世界地図を見ると日本がほぼ中央にあり太平洋の中央には日付変更線があります。
一つの国で日付が変わると面倒なことになるので東経・西経180度を基準にシベリアとアラスカの間のベーリング海峡やニュージランド近海で東にジグザグに曲がっています。
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日付変更線の地球の反対側経度0はイギリス グリニッジ天文台にあります。
グリニッジ天文台は、基準子午線を決定するための観測のために1675年に設置されました。
グリニッジ天文台で観測した厳密な恒星図を作り世界各地でグリニッジとの観測時間の差を測定すればグリニッジ天文台との経度差が分かると考えて、星図を製作しました。この星図はその後、航海者によって広く使われました。
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18世紀にイギリスが世界的な海運国になると星図も全ヨーロッパ的に使われるようになり、結果的にグリニッジ子午線が基準となりました。
1884年10月13日、アメリカ大統領チェスター・A・アーサーの提唱により25ヶ国の代表者がワシントンD.C.に集まって国際子午線会議が開かれ(日本も参加)、この会議でグリニッジ子午線を世界の公式な本初子午線とすることが採択されました。
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日本で売っているから世界地図は日本が中心です。世界地図は売っている国が地図の中心になります。イギリスで作っている世界地図はイギリスが中心で日付変更線は地図の両端となっているから日本は右(東)の端の方になります。
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推古15年(607年)聖徳太子が隋の皇帝に送った国書「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙(つつが)無きや」
日本と隋(チャイナ)の位置関係が東と西に過ぎないというローカルな話でした。
1277年後に日本が日付変更線に近いために公式に北半球における日出づる国となりました。
(南半球を含めればトンガやニュージーランドが東に位置するので先に日の出となります。)
位置関係が東側にある国が常に日出づる国になります。
アメリカは日本の東側にあるので日本に対して相対的に日出づる国でした。
しかし公式に日付変更線が引かれた日からは、日付変更線の直近の西側の国が公式に日出づる国になりました。
日付変更線の東側の国の夜が明けても、それは昨日の夜明けということになりました。
北京に基準子午線があったらどうなる。
ニューヨークとワシントンの間を日付変更線が縦断します。アメリカに対する嫌がらせになります。
(2016年オリンピック開催地)
ブラジルのリオデジャネイロに基準子午線があったらどうなる。
琵琶湖の上を日付変更線が通ります。
大阪の今日は東京の明日になります。
東京「本日発送するので明日着になります。」
大阪「それ明後日着だろ」
東京の今日は大阪の昨日になります。
東京「今日中にお届けします」
大阪「ドラえもんにタイムマシーン出してもらえ」
東京新大阪間は新幹線のぞみで2時間30分ではなくなります。
12月31日10時に東京を出発すると1月1日の12時30分に新大阪に着きますので26時間30分かかります。
1月1日10時に新大阪を出発すると12月31日の12時30分に東京に着きますのでマイナス21時間30分です。過去に戻るタイムマシーンになります。
大阪で手形を切って東京で決済にすれば期日が1日延びます。
それではまた来年。