nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

サービス提供のダブルスタンダードというコストアップ要因

販売・営業の利益とユーザーの利益が一致か二律背反か

 

前者はユーザーフレンドリーと言われ、後者は一生懸命にやったつもりでもあくどい商売と言われる。

前者は長期的・継続的な取引を重視し、後者は新規契約獲得に血眼になり他社から取れなければ自社ユーザーを解約させてから新規契約を結ぶという珍プレーを演じる。

 

損な買い物をした、損な契約を結ばされたと気付いたユーザーは距離を置くようになり客足が遠のくのに、なぜそのような行動を取ってしまうのか。

 

朝日新聞2019年6月24日朝刊1面)

「かんぽ生命 不適切な販売」「既存の保険 不利な契約へ乗り換え」「郵便局員のノルマ背景に」

「問題の背景にあるとみられるのは、過度なノルマや新規契約重視の評価体系だ。…日本郵便は4月から獲得加入件数よりも契約の継続率を重視する評価に切り替え、80歳以上の人には勧誘を控えるようにした。」

過去の契約分はどうするのか。

 

「顧客に不利な乗り換えについて、かんぽ生命は「契約者の意向と異なる契約の場合、元の保険に戻すなどの措置を取っている」と説明。」

販売員への奨励金等はどうなったんだろ。カットされたり、払い済みの場合は給料から控除されたのだろうか。

 

「契約時は顧客に不利益な事項を記載した確認書への署名を求めており、手続き的には「問題ない」との立場だ。抽出した300件分も、顧客が納得していることを確認したという。」

高齢者はわけわからないんじゃないか。親族も遠隔に住んで同席できない。高齢者じゃなくても理解して署名しているとは限らない。成人は署名した以上は自己責任というのが社会のお約束です。

親族同席で本人と親族の署名、親族が同席できない高齢者にはNPOや行政のアドバイザー同席を条件にしたほうがいいんじゃないか。

そうしたら販売員は高齢者宅に押しかけなくなったりして。

 

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創業時の気持ちを忘れないのも良し悪し

 

ゼロからスタートのときはまったくユーザーがいないのだから、新規獲得に熱心になるのは必然でも、ユーザー層の基盤ができたら継続も重視しなければならないのに、新規獲得ばかりが評価される仕組みのままでは齟齬が生じる。

 

奨励制度がユーザー利益と相反しているかいないか

 

ユーザー基盤があるのに新規獲得ばかりが評価され、継続(代替、サービス変更)が評価されなかったり新規獲得よりも評価が低いと現場に珍プレーが蔓延って既存のユーザーが蔑ろにされて離反の原因になります。

そんな不真面目な輩は許さないとか、ペナルティだとか憤っても、1人残らず全員聖人君子、そんな組織はない。

仕組みが原因で客が損をしても自分にバックが多い契約を結ばせる販売員・営業が客から信頼を失うだけでは済みません。

組織も巻き添えになります。

苦情が来た時には当人はもう辞めていたり、残った従業員が対応に追われたり、負の遺産の整理に追われて憤っても後の祭りです。

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管理の徹底は対策にならない

 

監視カメラ、隠しカメラ、隠しマイクで監視。そんな金があるならサービス還元したほうがいい。

人手不足の折、人が集まらなくなる。

どんなに口を酸っぱくして言っても聞かない人、聞いてない人、聞いてるふりをする人、聞く気がない人はいる。

けしからんと憤る前に、面従腹背の輩がいる原因を考えたほうがいい。

辞めさせて再発しないなら個人の問題、再発するなら仕組みの問題。

繰り返し起きるのに個人の問題で片づけているとモグラ叩きに終始する。

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三方よしの仕組みになっているか

 

ユーザーにとっても、販売・営業にとっても、組織にとっても三方よしの仕組みになっているか。

ユーザーが長期定着する提案・契約をする(縛るという意味ではなしに)ことが評価される仕組みになっているか。

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窓口によって通常に出来る対応が異なるダブルスタンダードはコストアップ要因になる

 

負担金についてもめて初めて機微情報に応じて個々に対応にすると統一性がなく、対応者次第になり、ユーザーにとっては運次第になってしまい不公平が生じる。

特別対応をする部署を別途設けるコストが新たに発生し、度々運用の変更や通知の頻度が増えて把握している人と把握してない人が出て、把握していない人が対応したら客と組織の双方にとって不運になる。

 

把握してないかもしれないと慎重になって確認を求める人もいれば、把握していないまま自分は知っていると思い込んで押し通す人もいる。

内なる原因でライバル以上に流出防止の費用を計上しなければならなくなる。

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禁じられた予測

 

先を読んでユーザーの行動を読んで、提言する人がいても通る組織と通らない組織がある。

過去に起きたことは証拠があるが、これから起きること、まだ起きてないことの予測には根拠はあっても証拠はない。

それなのに頭が固いなんとかの一つ覚えでどんな場合でも証拠を出せと言う人に阻止されているんじゃないか。

起きてもいない事件に証拠なんてあったら捏造です。

 

それではまた。