東日本大震災の時に実際にあった話で、被災地のボランティアの知人である東京のパティシエが被災地の子供たちに甘い物を食べさせてあげたいと徹夜で700個のロールケーキを作り、知人のボランティアに託した。
ボランティア氏は東京を早朝に出発し車を運転して避難所に運んで行った(平時で東京から仙台まで4時間位だから震災時被災地までは倍はかかったと思われる)ところ、避難所の責任者にこの避難所に避難しているのは800人だから700個では平等に分けられないからという理由で受け取り拒否をされたそうな。
なんつう勿体無いことを。
(ボランティア氏は仕方なく他の避難所に車を飛ばして運んだ)
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700個とは700本ではなく700切れであろう
個人経営のお店で通常業務の後に700本作るほどの材料、生産力があるとは思えないので、ロールケーキの長さを20センチ位と想定すると1本から7カット作れるので、ロールケーキは100本作られたものと想定されます。
(100本もすごいと思う)
しかも次の日の営業のための材料が無くなるのは困るので、徹夜した翌日は定休日ではなかったのかと想定されます。
(簡単に予め材料を多く仕入れておけばいいじゃないか。と言うけど、生クリームのように冷蔵保管が必要な材料のための冷蔵庫のスペースは限りがあるし、お店に来るお客様に提供するお菓子の品質を守るためには徹夜明けの体はよくないと思うから次の日は定休日だったと思うよ。)
仮に700本だったら
ロールケーキを8等分に切れば一人7切れずつ食べられる計算になるから分けられる。
(別にあんたの願望は聞いてない。)
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双方とも疲れて妙案が出なかった
避難所の責任者は避難や設営で疲れて、ボランティア氏は東京から車で運んできて、双方とも妙案を考える余裕がなかったのだろうか。
ボランティア氏は何か案があっても慮って言えなかっただろう。
nikoichiがそこの避難所の子供だったら泣く。
(大人のあんただったら受け取り拒否されたロールケーキを取りにボランティアを追うと言って、みっともないからやめろと言われて羽交い締めにされる。)
(どうして田舎に帰ると親戚に寅さんが帰ってきたと言われるのかわかった。今は行けないけど。)
意見の言える他の大人がその場にいれば違う展開もありえたのではないか。
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自意識過剰と事なかれ主義は表裏一体
自意識過剰と事なかれ主義は表裏一体の関係です。まわりの目マイナスの評価が気になって仕方がないのです。
全員が欲しがるとは考えられないけど、実際に全員が食べるか食べないかは無関係に、とにかく全員均等に配ることで義務を果たしたことになり、同じ避難所の中で受け取った人と受け取らない人がいると不平等になり、万が一マスコミに知れて非難を受けたくない。
実際にそうかもしれないし妄想に過ぎないかもしれなくても、視聴率、売上、アクセス件数を稼ぐプレッシャーでウケ狙いで話を盛られて炎上するのを怖れて均一に配ることが唯一の正解になる。
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正解は一つ信仰と事なかれ主義
官民問わず頭の固いサラリーマンにありがちな話で
学校のテストと同様に実社会の課題においても答えはひとつしかないという信仰の持ち主で800人に対しては800個が必要というのが唯一の正解でそれ以外の回答はあり得ない。だから800個でなければ受け取る訳にはいかない。
800人いるのに700個受け取ってどうするんだと誰かに文句を言われたり批判をされたくない。
もしも平時でも正解は一つ信仰・批判を避けることを第一義とする事なかれ主義で通して来たのなら非常時にもその反応が出てしまう。普段から柔軟な対応を心掛けていないと非常時にも同じ反応がつい出てしまうのではないか。
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正解は一つしかないという迷信
・700個のうち400個を受け取って400個を半分に分ければ800人分になります。残りの300個はお手数ですが隣町の避難所に持って行っていただけませんか。
・避難所の800人全員が甘党とは限らない、いらない人もいるだろうから全員分が必要とは限らない。血糖値が高かったり糖尿病で食べさせてはいけない人もいるかもしれない。だから700個取り敢えず受け取る。
・今は案が思い付かないが取り敢えず受け取っておいて後で考えればいいやというテキトーな事はクソ真面目な人はできない。
・400個を半分ずつに分けた後、300個はどうしようかと子供たちにクイズを出す。
(子供に丸投げってあんたらしいよ。)
人聞きの悪い、レクリエーションだってば。
・立てずに寝かせて複数を重ねてホールケーキの代わりにしてバースデーケーキにする。(避難所で誕生日を迎える人がいるかもしれない)
(衛生管理は大丈夫か)
・分解してパティシエのロールケーキの構造を研究する。
(食べ物を粗末にしないでください)
分析解析した後でちゃんと食べるから。
(へんたい)
正解なんて状況次第で変わるものです。間違い転じて福となす です。
(災い転じて福となす を勝手にアレンジしないでください)
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普段の行いはつい非常時にも出てしまう
今は非常時だからと自分に言い聞かせても、普段の行いがつい非常時にも出てしまうのではないか。
前例主義、事なかれ主義で普段の業務を行っていると非常時においてもついやってしまうのではないか。
普段から状況に応じた柔軟な判断をする習慣をつけておかないと非常時に対応出来ないのではないか。
マニュアル・ルール通りの教師の誘導で避難した大川小学校の児童は遭難し、津波が来るかもしれないのに高いところに逃げないのはおかしくね、と反対方向に逃げた児童は難を逃れた。(親や親族の普段からの「地震が起きたら高い所に逃げろ」という言葉をマニュアル・ルールに忠実な教師の言葉よりも信じた。)
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ルールやマニュアルは人間が作ったものだから間違っている場合もある
むやみやたらと逆らう必要はないが、今起きている状況に適しているのか状況判断力が問われる。
ルールやマニュアルが絶対唯一の正解と信じ込んで、間違っているのは許せない、けしからん、と憤ったところで地震が起きてから津波が来る前にルール、マニュアルを改定して全住民に周知する時間なんてある訳がない。
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つい地が出てしまった
ランニング中に野球のユニフォームを着た中学生くらいの子が競争を仕掛けてきたので競争をしていたら、前方にチームメートとおぼしき子がいたので、つい上から目線で顔を立ててやろうなんて大人の配慮みたいなことをしてゴール前で力を抜いてしまった。
先にゴールした子と目が合って訴えているように見えた、勝負しろ、と。
加減なんかされて勝っても面白くなかっただろう。
しまった。失礼なことをしてしまった。大人気ないと言われてもムキになって本気で勝負すべきだった。
バカバカバカバカオレのバカ
大人気なく勝ってドヤ顔でサイテーと思われても、成長著しい中学生にみっともなく負けてもいいじゃないか。
自分は地がスポーツマンじゃないんだ、だからつい行動に出てしまったんじゃないか。
中学生が競争を仕掛けてくれたお陰で自分の地を認識する機会になった。
次は挑まれたら勝負する。
それではまた。
(そうしたらウザイオッサンだと思われたりして。どっちに転んでも誰からも文句が出ない方法なんてないから 事なかれ主義 事体が非現実的、仮に800個持って来たとしても残ったらどうするんだと文句が出る。)