nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

海のトリトン 最終回ーピピが一緒にいたらどうなった?ー大多数の市民が真実を知らないまま突然死を迎えた街

 

海のトリトン コンプリートBOX [DVD]

海のトリトン コンプリートBOX [DVD]

  • 発売日: 2009/09/11
  • メディア: DVD
 

 

 

トリトンとピビとは

主人公のトリトンは、海の生き物たちにとっては海の平和を乱す存在であるポセイドン族と対立したが攻め滅ぼされ、ただ二人だけ生き残ったトリトン族の末裔です。

もう一人はヒロインである人魚のピビで、我が儘で生意気でヒロインにあるまじきヒロインぶりでトリトンの足を引っ張ります。

仲直りをしたかと思えば次の回ではまた喧嘩するというお茶目ぶりにコドモのnikoichiはムカついていましたが、やがてトリトンの協力的なパートナーになり、二人はポセイドン族の本拠、大西洋を目指します。

行かせまいとするポセイドン族に何度も襲われながら、トリトンは両親から託された「※オリハルコンの短剣」を手に、海の平和の為にポセイドン族と戦い続ける…というお話です。

オリハルコンの短剣…ポセイドン族が恐れる最終兵器を手にしていたのに、なぜトリトン族は滅亡の淵まで追いやられたのか?それは武器としての認識ではなく宝物のような扱いであったから鞘から抜くこともなかった。トリトンは陸上の人間に育てられたので短剣の形状から武器として認識できた。

最終回でトリトンが戦ってきたポセイドン族はアトランティス人に人身御供(生け贄)にされた被害者であり、生き残った者が復讐を果たしたがアトランティスは沈み海底下に閉じ込められた。いつか陸上に出る日を夢見ていたが、トリトンが来たために全滅の憂き目にあった被害者という結末であった。

地下都市のコロシアムで溺死で亡くなっていた長老と思しき人物の近くにあった法螺貝に耳を当てるとトリトンの問いに答えた真相(?)であった。

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火中の栗を拾っていた

DVD-BOXの解説書の監督インタビューに、「当時はフリーランスで総監督つまりシリーズを取りまとめるような仕事をやらないか、と言われれば、それは飛び付きます。」

(フリーランスの立場で生活がかかっている。当時は高畑勲(故人)、宮崎駿大塚康生(故人) の三氏が東京ムービー(現トムス・エンタテイメント)でルパン三世1971,10~1972,3 の製作に参画しており三氏ほどの実力者が東映動画にいられない状況になっているアニメ業界の将来に不安を感じていた。 ※海のトリトンは1972,4~1972,9)

 

 

虫プロ出身である監督は、「よその会社の誰かさんにやられるくらいなら、まがりなりにも手塚作品に触ったことのある自分がやった方がいい」と手を上げた経緯が語られています。

しかし、原作者である手塚治虫とプロデューサーである西崎義展の間には作品の権利に絡んだ確執があり、原作が新聞連載でテレビシリーズを成り立たせるだけのネタと分量がないのでやむを得ずオリジナルでつくる他ない状況に追い込まれたら、原作通りではないからと虫プロの裏切り者扱いになって虫プロに出入り禁止となったそうな。厳しい…

(解説書には原作者とプロデューサーの確執のことは書いてありませんし、石つぶてが飛んできたと書いてありますが裏切り者とまでは書いてありません。)

(他にも虫プロ出身の演出家はいるのにどうして声がかかったのかな、火中の栗を拾って逃げない人だと見込まれたのかな。スタッフの失踪とかあるもんね。)

 

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コドモのnikoichiは最終回を見て意味がわからなかった

ファンの間で語り草になっている勧善懲悪の否定、善と悪の逆転劇、トラウマの最終回、実は主人公であるトリトンが加害者で敵のポセイドン族が被害者だったという。

解説書では、毎回なぜトリトンは攻撃されるのか、それはポセイドンたちにとって悪だと思われていて、そこを描かなければトリトンが攻撃をかいくぐる話がウソになるという理由が語られています。

 

でもオトナになって見返しても悪いのはポセイドンだと思った

社会人になってから、再放送はされず、近くのレンタル屋にもないので、秋葉原でセルのVHSソフトを購入して視てみたけど、善悪の逆転とは思わなかった。

(1巻あたり4話収録 12600円だったと思う、全7巻 しばらく家に置いて視てから漫画と一緒に、MANDARAKEで売ったらいい値段で買い取ってくれた。DVD-BOXが出ていたので再び購入した次第。)

 

証言者が事実を知っているとは限りません

偽証罪があるのは証言者も嘘をつくことがあるからですが、証言者が真実を知らずに信じ込んで証言している場合もあります。

 

状況証拠からしてポセイドン族と名乗っているけど祖先がアトランティス人の奴隷階級だったか権力抗争に敗れた側で反撃の際の紛争でアトランティスを沈める事態に至り、正当化のために人身御供の伝説を創作したのではないか。

本当にポセイドン族ならポセイドン族はトリトンと同様に水中で呼吸が出来るのですから地下都市の天井の蓋となって海水の浸水を防いでいたポセイドン像が立ち上がったことによる海水の浸水で溺死したりしません。

嘘の歴史を信じている自称ポセイドン族(法螺貝の音声の主と推定される長老含め)

水中で呼吸が出来る水生であるトリトン族もポセイドン族もアトランティス人が創造したアトランティス人の奴隷

トリトン族もポセイドン族もアトランティス人がつくった水生の改造人間(地上人からは呪いのように見える術式)

地下都市で溺死していたのはトリトン族でもポセイドン族でもなく普通の人間であるアトランティス人。

トリトン族が先で、アトランティスが沈むときにオリハルコンの短剣を持ち出し、沈んだ後で海底地下都市の住民がトリトン族追跡のために造り出したのがポセイドン族ではないのか。

 

※海底地下都市で暮らしていたのはポセイドン族でない理由 

※以下、地下都市と呼称 大西洋海底のポセイドン神像の下(地下空間)にある古代都市

法螺貝の音声で 外の世界に出たかったと語ります。

しかし、20話に登場した※ヘプタポーダが太陽の光に目が眩み、太陽の下では暮らせないと悟るシーンがあります。

つまり地下都市の人々が外の世界に出たがっているのはポセイドン族ではないからです。

ポセイドン族が太陽の光に憧れるのはタブーなのですから。

※太陽の光を求めるのはポセイドン族にあるまじき行為と海グモの牢獄に幽閉されていた。これを以てポセイドン族はアトランティス人の奴隷といえる。

"失敗すれば死あるのみ" というポセイドン族の掟 北太平洋司令官のドリテアは海底火山に投身し自決、南太平洋司令官のポリペイモスはマーカス暗殺隊により粛清、それは彼らが大西洋の海底下の地下都市にいた連中の奴隷・道具である証。

勿論、地下都市の住民にそのようなルールはない。

そういう意味では科学力に驕ってトリトン族、ポセイドン族を生み出したアトランティス人が加害者であり、真相を知らずに戦わされていたトリトン族・ポセイドン族は共に被害者といえる。

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そして最後に報いを受けた

道具扱いのポセイドン族に押し付けた "失敗すれば死あるのみ" という掟は トリトンが来たことにより自分たちが受けることになった。死の瞬間までそのことを知らずに法螺貝に恨み言を残して。

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五千年の間なにやってたの

五千年前は科学力を誇っていたのに、ファッションも建物も変わっていない、オリハルコンのエネルギーで潜水艦ノーチラスでもつくって外に出ればいいじゃない、成長進歩をしないで停滞してると小僧が一人来ただけで滅んでしまうという教訓なのか。

(その線で空中戦艦までつくったら別の番組だね。)

 

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最終回にならなくても考えさせられる

ポセイドン族のドリテアのセリフ「トリトン族はずっと昔から我々ポセイドン族の敵だった。」

そう教えられたから何の疑問も躊躇もなく皆殺しって何も考えてない。人類には何の変哲もない凡人が殺戮に加担するジェノサイドの歴史があります。

(考えてそんなのおかしいと言ったら要注意人物にされるんだよ、怖くて言えないか何も考えてないか、戦争に負けるとみんな騙されていたとか言い出すんだよ。)

 

 

戦争責任者の問題

戦争責任者の問題

 

 

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端から見ると逆ギレでしよー被害者意識で過剰防衛の果てに加害者になった

トリトンと一平じいさんが暮らしていた村をサラマンダーに襲わせたり、ピピと暮らしていたアザラシたちを殺したり、イルカ島を爆破したり、陸上で暮らす人間にチョッカイを出しで島民皆殺しや呪いをかけたり、やりたい放題やって自業自得満載なのに、自分たちが滅んだのはトリトンお前のせいだと言われてもね。

被害者意識で過剰防衛(と言ってもかなり攻撃的だが)をすると加害者になるということか。

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最終回にピピの出番がなかった

トリトンと一緒に地下都市に降りていたら、長老の法螺貝に突っ込んでいたのではないか。

人の話を遮って突っ込む女の本領を発揮して突っ込んでくれたのではないか。

(差別だ) (偏見よ)

何言ってるのよ!冗談じゃないわよ!自分たちのことは棚に上げて!ギャンギャンギャンギャンギャン…

 

自分に向けられると困りますが、対立相手に向けられると援軍です。 

(海でしか暮らしたことのない人魚が棚を知ってるの?)

自分(たち)のことを棚に上げるを平たく言えば、自分(たち)に都合の悪いことから目を逸らして他人を非難することです。

魚、動物たち、陸上の人間を殺して何言ってるのよ、「我々はこの狭い世界の外に出たかった。トリトン族を倒して平和に暮らしたかっただけなのだ」ですって、冗談じゃないわよ。

ってピビに言って欲しかった。

(さんざん殺させた挙げ句に"平和に暮らしたかっただけだった"って開いた口が塞がりません。)

(汚れ仕事はポセイドン族にさせて自分の手を汚さずにきたから自覚がなかったんだよ。)

(暴力を担う人がいる一方で平凡で平和な生活を願い営む人がいる人間社会の二面性だけど、敵をつくり過ぎたんだよ。)

(大多数の市民が真実を知らないまま突然、死を迎えた街だったんだね、知らないって怖い。6月2日追記)

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トリトン野垂れ死になんかしていない

傷心放心状態で浮上してきたトリトンをピピは擁護して元気付けたことでしょう。

トリトンは間違ってなんかいない。

トリトンは傷心で野垂れ死になんかしないで生き延びたと信じる。

監督は新人監督の想いで、よくありがちな毎回敵を倒して終わりの展開に抵抗しようとしてもプロデューサーに敵が出てこないと言われ、手練れのライター諸氏からもそれ見たことかと意見が出てくる。最終回の急展開でメインライターからは恨まれても仕方がないと語り、古巣の虫プロは出入り禁止。

仕事上の無我夢中・すれ違い・暗中模索とトリトンの孤独な旅が重なってくる。

監督はアニメ業界を生き延びてガンダムの産みの親と称されるまでになった。

(伏せてないで最初から富野由悠季監督と書いて下さい。)

(引っ張り過ぎです。)

それではまた。

※文中敬称略