責任を取るのは政治家でも投票結果の報いを受けるのは有権者です。
英国の国民投票の結果「離脱」を受けて
(6月27日 日本経済新聞 夕刊 1面)
離脱に投票したという男性が「僕の票なんて関係なくどうせ残留(が勝つ)だろうと思っていた。」
離脱に投票した女性が「投票所にもう一度行き、残留に投票したい」
投票のやり直しを求める署名は374万人(現地時間27日午後4時 日本時間28日午前0時)
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だからと言って投票のやり直しはありえません。
投票結果が気に入らないから、やり直せ と言われて やり直す前例を作ったら悪用されます。
結果が納得できないから、この前の投票はなかったことにしろ。
政権が気に入らないから、この前の選挙はなかったことにしろ。
当選した議員が気に入らないから、投票をやり直せ。
選挙をやる意味がなくなります。
(英国の下院議員の任期は5年です。前回の選挙は2015年5月でした。
英国には任期固定制議会法があるため首相の解散権は制限されているので、議会の決議がなければ議会の解散はありません。議会の決議がない限り次回の選挙は2020年です。
議会がEUからの離脱に抵抗し続ければ政府は離脱の交渉を進めることができません。
議会が民意を問うために解散の決議をして総選挙で再度民意を問い、残留派の議員が過半数に達すれば民意は残留ということになります。
離脱派が過半数に達すれば国民の離脱の意思は固いということになり離脱交渉が進みます。)
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軽い気持ちで自分の考えと逆に入れてみた。
その結果が
6月24日 1日だけで世界の株式総額3兆3千億ドル(3300兆円強)が消失。(6月26日 日本経済新聞 朝刊 2面)
英国のEU離脱が世界経済の足を引っ張るとの懸念から金融株が売られた。
6月24日時点の世界の時価総額は64兆ドル 約5%が売られた。
(日本の年間の国家予算は96兆円です。国家予算の3倍強が1日で消失した。)
リーマンショック時は
08年9月15日の時価総額 46兆ドル 消失1兆7千億ドル 4%弱売られた。
リーマンショックよりも消失額が大きいのは時価総額が大きい金融株が売られたのが大きい。
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国民投票おそるべし。
(7月4日 日本経済新聞 夕刊 3面)
企業が国外に流出するのを防ぐ狙いで英財務省は、現在20%の法人税を15%以下と先進国で最低水準に引き下げる考えを明らかにした。
(7月6日 日本経済新聞 朝刊 2面)
英中央イングランド銀行は EU離脱で銀行が融資に慎重になるリスクが増しているため、
(貸し渋りで景気が後退することを懸念して)銀行規制強化を凍結。
自己資本の積み増しを総与信の0.5%から1%に引き上げる予定を7月5日から2017年6月まで0%に引き下げ据え置くと発表した。
国の財政目標を破棄させてしまった。
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繋がった世界では投票結果が投資家を動かす。
政治、経済、外交、安全保障が不安定になると懸念されると株、債券、不動産ファンドが売られる。
企業は守りに入って内部留保を貯め込み、結果、個人も家計の守りに入って景気が後退する。
投票結果が家計に影響を与えることもあります。
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誰を選んでよいかわからない。
積極的に選ぶことができないなら消去法で選ぶという方法もある。
ひどい言い方だが、この人はイヤ、この人には議員になってほしくない。という人を消して残った人に入れる。
いい人は誰だかわからない。
いい人を選ぶのではなく、ましな人を選ぶ。
最高の人を選ぶのではなく最低の人を選ばないようにする。
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自治体の首長(知事、市区町村長)を選ぶときは、
この人がなったら揉めてばかりで何も決まらない。政治と関係ないことで時間がつぶれそう。
面白そう、何かやりそう。
つまらない、何も変わらない。
変えてほしい。変わらなくていい。
自分の気持ちで入れてみる。
入れた人が当選したら何をするかしないか見ていく。
そして次の選挙の時の参考にする。
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入れた人が落選したらどうするか。
ホームページで活動やSNSの発信を見ていく、次の選挙に出馬したらまた応援したいと思うか。
それとも現職の活動を見て次回は現職にするか。
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nikoichiはどうしたかって?
自分のスケジュールに合わせて投票したいので期日前投票をしました。
選挙公報を見て おふざけ と思える公約を掲げる候補(個人的見解)に×をつけて
ましだと思った候補をGoogle検索してプロフィールや著作や報道や評判(主観が入っている)を見て自分の考えに近いと思う候補を選ぶ。
比例区は公約に×(個人的見解)をつける。
政党の代表が街頭演説で言ってることと党の公約が違うじゃないか、同じ党の中で公約と公約がごっつんこしているじゃないかとつっこみながら読む。
そんな時間はない。
「あなたが政治を考えなくても、政治はあなたのことを考える」
アウンサン・オンサン将軍(ミャンマー建国の父 アウンサン・スーチー氏の父)
国会中継やスキャンダルの報道を見てイヤになっても生活に無関係でいられないものが政治ですから。
それではまた。