nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

ピンチでも冒険でもなかった桶狭間の戦い―信長に騙され続ける現代人。

桶狭間の戦い」は小説やドラマでは圧倒的に強大な戦力を持って油断していた今川義元を、織田信長が少ない兵力で急襲して討ち取る様が描かれています。

(永禄3年5月19日、1560年6月12日)

「今川軍4万5千人に対して、織田軍はわずか2千人で立ち向かい、大将の首をあげる大勝利を収めた。」

さらに「信長が偉かったのは桶狭間のような戦い方は二度としなかった。少数で挑む戦いを二度としなかった。一度の成功体験に溺れなかった。」と論評されます。

 

今川 70万石弱、 織田 57万石+港の関税収入

 

豊臣秀吉の検地 太閤検地「慶長3年検地目録」によると 

今川家の領地 遠江25万5千石、駿河15万石、三河29万石 全部合せて69万5千石。

秀吉の時代の検地の結果ですから当時はもっと石高は低かったことが想定されます。

(武田方の)甲陽軍艦「この3箇国(三河遠江駿河)はいずれも小国であるから、多く見積もって2万4千の軍勢である。」

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織田家の領地 尾張57万石。

石高だけを見ても、もはや圧倒的な差はありません。

さらに織田家には西日本と東日本を結ぶ物流拠点 津島港が領内にありました。

津島は木曾川の支流大川と天王川の合流地点にあり、尾張と伊勢を結び、尾張と美濃の玄関口でもありました。

 

上杉家の柏崎と直江津の関税収入は年間4万貫文だった。

4万貫文は10万石の大名収入に匹敵する。

しかし織田領の津島は伊勢湾に所在しその物流量は柏崎や直江津の比ではない。

 

港を押さえれば莫大な収益が上がる。

 後に信長は将軍を擁して上洛し京都を押さえたとき、足利将軍からの畿内5カ国の管領への推挙を断り、代わりに「堺」「大津」「草津」を所望した。

「堺」は当時、日本で最大の貿易港。

「大津」は琵琶湖水上ルートの京都側の玄関口。

草津」は琵琶湖沿岸の東海道中山道の合流地点。

交通の要衝を押さえれば莫大な関税収入が入ってくる。それを信長は狙った。

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桶狭間の時点で既に織田家の財力は今川家を上回っていた。

 

 小説やドラマでは今川は上洛して天下に号令をかけるために尾張に侵入してきたところを信長に撃たれた。という図式で描かれます。

織田家に財力で劣る今川家が天下に号令をかける?

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上洛も天下の号令も関係がなかった。知多半島の覇権争いだった。

 

桶狭間知多半島の根元に所在します。

知多半島は塩の産地で中世日本最大の窯業地域でもありました。

知多半島を領有することは相当な経済的価値がありました。

石高に表れない利益がありました。

 

織田軍は桶狭間の6年前にも今川軍を破っていた。

知多半島の覇権を巡って再び起きた(今川家が再度狙ってきた)のが桶狭間の戦いでした。

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どうして小説やドラマみたいな話が広まったのか。(織田方の宣伝)

 

信長陣営は、今川軍のことを6万人の軍勢と言っていた。

甲陽軍艦「総じて信長の家中では合戦をめぐっての嘘が多い。今川義元に勝ったときも今川家の軍勢6万人に勝ったという。

この3箇国(三河遠江駿河)はいずれも小国であるから、多く見積もって2万4千の軍勢である。」

大勢の敵を少人数で破ったと言えば聞こえがいい。

当時も今もイメージ戦略は大事。

話を盛るなんてのはよくある話。

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軍隊は分かれて行軍する。

 

今川軍が全体で2万なにがしかの人数がいたとしても、1隊あたりの人数は3~4千人。

今川義元のいる本隊3~4千人(全体の一部)を織田信長率いる本隊2千人(全体の一部)が急襲したというのが実態に近いのではないか。

 

これでは夢がない?

花より団子、馬車よりかぼちゃ、ロマンよりもマロン。

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油断しているところを急襲したのは事実。

 

信長の居城 清州から桶狭間まで20キロ、今川義元は殿軍(軍の一番うしろ)にいた。

信長軍は今川軍の後方から襲いかかったことになる。

清州と桶狭間の間にある今川方の鳴海城(合戦ではなく調略によって盗られた)を迂回して後ろに回り込んだから移動距離は40キロ以上、早朝に清州を出発して昼過ぎには桶狭間にいた今川陣を襲撃している。

尋常なスピードではない。寄せ集めの足軽でできる仕業ではない。信長は戦闘のプロを率いていた。当時の常識を超えていた。

 

今川義元でなくても、織田軍が来るまではまだ時間があると、戦闘前に兵士に休憩を取らせて弁当にしようと考える。

 

尋常でない行軍は経済力を背景に兵農分離を行っていたから。

農民兼任ではない兵士を雇うためには戦がないときも給料を払わなければなりません。

財力がない大名にはできない話です。

 

兼任の兵は戦がないときは家に帰って農作業です。

専業の兵は戦がないときも城下町で暮らし軍事教練に参加します。

こうして信長は当時の常識で尋常ではない速度で移動する軍を率いることができました。

後に信長配下の羽柴秀吉は尋常ではない速度で大返しを行いました。

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神話の独り歩きが犠牲を生む。

 

「今川軍4万5千人に対して、織田軍はわずか2千人で立ち向かい、大将の首をあげる大勝利を収めた。」

信長公記」の小人数で大軍を倒すことができたという宣伝を真に受けて後世の人は少人数で大軍を負かすことができるという神話を育んだ。

「そんなの無茶だ」と言っても、「無茶ではない桶狭間という前例がある。」

「信長公のような奇跡の大勝利を得られるはずだ、気合いが足りない。」

 

GNPが10倍の相手に戦争を仕掛けることができたのは、織田信長が兵力20倍以上の今川に勝ったという神話(実態は織田方の宣伝)を信じていたからではないのか。

 

リアリズムでは面白くない。話を盛った方が面白い。

話を盛った桶狭間が描かれ続けている限りは1560年から騙され続けていることになります。

織田信長に騙されていたということは今川義元と同じということです。

戦に負けるのは当然です。

 

それではまた。

 

 

織田信長のマネー革命 経済戦争としての戦国時代 (ソフトバンク新書)

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踏み絵のような民進党幹事長人事―2012年の衆院選は敗北でも「損切り解散」だった。

日本経済新聞

「民進 挙党態勢に暗雲」(日本経済新聞 2016年9月17日 朝刊 2面)

民進党の代表に就いたばかりの蓮舫氏が、体制づくりの出足でつまずいている。野田佳彦前首相の幹事長起用に党内から批判が相次ぎ、そのあおりで16日中に予定していた他の人事の先送りを余儀なくされた。」

批判の理由は「下野の最大の戦犯」だからという。

「野田氏は首相だった2012年、自民、公明両党と消費税に向けた3党合意を主導。衆院解散に踏み切り、(民主党は)大敗した。」

 

むしろ救世主だったのでは

 衆議院の任期は4年です。遅かれ早かれ粘っても2013年には選挙をしなければなりませんでした。

判断を1年先送りしたら大敗転じて大勝利する見込みでもあったのでしょうか。

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先が見えない震災復興とデフレ、米中韓との軋轢が伝えられる中で内輪もめが絶えない政権与党に世間のフラストレーションが溜っている。

1年先送りしたらダメージは更に大きくなる。

政権交代時は持ち上げたメディアも批判、非難のオンパレード、判断を先送りにして衆議院の任期まで政権の座にしがみ付き続けたら、次の(任期切れの)選挙では党そのものの存続に関わる事態になりかねない。

 

先延ばしをしたら2012年の大敗どころでは済まないダメージを受けて二度と立ち上がれない。

今以上の一強体制を築くことになりかねなかった。

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先の大戦ではミッドウェー海戦の敗北、サイパン陥落を講和の機会と捉えずに、勝利を目指した結果が、玉砕、特攻、沖縄戦、原爆投下、ソ連の侵攻を招いた。

虎の子の空母と航空機を失って日露戦争日本海海戦で敗れたロシアのような立場に日本が置かれたと考えた人もいたのではないか。

ミッドウェー敗北時は、アメリカはドイツとの交戦に戦力を注ぎ込みたいから講和に応じる可能性があった。

アメリカが欧州戦線に戦力を集中できればソ連が入り込む隙を与えず東欧州の歴史が変わっていたのではないか。

その後のサイパン陥落で講和を求めていれば沖縄戦もなかったし、ヤルタ会談の前だからソ連北方領土を取られることもなかった。

日本の戦争犠牲者300万人の内200万人はサイパン陥落後の犠牲者です。

原爆を落とされても、天皇玉音放送を阻止しようとして、まだ続けるつもりの人達がいた。一億総玉砕だと。

 

さんざん戦意を煽ってきたために、「戦争をやめる」と言えば暴動が起きる。

 

「自分が正しいと信じる道を国民を黙らせてでも引っ張っていく―自分が永遠に黙らされることを覚悟の上で」

 

幕末、明治の井伊直弼大久保利通はそういう大政治家だったのではないか。

そういう大政治家はもういなかった。

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命まで取られることはなくても

バブル崩壊不良債権の処理を先送りにした金融機関(だけじゃなかった。財テクと称して業務で不動産取引をしない企業までも土地に手を出した。)

案件が不良債権と化してもせっかくここまでやったのだから後には引けない、いつか価格は戻るはずだと処理を先送りに先送りして損失を膨らませた結果、公的資金の投入額が1999年時点で日本興業銀行6000億、第一勧業銀行9000億、富士銀行1兆、みずほグループでしめて2兆5000億円、さくら銀行8000億、住友銀行5000億、三井住友はしめて1兆3000億円、住専が6兆円。(みずほ、三井住友 とも2006年に公的資金は完済)

国連予算1200億、土星探査機4080億、全世界の地雷撤去3兆9600億円の費用がまかなえてお釣りが来る金額が投入されました。

金融業の問題が鎮静化しても、流通業や製造業でも撤退判断が遅れて損失が膨らみました。

 

いつか価格が戻って損はなかったことになる。待てども待てどもその日は訪れず、損切りできずに破たんに至った企業もありました。

 

粉飾決算を行い、いつか本当に利益を上げられる。待てども待てどもその日は訪れず、ついに会計操作が発覚する。

☆★☆

「2012年の衆議院解散は間違っていた。」という考えは、追いつめられるまで講和に踏み込めなかった昭和の政府と軍部、バブル崩壊損切り出来なかった企業を思わせます。

☆★☆

落選した議員の気持ちはどうなるんだ。納得できない。って内輪の理屈でしょ。

そんなことを言っても党の逆宣伝にしかならない。

今の議席数があるのは2012年解散のおかげ、2013年の任期切れで選挙を行っていたら、もっと議席が少なくなっていた。

あれは「損切り解散」だったと思う。

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2012年の解散を「戦犯扱い」することの効果。

 

あの時、1年先送りして政権にしがみ付いていたかった。と有権者に向かってPRするようなものです。

我が党はあの時から何も変わっていません。とPRするようなものです。

 

この人事が受け入れられるのなら、「おっ」と思います。

本当に変わろうとしているのではないか。変わる民進党をアピールする試金石になる。

拘って紛糾して内輪もめしていたら、何も変わって(進んで)いないというアピールになる。

ですから 「踏み絵」のような人事なのです。

 

それではまた。

 

 

 

無菌=清潔という恐るべき誤解―健康を司る常在菌という存在。

食後 の歯磨きと 食直後 の歯磨きの大きな違い

 白い歯 だけが目的なら3食毎に 食直後 に歯を磨いてもいいと思います。

歯の酸化の元になる食べカスを速攻で取り除く意味においてはいいと思います。

しかし犠牲になることがあります。

いつも歯磨き粉で口臭を予防しているので、体に備わっている口臭予防能力が低下してしまいます。

唾液が口の中を中和する前に歯磨き粉で酸化の元を取り除いてしまうので、自己防衛能力の出番がなくなって退化してしまう。

3食 直後 の歯磨きを何年何十年と続けた結果、口内を中和する能力が失われたら、もう一生 3食直後の歯磨きを続けないと 口内が酸化して臭い。

☆★☆

歯磨きは食後30~60分後に行います。唾液が口内を中和して、体に備わった能力で殺菌が行われるのを邪魔しないようにします。

よく噛むのも唾液の出をよくするためです。

唾液で口内を中和して口臭を防ぎ、食べ物を消毒してから胃に送り込むためです。

よく噛まずに のどごし を楽しんでいたら、胃にも口臭にもよくない。

よく噛まない生活を続けていたら、歯ぐきも弱くなって、年を取ったらやわらかい物しか食べられなくなる。

入れ歯になっても 入れ歯 の土台の歯ぐきが弱かったらどうしようもありません。

☆★☆

接客商談等 職業柄 歯のきれいさを問われる人は食後の歯磨きは欠かせない。

時間が差し迫って、やむを得ない場合以外は 食直後 の歯磨きは避けて食後の歯磨きにした方がいいと思う。

 

仕事上の必要に迫られていない人は夜寝る前だけ磨けばいいと思う。

朝食、昼食後は 爪楊枝や歯間ブラシで食べカスを取り除くくらいのエチケットでいいのではないか。

☆★☆

夜は虫歯菌が活動するので念入りに磨きます。 ターゲットは 歯と歯の間 と 歯と歯ぐきの境目です。

 

デンタルフロスで歯の間を掃除してから、歯磨きを行います。ブラシを歯に垂直に立てて歯と歯の隙間にブラシの先が入るように磨きます。

歯ブラシは毛が歯の隙間に入り込む毛先の細いものを使わないとスッキリしない。

仕上げに歯間ブラシで歯の間(年を取ると大きくなる歯間と歯ぐきの境目の隙間)をブラッシングして終えます。

所要時間は10分くらいです。歯の表と裏を舌でなめて つるつるしていることを確認します。

 

かたいブラシで力いっぱいやる必要はありません。歯と歯ぐきを傷つけたら逆効果です。

やわらかめ か ふつう のブラシを使います。

毛が曲がって開いてしまったら歯ブラシの寿命と考えて交換します。

ケチケチして毛先の開いた歯ブラシを使い続けてもスッキリしない。

 

もったいないから 毛先が開き難い かたいブラシを使おう。

でも 隙間 がスッキリしませんでした。柔軟性にかけるから毛先が隙間にうまく入らなかったのかもしれません。

なので ふつう のブラシに戻しました。

 

1日3回やっても歯ブラシだけで補助器具としてのデンタルフロスや歯間ブラシを使わないと隙間の掃除はできていない。スッキリしない。

毎日寝る前に磨いていたのに、1日3回磨いていたのに虫歯や歯槽膿漏になった人は 歯ブラシだけで補助器具を使わなかったのではないか。

☆★☆

 

人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)

人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)

 

 

成人には常在菌が100兆個棲むといわれています。

 

人の細胞は60兆個といわれています。人の体は常在菌でできていると言っても過言ではないのではないか。

菌の種類も数も人によって違う、同じ人でも年齢によって違う。

 

イメージの悪い大腸菌の大きな役割。

 

腸の中には大腸菌群とビフィズス菌がいる。(他にも多くの菌が常在している。)

赤ちゃんのお腹に多いといわれるビフィズス菌はミルクや離乳食は消化できてもステーキまでは消化できない。

ステーキは大腸菌がいないと消化できない。

 

大腸菌は危険な菌が侵入すると攻撃して死滅させてくれる。

ここ(人間の腸)は 縄張りだと 侵入した菌を縄張りを侵したものとして撃退してくれる。

 

海水浴場で水質検査をして、大腸菌が基準値より多いと遊泳禁止になります。

それでも大腸にまったくいないと困るのが大腸菌という存在なのです。

※きれいは汚い、汚いはきれい です。

(※シェイクスピア マクベスより)

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常在菌は口腔内に100億個、皮膚には1兆個いるという。

 

外部から侵入しようとする危険な菌と闘っている。

 

お肌の調子を司る菌

 

「お肌がしっとりつやつやしているのならば、表皮ブドウ球菌という常在菌が元気に暮らしている証拠だ。」

キャー気持ち悪いと ゴシゴシとこすって、抗菌石鹸で洗いまくって落とす。

するとどうなるか。

(表皮)ブドウ球菌がいなくなった。しめしめと(黄色)ブドウ球菌がやってくる。

今まで表皮ブドウ球菌が邪魔して入り込めなかった。しかし宿主の人間が追い出してくれた。ワーイワーイとやって来て増殖して かゆみ 肌荒れを引き起こす。

 

抗菌石鹸で死なない(黄色)ブドウ球菌

 

黄色ブドウ球菌は増殖すると、グリコカリックス(菌体外多糖)やフィブリンファイバー(繊維組織)が産出され、自分たちを守るテントのようなもの(バイオフィルム)を形成してしまう。

バイオフィルムが形成されると消毒薬や抗生物質が跳ね返されてしまい、菌体に届かない。

痒い、痛い。

ゴシゴシこすって肌がかさかさ。

やっきになって強い薬を使って肌が荒れるという悪循環。

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表皮ブドウ球菌の産出物質は弱酸性、皮膚の脂肪酸とともに肌を弱酸性に保つ。

 

病原菌の多くはアルカリ性を好むから、弱酸性に維持された肌に付いても増殖できない、侵入できない。

表皮ブドウ球菌は皮膚のバリヤーを作っている。

(人間にとって)有害な菌の増殖と侵入を防いでいる。

 

普通の石鹸でタオルやスポンジで洗っている分には表皮ブドウ球菌はいなくならない。

油や汚染物質がついた、仕事上の必要が生じた場合だけ強力な石鹸や消毒液を使う。

必要もないときに使うと衛生と健康にとって逆効果になる。

 

のどが イガイガしたときだけ 風邪のひき始めかもしれないとイソジンでうがいをします。

毎日やっていたら、効果がなくなるからです。

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日本経済新聞 2016年9月3日 8面)

「抗菌せっけん 米で販売禁止」

米食品医薬局(FDA)は2日、抗菌作用のあるトリクロサンなど19種類の殺菌剤を含む抗菌せっけんやボディソープなどを販売禁止にすると発表した。」

「一部の研究によると殺菌剤を使うことで耐性菌が増えるリスクがあるほか、ホルモンの働きを阻害するなど健康への影響を懸念する声もある。

通常のせっけんと水より有効だという科学的根拠はない

※今回の規制対象に医療機関向けの製品は含まれていない。」

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歯磨き粉をたっぷり使って歯ぐきから血が出るほどゴシゴシと歯を磨いたり、

殺菌力の強い石鹸や消毒液で肌を力強く洗って磨いていると常在菌はいなくなる。

常在菌がいなくなった空白に有害な菌が代わりに入る。(邪魔者がいなくなったワーイワーイ)

有害な菌 の侵入を防ぐには 有益な菌 との共存を損なってはならない。

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無菌=清潔 ではない。

 

ここで唐突に思うのは、人体で起きていることと人間社会で起きていることは似ているんじゃないか。ということです。

無菌を愛したばかりに(有害な菌から守ってくれていた)有益な菌を追い出して、有害な菌を招いて健康を損なう現代人。

社会の無菌状態を愛する偏狭で寛容性のない態度が 言葉狩り や いじめ 迫害を育み、

国際社会はテロリズムの対抗勢力を無菌状態を愛するが故に排除してしまったのではないか。

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毒をもって毒を制する。菌をもって菌を制する。

 

家で ハエトリグモ を飼っている。といっても捕まえてきた訳でもなければ、餌をあげている訳でもありません。

天井や壁、畳や床の上を歩いている姿を見かけるだけです。(日に1,2回見掛けます。巣を張らない小さなクモです。)

蠅やゴキブリの幼虫、ダニを食べているのではないか と思う。

殺虫剤もゴキブリホイホイも使わないのに、蠅もゴキブリの成虫も見かけない、ダニアレルギーもない。

キャー クモ 気持ち悪い! と駆除しないほうがいいです。

 

見かけで排除したいと思ったものが有益菌の類ではないのかと(なんて上から目線な)疑ってみてみる必要があると思う。

 

それではまた。

 

 

リーチ デンタルフロス ワックス 50m

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振り上げた拳はどう下ろされるのか―スズキの燃費不正濡れ衣問題

国のルール通りに測定するとカタログの数値が良くなってしまう。

スズキよりも国のルールの方が甘かった。(結果論)

 

(2016年5月19日 日本経済新聞 1面 見出し「全車で燃費不正測定 スズキ 27車種210万台」)(同日3面 「効率優先、不正招く スズキ、改ざんは否定 会長「深くおわび」」)

(2016年6月1日 朝日新聞 1面 見出し「スズキ 社内監査働かず 燃費の違法測定 26車種」)(同日10面 組織の体質 浮き彫り スズキ各部門機能せず)

(2016年6月1日 日本経済新聞 13面 見出し スズキ燃費不正幕引き? 国に報告「影響ない」 販売に打撃、5月18%減)

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その結末は

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(2016年8月31日 日本経済新聞 11面 見出し「三菱自、遠い信頼回復、スズキ全26車種はクリア」)

(2016年8月31日 朝日新聞 8面 見出し「試験結果「いいとこ取り」三菱自「現場が選んだ」、スズキはズレなし」)

 

スズキ全26車種はクリア、スズキはズレなし

 

国交省は同じく燃費不正があったスズキの26車種についても独自に試験を実施したが、全てカタログ値を上回った(日本経済新聞)」

国交省は別の燃費不正があったスズキの26車種も測定したが、カタログ値より悪いデータはなかったと発表した。(朝日新聞)」

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車の燃費はどう測定されるか。

 

国土交通省所管の交通安全環境研究所でローラーの上で車を走らせて試験する。

路上の状態に近づけるため空気抵抗やタイヤの摩擦を考慮した「走行抵抗値」を(試験機に)入力し負荷をかける。

 

その抵抗値はメーカーが自己申告する。

 

燃費の数値を良くしようと意図して実際よりも低い抵抗値を申告することが「不正」に該当するのではないか。

 

抵抗値の測定方法「惰行法」

惰行法はギアをニュートラルに入れて車を走らせ、時速が10キロ落ちるまでにかかる時間を計測して抵抗値を計算する。

1991年に欧州で採用されている惰行法で測定するように定められた。

 

スズキが不正と指弾された理由は「惰行法」を使わなかったから。

 

「スズキのテストコースが海に近く丘の上にあり風の影響を受けるため、惰行法だとデータにばらつきが出ると判断し、室内で個別に測定したタイヤやブレーキなどの装置の抵抗と空気抵抗を組み合わせて「抵抗値」のデータを算出していた。」(参考:日本経済新聞 5月19日)※参考 文章の前後や接続詞を変えています。

 

惰行法はスズキに限らず、すべてのメーカーは屋外で計測するから天候の影響は避けられない。それが正規の測定方法ということです。

 

夏は計測しない方がいい惰行法

 

夏は湿気で空気抵抗が大きくなるのではないか(雨が降れば当然さらに抵抗が大きくなる)、タイヤがすぐに温まって熱くなって転がり抵抗が大きくなるのではないか。

春や秋の穏やかな風のない日に計測したら いい数値が出るのではないか。

季節と天候に左右される方式でいいのだろうか。

 

三菱自の例ではむしろ惰行法計測が不正の舞台になりました。日産の指摘がなければ、このまま発覚しなかった可能性があります。

 

スズキの現場は屋外での惰行法ではなく、室内での計測を行った理由のひとつとして

「同様の算出方法を欧州向けの車で使っており、「それほど悪いと思わずやっていた」(朝日新聞 5月19日)」

室内計測の数値でも欧州では不正扱いにならない。

欧州は「惰行法」発祥の地ですが、天候の影響を受けてしまう方法に必ずしも固執はしないということです。

 

結果的にスズキは実際よりも(燃費の数値がよくなる)低い抵抗値ではなく、高い抵抗値を国に申告していたことになる。

甘い結果が出るようにルールを墨守しなければならないのだろうか。

もしかして惰行法よりもスズキの方式の方が合理的なのではないか。

※墨守:古い習慣や自説を固く守りつづけること。融通がきかないこと。

国のルール通りに測定し直すと、今後、スズキのカタログ燃費の数値は良くなってしまいます。

 

☆★☆

元々誰も信じていないカタログ燃費

 

カタログ燃費リッター30キロ、でも実際の路上ではリッター20キロ、30%以上も違う。でも違法ではない。国の定めた試験方法でちゃんと行っていたから。

誰も「30%も違うじゃないか」とメーカーに苦情を言いに行かない。

カタログ燃費とはそういうもんだと思っていた。

(Nicoichiもそう思っていた。)

 

www.toyota.com

トヨタ プリウスはアメリカのルールで測定したらリッター22キロでした。

(別に悪い数値ではない、現実であればいい数値です。)

当然 アメリカで販売する車のカタログの数値はアメリカのルールに則っています。

カタログの値と実際の乖離が甚だしいと、すぐ裁判になるのがアメリカ社会です。

なので実際と乖離の起きないような測定方法が採られます。

 

ところが国のルール通りの試験方法ではリッター40キロです。

でもカタログ数値通りに走らなくても誰も文句をいいません。

そんなことを言うのは大人げない。

カタログ燃費とはそういうもんだというお約束が日本の社会で成立しています。

☆★☆

役所や政治家の公用車がカタログ数値通りに走らないからといって、けしからんと言う話になんかなりません。

与党も野党も問題にしません。

そんなことを言うのは野暮だというお約束になっているのだろうか?

忙しくてそんなことを気にしている暇がないのだろうか?

 

テレビ局や新聞社の社用車も社員のプライベートの車もカタログ数値通りに走らないからと言って批判報道になったりしません。

 

ルールを守るべきだとは言えても、ルールがおかしいと言えないのはなぜ?

(たとえ実態とかけ離れた数値が出るとしても)ルールを守るべきだとは言えても、(実態とかけ離れた数値が出る)ルールがおかしいとは言えない。

そもそも車の燃費を測っていないのではないか、忙しくてそんなことを気にしている暇はないんじゃないか。

☆★☆

もしかして三菱も同じことを考えていた?

燃費なんてあくまでも目安、その通りに走らなくても誰も問題にしないと。

ならば抵抗値を高めに申告しておけばよかった。

燃費ナンバー1なんて目指さなければよかった。

そうすれば不正にならずに済んだ。

あくまでも目安なんだから、カタログ燃費ナンバー1なんて〇〇社にくれてやると。

 

見下しながら媚びていた?

三菱は実態に合わない数値の出る制度を見下しながら、制度の中でいい成績を取ろうとしたのではないか?それでは一貫性がない。

「法令では3回の走行試験の平均値をとることを定めている。実態は車種によっては往復60回の走行試験をしてデータをとり、その中から燃費計算に有利になるものを選びとるものだった。(朝日新聞 8月31日)」

☆★☆

みんなわかっています。

カタログでもっとも燃費がいいグレードが売れ筋ではありません。

燃費スペシャルは転がり抵抗の少ないタイヤを履きます。

指定空気圧も高めです。

転がり抵抗が少ないということは路面に強いグリップをしないことです。

タイヤが路面に粘りついたら走行抵抗で燃費が低下します。

 

しかし道路の条件は変化します。

雨で濡れたり、砂埃で滑り易くなったりします。

ある程度 グリップしてもらわないと止まらない、曲がらない。

疲れないためには静かな車内がいい。ゴーゴーとタイヤの音が入らない方がいい。

せっかく大枚はたいて何年か使う車を買うのだから、同じ車種の中で選ぶならば装備が充実して、しっかり止まって曲がって静かでと考えて値段と相談して選びます。

☆★☆

三菱とスズキの明暗を分けたのは一貫性の有無。

 

スズキは国のルール通りに行うと誤差が出るからと、ルール外の方法で正しい数値を出そうとした。

ルール内であれ、ルール外であれ正しい数値を出そうという一貫性があった。

ルール通りにやっているから間違ってもいいとは考えなかった。

責任を持って仕事をしたということではないか。

結果的に会社を救ったのではないか。

(無責任な人は指示された通りにしたことによって生じた結果に責任を感じない。実際に責任を取るかどうかは別にして)

だから「現場は反省している。苦労させてしまった。」「(国が定めた測定方法でデータが取れる)設備投資をすべきだった。」という鈴木会長の発言につながったのではないか。

スズキは巷ではトップダウン経営と言われています。ボトムアップがあれば騒動に巻き込まれなかったという気もするが、騒動によって国のルール策定によい影響を与えるのではないかとも思う。

そうなれば塞翁が馬ではないか。

 

☆★☆

三菱自は燃費を5~15%よく見せかけていた。」

「スズキは再測定の結果、カタログ値より全ての車種で燃費は上回った。」

国交省「不正の全容解明について一定の説明がなされた。」

「4車種の生産を停止し、社長が退任を決めた三菱自。」

「スズキは積極的なテレビ広告や販売活動を続け、トップは続投する。」

(6月1日 日本経済新聞

 ☆★☆

カー雑誌では不正問題の影響でスズキのモデルチェンジの型式認定が遅れるという観測記事が載っています。

2016年ワゴンR、スイフトのモデルチェンジ予定が2017年にずれこむ可能性があるという。

販売会社は年末商戦に間に合わないとやきもきしているのではないか。

 

ルール通りではなかったのだから、まったくのお咎めなしでは面子が立たない。

かと言ってあまりにも認定を先延ばしにすると、三菱とは違うのだからいいじゃないか と世間から意地悪をしているように見られてしまう。

お互いダメージにならないように落とし所をつけてほしいと思う。

☆★☆

燃費のカタログ数値が劇的に悪くなっても構わない。

 

国は実態に見合った測定方法を策定してほしいと思う。

仕事でも私用でも公称値とかけ離れていたらおかしいと感じてほしい。

測定方法を見直した結果、劇的に数値が変わってもそれが現実として受け止める。

 

基準が変われば、測定値が変わるのは当然です。

ルール通りにしたら夢のような測定値が出る。

夢のような数字はカタログにはいらない。

 

それではまた。

シンゴジラ「私は好きにした。君らも好きにしろ」の意味を考察してみた。(勝手に)―防ぐことはできなくても、止めるのが人という物語

未然に防ぐことができるに越したことはない。

防ぐことができなかったのなら止めるしかない。

 

帆場暎一と被る牧悟郎

 

牧悟郎博士は日本から追放されるように米国に渡りエネルギー関連の研究機関に帰属した。

東京湾羽田沖で漂流しているプレジャーボートから姿をくらました牧博士という設定から1989年公開の映画のシーンを連想してしまった。

 

 

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事前に防ぐことはできなくても止める物語

 

 帆場暎一が身を投げた時点で手遅れでした。

牧悟朗が姿を消した時点で手遅れでした。

「私は好きにした。君らも好きにしろ」というメッセージを残してプレジャーボートに履物(と折り鶴一羽と宮沢賢治の詩集「春と修羅」)を残して姿を消した。

 

私は好きにした。

政府、学会が想定を超える出来事に翻弄される。誰も防ぐことはできない。止めることはできない。顛末を見届ける必要などないと自ら命を絶ったのではないか。

 

君らも好きにしろ。

止めることができるのなら止めてみろ。

それとも解析結果を利用して新たな生命を生み出すか。

☆★☆ 

パトレイバーでは劇中冒頭 OSの開発者である帆場暎一東京湾に身を投げた。死体は上がらなかった。

 

レイバーの稼働率を向上させるという触れ込みで装備された新OS(オペレーションシステム)に人の耳には聞こえない低周波をレイバーのセンサーが感知すると操縦者のコントロールを離れて暴走を始めるというプログラムが隠されていた。バグではなく意図的なものという犯罪行為であった。(停止中のレイバーも起動して暴走する。)

 ※レイバー 人が搭乗して操縦するロボット型の作業機械という設定で、劇中では建設用、警察用、自衛隊用のレイバーが登場した。

 

接近する台風により東京湾上に建設中の方舟(はこぶね)と称される構造物が鳴動し低周波を発する。吹き抜け構造の高層ビルは風があたるとでかい笛のように低周波を流す。ハープ橋を吊るワイヤーが風にうなりを上げる。それをトリガーに首都圏で稼働する新OS装備のレイバーが起動暴走して首都圏を破壊する。

 

台風が接近しており関係各署を説得する時間がない。(立証できていないから同意を得るのは困難)

首都圏全域レイバー暴走を阻止するには方舟を解体するしかない。

☆★☆

主人公たちが出動の時点でOSの全貌はまだ解明されていなかった。(犯罪行為であることの証明はまだされていなかった。)

OSに仕組まれた犯罪を証明できなければ主人公たちは方舟を解体した廉で犯罪者になってしまいます。

台風が接近している状況なので証明されてから出動したら手遅れになります。

証明されていない以上関係各署の応援も受けることはできません。

 

警察官である主人公たちは東京湾開発拠点である方舟を解体(ぶっこわす)します。

方舟の解体によって首都圏のレイバー暴走は未然に阻止されました。

しかし方舟の解体によって湾岸開発は大幅な後退を余儀なくされました。

方舟の解体で方舟内の大量のレイバーが東京湾に沈みました。

それまでにつぎ込んだ予算がパーになりました。

台風の最中(もう応援に行くことはできない)にOSのプロテクトが突破されて全貌は解明されましたが公務員である主人公たちの行動をヒーロー扱いするわけにはいきません。

映画の後日譚で主人公たちの所属部署は人事の嵐にさらされました。

☆★☆

 

シンゴジラでは長期潜伏することなく早々に災厄となって姿を現わします。

 

劇中でゴジラは海中に不法投棄された核廃棄物を食べたとされています。

不法投棄が考えられる場所は人目につかないように、人口の多い国からは離れた世界の辺境ともいえる海域です。

大陸から最も遠い南太平洋のある海域と考えられます。

それがなぜはるばる日本にまでやってきたのか。

☆★☆

巨大化する前に東京湾に持ち込まれたのではないか。

 

足が生えてから手が生えた。口は小さくエラがあった。大きなおたまじゃくしのような姿だったのではないか。

放射能によって遺伝子が改変されて生殖なく自己分裂する完全生物となった。」

「個体が群体化し小型化、そして有翼化して世界に」飛翔するという。(「 」内 劇場プログラムより)

尻尾からも熱線を発するのは分離前の個体の口とも考えられる。

生体原子炉の機能で海中、空気中から取り込んだ分子で生命を維持し、成長し(巨大化)、同族を分裂する。

☆★☆

東京に現れた個体が唯一という確証はない。

別の個体が上海やロサンゼルスに上陸する可能性がある。(劇中ではアメリカに上陸する可能性は13%と語られた。)

 

円、日本株の暴落が劇中で語られていたが、個体が群体化し小型化、そして有翼化して世界に飛翔するという話が伝わればゴジラショックで世界同時株安も起こり得る。

ゴジラが来ると被害甚大だが来る前でも経済的損失を被る。

もはや対岸の火事ではない。

 

通常兵器では倒せなかった。

(ハリウッドゴジラには通常兵器は有効だが、東宝ゴジラには通常兵器は効果がない。武器の力を信じるアメリカ人と敗戦で武器の力を信じなくなった日本人の違いか)

早くゴジラを始末しろ。

国連で東京にいるゴジラに向けての熱核攻撃が決議され、政府は容認した。(拒否できない)

潜水艦からの弾道ミサイルでゴジラを攻撃する。

人道的配慮から都民の避難が優先される。という。(それがなんだ。)

日本は3度目の核攻撃を受けることになる。いくら標的はゴジラだと言われても、日本の都市が巻き添えで核攻撃を受けることに変わりはない。

 

臨時政府(永田町に迫るゴジラから避難するために閣僚の搭乗したヘリコプターにゴジラの熱線が命中したため)の下、武器は補助的に使用され、多大な犠牲を払いながら武器ではないもの、1954年版のようにある博士の発明でもないものでゴジラを仕留めます。

☆★☆

事前に防ぐことができるに越したことはない。

防ぐことができなかったのなら止めるしかない。

 

事前に防ぐことができなかった。FBIはCIAは警察は何をやっていたんだ。

将来何かやらかすかもしれないから だけでは逮捕することはできません。

準備していることを証明しなければなりません。

おたまじゃくし みたいな生物を遺伝子操作しているからといって、巨大なゴジラが出現するなんて誰も予測できない。

そんなことを言ったら、この捜査官は頭がおかしい ということになってしまいます。

組織からはじかれてしまいます。

 

仮に専門知識のある共同研究者がいたとして、捜査機関に訴え出たとしても誰も信じられなくて相手にされない。

そうして脅威は現実となっていく。

☆★☆

事前に阻止できなかった、もうだめだ、何をやってたんだ、責任者出てこい。

と言ったところで事態は収束しない。

ゴジラ(虚構と裏返しの現実)が勝手に死んでくれるわけでもない。

 

選択の余地は残されていない。

作戦が成功しなければ東京は核の火の海となる。

 

事前に阻止できなかったことをいつまでも悔やんでも仕方がない。

仕方がないで終わらすなと言われても仕方がない。

できることは起きていることに対処するしかないということ。

事前に阻止できなかった責任はどうするんだ。と言われても、それは事態が収束してからの話だ。

 

シンゴジラが何でパトレイバーと結び付いたのか?それは今日の台風のせいだ。

それではまた。

☆★☆

おまけ 怪獣らしさとは姿勢がいいことなり。

 

ハリウッド版のゴジラは姿勢が前かがみです。

東宝ゴジラは胸を張って直立です。

ゴジラに限らず二足歩行の怪獣は直立しています。ウルトラマンに出てくる強そうなレッドキングから弱そうなシーボーズまで直立です。

 

どうして怪獣は直立しているのか。

着ぐるみの中に入る人が前傾姿勢を維持するのは体力的に困難だからじゃないか。

しかしガメラは前傾姿勢だ。着ぐるみの甲羅が重たいから直立すると後ろに倒れてしまうのではないか。バランスを取るために演者が前傾姿勢を取ったのではないか。

そんな身も蓋もない理由はさて置いて、怪獣らしさとは直立しているものというビジュアルが焼き付いた。先入観を持った。

CGだから、中に人が入るのではないから前傾姿勢を実現できた。そんな前傾姿勢のハリウッド版ゴジラを見て、恐竜じゃん、トカゲ野郎と悪態をついていた。

☆★☆

シンゴジラはフルCGだ。着ぐるみではない。技術的には前傾姿勢を実現することが可能だ。

それでもシンゴジラは直立姿勢で現れた。

怪獣というもんは直立しているものだ、イメージを裏切ってはいけない。前傾したら恐竜だ。

ラジオ体操で胸を張って、朝礼で胸を張って、そんなの関係ないと思っていても日本人の生活習慣に根付いている。

プログラムに載っているデザイン画も直立姿勢だから直立しているのはデザイナーの意図なのだろう。

 

海中生物に先に足が生えて、後から手が生える。順当に考えたら4足歩行になりそうなものが立ち上がっていきなり2足歩行になった。

予告編が公開されたときは貧弱な前肢にがっかりしたが、その理由は生えたばかりだったからというオチが付いた。

貧弱な前肢では歩行の助けにならない。陸上を進むためには後肢で立ち上がるしかない。

次回作以降のゴジラは前肢がより発達していることが想定されます。

☆★☆

なぜ二足歩行に進化したのか。DNAに人の遺伝情報があるのか。

牧博士はなぜ東京湾で行方不明になったのか。死体が上がらなかったのか。

なぜゴジラの分子解析情報を残して命を絶ったのか。

「私は好きにした。君らも好きにしろ」

好きにした?何を?ゴジラのことを好きにした?

これは犯罪の匂いがする。

で冒頭のブログになった次第です。

☆★☆

もう一説。

「私は好きにした。君らも好きにしろ」

庵野秀明監督は好きにした。本作に捉われずに次回作以降を撮る人たちも好きにして下さい。というメッセ―ジだったりして。

 

再び現れたゴジラに人類はどう対処するのか。

今度は第五形態以降に進化しているだろう。虚構でも現実でも打つ手はない。想像できない。

想像できない映像を再び見せてくれるのか。

もはや人間では打つ手がなくなってVS(怪獣同志の対決)ものというお約束になるのか。

それでも掟破りのお約束を見せてほしいと思う。

 

 

nikoichix.hatenablog.com

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和を尊ぶ故に情報共有が進まないというジレンマ

不祥事や事件が起きると 組織内で情報共有ができていなかった。或いは組織間で連携が取れていなかった、連絡がなかったという報道が繰り返されます。

顧客や利用者、住民から問い合わせはあったが、重要な事案とは認識されずに報告が上がらなかったと説明されます。

企業、公共団体を問わず、聞いたことがあるような話が繰り返されます。

その度に組織内で周知を徹底するという説明がなされます。

それでもしばらくすると別の組織、或いは同じ組織で似たような話が繰り返されます。

その度に組織の壁だ、縦割りの弊害だと非難されます。

☆★☆

組織の壁を原因扱いしても情報共有は進まない。

 

何年何十年言われ続けても壁が消えることはありませんでした。

人は壁がないと不安になる生き物ですから、いくら壁を壊せと言い続けても壊しても、また壁を作ってしまいます。

☆★☆

顧客は誰なのか。

 

発注元のお客様はユーザーです。

業務委託先のお客様は発注元です。

接待したりされたり、潤滑油として一緒に飲んだりします。

 

奢(おご)り奢られるのが当たり前、先輩も上司もやっているからそういうもんだと思い込む。

お中元もお歳暮も受け取るのは普通。

 

一方で奢られるのも受け取るのもお断りする組織もあります。個人もいます。

固いこと言いなさんな、業界の慣習です。と言われても受け取らない。

ビジネスパートナーとしてお付き合いするので虚礼は不要と願いたい。

☆★☆

最悪の場合

 

同じ発注元の委託先が他の委託先のミスを発見する。

お互いに牽制し合う、人の粗探しをするな、和を乱すな、和を尊べ。

お互い様で妥協する、見たことは忘れる、知らぬは発注元ばかり。

利用者、顧客から直接指摘を受けるのも委託先。

時間を浪費して、炎上して、マスコミが動いて発注元は対応に追われることになります。

業務委託をせずに内部であっても、外ではなく中がお客様意識では同じことが起こります。

 

そんな和は不要であると最初に言っておかなければならない。

説明不要となるまで世間でポリシーが認知されるまでには長い年月を要します。

実際にその通りに行動しなければ信用されない。

「いい話を聞きたいんでしょ」「実際に言ったら怒るんでしょ」

 

潤滑油として一緒に飲むのはいいが、奢られると甘さが出る、自分にブレーキがかかるのを懸念する。自分は奢られても妥協することがない強い人間と考えるのは過信。

この報告にオブラートはかかっていないか。解決しました、問題ありません、よかったよかったで終わらせていいのか。

しつこいですよ、もういいでしょう。いい加減にしてください。

相手よりも知らないと勝負にならない。

先方の提案をより効率よく実施するための改善案を提示できないと信用されない。

☆★☆

足元を見られているのはどっち?

 

上からの指示なんです。(中身のことはよくわからないけど)とにかく安くして下さい。

目標値が妥当であるか(妥当でないと説明することを容認する人もいれば、絶対許さない人もいる)、品質目標に適っているか。

 

上の指示通りにしたのだから(したと思い込んでいる)、後で問題が起きた(起こした)ら責任を免れるということにはならない。

クレームが発生しました、売上が落ちました。指示通りにしたから私は悪くない。

自分で考えなかったの?区別できなかったの?

そういう担当は足元を見られます。

☆★☆

微に入り細に入り説明しないと通じない人もいれば、大枠で通じる人もいる。

微に入り細に入り説明する人もいれば、大枠だけ説明する人もいる。

理解して説明する人もいれば、理解したつもりになって説明する人もいる。

わかりました。かしこまりました。と言っているのに、復唱を求めると絶句する人もいる。

 

何が分かったのか確認する人もいれば、説明だけして終る人もいる。

 

物事の優先順位がわからないのか鬼の首でも取ったようにミスをくどくどと指摘している間に時間が経過する、流出を止めるのが遅れる、被害が拡大する、後始末が増える、各部署に影響が拡大する、外部から連絡がない 遅いと指摘を受ける。

☆★☆

組織の壁という神話

 

組織を作るのは人です。

組織が同じでも部署の中に壁をつくる人もいます。

組織が違っても話を通そうとする人、話を聞く人もいます。(壁を壊す人)

組織が違うから話をしようとしない。話を聞こうとしない人もいます。(壁を築く人)

同じ話を聞いても、同じ事象を見ても報告の必要を感じる人と感じない人がいます。

同じ報告を聞いても何かを感じて詳しい説明を求める人もいれば、それがどうかしたのかと何も感じない人もいます。

前者は「勘」が働くと言われ、後者は「勘」が鈍いと言われます。

「勘」は先天的に自然に身に付いているものではなく、思考と行動の蓄積によって身に付くものではないか。

 

「これは勘だ。」と言って外しまくる人は勘が備わっていないのではないか。

自分の「気まぐれ」を勘だと思いこんでいるのではないか。

「勘なんて当てにならない。」それは勘ではなくて気まぐれです。

☆★☆

「考えなくてもいいから言われた通りにしなさい。」

そんなことを言ったつもりはない。

「余計なことは考えなくていい。」と言いながら「そんなことは自分で考えろ。」

話をまったく聞かずに「後にしろ。」と言っておいて「何で早く言わないんだ。」

 

ひどい上司だとか親だとか言っているのではありません。

フツーの大人なのです。

大人は矛盾している!といきり立ったところで次から次へと世に生み出される壁なのです。

☆★☆ 

壁と勘

 

組織の壁は神話です。

組織は人でできています。

壁の正体は人です。

壁を作る人の正体が「壁」でした。

あるのは「バカの壁」なんじゃないか。

 

バカの壁 (新潮新書)

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「壁」でいれば安泰の時代もありました。

「壁」は空気の読める指示通りに動く手のかからない人です。

手がかからないでは安泰とはいかない時代になりました。

 

「壁」になるのか、「勘」を身に付けたいのか。

「壁」になってほしいと願うのか、「勘」を身につけてほしいと願うのか。

「壁」を育成するのか、「勘」を身に付ける人を育成するのか。

前者を選ぶ限り、同じような不祥事は繰り返されます。

 

それではまた。

ドーピング検査は人道的か

日本経済新聞 2016年8月4日 9面)

「現代のアスリートは私生活やトレーニングの時間すら犠牲にして、反ドーピング活動への協力を求められる」

「インフルエンザで実家で寝ている時に外国人の検査官が来ました。自宅の狭いトイレに2人(選手と検査官)で入るのを見て、親はびっくりしてました。」

「予告なくやってくる抜き打ち検査の場所に、実家も合宿所も遠征先もない。」

「採尿はすり替えができないように同性の検査官の面前で行う。」

「国内トップクラスの実力があると認められたアスリートは検査対象リストに載り、3ヶ月先まで自分の居場所情報をWADA(世界反ドーピング機構)のウェブページに登録することが求められる。」

「情報提供を拒んだり、予定の場所にいなかったりすることは許されない。」

「アスリートは24時間365日検査に協力する義務がある。」JADA(日本アンチ・ドーピング機構

 

日本人だからここまでできると思った。

欧米人なら自由の侵害だとか言って訴える。

国威高揚のために手段を選ばずメダル獲得のために組織ぐるみでドーピングをする国もある。

☆★☆

「ドーピングは冷戦時代の1970年代、旧共産圏で選手強化に使われた後、スポーツの商業主義が進んだ1984年のロサンゼルス五輪をきっかけにまん延したとされる。」

社会主義は資本主義より優れていると政治宣伝をするために選手にクスリを使って強化した。

副作用で健康を損うおそれがあっても知らずにコーチに勧められるままに服用して健康被害に遭う。

サプリメントを摂るような感覚だったのではないか。

ドーピングをやっていない選手までも色眼鏡で見られることになる。

☆★☆

商業主義が進むと「スター選手になれば巨万の富が得られるとあって勝利至上主義が台頭。」

 

1988年 ソウル大会では 陸上男子100m ベン・ジョンソン(カナダ)が金メダルはく奪。

2004年 アテネ大会では 陸上男子ハンマー投げ アドリアンアヌシュハンガリー)が金メダルはく奪。

(2012年 8年後に尿検査のすり替えが発覚し、2位 室伏広治氏が繰り上がりで金メダルに)

 

表彰台に上がっても素直に感動できない。祝福できない。五輪の価値を損ねている。

☆★☆

検査と罰則を厳しくすればいいのか

 

ドーピングは許せない。もっと罰を厳しくしろ。検査を厳しくしろ。という声も冒頭の状況を知ったら素直に同意する気になれない。

 

組織ぐるみでやるチームは罰則を強化するほど結束を固めるだろう。

今度こそバレないようにと ※いたちごっこ がエスカレートする。

※いたちごっこ 江戸時代の子供の遊び いたちごっこ、ねずみごっこ と相手の手の甲をつねりながら上に手を重ねることを繰り返す遊び。から止め処ない様を表す意味になった。

☆★☆

医療行為もドーピングになってしまう。

 

風邪をひいて医者が処方した薬を飲んだら陽性反応。痛み止めを服用したら陽性反応。という事態も起こります。

パラリンピック選手は障害により健常者の感じない体の苦痛を和らげる薬を服用したら陽性反応になるんじゃないか。

禁止薬物を服用すれば陽性反応だから強化目的でも医療目的でも陽性反応になる。

☆★☆

(2016年8月8日 朝日新聞 14面)

「治療使用特例(TEU)の適用が認められれば、使うことは可能。」

「使用しないと健康に重大な影響が出たり、他の薬では代用できなかったりなど基準さえクリアすれば禁止薬物の使用が認められる。」

「2012年のロンドン大会では、日本選手が10件のTEUを申請して7件が承認された。」

承認されなかった3件は代用の薬は見つかったのだろうか。

常用薬を事前に申請することは可能。大会期間中の怪我や体調不良時に陽性反応の出ない薬が効かなかったら不運。

 

陽性反応の出ない強化目的の新薬が開発されて健康被害をひき起こす事態になれば何の為のドーピング検査かわからない。

検査にひっかからないなら服用を制止できない。

☆★☆

やらせる側を止める側に転換できないか。

 

選手を出場停止にしても、どんなに制裁を厳しくしても、とかげの尻尾切りの範疇を超えない。

 

選手の代わりにコーチやエライ人を開催期間中は入国禁止にしたらどうか。

選手はIOC WADA監視下で参加します。

ドーピングなしでも勝てるところを見せて名誉回復か。

コーチもいないのによくやった。

逆に結果を出せなければライバルに軽蔑されることになります。

 

入国禁止にされてはかなわないのでコーチはドーピングさせる側からドーピングをさせないように監視する側にならないか。

これがコーチ本来の姿ではないのか。

 

エライ人(国のオリンピック委員)は入国禁止という不名誉を避けるために、いや国の名誉のためにドーピングは許さない けしからん と止める側にならないか。

これがエライ人のあるべき姿ではないか。

 

このエントリー冒頭のような検査がなくなる日が来てほしいと思う。

それではまた。

新聞社を爆撃しないという戦略―終戦と占領のために

 

 

nikoichix.hatenablog.com

 

 

新聞は戦時中を通して発行が続けられました。

新聞社は爆撃の目標から外されたからです。

新聞の発行を止めないために製紙工場やインクの工場も目標から外されました。

 

新聞関係のみならず、ラジオ局や丸の内や日比谷のオフィス街、霞が関の官庁街、国会のある永田町界隈も爆撃の目標から外されました。

終戦工作や占領統治に交渉相手は必要です。統治のために官庁は必要です。

占領政策を国民に知らせるためにメディアは必要です。

 

飛行場も潰さずに温存しました。

日本は燃料もパイロットも不足して迎撃機を満足に飛ばすことはできない。

戦後に米軍が使用するために飛行場も温存する。

昭和20年8月30日 60機からなる輸送機が先遣部隊として厚木基地に着陸しました。1000人を超える将兵や報道関係者がマッカーサー元帥の先陣として飛来しました。

☆★☆

新聞は検閲を受けているとはいえ見え透いた嘘までは書けません。

 

爆撃で被害を受けているのに伝えないわけにはいきません。

それまで規制してしまったら国民は新聞をまったく信用しなくなります。

新聞を通じた政府の発表も信用しなくなります。

国民をコントロールできなくなってしまいます。

 

敵国の厭戦気分を醸成するためには敵国の新聞は必要です。

こちらに都合のよいことを書かないまでも、隠すことのできない事実を報道してくれるだけで十分です。

往生際が悪いと書かれようが、まだ戦えると書かれようがすべての人が額面通りに受けとる訳ではない。

☆★☆

全国で天皇玉音放送を聴くことができたのはラジオがあったから。

ラジオがなければ全国民が8月15日に終戦を知ることはできなかった。

新聞がなければGHQの占領政策を全国津々浦々まで知らせることはできない。

新聞もラジオもなければアメリカ軍が上陸したら、終戦の事実を知らない人たちが立ち向かって戦闘が終わらない。

終戦の事実が知れ渡っても、GHQが日本政府を通して政策を実行しようとしても、何か訳のわからないことをしていると思うだけ。

デマが飛び交ってデマが信じられて暴動が起きる。

情報源がデマだけ ということも起こり得る。

☆★☆ 

占領統治をするためには相手国のマスコミが発達していることが条件になります。

 

アメリカは日本での占領政策はうまくいったのに、なぜアフガニスタンイラクで失敗したのか。

アフガニスタンイラクではマスコミやジャーナリズムが発達していなかったのも理由の一つです。

米軍や国連が何をやろうとしているのかよくわからない。

そんな不安にデマを流してつけいる。テロリストを養成する。さらなる混乱を引き起こす。

 

アフリカの紛争地帯で平和活動や難民救済にあたるスタッフが襲撃を受ける。

情報が伝わらず国連が何をしようとしているのかよくわからない。

そんな不安に武装勢力がつけいる。俺たちの縄張りに入って来るなと反攻する。

 

文字が読めない、義務教育が成立していない、マスコミが成立しない。

現地の言葉で伝える以外にコミュニケーションをとる手段がない。

☆★☆

マスコミが発達していない地域での占領方法をまだアメリカは確立していなかった。

 

フセイン政権を倒した後の統治を検討する際にマスコミの未発達の件は考慮されなかったのだろうか。

 

戦いを始めることだけを考えてどこで終わらせるかを考えない。相手の降伏しか想定していないのは最悪。

相手をやっつけること自体を目的化しているということです。

 

目的が達成できるのならこれ以上犠牲を出してまで相手をやっつける必要はないという判断にならない。

父は寸止めしたが息子は寸止めできなかった。

イラクを日本のような友好国にしたかったのだろうか。

 

戦時中の新聞を読んで、アメリカの対日戦争と対イラク戦争の決定的な違いは勝った後の計画性にあると ふと思った。

 

それではまた。

男も女も男にノーの東京都知事選挙―石原元都知事の逆襲

東京都知事選結果

 

2912628票 小池百合子  自民の一部応援

1793453  増田 寛也  自民 公明 日本のこころ 推薦

1346103  鳥越俊太郎  民進 共産 社民 生活 推薦

 

2位に100万票以上の差をつけての大勝です。女性票だけではこんなに差はつきません。

男性票も男にノーをつきつけたのです。

 

タカ派故に嫌う人がいる一方で強い支持を得るところは石原元都知事に似ています。

 政党が推薦する候補は真面目でいい人そう、伏魔殿に取り込まれるのではないか。

正直に正面衝突して刀折れ矢つきて時間切れになり任期も全うできないのではないか。

そんな不安を払拭させる迫力に欠ける。

 

待機児童問題で誰もがキレイ事を言う。しかし男は切実さがわからないんじゃないか。

定員割れ大学に補助金を注いで、保育園に予算を注がなかった教育福祉行政。

 

都知事選挙なのに憲法改正阻止とか国政のことを言う。

男はもう先天的にわからないんじゃないか と疑われた。

☆★☆

自由民主党東京都支部連合会 石原伸晃会長、内田茂幹事長 連名で命令書

 

自民党推薦候補以外を応援した議員(親族含む)は除名処分

そこまでやるか、そんなに小池候補が脅威なのか。

これでは自民東京都連は小池候補が脅威ですとPRしてるようなものではないか。

締め付けだ、感じ悪い、と反発を受ける。

「憎しみだけは買わないよう注意すべきである。なぜなら憎悪ほど、あらゆる種類のリーダーにとって、害あって益ないものはないからである。」

「ある人物が、賢明で思慮に富む人物であることを実証する材料の一つは、たとえ言葉だけであっても他者を脅迫したり侮辱したりしないことであると言ってよい。」

マキャベリ 政略論)

☆★☆

増田陣営で違和感を放つ 石原慎太郎東京都知事

 1999年の石原都知事が初当選した選挙で自民党森喜朗元首相の下 明石康 元国連事務次長を推薦しました。

石原元知事の対立候補を応援したのです。

選挙の結果は

石原慎太郎 1664558票 自民党の一部応援

鳩山 邦夫  851130 民主党 生活者ネット 改革クラブ 推薦

舛添 要一  836104 自民党都連の一部推薦

明石 康   690308 自民党本部、公明党推薦

 

自民党所属なのに自民党本部の応援を受けることができなかったという境遇がそっくりです。

森元首相の下で自民党が対立候補を応援するという構図もそっくりです。

嫌われる一方で強い支持を得るところも似ています。 

石原慎太郎氏も小池百合子氏も所謂(いわゆる)タカ派です。

増田氏 鳥越氏はハト派です。

 

それなのにどうして増田陣営にいるのか?

長男の伸晃氏が都連の会長だからか、人聞きの悪い言い方をすれば息子を人質に取られているような状態だから参加したのか。

☆★☆

「大年増の厚化粧の女にはまかせておけない」

83歳の人が64歳の人に「大年増」と言う。思わず吹き出してしまいました。

大阪であったら「あんたこそいくつや」とつっ込まれてお笑いになってしまうのではないか。

京都なら「自分の年を考えなはれ、いややわ」とあしらわれて終わるのではないか。

東京だから真正面から捉えて紛糾する。そこまで読んだのか。

 世間一般では差別的な中傷だと聴衆の怒りを買った。小池候補に追い風になった。

狙ってやったんじゃなかろうか。

親子ほど年の離れた相手を子供扱いせずに年増呼ばわりする。なんて素直ではない敬意の払い方なのでしょう。

☆★☆

http://www.asagei.com/excerpt/62458

二男の良純氏は7月13日放映 フジテレビの番組バイキングで鳥越氏支持の発言。

親父と弟にサンドイッチ状態の伸晃氏。父親強権の家庭だったのになんて自由な石原家。

 

http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160803/k00/00m/010/042000c 

石原伸晃経済再生担当大臣は8月2日に元総務大臣 増田寛也氏が東京都知事選挙で落選した責任を取って東京都連会長を辞任する意向を固めた。近く都連に辞表を提出する見通しだ。」

人質解放か。(なんて人聞きの悪い)

人質をとっても無駄、食えない親父だ。

☆★☆

やりたいことではなく、必要なことをする時間しか残されていない。

 ごたごた続きの結果、東京オリンピックまであと4年、小池新知事にも都議会にも都庁にも国にも政争で足を引っ張り合っている時間はなくなりました。

 

やりたいことをやろうとすると足を引っ張られます。

やりたいことに反対することが即、悪とは限らない。

 

必要なこと(やらなくてはならないこと)に反対すると悪者にされます。

必要なことだと世間で認識されると足を引っ張り難くなります。

 

「人間というものは必要に迫られなければ善を行わないようにできている。」(マキャベリ 政略論)

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蓮舫氏は出馬しなくて正解だった。

 当初 民進党蓮舫氏を都知事選に担ぎ出そうとしました。

出馬したら 小池百合子VS蓮舫 女性対決、首都マドンナ決戦(古っ)とメディアが煽りたてます。

両氏とも五輪予算にメスを入れる構えですから争点にならない。

争点がボケる。

2人で潰し合いをしてくれた方が利権側にとっては都合がいい。

担ぎ出そうとした人たちはそういうことがわからなかったのでしょうか。

政治倫理とか言っているのに。

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古い自民党みたいな野党共闘

 

後出しジャンケンみたいに公示の2日前に鳥越氏を擁立。

先に出るのは不利、他の陣営の動向を見てから最後に出すのが有利。

野党共闘実現のために宇都宮氏は辞退、2人とも出ればいい。昔の自民党の派閥間調整みたい。

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候補は小池氏

推薦は増田氏と鳥越氏

自分で手を挙げた人と舛添知事を辞めさせてから泥縄で担ぎあげられた人。

どうして後者に期待を集められると考えるのかエライ人の考えることはわかりません。

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不文律の公約は任期を全うすること。

都知事の任期途中での辞任が相次いでうんざりです。

どんな抵抗にあっても、スキャンダルに見舞われても(失礼)ビル・クリントン米国大統領(1992~2000年)のようにしたたかに任期を全うしてほしいと願う次第です。

 

それではまた。

 

 

石原家の人びと

石原家の人びと

 

 

 

nikoichix.hatenablog.com

 

 

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公約に期限はなぜないの?-公約違反は当選してはじめて成り立つ話です。

都知事選の選挙公報で各候補の公約を読んでいると、これって知事選?と思える公約があります。

知事が言ってもまったく動かない課題。国会で審議しなければ始まらない国政の課題。

どうして参議院選挙に出馬しなかったのか。

知事に当選したら即公約違反になる。当選即公約違反。

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公約を読んで ふざけるな!まじめにやれ!と怒りだす人もいる。

ネタにして面白がる人もいる。

チラ読みしてスルーする。或いは読まないのが多数派ではないのか。

 

選挙公報は商業誌ではないから読んでもらおうという工夫をしたりしない。(できない)

公職選挙法 169条2項の規定により、掲載申請のあった候補者側から提出された原稿をそのまま製版の上に掲載される。とあります。

読んでもらえそうな候補者を前面に出したら差別になる。

特集を組んだり、掲載スペースに差をつけることは出来ない。

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全員平等で定められたスペースの中に自分の主張を込める。

東京の未来のことを語る候補者もいれば、国政のことを語る候補者もいます。(なんで参議院選挙に出なかったんだ。すぐ前にやったのに。供託金は同じなのに(300万円))

 

「とにかく受けがいいことを何でも入れ込んでアピールしよう。それで入れてしまう有権者がいるかもしれない。」

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選挙の供託金の没収ライン

 

 選挙に立候補するためには法務局に供託金を預けなければなりません。

売名行為、宣伝、を防ぐことが目的といわれます。

供託金の没収ラインは

参議院:有効投票数をその選挙区の定員数で割った1/8

都知事:有効投票数の1/10

乱暴な話 参議院選挙と都知事選挙の有効投票数が同じと仮定すると

議員の東京選挙区の定員は6名。

6で割ってからさらに8で割った数(有効投票数を48で割る)に満たないと供託金は没収になります。

1/10の都知事選よりも1/48の参議院選の方が没収ラインが低い。(没収される可能性が低い)

お金の計算上は国政を語るなら参議院選挙に出たほうがいい。

 

恥の計算

都知事選で供託金を没収されたら有効投票数の1/10を取れなかったで済む。

参議院選で供託金を没収されたら有効投票数の1/48も取れなかったのかと言われる。

 

計算の上での出馬なのだろうか。それとも計算なんか眼中にないのだろうか。

売名行為を防ぐ目的といわれてもお金があって出たい人は出るのです。

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選挙に勝ってはじめて公約の履行を求められます。

 

イギリスのEU離脱国民投票では

6月30日 離脱派のジョンソン前ロンドン市長は与党保守党の党首選に出馬しないと表明。

7月4日 英国独立党(UKIP)のファラージュ党首が辞任を表明。

EUへの拠出金を社会保障に回すとした国民投票前の公約を撤回したことで非難を浴びていた。

投票に勝ったら即撤回、投票に勝ったら即公約違反。

離脱に投票した有権者は離脱のつもりであっても、政治家の離脱運動は離脱が目的ではなかったのではないか?

EUに政策の変更を迫るために揺さぶりをかけるための手段だったのではないか?

 

公約違反は投票で勝って初めて成り立つ話です。負けた場合はどんな公約を掲げても違反になりません。

蓋を開けてみたら勝ってしまった。逆に困った。

政治家は離脱派残留派も「残留支持」が勝つと思っていたんじゃなかろうか。

政治家が有権者に変革を迫られる事態になりました。

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参議院選挙の公報や新聞に載っている各政党の公約を読むと、この政党は万が一勝ってしまったら困るんじゃなかろうか。勝利即公約撤回に追い込まれるんじゃなかろうか。

と思う公約もあった。

負けたら選挙で何を言っても帳消し、選挙で勝ったら実行しなければならない。

 

負けた政党の公約も検証された方が実のある論戦になるのではないか。

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日本にも先例があります。

 

 2009年の衆議院選挙で沖縄県普天間基地移転について「最低でも県外」という公約を掲げて選挙に勝ったのに結局何もできずに辞任。

受けのいい公約に熱狂して投票した。反古になった。もう本土の人間の言うことは信じない。

辞任では済まない傷跡を残しました。

責任を取ろうとして余計なことをされたら余計ややこしいことになるからもういいです。

辞任表明とはいうものの、主君押し込めのような状態ではなかったのか。

 

そんなことになる前に「そんな公約はやめてくれ、後がもたなくなる。」と言えなかったのか。言える間柄ではなかったのか。

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公約に期限がないのはなぜ?

 

待機児童をなくします。特養老人ホームの待機者をなくします。

当選した瞬間に実現するなんて誰も思っていません。

2020年まで、いやそれでは遅い、2018年までという目安を示さないと、いつ実現するの?

それとも任期が来た時に「まだ道半ばなので続けさせて下さい」というつもり?

スケジュールを立てられないということは、現状把握ができていないということか。

把握はしているけど言わない方が無難ということか。

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アメリカ大統領ジョン・F・ケネディが1961年に「1960年代に人類を月に送る。」と表明したことによって関係機関が実現に注力した結果、1969年にアポロ11号の月着陸と帰還が成し遂げられました。(演説を聞いてビビった関係者もいたのではなかろうか。そんなの無理!って)

 

ケネディが期限を設けなかったらアメリカはベトナム戦争と石油ショックに疲弊して人類は月に辿り着けなかったのではないか。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD%E8%A8%88%E7%94%BB

最初は慎重だったケネディ大統領

 

 ケネディ大統領は就任後、アポロ計画について直ちに決定を下すことはしませんでした。

宇宙開発技術の詳細についてはよく知らず、NASAの要求する有人月面着陸に必要とされる莫大な予算に対し二の足を踏んでいました。

 

1961年4月12日 ソ連の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンによる史上初の有人宇宙飛行を目の当たりにしたアメリカ国民はソ連との宇宙開発競争において立ち後れているという不安を増大させました。

 

ガガーリンの飛行の翌日、下院の委員会においてアメリカがソ連に確実に追いつくことを目的とした緊急プログラムの支持を多数の議員が表明したにも係わらず、ソ連に対するアメリカの対応については明確にはしませんでした。

 

4月20日 ケネディリンドン・ジョンソン副大統領に覚書を送り、アメリカの宇宙開発の現状と、NASAソ連に追いつく可能性を与えられる計画について検討するよう指示しました。

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ジョンソンは翌日の返答で、「我々はいまだ、合衆国を世界の先頭に立たせるためのいかなる最大限の努力も果たしていないし、成果も出してはいない」との見解を示し、また「有人月着陸の実現は近くはない将来であり、だからこそアメリカが世界で初めて達成できる可能性がある」と結論づけた。

(翌日に結論を出したんだ、早い。)

 

1961年5月25日、ケネディは上下両院合同議会での演説で、アポロ計画の支援を表明した。

(それから約1ヶ月の検討、NASAや宇宙工学のみならず、他の科学分野、予算、世論、社会情勢を踏まえて改めて検討したのだと思う。)

 

「まず私は、今後10年以内に人間を月に着陸させ、安全に地球に帰還させるという目標の達成に我が国民が取り組むべきと確信しています。

この期間のこの宇宙プロジェクト以上に、より強い印象を人類に残すものは存在せず、長きにわたる宇宙探査史においてより重要となるものも存在しないことでしょう。

そして、このプロジェクト以上に完遂に困難を伴い費用を要するものもないでしょう。」

 

1962年9月12日

「我々が10年以内に月に行こうなどと決めたのは、それが容易だからではありません。むしろ困難だからです。

この目標が、我々のもつ行動力や技術の最善といえるものを集結しそれがどれほどのものかを知るのに役立つこととなるからです。

その挑戦こそ、我々が受けて立つことを望み、先延ばしすることを望まないものだからです。

そして、これこそが、我々が勝ち取ろうと志すものであり、我々以外にとってもそうだからです。」

宇宙開発の国家目標について、ライス大学で行った演説から

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周囲に流されず慎重に検討した上での大胆な決断。

 

思いつきで期限は言えない。

期限を言うためには情勢を踏まえた現状把握が必要になる。

「我々が10年以内に月に行こうなどと決めたのは、それが容易だからではありません。むしろ困難だからです。」

真摯に検討を行わずに、口から出まかせではこういう言葉は出てこない。

そこにワンフレーズはありません。

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ワンフレーズはわかりやすい。ワンフレーズはメディアが記事にしやすい。

 メディアの需要に応えてワンフレーズを多用する。

ワンフレーズに慣れておかしいと感じなくなる。熱狂する。賛同する。

2000年代初期に日本では経験済みです。劇場型政治と言われました。

最初は与党側が使い、2000年代の終わりに野党側が使いました。

それが今 欧米で再現されています。

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待機児童の問題は人類が月に行くことよりも難しいのだろうか?

期限のない経営計画とか期限のない開発計画とかありえない。

それでは予算も決算も成り立たない。

 

期限は言わない方が無難。期限を言うのは恥ずかしい。

仕事に期限があるのはフツーなのに、選挙になると期限がなくなるのはなぜ?

最低でも県外」に期限が入っていたら誰も騙されなかったのではないか。

期限を言うためには真摯な検討が必要になるから発言そのものが出てこなかったのではないか。

 期限までに100%実現しないこともあるかもしれない。

それでも内容や状況によっては続けてもらいたいと思うこともある。

数字の操作で100%実現したことにされるより正直な90%の方がまし。

 

人を変えない方が進捗する場合もある。人を変えないと進捗しない場合もある。

進んでいるか、進んでいないかが投票の判断材料になる。

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期限を設けたら関係のない公約を掲げることはできなくなります。

 当選即公約違反になることがあからさまになるからです。

 

公約に期限を。

それではまた。

 

「国境に巨大な壁を築く」

「期限は?」と問われたら何と答えるのかな?