とにかく謝れ、つべこべ言わずに謝れ。
とりあえず謝る、周りがうるさいから謝る、面倒だから謝る、謝罪は幕引きの手段なのか。
相手が強いから相手の立場が上だから謝る、長いものに巻かれる、それが社会の潤滑油。
謝っているんだからいいじゃないか、俺の顔を立ててここは穏便に、謝っているのに文句があるのか、謝っているじゃないですかいい加減にしてください、謝罪は押し付けるものなのか。
こちらが悪いんです、いえいえこちらが悪いんです。お互いに自分が正しいと思っていてもそれは言わないお約束。
空気を読む文化:まず謝る。
空気を読まない文化:謝ればいいってもんじゃない。
謝って済ますことで真相がうやむやになる(する)。
うやむやにして徹底的に追い詰めないというムラ社会の知恵があった。
現代社会のムラの外(ステークホルダー)には通じない理屈であった。
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反省文の意義とは
二度とやりません、心からおわびいたします。深くお詫び申し上げます。
添削が入る、雛型がある。実際にできるかどうかは別にして 思います。ではなく、です。いたします。と断定断言したほうが謝罪の意思が伝わるとかいうノウハウがある。
反省文を書くことだけ上手になって反省しない。時間をつぶすための免責ツールにするなら書かなくてもいい。でも書かせることがルールになっている、昔からそう決まっている。
推理小説の作家が実際に殺人を犯すわけではない。
(そんなのあたりまえだー!)
よくできている反省文の作成者が実際に反省していると言い切れるのか。
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お互いの幸せのために反省文ー実効性は問われない
指導を行った証拠として反省文を残す必要がある。
指導をしたのか? 反省文があります。
下手に罰ゲームをやるとパワハラ問題や労災に発展するおそれがある。
校則違反の罰でプール掃除やトイレ掃除をやらせたらちゃんとできているかチェックをしなければならない。体罰は後で問題になる。人権侵害といって騒がれるおそれがある。反省文が無難だという合理的判断がある。
同じことを繰り返さなくても別の問題が起きる
一度あることは二度ある、二度あることは三度ある。不注意とか集中力の欠如なんて事象であって原因じゃない。
寝不足?全員が?ホント?どうやってそんなことつきとめたの?注意力を散漫にさせるレイアウトではないのか?前の工程からの受け渡しで発生しているのではないか?
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怒られたことはインプットされたからやらない、でもやったことがないことは言われていないのでインプットされてないからやってしまう。
自発的にやらないのではなく怒られたからやらない
抑圧で押さえつけると よいか悪いかを自分で考えるのではなく怒られることを避けることが目的になる
仕組みがわからないから推測も予測もできず応用が利かないので違うことをやらかしてしまう。
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最初に反省させても効果がない理由―最初にするのは後悔だから
まずいことをしたら、普通は後悔するのではないか、最初に反省するのは不自然ではないか、怪しいではないか。まず反省しろとは 怪しいことをしろ ということではないか
ミスった、やっちまった、どうしよう、から始まり、言い訳を考えたり、自分を正当化する。
事故、事件を起こした直後に。自分が弱かった、迷惑をかけた、自分は本当に悪いことをした から始まる人はいない。
弱いも悪いも事象であって原因じゃない
原因と向き合う前に、自分と向き合う前に、とにかく反省しろ、早く反省しろ、言った通りに反省文を仕上げろ。
抑えつけから始めて何かいいことでもあるのか。
不正の防止、再発の防止よりも謝らせること自体が目的化していないか。
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抑えつけが生んだ歴史の復讐
第一次世界大戦の敗戦国ドイツに対して戦勝国は徹底的に謝罪・贖罪・賠償を求めました。
多額の賠償と領土の割譲でドイツ国民は追い詰められ生活に困窮し、ヒトラーの演説に希望を見出すようになり、惨事を引き起こしたナチス政権を生む原動力になった。
アメリカでは自由化からとり残され、自由主義に抑圧されていると感じている人々の反発がトランプ政権の誕生というかたちになって現れた。これは歴史の復讐ではないのか。
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抑圧は復讐されるー悪意なき復讐
実行者に悪意がなくても復讐される。
仕組みの構築はないがとにかく頑張れ、真面目にやれ、ノルマ必達だ。
不備を指摘したら反抗的だと目をつけられる。
言っても無駄だと発言は控えられ不満に蓋をしても実態は変わらない。
オーバーワークでどうしようもなくなって、現場が回らなくなって苦し紛れに数合わせをすることで手いっぱいになり、手抜き、不正が横行して経営陣が社会、出資者から糾弾されるのは現場から復讐されているとも云える。
批判をされない、よいことしか言われないのは称賛ではない、言っても無駄だと相手にされていない。
国レベル、組織レベルで抑圧は復讐を育んだ、では個人レベルではどうなのか。
それではまた。