国会の外で反対している人達と野党はまったく関係がありません。
国民の理解が進んでいない状況で採決すべきではないと言っても、元々賛成するつもりはないのだから国民の理解を深めるインセンティブ(動機)が働くわけがないのです。
そもそも集団的自衛権の発案は民主党政権の管内閣です。与党の時は推進するけど野党になったら反対をするのでは理念も何もあったものではありません。
国会質問で「想定している仮想敵国はどこの国か」としつこく訊く。
答えたら国家間の問題になるから総理が答えられる筈がありません。
わかっていて時間稼ぎのために質問しているのです。
わからずに質問していたとしたら恐ろしいことです。政府の閣僚になったら外交問題を引き起こします。
「自衛隊員の命があぶない」って何?
自衛官に限らず警察官、消防官、海上保安官といった制服組から民間でも工事現場やら内容の違いこそあれ危険な仕事は世の中にあるということが念頭にないのか。
世間知らずのフリをどうしてわざわざ国会でしなければならないのか。
「今決める必要があるんですか」という質問は逆の意味で採決を迫っています。
ではそう言うあなたはいつ必要であるのか答えることは出来るのですか、と問われたら答えられません。10年経っても答えられません。
いつと答えたら法案を認めることになるのですから答えられる訳がないのです。
逆に将来に亘って必要ないと言い切れますか と質問されたら言い切れません。
時間をかけて話し合っても無駄です、あきらめて下さい。時間稼ぎを狙っていますというメッセージを送っています。
廃案か強行採決かの二者択一を迫っています。
廃案にする相手ではないことをわかってしているのです。
採決の場でインクジェットプリンターで出力したと思しき紙を掲げていました。
赤字と青字の2種類で「強行採決反対!!」、「自民党(赤字)感じ悪いよね(青
字)」
事前に準備してあったということです。
つまり野党にとって採決は規定路線だったのです。
法案の是非はともかく強行採決を引き出せば政権の支持率を下げられるという計算をしたところで自分達の支持率まで一緒に下げたら意味がありません。
存在感を示すために本会議を欠席するというのも訳がわかりません。
与党が起立多数の中、憮然として着座している姿を国民の前に見せないで空席にする。
席を空けておいたら国民が自分は反対していたと理解してくれると勝手に思っている。
そうは思わない。与党に丸投げしたと思われる。
存在感を自ら消してどうするのでしょう。
平和と民主主義を守ると言われても額面通りに受け取る訳にはいきません。
自分達の足を引っ張り信頼を損なわせる質問を許す党執行部。
政府はダメだといくら言っても、そう言うあなたたちはもっとダメだという声を突き付けられることになるのです。