2015年7月28日 朝日新聞 朝刊より
授業・雑務14時間、息もつけない。 先生の一日に密着。子ども下校後、残務に忙殺。
午前7時40分 職員室に約30人の教職員が揃っていた。…児童の日記や漢字練習中に目を通す。…30分の中休み「子どもと遊びたい」と」漏らしつつテストの点検。(何故放課後に出来ないのか)放課後はプール掃除、授業計画等パソコンに向かっての書類作成、宿泊学習(林間、臨海学校)の会議で子供の健康状態の情報交換。文部科学省や教育委員会への報告書の作成。…夜8時
読んだ感想:子供の相手をした上に7時40分~20時 12時間20分労働 教育現場がブラック化している。
Nikoichiが小学生の頃(昭和)は、放課後に外で遊んだり買い物をしていたら帰宅する先生と会って挨拶をすることもあった。先生が早く帰宅しても嫉妬の対象にはならなかった。一人だけでも大変なのに、いつも大勢の子どもをかまって大変だから英気を養ってほしいという風潮だった。何が変わったのか。
文部科学省や教育委員会への報告書の作成。 お役所に提出する書類は言葉づかいや書式を整えることに気を遣う。上に報告するために子供に向き合っている場合ではなくなったというのでは本末転倒。
Nikoichiの推理
原因を上流から辿ると 変わったのは文部科学省か?教育委員会か?
下流の学校に影響が及んでいるのではないか。
教育改革、予算獲得、新規案件の企画書を作成するためのデータが必要なために文部科学省から教育委員会に情報収集の指示が下りる、教育委員会は指示を学校に下ろす。
いじめ問題や、給食費滞納や、モンスターペアレンツや不登校 実態調査の指示が下りてお役所の書式、言葉づかいに注意して書類の作成に忙殺されて子どもにかまっている場合ではなくなり、精神的な余裕を失った教師は子どもの変化に気付かない。先生が見ていない間にいじめる。(いじめる側は遊んでいるつもりだから罪悪感がない、大人の注意が必要)
いささか乱暴に教育現場を会社組織に例えるなら文部科学省は経営陣、教育委員会は中間管理職、学校はヒラ。(組合とか怒りそ)
中間管理職が経営陣の指示をそのままヒラに下ろしたら現場は混乱に陥ります。
ヒラの力量を見計らって加工して(伝え方を工夫して)割り振りをしないと現場は立ちゆきません。そのまま下ろすのなら中間管理職の存在意義が疑われます。
Nikoichiの結論は変わったのは教育委員会、昭和の教育委員会は戦前生まれの骨のある爺さん(失礼)が※文部省の指示をそのまま下ろすようなことはしなかった。
平成になって戦後生まれの素直な人たちで占められて文部科学省の指示をそのまま下ろすようになった。
「忙しい先生」と「いじめ問題」は個別に下流から探るのではなく、上流を探って源流に辿りついたら原因が集約されます。
文部科学省の担当者は上からの指示により国会対策(予算)、マスコミ対策(いじめ問題等)でデータの収集と資料作成に忙殺される。データの収集先は教育委員会 経由 学校現場。
現場は忙殺されて子どもを見ていられない→いじめ→調査指示→現場忙殺→いじめ→調査指示→という循環の中に国会議員、官僚、マスコミ、教育現場、保護者、子どもが入っている、この循環を断ち切る権限はマスコミや学校現場、PTAや子ども(当り前)にはない。
大津市の中学生いじめ自殺事件では教育委員会に警察の捜査が入って、いじめを把握していたという証拠が押収された。
教育委員会のいじめの把握していなかったという発表は嘘だった。
問題は権限を持つ側が権限を行使しないことによって起きているのです。