陰謀論には裏がなく、純粋無垢で真実と信じるならお人好しもいいところです。
庶民の不安心理から発せられた場合もあれば、政争や金儲けを目的とした不純な動機で発せられた場合もあります。
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支配層とは
陰謀論によく出てくるネタは支配層による陰謀説です。
層というからには一人のわけがありません。
複数の金持ちや政治家が想定されますが、みんなの利害が一致して、みんな仲良しなんてどんなファンタジーでもフィクションでもありえません。
既得権益と新興勢力、保守とリベラルの争いや足の引っ張り合いは当然あるので、支配層の陰謀の支配層とは当然全員のわけがありません。
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陰謀論で一方が損をすればもう一方が得をするのです。
支配層の陰謀とは利害や考えが異なる側の陰謀なのです。
支配層同士のぶん取り合戦なのです。
https://www.nhk.jp/p/wdoc/ts/88Z7X45XZY/episode/te/X6XYVJVGYJ/
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今では異常気象の常態化で相手にされなくなった"地球温暖化は嘘"
1988年にアメリカ議会でNASAの科学者が証言して当時のブッシュ(父)政権やイギリスのサッチャー政権が対策に取り組む表明をしました、元々は保守勢力が対応しようとしたのです。
その後、90年代、2000年代に石油メジャーをスポンサーとする"地球温暖化は嘘"キャンペーンの展開で資金援助を受けた学者の懐疑論で人々は懐疑的になり、温暖化説を唱える学者は根も葉もないアメリカの人々がアレルギー反応を起こすスターリン主義者とレッテルを貼る中傷やデマで迫害され、温暖化説は左派の陰謀ということになりました。
元々は保守が始めようとした温暖化対策を左派のものにしてしまいました。
その流れで保守は"温暖化は嘘"の立場を取らざるを得なくなり、トランプ政権は京都議定書から離脱。
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人は迷うと口が達者な方に引きずられる
正しい方が勝つのではなく、口が巧い方が勝つのです。学者は訥々と資料を裏付けに語りますが、一般の人々にはわかりません。温暖化説を唱える口下手な学者と雇われた宣伝のプロの論戦で学者に勝ち目はありませんでした。
コミュニケーション能力が高く弁舌爽やかは魅力的ですが、使い方次第では凶器にもなるのです。
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"地球温暖化説は左派の陰謀"で・地球温暖化は嘘は保守の陰謀"という構図
これは陰謀だ、そっちこそ陰謀だ、のいたちごっこです。
30年前からわかっていたのですから、これで温暖化対策は30年遅れました。30年前から取り組んでいたら、今頃は自然再生エネルギーの利用が普通のことになっていた、というのが番組の結論でした、そうなっていたら今頃激甚災害に悩まされることもなかったかも。
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"地球温暖化説は陰謀で嘘"の前には"煙草は健康に悪いは嘘"というキャンペーンもあった
煙草メーカーは規制の阻止に躍起になりました。
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地球温暖化説は陰謀で嘘に似るワクチンは陰謀説
陰謀説で誰が得をするのか考えよう。
アメリカで接種が進まず感染が拡大して経済が失速した場合の選挙への影響は?
日本の場合、動かない老人よりも動き回る働き盛りから先に接種すべきだったと思っている。
そこが日本のシルバー民主主義。
ズルいと思われるかもしれないが、いっそのこと、オリンピックをやるんだから、安全な大会のために国民のワクチン接種が必要だと言ってIOCを間に立ててワクチン確保の交渉をするという手もあった。
(終わってから言うな!)
ワクチンは病原体の遺伝情報から合成したり、病原体を培養して無毒化したものです。それで重い副反応が出るのなら、本物のウイルスに感染していたら重症化していた可能性が高いのではないか。
ワクチンで重い副反応と本物に感染して重症化とどちらが怖いのか。
若者が感染して重症化はまさに接種が遅れたのが原因ではないか。
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誰の目にも明らかになった
毎年の大雨被害の激甚化で地球温暖化は疑われなくなった。
ワクチンでも誰の目にも明らかになるまで待つの?
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でももしかして自分が稀な例に該当したらという不安心理
どんな病のワクチンでも100パーセント安全の保証はない。
稀に健康被害は起こり得る。
そういう人に対して 自己責任だ で済ますと、懐疑論で躊躇されることになり、陰謀論が蔓延る温床になる。
そうならないように、万が一の健康被害には十分な補償が必要だ。