(なに言ってるの?定時運行が第一に決まっているじゃない。)
(そうじゃないと思う、定時運行第一にしていたらおそろしいことになっていた。)
(2017年12月20日 朝日新聞 朝刊1面 2面)
「のぞみ台車 破断寸前」「JR西が謝罪 異常検知後も走行」
12月11日 のぞみ34号トラブル
1333 博多駅出発
1350 小倉駅出発 乗務員が「焦げた臭いがする」と報告
13号車の乗客が「もやがかかっている」と申告、車掌も確認
1515 岡山駅で保守担当者が乗車。うなるような異音を確認し、次の駅で止めて点検することを提案。
- JR西日本の輸送指令は運行に支障がないと判断。(東京指令所より)
1600頃 新大阪で保守担当者が下車。運転手と車掌もJR東海と交代。「異常なし」と引き継ぎ。
- JR東海の輸送指令が「念のため」と異臭の確認指令を出す。(東京指令所より)
1620頃 京都駅出発後に車掌が異臭を確認。
1700頃 名古屋駅 車輛の床下で亀裂や油漏れを発見。走行不可能と判断。
運行中止になり、乗客1千人は後続列車に乗り換えた。
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JR東海の輸送指令が「念のため」と異臭の確認指示を出さなかったらどうなった?
乗客1千人 脱線で大惨事、すれ違いの列車があったら巻き添えで乗客の被害はさらに増える。
東海道という日本の大動脈が寸断で経済にマイナス効果。
通勤、出張だけではない、定時に業務上での利用もある。
沿線観光、沿線企業、その取引先を含めると影響は計り知れない。
シンカンセンの大惨事としてニュースが世界を駆け巡り、鉄道輸出は頓挫する。
将来的な経済マイナス効果が生じる。
被害者(個人、法人)への補償、裁判、その費用と時間と人員。
経営陣の謝罪会見、国への報告、立ち入り検査、重過失として警察の捜査になるかもしれない。経営陣の引責辞任の話になる。
おそろしい。
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なぜ、JR東海の輸送指令が異臭の確認指示を出せたのか?
新大阪駅でJR西日本の乗務員はJR東海の乗務員に「異常なし」と引き継いだから、JR東海の乗務員は車輛の異常を知らなかった。
東京の指令所にはJR西日本とJR東海の輸送指令がともに在駐している。
だからJR東海の輸送指令はのぞみ34号の妙な動きに感付いたのではないか。
保守作業員と西日本の輸送指令が連絡を取り合っている。のぞみ34号に何か起きているのではないか。と
JR西日本とJR東海の輸送指令が同じ場所にいなかったらわからなかった。
西日本、東海 両社の指令所が同じ場所にあることが重要だった。場所が別々であったら気付かず大惨事になっていただろう。
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結果的にJR西日本の経営陣もJR東海の輸送指令に救われたのではないか。
「念のため」と異臭の確認指示を出さなかったら、経営責任を問われる事態になりかねなかった。
12年前の宝塚線の教訓がまるで生かせてないどころか、さらにひどい。と非難を受けかねなかった。
それなのに、「運行前の車輛の点検はJR東海が行った」と人のせいにする発言をする。(NHKニュース 記者会見映像)
運行前の車輛点検で気付かなかった。しかし、運行中の乗務員、保守担当社員が気付いているのに、気付いているのに、どうして止める判断ができない。
前の工程の人が気付かなかったから自分は悪くない、自分は気付かないふりをしようってか。そんな判断ってあり?
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〇〇よりも何よりも 定時運行が大事なのではないか?
宝塚線の事故は定時に間に合わせるためにスピードオーバーでカーブに突っ込んで脱線した。
今回も定時に間に合わせるために異音がしようが異臭がしようが、車内で もや がかかろうが、ごまかしごまかし走らせ続けた。
止めることを躊躇させる圧力が働いているのではないか。
定時運行一点主義は変わっていないのではないか。
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倹約ではなくて ケチ なのではないか
はよせぇ、はよせぇ と定時を守らせて屋台骨を揺るがすような大惨事を招きかねない。
節約して積み上げた分を一瞬にして吹っ飛ばしかねない。
共同運行するJR各社 東海(東海道・山陽新幹線)、東日本(北陸新幹線)、九州(山陽・九州新幹線)をも巻き添えにしかねない。
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安全第一は虚しい
JR西日本はどうか知らないが、
安全第一、お客様第一、あたり前のことを朝礼で標語にして連呼していたら、その組織はオワコンだと思う。
「JR西日本は宝塚線の事故後「安全性向上計画」をつくり、安全が何よりも優先すべきだと誓った。」(朝日新聞 朝刊14面社説)という。
そんな言い方では伝わらないと思う。
定時運行一点主義の組織には「定時運行は二の次」 ここまで言わないと通じないんじゃないか。
それではまた。
毎週土曜日にUPLOADしてますが、今週は早めにUPしました。