nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

投入されたエネルギーが電気になるのは37.2%で62.8%は消失している。―それでも世界一優秀な数値という現実。

 

フェルドマン博士の 日本経済最新講義

フェルドマン博士の 日本経済最新講義

 

 

“燃料として発電所に入るエネルギーは、実際に電力になると平均して37.2%しかありません。なんと62.8%も消失するのです。中略 ところが62.8%という消失率は世界一優秀な数字です。他国はもっと消失が多い”

発電ってエネルギー効率が低いんだ。

 

 

言われてみれば、たしかに石油や石炭や天然ガスを燃やしてお湯を沸かして蒸気を発生させてタービンを回して発電機を回すという1クッション、2クッションが入るからその間のロスは避けられない。

原子力発電は石油や石炭を燃やすボイラーの代わりに原子炉を使用するのだから理屈は同じ。

 

お湯を沸かさないで熱を直接電気に換える技術がまだない。

発明されたらノーベル賞ものではなかろうか(勝手に)

 

水力発電の場合は落下する水で直接水車を回して発電機を回すから効率は80~90%と高いけどダムの貯水量は天候に左右されるから日本全国の電気使用量をまかなうのは無理。

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太陽光パネルは性能トップのメーカー製品が効率20%とか(もし大出力の太陽電池が実現しても、実現したらしたで そんな強い電力を発生するものを一般家庭の家の屋根に設置するのは危険という話になるだろう)

寿命が来た時の産業廃棄物の処理はどうするのか。

 

太陽光発電 リサイクル で検索すると

http://www.pvrecycle.com/

太陽光発電リサイクルセンターというHPがあり

太陽光発電システムが設置されてから20年以上経過した現在、家屋の建て替えや取り壊しなどで発生する「中古」太陽光パネル。弊社では、これら中古の太陽光パネルを買い取り、性能評価した上で保証を付加し、リユース品として販売する事業を2005年に開始。この事業のフロントとなるのが、太陽光パネル買取専門サイト『太陽光発電リサイクルセンター』です。」

太陽電池パネルの寿命は20年とも30年とも言われていますが、実際に25年経過した中古の太陽光パネルが、新品時の80%以上の性能を保有しているという結果が出ています。弊社ではソーラーシミュレーター等を使用し、中古太陽光パネルの性能を正確に把握、評価レベルに応じてリユースをしております。」

今後は買い取り、太陽電池の販売は下取りをして次に繋げていくという話になっていく。

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太陽光ですべての電力(火力、水力等)をカバーしようとしたら森も畑も伐採して太陽光パネルだらけになって砂漠化して環境破壊になるし、雨や台風や吹雪の日は発電できない。

代替手段が開発され普及するまでは、あくまでも今後も補助的な発電手段として続いていくのだろう。

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風力発電は回る風車で発電機を回すから効率よさそうだけど、風が弱い日は出力が落ちるし野鳥を殺してしまうバードストライクとか低周波が人間や野生動物に与える影響が心配。

風車は風通しのよい場所、つまり開けた場所で周囲に風車より高い構築物がない場所に設置されるので落雷による被害の頻度も高い。

 

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資源エネルギー庁のHPを覗くと

http://www.enecho.meti.go.jp/category/resources_and_fuel/geothermal/explanation/mechanism/format/magma/

マグマ溜りの側に人工の貯留槽を設けて水を注入して高温の流体を回収して発電に使用するマグマ発電とかあるけど観光地、温泉地との協議や建設、技術要件を含めて実現まで何十年かかることか。火山が噴火した場合は放棄も覚悟しなければならない。

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どれも一長一短でこれが決め手ということはない、いや寧ろ決め手を決める方が逆に危険。

 

 

本書に“国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)”のホームページを見ると発電で45%しか消失しない技術があるそうです。“とあったので

http://www.nedo.go.jp/index.html

を参照してみたら以下のリリースがありました。

 

「産業/工業炉から廃棄される熱エネルギーを従来比3倍の性能で回収する高温用高効率熱交換器を開発しました。」

「47.8%(低位発熱量基準)の高い発電効率を発揮、さらに、ガスエンジンに過給機余剰動力回収システム(THS)、低温廃熱回収システム(VPC)を付加した発電システムとして、発電効率1割向上となる50.6%を実現しました。」

開発中 なのではなく 開発しました。 実現しました。 

飛び道具(失礼)よりもこういった技術がもっと広く活用されればいいと思う。

 

それではまた。