(2016年1月14日 朝日新聞 社会面)「廃棄業者がカツ横流し、5千枚店頭に
カレーチェーン CoCo壱番屋を展開する壱番屋がプラスチック片が混じった可能性のあるトッピング用のビーフカツを産業廃棄物処理業者に廃棄を頼んだが、横流しされて 約5千枚がスーパー2店で販売された。」
「混入の疑いがあるカツは約4万枚、5千枚が販売済み、約300枚が店に残っていた。7千枚は堆肥になり、約2万8千枚の行方は調査中」
(2016年1月15日 朝日新聞 社会面)「産廃業者ダイコーが横流しを3年ほどで3回したとみられる。
今回だけで少なくとも22か所に流通、スーパーなどで8千枚売られたことがわかった。7千枚は堆肥にしたが、残りは みのりフーズなどの業者に売っていた。」
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(2016年1月15日 日本経済新聞 社会面)「壱番屋以外も横流し? 岐阜県警によるとみのりフーズの冷凍庫から壱番屋製とは異なる焼き鳥やビンチョウマグロのスライス、フライドチキンが見つかった。いずれもダイコーからみのりフーズに横流しされたことが判明している。一部は賞味期限が切れていたという。」
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(2016年1月18日 朝日新聞 社会面)「店頭で売られたり商品の弁当に使われたビーフカツは愛知 岐阜 三重 3県で2万7千枚に上った」
抜粋以上 行方不明は残り千枚。
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廃棄業者、食品業者はけしからん で済む話かな。
3年前から行われて食中毒騒動が起きていないということは、食べられる食品が大量に廃棄されているという日本の現実を如実に示しています。
廃棄は生産ロット単位という現実。
問題のビーフカツの賞味期限は2016年1月30日のもの、プラスチック片が混入のおそれがあるという理由で、同じ賞味期限つまり同じ製造日のものは全数廃棄するのがきまりです。
プラスチック片が混入した該当品だけを廃棄できればよいのですが、安全を見込んで一部1枚の可能性であっても4万枚が廃棄となります。
もったいない。殺された牛が報われない。パン粉が、バッター(つなぎ)がもったいない。作った労力、工場の電気代、搬送した燃料代がもったいない。
ベルトコンベヤーに流しながら中の異物を発見するX線探知機を設置していない協力工場だったのか。
それとも検査機はあったけど過剰防衛で全数廃棄の判断をしたのか。
機械の価格が高くて導入できない工場もあるのだろう。中小零細の食品会社のために共同の検査場を設けたらどうか。(勝手に)
廃棄損が減って利益率が上がれば従業員、顧客へ還元できるのではなかろうか。
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廃棄業者、食品会社は何を考えて転売したのか。
まだ食えるじゃん。3年前からやってるけど食中毒で訴えた人もいない。まだまだいける。
偶々 ココイチの社員に発見されてしまった。
氷山の一角ではなかろうか。岐阜 愛知だけの話ではないのではないか。
安売りにみんな疑心暗鬼。
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賞味期限とは何か
http://www.maff.go.jp/j/fs/f_label/f_processed/limit.html
農林水産省によると
・開封していない状態で、表示されている保存方法に従って保存したときに、おいしく食べられる期限を示しています。賞味期限内においしく食べましょう。ただし、賞味期限を過ぎても食べられなくなるとは限りません。
「賞味期限を過ぎても食べられなくなるとは限りません。」
あまり神経質にならなくていいんじゃないか。
これとは別に「消費期限」というものがあり、
・お弁当や洋生菓子など長くは保存がきかない食品に表示してあります。
・開封していない状態で、表示されている保存方法に従って保存したときに、食べても安全な期限を示しています。消費期限内に食べるようにしましょう。
こちらは切れたらダメ、しかし長く保存がきかない食品のみの表示だから冷凍食品には適用されない。
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http://www.sukkiri-kyoto.com/kigen/
消費期限については
・「長くは保存がきかない食品に表示してあります。」 「消費期限内に食べるようにしましょう。」
賞味期限については
・賞味期限からどれくらい過ぎているか? 期限表示は、予めゆとりをもって設定されています。 定められた保存方法で保管されていた食品は、少しであれば賞味期限を過ぎても安全性に問題のないものが多いですが、賞味期限後あまりの長期間が過ぎているものは、他の項目とも合わせて総合的な判断が必要です。
・定められた条件で保存されていたか? 食品の品質表示欄には、「保存方法」が記載されています(「直射日光を避ける」、「高温・多湿を避ける」、「○℃以下で保存」など)。 多くの食品は、湿気の少ない冷暗所で保存することによって、より長持ちします。 賞味期限からの経過が短期間でも、高温多湿、直射日光のあたる場所で保存されていたものは、注意が必要です。
・食品の状態(見た目、臭い、味)は? 賞味期限及び保存方法を確認したら、最後は自分の五感を使って確認しましょう。 見た目(色の変化、カビなどがないか)、臭い(酸っぱい臭い、ツンとする臭いがないか)、味(少し舐めてみて、異常な酸味、苦みなどがないか)を確認して、少しでもおかしいな、と思ったら、食べるのをやめましょう。 」
冷蔵庫の中で保管している加工食品を「期限切れてるじゃないか!」と速攻で捨てるのもどうかという話です。
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消費者庁によると
http://www.caa.go.jp/adjustments/index_9.html
「日本では、年間約1,700万トン(平成22年度推計)の食品廃棄物が出されています。
このうち、食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は年間約500~800万トン(平成22年度推計)。
これは、米の年間収穫量(約813万トン。平成23年水稲の主食向け)に匹敵する数量です。
また、家庭における一人当たりの食品ロスは、1年間で約15kgと試算されています。これは、ご飯1食を250gとすると、60食分。
つまり、あなたも1年で60食分の食べ物を無駄にしているかもしれないのです。「もったいない」と思いませんか?
大切な資源の有効活用や環境負荷への配慮から、食品ロスを減らすことが必要です。」
「そもそも食品ロスを発生させる要因の一つとして、消費者の過度な鮮度志向があるのではないかといわれています。」
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食品異物混入検査機でGoogle検索したら
なぜか検索上位は食品を送って検査してもらう検査機関だが、
検索4位から生産ライン用の検査装置を開発している企業がありました
http://www.system-square.co.jp/examination/
しかし5位6位はまた検査機関で7位8位は計測器の商社があり、
9位に
http://www.ishida.co.jp/products/379.php
10位が
https://www.g-mark.org/award/describe/36585
検索4位と同じ会社の製品PRが表示されました。
検査機関はSEO対策で上位表示される対策をしている。
キーワードにメーカーを入れても検査機関が上位に表示される。
Googleは検査機関と検査機メーカーを区別して表示してほしいと思う。
廃棄業者の横流しの報道を読んだことをきっかけに、官公庁のHPを見て、異物検査装置の開発製造元のHPを見るところまでいくとは思わなかったでござる。
追記:他の産廃業者もやってるに違いないと考えるのは早計です。
なぜならダイコーに廃棄を委託した企業の担当者は「他の業者よりも融通が利いた、コストが低かった」と語っています。
なぜダイコーの見積もりが他社よりも安かったのか?今回の事件でカラクリが判明したということです。
それではまた。