nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

陰謀論を育んだ製造業軽視ートランプ政治を育んだ背景

選挙結果が報道されて、トランプ支持者は フェイクニュースだ、勝ったのはトランプだ、マスコミはみんな嘘つきだ。

トランプの催眠術にかかっている、由々しき事態だと嘆く識者。

今頃嘆いたところで報道で見る近年のアメリカの大統領選挙って集団催眠じゃん。

「人ならば誰にでも現実のすべてが見えるわけではない、多くの人たちは見たいと欲する現実しか見ていない。」(ユリウス・カエサル)

(平たく言えば自分が見たいと思う現実しか見ようとしないってことだね。受け入れられない現実の話をされると、そんな話は聞きたくないって言うもんね。)

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議員内閣制の国(日本、イギリス、ドイツのような制度)で首相が決まったときや、フランスの大統領選挙の後でフェイクニュースだと騒ぎになったりしません。

(国家の代表をフェイクと言ったら投獄される独裁国家のことはここでは論じません。)

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タレントのコンサートみたいな選挙集会

集会はファンの集まりみたい、歓声と絶叫と拍手と号泣する人までいる、ロックコンサートかっ。候補者は教祖様みたい、支持者=信者みたい。

そりゃ煽られたら議事堂になだれ込むのはいるよ。

(でも議事堂を占拠するってアメリカ政治文化の否定だよね。アメリカを守れと言いながらアメリカを否定しちゃったね。)

政党とメディアと有権者の合作で選挙をお祭り化した帰結だと思う。

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極論を言えば信者を生む構図

トランプ氏はSNSを駆使した最初の大統領だった、SNSがなければ大統領になることはなかっただろうし、なろうとも思わなかったのではないか。SNSのない時代なら政党のふるいにかけられて有権者にアピールする機会もなかっただろう。

SNSでの発信で、変なことを言う人がいるとスルーされる一方で、共感して熱狂的なファンになった人もいた。

また、それを利用する人もいた。内容は異なるが日本のオウム真理教を思い出した。

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世間がドン引きする中で信者と利用する人がいた

変なの、ヤバい、と避ける一方で共感して信者になる人もいた。今ならネットでいうところの炎上マーケティングみたいではないか。視聴率を稼ごうとして取り上げるメディア、テレビで教団(組織)のためにコメンテーターをやり込める広報部長を誉めそやす経営者、といったオウムを利用する動きもあった。地下鉄サリン事件が起きるまでは。

いくら何でももうフォローはできないと誰もが引いた。

(トランプの場合は議事堂占拠が転換点だったね、あれがなければ共和党にとって無視できない存在でいられたんじゃない。献金団体もトランプ側に付く議員への献金をストップする等包囲網が形成される契機になったね。)

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トランプ現象を利用した金持ち

自らの利益の追求のために、減税や規制緩和を実現させるためにトランプを支えた。

前回の選挙でヒラリー・クリントンが当選したら増税や労働や環境の規制が強化されるおそれがある、だからトランプを支援しよう。

(って言うか、オバマ政権での国務長官時代に私的メールで公務を行っていたのはヤバいよね、国家機密に対する犯罪レベルの迂闊さだよね、今から考えれば公私混同同士の対決で知識層はどっちもイヤだったんじゃないかな。)

大衆の味方を装ってはいるが、所詮は資産家の端くれだから金持ちである自分の不利になるようなことはすまい。

法の支配よりも個人支配、取り巻きや親族が国をコントロールする。それは国を腐敗させる道だが今すぐのカネのために危険性を考えていなかった、まさかそんなはずはないと。

(そろそろタイトルを回収してください)

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中間層を消失させる製造業軽視

製造業は世界中の顧客から外貨を集め、国内の雇用や消費を活性化させる。つまり国内のキャッシュフローを活性化させる。

イノベーションは現場で生まれるが現場を中国に任せた結果、イノベーションの現場は中国に移り特許申請は中国のものとなり、知的財産権で後塵を拝する羽目になった。

資本家どもは欲の追求を美徳として、改革解放の餌をぶら下げれば必ずや食い付いてくる。それで知的財産権を我がものとする。

改革解放で資本家階級の欲を刺激して資本主義を暴走させて自壊させ、社会主義革命を完遂する。なんちって。

(それって陰謀論じゃないの)

陰謀論は結果論

結果を見てから最初から企んでいたに違いない、狙っていたに違いない、これは陰謀だ。

(その論法でいったら棚からぼた餅も陰謀になっちゃうね。)

たとえ企んだとしたら関係者は証拠を残さないように気を付ける、だから憶測推測の話になる。

(証拠が見つからないから絶対にないとも言い切れないし、あったとも言い切れない。そこを突かれて入り込んでくるんだね。)

過去に企みがあったかもしれないことを重視するか、未来に禍根を残さないことを重視するか、前者に拘るなら手打ちはできないループになる。

根拠もなく確定的な事実であるように吹聴していたら怪しいメディアだと判断できる。小説なら罪はない。読者が小説と事実の区別ができるなら。

(偏見を助長する内容なら出版社が自主規制したり出版されてから炎上騒ぎになったりするよね。)

(捏造写真というのもあるから悩ましいね、面倒くさいと根負けしたほうが負けだね。)

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今すぐのカネのために決算の数字の見かけをよくすると評価されるから仕事を国外に出し、さらにカネのために減税を求めてトランプを支援する。外に出す連中の陰謀で中間層は疲弊した、奴らはお前たちの敵だと批判し煽り支持を集めながら連中の支援も受ける。

貿易するモノがなければ借りる能力だけで生きることになる、つまりマネーゲームが国の生き残りの手段になり国に磐石な基盤があるとはいえない状態になる。

マネーゲームの勝利でしかカネを還流させることができなければ赤字は膨らむ一方。

製造業を捨てた果てに行き着くところは国民総サービス業従事でカネがあるのは国際マネーゲームに長けた投資家で中間層の存続する余地はない。

7・8・90年代から続けてきた効率化、より少ない投資で今の利益の最大化のために製造現場の外出しを続けてきた結果がボディブローのように効いて政治に混乱をもたらした。それがトランプ政治を育んだ背景だ。

金持ちは今回は支援したらヤバいと思ったんだね。

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ペンス副大統領はトランプ大統領を罷免できない

そんなことをしたら、本人或いは家族がトランプ支持者に狙われる。

つまり暴力に支配されている。

自分の言い分が通らなければテロをも辞さない。議会の襲撃で明らかだ。

議事堂占拠はアメリカ政治の否定だ、アメリカを守れと言いながらアメリカを否定した。

(自分の理想はどこに行っちゃったんだろね。看過すればまた同じことを目論む者が出かねないという議論もあるね。)

キレイごとが通用する相手ではない。

アメリカ議会は暴力支配に堕ちるかどうかの瀬戸際にある。この演説をしたことにより、私はトランプ支持者に狙われるだろう、だが敢えて言う。

って演説する民主党議員はいるのかな。

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(慎重に対処すべきだ、罷免したら分断は確定的になる。という慎重論を言っている場合ではない。既に分断されていると認識すべきだ、もう戦争は始まっている。ってことになると煽ってるのはどっちなのかな。煽り合戦に勝った方が勝者ってことなのかな。煽られる側が煽られていると思わない限りは。)

(どっちにしても議事堂襲撃は再出馬のチャンスを潰してしまったね。)

(オウンゴールするような迂闊さんは仮想敵国に嵌められるだろうから頼りにならない、煽っておいて自分は来ない、過激派はとんだチキン野郎だと思わないのかな。)

アメリカ以外の国はどっちが大統領になれば自国に有利なのか測る。トランプよもっとなのか、トランプはもういいよ、なのか。バイデンの方がましなのか、バイデンはもっとイヤなのか。

内輪揉めを利用する国もある。

選ぶのはアメリカ国民だけど、世界の空気を読んで仮想敵国に嵌められないように考えて選ぶのか、そんなことは知ったことではない余計なお世話だ俺たち私たちの大統領だ。

(あんたが余計なお世話)

それではまた。