぶん全部というわけにはいかないだろうけど)
ソーセージはメーカー指定の時間で(メーカーの意図はおいしく食べるためだろうけど、添加物を溶かし出すためにもボイルする)
ハムは200gの塊で5分以内、あまり長い時間茹でると風味が損なわれると思う、5分以内の茹で時間で食感は損なわれなかった。
スライスしてあるならしゃぶしゃぶで。(実際にはまとめて沸騰したお湯の中に入れて、すぐ引き上げます。)
ベーコンばかりは茹でるわけにはいかないので自然食品店で購入します。
それではまた。
↑茹ではじめたのはこの本がきっかけです。ハムの茹で方は載っていません。
加工食品の食べ方で かまぼこ や さつま揚げ をお湯にくぐらせて添加物を溶かし出すという話の応用です。
著者の肩書は元東京都消費者センター試験研究室長とあります。1925年生まれ(大正14年 90歳! 今年も本が出版されています↓)
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