nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

お試しをするのが億劫になった日本国民

スキャンダルや閣僚の失言が報道されても、すぐ沈静化

 

一体何だろねと飲みの肴になっても、そうは言ってもあん時にくらべりゃあ、と引き合いに出されてその場は終わってしまう。

あん時とは 2009年~2012年の民主党政権です。

そういう意味では民主党は安倍長期政権を支える功労者と言える。

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政権の評価は相対評価

 

前の政権と比べられるので長期政権の後を継ぐと批判を受けやすい。

短期政権の後は今度こそはと期待される。

 

岸信介 1241日(1957年2月~1960年7月)新安保条約、戦時中は東條退陣を図る。

池田勇人 1575日(1960年7月~1964年11月)所得倍増計画東京オリンピック

佐藤栄作 2798日(1964年11月~1972年7月)日韓基本条約大阪万博沖縄返還協定

 

この後 在任期間が短期化します。

田中角栄(886日)、三木武夫(747日)、福田赳夫(714日)、大平正芳(554日)

鈴木善幸(864日)

 

を経て久々に長期政権が誕生します。

中曽根康弘 1806日(1981年11月~1987年11月)東京サミット、電電公社国鉄民営化

 

の後は短期政権が10代続きます。

竹下登(576日)、宇野宗佑(69日!)、海部俊樹(818日)、宮沢喜一(644日)、

細川護熙(263日)、羽田孜(64日!)、村山富市(561日)、橋本龍太郎(932日)、小渕恵三(616日 病に倒れなければもっと続いていたのではないか)、森喜朗(387日)

 

小泉純一郎 1980日(2001年4月~2006年9月)日韓W共催、日朝首脳会談 拉致被害者5人帰国、自衛隊イラク派遣 有事関連法成立

 

久々の長期政権の後 また短期政権が続きました。

安倍晋三(第一次366日)、福田康夫(365日)、麻生太郎(358日)ほぼ1年ずつの後、一度試してみようかと雪崩の如く2009年 民主党が大勝したけど

鳩山由紀夫(266日)、管直人(452日)、野田佳彦(482日)短命政権が続いて国民はあちゃー しまった。

さんざん持ち上げたマスコミも、こきおろしまくって、国民は懲りてもう冒険はすまいと心に決めた。

 

安倍晋三 第二次内閣 2012年12月発足、 2019年8月23日に第一次と合わせた在任期間が2798日となり、佐藤内閣と並んで戦後最長となりました。

 

その背景には民主党の貢献もある

 (なんて皮肉な見方)

民主党に対するマスコミのヨイショとこき下ろしに飽き飽きした有権者は、メディアが政権批判報道を行っても、あん時にくらべりゃあ と寛容になって批判がすぐ下火になってしまい緊張感が失われた。

 

長期政権の後の短期政権の連続にうんざり、岸 池田 佐藤内閣のリレーのように長期政権が続かないと国際社会での日本の発言権が損なわれます。

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公約はインパクトが強いとヤバイ

最低でも県外!」民主党鳩山代表(当時)が掲げた公約は誰も忘れない。

安倍総理衆議院選挙の公約は覚えてなくても、この公約だけは政治オンチでも知っている。

 

選挙で勝った以上は公約は有権者が覚えている限り、実行できなければ「選挙目当ての口からでまかせ」になってしまう。

この公約のために、内閣退陣では済まず議員生活の引退にまで追い込まれた。

全国的に勝っていたのだから無理して沖縄で勝つ必要はなかったんじゃないか。

押しとどめる側近はいなかったのか、発言を聞いて党内で頭を抱える人材はいなかったのか。

 

対立政党はすかさず、土地取得に関わる地権者を廻っての説得・交渉、自治体との調整がそんな簡単な話であるわけがない「うそつけー」と返せなかった。誰かに吹き込まれたにせよ、そういうことに疑いを持たない浮き世離れさんです、と反撃する機会を逸した。

言えば反発されると思って敢えて言わなかったのか。

実際、nikoichiは家族知人に反発された。ムードに流されるとはこういうことかと思った。熱から醒めれば 考えてみればそりゃそうだ で済む話になり、どんなに煽っても有権者の反応を得られなくなり影響力を失う土台を築いてしまった。有事法制反対デモにすり寄って行っても参加者以外はシラー、参加者にもすり寄って来るのはパフォーマンスに過ぎないと思って、シラケていた人はいたのではないか。

 

実際の反撃は政権発足の後に行われて何の裏付けもなかったことが白日の下に晒されて、何を言っても有権者にスルーされるようになり影響力を失った。

総理大臣という地位にあったために当人だけではなく政党ごと巻き添えになり、解党出直しを余儀なくされた。

それが今も尾を引いている。

 ウケる公約 には気を付けたい。

 

 

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