nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

平和主義なのに戦争犯罪行為を推奨するという矛盾

戦争は人間を狂わせる。戦争になったらルールも何もあったものではない。

戦争反対の言葉です。

ところが戦争を実行する側も同じ考え方をしていました。

国際戦時法があるのにルールがないと思い込みました。

戦争だから何でもあり、勝てば何をやってもいい、負けたら何でも言いなり。

それは本当か?

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国際法の創始

 16世紀17世紀における宗教戦争で荒廃した欧州では、スペインの神学者にして法学者のスアレス、その影響を受けたオランダの法学者グローティウスらが国際法を創始したと考えられています。

自然法(正しき理性の命令)は慣習法として成立し、それが実定法として国際社会全体を拘束すると考えた。

グローティウスの自由海論(海は私有権の対象とはならず公共のものである)は当時の国際法的思考に大きな影響を与え、国家間の紛争、通商および外交関係を規律する法として発展、成立していきました。

(だから国際法廷はオランダのハーグにある。)

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明治時代は国際法の模範だった日本軍。

 日露戦争当時は指揮官から兵卒に至るまで国際法の教育が行き届き、日本軍の戦いぶりは欧米で称賛を受けました。

日本海海戦で海中に投げ出されたロシア軍人を日本の軍艦、民間船、沿岸の住民が救助しました。

延べ6000人の捕虜が収容所(松山)で過ごしました。

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http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/backnumber/20140407/

http://tokio.msz.gov.pl/ja/bilateral_cooperation/politics/story_of_the_polish_siberian_orphans_in_a_japanese_historical_magazine

 

当時、シベリアには10数万人のポーランド人が取り残されていました。(ロシアに支配されていたポーランド人は独立運動に敗れてロシアに家族ごと捕われてシベリア開発に従事させられていました。)

親を失った子供たちもいました。そんな子供たちをポーランド救済委員会のアンナ・ビエルキェビッチ女史が助けようと働きかけました。

委員会は欧米諸国に孤児たちの救助を頼みましたが、各国の反応は芳しいものではありませんでした。外交関係を気にしていたのかもしれません。

アンナ女史の叔父は日露戦争で日本の捕虜になっていました。(ロシアの支配を受けていたポーランド人も日露戦争に従軍させられていました。)

松山での捕虜収容生活で日本人に親切にされたことから日本によい印象を持っていました。

日本なら助けてくれるかもしれないという淡い期待を抱いて委員会は日本に助けを求めることにしました。

アンナ女史は1920年6月に来日し、外務省を訪れ援助を懇請しました。

わずか17日後に外務省は動きました。1920年7月下旬、56人の孤児がウラジオストックから敦賀を経て東京に入り、渋谷の宿舎に収容されました。

1921年7月までの1年間に1~16歳の孤児375人、1922年3月 390人が

日本に運ばれ治療、静養の後に、

1921年はアメリカ経由で、1922年は日本船で故国ポーランドに帰国しました。

 

このような歴史的経緯からポーランド親日国になりました。

ポーランド民主化運動の立役者ワレサ氏は初の外国訪問先に日本を選びました。(1981年5月来日)

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昭和に入って日本は国際法に無知になりました。

なぜか?

「戦陣訓」(1941年(昭和16年)制定)

「生きて虜囚の辱め(はずかしめ)を受けず、死して罪過の汚名を残すこと勿れ」

捕虜になるなら自決しなさい ということです。

これでは捕虜に対する敬意が生じる余地はありません。

 

坂の上に辿りついて慢心してしまったと言われます。

日本は神の国だ。神風が吹いてけして負けることはない。

負けることがないのだから捕虜になることはありえない。

誇り高い神の子が捕虜になることなどあってはならない。

自決すべし。

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捕虜の権利

 捕虜は敵軍に捕まっても、戦時国際法の保護を受けます。

生存が保障され、虐待することは許されない。

明治時代の日本軍は国際法を順守しました。

 

捕虜になれる権利

 捕虜になることができるのは正式な戦闘員です。

ゲリラやテロリストは捕虜になることができません。

 

市民の抵抗について

 ハーグ陸戦法規 第二条

侵入軍隊に抵抗するため自ら兵器を操る者が、公然と兵器を携行し、且つ戦争の法規慣例を遵守する場合はこれを交戦者と認める。

(公然と武器を携行する者が捕虜の扱いを受ける権利を得る。

武器を隠し持っていたら国際法違反で捕虜の扱いを受けることは出来ない)

ハリウッド映画のヒーローのように一般市民が忍び寄って侵入軍兵士をアーミーナイフで刺したりしたら国際法違反になります。

捕虜になる権利がない人が兵士に危害を加えたら両手を上げても白旗を掲げても撃ち殺されて文句が言えない。

 

相手がルール違反をした場合は当方の違反も許される。

 相手国がルールに違反した場合は報復として違反することも止むを得ないという法理です。

民間人に対する無差別殺人は禁止されています。

しかし、ドイツ、日本がそれぞれロンドン、アデレードを空襲したことで後の倍返しの理由にされてしまいました。

(ドイツ、日本がやらなければ連合国はやらなかったのか はわかりませんが)

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自衛隊違憲非武装中立 という意見があります。

じゃあ実際に攻められたらどうするんだ。と問われたら。

 

「無抵抗主義を貫いて降伏する。」

(ってことは次の段階として他の国の侵略を手伝うってこと?

降伏しておいて嫌と言ったら勘弁してもらえると思っている?

若者を戦場に送るな!と言って降伏する。しかし占領国によって若者は次の戦争に嫌も応もなく連れて行かれます。

日露戦争(1904年)ではロシアにポーランドの若者が連れ出され、元寇(1274年)では朝鮮の若者が元に連れ出されました。矢面に立つのは被占領国の若者です。…630年経って時代が変わっても国や民族が違ってもやることは同じ)

 

レジスタンス活動で抵抗する。」

レジスタンスって非武装でも中立でもないじゃん。実際に攻められた後で最初のポリシーを捨てるんだ。)

 

正規の戦闘員の存在を認めない立場は国際ルールに反しているという認識がない。

戦後70年経って平和主義で思想が正反対のはずなのに国際感覚は昭和の軍人勅諭を信じた人と変わらない。

思想が正反対なのに似た者同士。(だから反発し合うのか)

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「起きるかもしれない戦争に備えるべき」と言えば軍国主義者のレッテルを貼る。

平和を願えば平和が続くから願い続けましょう。

戦争のことを考えたら戦争になるから考えたらダメ。

 

日本は神の国、負けることを考えるのは非国民。

武器がない。食糧がない。人が足りないと泣き言を言うな、精神力で克服せよ。

 

念じれば戦争は起きない! 念じれば戦争に勝てる!

目標は正反対でも根は同じ。

 

開国前に先祖返りした状態を義務教育で是正するのが先決ではないか。

戦後も続く大人の犯した過ちを繰り返さないために、きわどい話は避けながらも国際ルールを守ることは伝えたほうがいいと思う。

 

それではまた。

 

 

国民のための戦争と平和の法―国連とPKOの問題点

国民のための戦争と平和の法―国連とPKOの問題点

 

 

 

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軋轢がないチーム は危ない。

危ないのはどっち?

 

Bチームでは業務中に言い合いになることが日常茶飯事、しまいには納得できないと他のメンバーにも意見を求めて 結果、指示が変更になることもある。

 

Aチームはみんな和気あいあい、言い合いなんてない、和やかな雰囲気の中で1日の業務を終える。

ストレスを避けたいと思えば、Aチームが望ましいと考えるかもしれません。

AチームのメンバーはBチームに同情します。「大変そう 大丈夫?」

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油断がならないのは実はAチームの方です。

 

軋轢が生じるのは間違い見込み違い見当違いを指摘した時や意見の違いを表明した時です。

問題提起をして面倒臭がられた時です。

丁寧な言葉で言われても自分を否定されたように感じる人もいます。

 

軋轢がないということは間違いも見当違いも意見の違いもないということ?

メンバー全員が能力も性格も非の打ちどころがない?

 

対立がないということは誰も論争を引き起きすような問題提起をしていないということ。

ミスを見つけることはタブー、人の粗探しをするな、和を乱すな。

外部に迷惑をかけても仲間内で庇い合う。隠す。発覚したときには問題や被害が大きくなり関係修復に多大な費用を要す。

多大な費用をかけても信用を取り戻せるとは限らない。

※会社の常識は社会の非常識になる。

(※Company、Societyという英語から会社、社会という日本語を造語した人はスゴイ!)

(Railroad、Railwayから鉄道という日本語を造語した人もスゴイ!直訳したら軌道になる。撮り軌、乗り軌、軌娘じゃ語呂がよくない。撮り鉄乗り鉄、鉄娘じゃないと)

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Bチームは諍いが絶えないように外から見えても中の人間は悩んでいない。

 

徒(いたずら)に争っているわけではない。

うまくいかないときに不満をぶつけ合うのは普通。

不満をぶつけられても人格を否定されているわけではない。

 

Aチームに諍いがないのは見て見ぬふりをしていること。

うまくいっていない現実はないと信じることにする、

雰囲気に慣れてしまうと不感症になる、問題を問題と思わなくなる。

 

指摘をする人は和を乱す人、協調性のない人、もっと大人になりなさい。

指摘をされると、人格を否定された、ひどい。

誰も傷つけないように躊躇する、根回しをする、言い方を反芻しては工夫を繰り返す、どんどん時間が経過する、その間に外部への影響が拡大する。

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Aチームの和とは 付和雷同 の和

Bチームの和とは 和して同ぜず の和

 衝突を避けようとして、時間を浪費して問題を肥大化させて自滅。

外部からは衝突のように見えても内部ではルーチンワークで最短で問題解決。

 

誇らしいと思っていることが恥ずかしいことだった。

恥ずかしいと思われていることが誇らしいことだった。

 

Aチームは世間では外見で立派な組織と思われていました。

しかし(付和雷同の)和を尊んでリストラになりました。

Bチームの下剋上で後塵を拝することになりました。

 

それではまた。

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前回7月9日のエントリーをUPしてから思った。

タイトルが「投票のやり直しはない」

まるで決定したみたいに断言してるじゃん。 一瞬ビビって曖昧な表現に直そうかと思った。(小心者め)

7月5日のエントリで「再投票をしない方が恥ずかしい。」と書いている。

矛盾しているじゃないか。

しかし考え直した。

やり直し?投票をなめるな!恥ずかしくたっていいじゃないか。と思って直すのをやめた。

そうしたら翌日7月10日に某国営放送が確定報道をしてるじゃん。

www3.nhk.or.jp

まいっか。 

 

恥ずかしくたっていいじゃないか をキーワードに書いたのが今日のエントリです。

 

日本史でも似たような話はあります。

Aチームが兵農兼業の諸大名、Bチームが兵農分離の織田家とその後継の秀吉

Aチームが秀吉亡きあとの豊臣家、Bチームが徳川家

Aチームが幕末の徳川家、Bチームが薩長

Aチームは薩長の末裔、Bチームはアメリカ

現在のAチームは?

 

それではまた。

 

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投票のやり直しはない、だから投票に行く。ー英国の国民投票報道から参議院選挙に思う。

責任を取るのは政治家でも投票結果の報いを受けるのは有権者です。

 

英国の国民投票の結果「離脱」を受けて

(6月27日 日本経済新聞 夕刊 1面)

離脱に投票したという男性が「僕の票なんて関係なくどうせ残留(が勝つ)だろうと思っていた。」

離脱に投票した女性が「投票所にもう一度行き、残留に投票したい」

投票のやり直しを求める署名は374万人(現地時間27日午後4時 日本時間28日午前0時)

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だからと言って投票のやり直しはありえません。

 

投票結果が気に入らないから、やり直せ と言われて やり直す前例を作ったら悪用されます。

結果が納得できないから、この前の投票はなかったことにしろ。

政権が気に入らないから、この前の選挙はなかったことにしろ。

当選した議員が気に入らないから、投票をやり直せ。

選挙をやる意味がなくなります。

 

(英国の下院議員の任期は5年です。前回の選挙は2015年5月でした。

英国には任期固定制議会法があるため首相の解散権は制限されているので、議会の決議がなければ議会の解散はありません。議会の決議がない限り次回の選挙は2020年です。

議会がEUからの離脱に抵抗し続ければ政府は離脱の交渉を進めることができません。

議会が民意を問うために解散の決議をして総選挙で再度民意を問い、残留派の議員が過半数に達すれば民意は残留ということになります。

離脱派が過半数に達すれば国民の離脱の意思は固いということになり離脱交渉が進みます。)

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軽い気持ちで自分の考えと逆に入れてみた。

 

 その結果が

6月24日 1日だけで世界の株式総額3兆3千億ドル(3300兆円強)が消失。(6月26日 日本経済新聞 朝刊 2面)

英国のEU離脱が世界経済の足を引っ張るとの懸念から金融株が売られた。

6月24日時点の世界の時価総額は64兆ドル  約5%が売られた。

(日本の年間の国家予算は96兆円です。国家予算の3倍強が1日で消失した。)

 

リーマンショック時は 

08年9月15日の時価総額 46兆ドル 消失1兆7千億ドル 4%弱売られた。

リーマンショックよりも消失額が大きいのは時価総額が大きい金融株が売られたのが大きい。

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国民投票おそるべし。

 

(7月4日 日本経済新聞 夕刊 3面)

企業が国外に流出するのを防ぐ狙いで英財務省は、現在20%の法人税を15%以下と先進国で最低水準に引き下げる考えを明らかにした。

(7月6日 日本経済新聞 朝刊 2面)

英中央イングランド銀行は EU離脱で銀行が融資に慎重になるリスクが増しているため、

貸し渋りで景気が後退することを懸念して)銀行規制強化を凍結。

自己資本の積み増しを総与信の0.5%から1%に引き上げる予定を7月5日から2017年6月まで0%に引き下げ据え置くと発表した。

 

国の財政目標を破棄させてしまった。

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繋がった世界では投票結果が投資家を動かす。

政治、経済、外交、安全保障が不安定になると懸念されると株、債券、不動産ファンドが売られる。

企業は守りに入って内部留保を貯め込み、結果、個人も家計の守りに入って景気が後退する。

投票結果が家計に影響を与えることもあります。

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誰を選んでよいかわからない。

 

積極的に選ぶことができないなら消去法で選ぶという方法もある。

ひどい言い方だが、この人はイヤ、この人には議員になってほしくない。という人を消して残った人に入れる。

 

いい人は誰だかわからない。

いい人を選ぶのではなく、ましな人を選ぶ。

最高の人を選ぶのではなく最低の人を選ばないようにする。

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自治体の首長(知事、市区町村長)を選ぶときは、

この人がなったら揉めてばかりで何も決まらない。政治と関係ないことで時間がつぶれそう。

面白そう、何かやりそう。

つまらない、何も変わらない。

変えてほしい。変わらなくていい。

 

自分の気持ちで入れてみる。

入れた人が当選したら何をするかしないか見ていく。

そして次の選挙の時の参考にする。

☆★☆

入れた人が落選したらどうするか。

ホームページで活動やSNSの発信を見ていく、次の選挙に出馬したらまた応援したいと思うか。

それとも現職の活動を見て次回は現職にするか。

☆★☆

nikoichiはどうしたかって?

自分のスケジュールに合わせて投票したいので期日前投票をしました。

 

選挙公報を見て おふざけ と思える公約を掲げる候補(個人的見解)に×をつけて

ましだと思った候補をGoogle検索してプロフィールや著作や報道や評判(主観が入っている)を見て自分の考えに近いと思う候補を選ぶ。

 

比例区は公約に×(個人的見解)をつける。

政党の代表が街頭演説で言ってることと党の公約が違うじゃないか、同じ党の中で公約と公約がごっつんこしているじゃないかとつっこみながら読む。

 

そんな時間はない。

 

「あなたが政治を考えなくても、政治はあなたのことを考える」

アウンサン・オンサン将軍(ミャンマー建国の父 アウンサン・スーチー氏の父)

国会中継やスキャンダルの報道を見てイヤになっても生活に無関係でいられないものが政治ですから。

 

それではまた。

英国は実際にEUから離脱できるのか。-その3 緊縮策が移民を呼び込む。

英EU離脱 :特集 :日本経済新聞

EU離脱問う国民投票に関するトピックス:朝日新聞デジタル

 

EUで発言権の強いドイツ、フランスは財政基盤の弱い南欧、東欧の加盟国に緊縮策を求めます。

借金はせずに、税収の範囲内で国家運営を行うべきであると。

正論です。

ところが、その正論のために南欧、東欧から豊かなドイツ、フランス、イギリスに移民が流入する事態を招くという皮肉な結果を招きました。

 

言われた通りに緊縮策を行いました。その結果、仕事が減りました。

南欧、東欧で仕事にあぶれた人々が南東欧から北西欧に移動しました。

「緊縮策を行いなさい」=「移民さんいらっしゃい」という話になりました。

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(2016年7月3日 朝日新聞 グローブ 医者とカネ)

医者が逃げ出すルーマニア

 

「研修医として英国で働いた。月収はルーマニア時代の10倍程度の3000~4000ポンド(約41万円~55万円)だった。

ルーマニアでは医者の国外流出が止まらない。1990年には5万9000人の医者がいたが、2014年末までに2万2000人が母国を去った。英国やフランス、ドイツなどが主な行き先で、20~30代の若い医師が目立つ。

 

医者流出が激化したのは、07年のEU加盟以降だ。

EU圏内で自由に働けるようになり、より高い収入が得られる国への移住が本格化した。

「医者不足で困っている母国を出るのは罪悪感があるけど、自分の技術に見合った報酬が欲しい。とても難しい選択だ。」

 

とばっちりを受けるのは患者です。

EU域内での移動の自由化が東西、南北格差を拡大する事態になりました。

キャメロン英首相が要求した人の移動の自由を制限する非常ブレーキ条項は英国のためのみならず、東欧にも必要なのではないか。(結果はEU側が拒否←削除 まだ結果が出たとはいえない段階)

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意地の張り合い

 

(6月30日 朝日新聞 朝刊 1面)

「英国を除く欧州連合(EU)加盟の27カ国は29日、ブリュッセルで非公式な首脳会合を開いた。英国に対して、人の自由な移動を受け入れない限り、EU市場への自由な参加は認めないという厳しい姿勢で一致した。」

離脱派の主張は移動の自由を認めないというものだった。

主張を通すなら市場への自由な参加は認めないと。

 

主導役が表舞台から退場。

 

6月30日 離脱派のジョンソン前ロンドン市長は与党保守党の党首選に出馬しないと表明。

7月4日 英国独立党(UKIP)のファラージュ党首が辞任を表明。

EUへの拠出金を社会保障に回すとした国民投票前の公約を撤回したことで非難を浴びていた。

離脱に投票した有権者は離脱のつもりであっても、政治家の離脱運動は離脱が目的ではなかったのではないか?

EUに政策の変更を迫るために揺さぶりをかけるための手段だったのではないか?

どうせ勝つがわけないから公約違反になりっこない。

(公約違反は投票結果で勝って初めて成り立つ話です。負けた場合はどんな公約を掲げても違反にならないというのが投票のトホホな現実です。)

蓋を開けてみたら勝ってしまった。困った。

政治家は離脱派残留派も「残留支持」が勝つと思っていたんじゃなかろうか。

 

 

(7月3日 日本経済新聞 朝刊5面)

「フランスのオランド大統領は1日 キャメロン首相との会談後の記者会見で「英国の離脱は取り消すことも遅らせることもできない」」

後悔しても遅い、いい加減にしろ、と怒り心頭なんだろう。

英国の政治家に向かって言ってるんだろうか、国民に向かって言ってるんだろうか。

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国民投票やり直しの前例

 

(6月29日 日本経済新聞 朝刊7面)

1992年 デンマークはEU創設を定めたマーストリヒト条約国民投票で否決した。

(7月1日 朝日新聞 朝刊11面)

2001年 アイルランドは欧州統合をさらに進めるためのニース条約、07年 同条約に代わるリスボン条約国民投票で否決している。

デンマークアイルランドはEUから譲歩を引き出し、2度目の国民投票で条約を可決した。

デンマークは共通通貨ユーロ導入の免除を勝ち取った)

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英国で働くEU市民は300万人超 英国にとってはサービス、建設業に移民は欠かせない。

EUにとっても大きな労働市場。離脱は双方にとって痛み。

保守は自由競争と自己責任を謳い、左翼は人権と平和を謳い、中間層は放置された。

その不安と怒りを拾い上げて煽り勢力を拡大するポピュリズム

 

英国の離脱撤回は、英国の移民排斥を謳う離脱主義者とEUの理念先行の中央集権至上主義者の抵抗に遭う。

移民の排斥は英国の活力を奪う。

一方で無制限の移動の自由はEU域内の格差を広げてしまっている。

落とし所はあるのではないか。

 

英国とEUと世界が極端な意見に振り回されることはない。

意地の張り合いをする頑固な人たちはスルーして再投票を実施しても何ら恥じることはない。

誤りを修正できないことは過ちを犯すことよりも恥ずかしい。

 

再投票をしない方が恥ずかしい。

 

それではまた。

 

「豊かさは節度の中にだけある」(ゲーテ クリストフカイザーにあてた手紙より)

「紙から得た知識、また紙に書くための知識は、私はあまり興味がない。学問の中にいかに死んだもの、いかに殺すものがあるかは、みずから真剣にその中に入っていくまでわからない。」(ゲーテ対話集 ビーダーマン編)

「数人の人たちがそれぞれ満足しているのは、彼らが思い違いをしているのに間違いない」「無知な正直者が、しばしば、たくみなペテン師の悪事を見抜く」(ゲーテ 格言と反省)

 

「美徳自体も使い方を誤れば悪徳になり、悪徳も堂々とした行いによってときに美徳になる。」(シェイクスピア ロミオとジュリエット

「なんと呪わしい人間の考えか!過去と未来は最もよく、現在のことは最悪だと思うのだ。」(ヘンリー四世)

「きれいは汚い、汚いはきれい。」(マクベス

「神々は、我々を人間にするために、何らかの欠点を与えるのだろう。」(アントニーとクレオパトラ

英国は実際にEUから離脱できるのか。―その2 ワイマール化するEU

極右政党が勢力を伸ばして移民を排斥する。

過去にもあった話です。

第一次大戦後のワイマール体制下のドイツのようです。

 

ドイツだけではなく、デンマーク、フランス、イタリア、スペイン、スウェーデンで台頭しています。(スペインは極左

 

EUは欧州の平和のための手段なのに、同じ国の人同士が反目し合う原因になっている。

 

離脱派の人々からはEUの政策が貧富の差を拡大していると思われている。

EUの政策の恩恵を受けている人は残留を望み、恩恵が行き渡らない人は離脱を望む。

離脱によって更に状況が悪化する懸念があっても今がよくないから同じだと思う。

 

ブリュッセルのエリートどもは俺たち私たちのことは気にしていない。と煽り煽られる。

国はEUに拠出する税収を国民のために使えと訴える。

失業者は労働需要を上回る難民の流入を止められないEUが悪いと考える。

収入が増えない人はEUの緊縮策が悪いと考える。

共通通貨ユーロ加盟国の政府もEUの緊縮策に不満を訴える。景気を刺激できない。

共通通貨は各国通貨当局が単独で通貨の発行量を決めることができない縛りがあります。

☆★☆ 

ドイツ流の(正論)経済政策を押し付けるなという不満。

 

ユーロは※マルクに比べれば通貨安、ドイツは万年通貨安を享受して輸出の利益を上げる。

ユーロ導入で通貨高になった国は利益と税収が減ってしまった。

(だからポンドを使い続けたイギリスは賢明だった。)

※共通通貨ユーロ導入の言いだしっぺはフランス、ドイツの力の源泉マルクを廃止してドイツを抑えるつもりが逆効果になってしまった。

☆★☆

恩恵を受ける人は親EU、恩恵を受けない人は反EU

昔なら反政府になるところが反EU。

政府としての存在感が国よりもEUの方が大きくなっている。

国境を無くしたら国を越えてEU域内で反目が広がっているという新事態。

☆★☆

欧州の平和のために欧州全体を一つの政府EUでまとめる。

ひとつの国なのだから域内での国家間戦争はもう起きない。

 

ゆくゆくは各国の政府は自治体のような存在になる。

権限を制限されて各国政府は反発する。

不遇の国民はEUが悪いと考える。

国家間戦争を防ぐ代わりに意図せず各国の内部で人々が反目し合う状態をつくりだしてしまった。

☆★☆

EUの権限を拡大する勢力とEUの権限を抑える勢力。

 

「域内の人とモノの流れが自由であればいい。それ以外の細かいことには口を出さないでほしい。」

「モノの流れを自由にするのなら安全基準も共通にしなければならない」

「子供が風船ふくらませるのに一々大人が見てろとかバナナひと房の本数まで決めるとか行き過ぎだ。」

「子供が飲んでしまったらどうするんだ。本数の少ないバナナが出回ったらどうするんだ。」

「そんなこと欧州全体で決めることか、それで拠出金を使うな。」

 

欧州の平和のためのEU。

 

バナナひと房の本数が欧州の平和に何の関係があるのでしょう。

予算獲得のために余計な仕事を増やしているのではないか。

子供が風船を膨らませるときに大人が側についていることが欧州の平和に何の関係があるのでしょう。

☆★☆

残留派と離脱派 共通の利益はEU官僚機構の肥大化を防ぐこと

残留派の若者は自分達の将来が離脱派の高齢者に奪われたと思っている。

 

しかしEUの官僚機構が肥大化していけば今の若者が将来高齢になったときに職が奪われて離脱派に転じるようになる。

予算が域内の活性化に使われず、予算を使うことが目的化される。

 

EUは加盟国を支配するつもりだと疑われている。

EUは域内の国家間の利害調整と紛争解決に専念する。

その成果を加盟国にフィードバックする。

 

紛争解決に権力を行使する。行使できなければ存在が無意味化する。

紛争がないところに逐次介入しない。余計なお節介に予算を使わない。

 

目的は欧州の平和。

☆★☆

EU支持者は将来に亘って支持者であり続けるためにEUの改善に声を上げていく。

恵まれている間は何も言わない。不遇になってから不満を言う。

それでは手遅れになる。

残留派と離脱派は違う人?でも何かをきっかけに同じ側になるかもしれない人。

 

紛争を防ぐためにルールをつくる。ルールをつくれば紛争が起きないわけではない。

紛争の原因になることもある。

何のためのルールなのか、それを守ることが市民と社会になんの得をもたらすのか。

☆★☆ 

EUの肥大化に連動して離脱派も勢いを得る。

怒りが理性を凌駕する。

理念が正しいのだから起きている現実が間違っているに違いないと軽視した。

残留派が勝つに決まっていると油断した。

世界で投資判断を迷わせる事態を招いてしまった。

 

英国見切りの投資判断が早めの行動を促す、世界に見捨てられるという危機感を持たせる。

みんなが売るのならと離脱回避に賭けて逆張りを狙う。

 

離脱するならいいとこどり(関税の優遇等)はさせないと譲歩を迫る。

 

交渉中は当面先行き不透明で移民が入国に慎重になる。離脱派の目的が達成される。

EUの現状に不満を持つ国を味方につけて残留と離脱を両天秤にかけて交渉する。

 

国民の分断を解決するためという大義名分を掲げる。

宙に浮いた状態に我慢ならない方が譲歩を強いられる。

☆★☆

イギリスとドイツの前例

政府ではなく民間の話です。

イギリス ロールスロイス社の自動車部門がドイツのフォルクスワーゲン社に売却されたときの話です。

ロールスロイス社にはロールスロイスベントレーという2つのブランドがありました。

フォルクスワーゲン社は会社を買収したのだから当然2つのブランドも使用できるものと考えました。

 

ところがロールスロイスの商標は同じドイツのBMW社に売却する契約が結ばれていました。

せっかく会社を買収したのにロールスロイスのブランドが使えない。

使えば同じドイツのBMWから訴えられる。

フォルクスワーゲンは断念せざるを得ませんでした。

 

くそ真面目なドイツ人とウイットに富んだ人の悪いイギリス人 炸裂の瞬間でした。

なのでロールスロイスにはBMWのV12エンジンが

ベントレーにはフォルクスワーゲンのW16エンジンが搭載されています。

 

かつてイギリスには鉄の女がいました。

今 ドイツには鋼の女がいます。(勝手に命名)

 

 それではまた。

 

「教養のない人よりも知識人と言われる人たちのほうが、暗示にかかりやすいと言えます。

知識人こそ大衆操作による暗示にかかり、致命的な行動に走り易いのです。

なぜでしょうか?彼らは現実を、生の現実を、自分の目と耳で捉えないからです。

紙の上の文字、それを頼りに複雑に練り上げられた現実を安直に捉えようとするのです。」

アルバート・アインシュタイン

 

 

英国は実際にEUから離脱できるのか。-その1

英、EU離脱へ 国民投票でBBCなど報道 :日本経済新聞

EU離脱問う国民投票に関するトピックス:朝日新聞デジタル

(2016年6月25日 日本経済新聞 朝刊1面)

「英、EU離脱を選択

離脱 1741万742票 51.9%

残留 1614万1241票 48.1%

登録有権者数 4649万人、投票率 72.2% 」

 

投票結果が出たからと言って今すぐ離脱できるわけではない。

貿易協定を結び直さなければならない。

 

交渉期間はまず2年

 

英国が欧州委員会に脱退の意思を通知。

欧州理事会が離脱交渉の方針を決定し、英国と欧州委員会が交渉を開始。

基本条約(50条 リスボン条約)は離脱を通告した後、2年間の経過期間を与えると規定している。

 

2年間はEU法が適用され、EUとの貿易でいきなり関税が適用されることはない。

2年間の期限をもって欧州委員会が脱退協定で合意し離脱となる(はず)。

※ただし全EU加盟国が合意すれば交渉期間の延長は可能。

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離脱をめぐるEUと英国の交渉が

「最低7年かかる。」(EUトゥスク大統領)

「10年以上かかる可能性がある。」(英政府)

すんなりとはいかない。

「EUとの交渉が決裂すれば、英は世界貿易機構(WTO)のルールに基いてEU加盟国と貿易せざるを得なくなる。」

輸出品に関税がかかることになる。

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現地法人は英国外に

 

単一の免許でEU域内での営業を可能にする「パスポート制度」

英国に本拠を構える金融機関や現地法人は英当局の許可を受けEU諸国に支店を出すことが出来た。

交渉次第では同制度を利用できなくなる恐れがある。

出て行く英国にパスポート制度を認めるのはムシのいい話。

域外の金融機関はロンドンを離れて欧州拠点としてフランクフルト、ブリュッセルへいらっしゃいというという話になりかねない。

 

設備投資を控える。

 

工場を建設したり増設してもEUへの輸出に関税がかかるならメリットがない。

様子を見よう。

或いは様子を見る時間のロスを避けるために、先が不透明な英国へ投資は白紙に戻して代替地へ建設しよう。

 

空港 港もパスされる。

 

EUとの貿易に関税がかかるのならEU域内の空港 港を経由しよう。

 

それでも離脱の声が大きいわけ

EU加盟のメリットとデメリット

(6月21日 日本経済新聞 朝刊 8面)

メリット

 

「EUは人口5億人を超える単独市場。域内貿易には関税がかからない。

英国の2015年の貿易総額約7158億ポンド(約106兆円)のうち49%をEUが占めた。

米国(11%)、中国(7%)を大きく上回る数字だ。

 

域外の国との関税率についても、EUはまとまって交渉し加盟国全体で適用される。英国だけで取り組むよりも交渉力がつくと見られている。

 

金融機関が(域内の)1国で事業許可を得れば、他国にも進出できるパスポート制度。

世界の金融機関の多くが英国に拠点を置き、欧州に展開している。」

 

デメリット

 

離脱派はEUが課す規制による弊害が大きいと訴える。

例えば漁業。加盟国は漁獲量の管理・規制を受けるが、英国の港町では生活に必要な漁業ができず廃業せざるを得なかった漁師も多い。

 

域外国との自由貿易協定(FTA)交渉も域内の調整に時間がかかりすぎる。

英国単独で交渉した方が、早く結論にたどり着ける。」

残留派は交渉力(有利な条件 中身)、離脱派は早さ(スピード)がメリットと言っている。

 

拠出金の負担は?

 

「EUの予算は原則、経済規模に応じて加盟各国が負担する拠出金で賄われる。

2014年、英国がEU予算で負担した金額は140億ユーロ(約1兆6500億円)。

28カ国全体の1329億ユーロの10.6%を占め、4番目に多い。

(ドイツ 21.9%、フランス 15.8%、イタリア 11.9%)

 

ただ、国民総所得(GNI)(国民が1年間に新たに産み出した財・サービスの付加価値の合計 国内(GDP)ではなく国民であるため海外支店等の所得も含む)に占める拠出金の割合でみれば、英国は0.65%と低く、28カ国中最低。

ベルギーは1.3%、ドイツは0.98%を負担している。

 

99年に誕生したEUの単一通貨ユーロに不参加。通貨ポンド発行を主権としてイングランド銀行が独自に金融政策を決める。

国境検査なしで域内を移動できる シェンゲン協定にも不参加。」

 

それでも不満。

 

「EU加盟国拡大で予算はインフラが未整備な東欧などに再配分される傾向が強まっている。

支払った額より英国のために使われる額が少ないため、一部の英国民の間では「差し引きで英国は負担過多だ」と不公平感がある。」

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細かい規制にうんざり

 

(6月21日 朝日新聞 朝刊 国際13面 EU規制細かすぎ?)

「割れやすい薄い素材の風船を膨らます際は大人が監視すること」

拠出金から給料が出るEUの官僚がこんなルール作りやがって、バカにしてるのかと英国人は思っているのだろう。

「掃除機の消費電力は2017年9月から900ワット以下とする」

吸引力の強い掃除機はダメ? 英国製のあの掃除機を狙い撃ちか?

「バナナは卸売段階で1房最低4本」

(NHKの6月25日放送のニュース深読みでは 曲がったバナナはダメとか言っていた。マジか?)

離脱派がつくったドキュメンタリー仕立ての映画では

牛乳に1万2653件、自動車に1872件、パンに1246件  EUによる規制がこんなに多いと推計した。」

離脱派の主張だから誇張もあるだろうけど、お役人が仕事をしていることを説明するために細かいルールを作っているという印象を受ける。

 

お役所仕事が人々を分断する。

 

予算は足りてます。余ってます。来年から削減して下さい。

そんなことは普通言いません。

言えばやる気がないといわれます。

予算が足りない、人が足りない。

足りないと言う以上は使い切らなければならない。

欧州も同じなのか。

 

イギリスが離脱するという。拠出金が減る。予算が削減される。大変だ。

欧州の平和(目的)のためのEU(手段)が、EU(手段)のための欧州になっていないか、話があべこべになっていないか。

そんな不満を受けて極右政党が力を得る。

離脱後のシナリオはない。経済的なデメリットもある。それでも金融危機後の緊縮策、増えない所得、移民問題という不満の受け皿となっている離脱派という構図。

 

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そもそもなぜ投票することになったのか?

 

(6月19日 朝日新聞 朝刊 6面)

「2013年1月 キャメロン首相は「2015年の総選挙で政権が継続すれば2017年末までに国民投票を実施する。」と表明した。」

なぜか?

ギリシャ債務危機に端を発したユーロ危機で、ロンドンに世界有数の金融街シティがある英国は主要産業の金融が打撃を受けた。

その結果、国民は増税や福祉手当の削減を強いられた。

その中で南欧諸国などへの支援を迫られ国民の不満が爆発した。

※脱EUを掲げる政党に支持が集まった。」

 

キャメロン政権の選挙対策、党をまとめるための手段だったんだ。

※UKIP(英国独立党)

投票をしても残留派が勝つとタカをくくっていたのではないか、

投票を約束することによって有権者、党内の離脱派のガス抜きをする。

国民投票実施の表明によってEU委員会に揺さぶりをかける。国民は不満を抱いていると主張する。譲歩を迫る。

一石二鳥の名案だった。

 

ギリギリで残留派が勝利すれば効果的だった。

ところが蓋を開けてみたら逆の結果になってしまった。

策士策に溺れてしまったんじゃなかろうか。

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脱退以前にそもそも何故イギリスはEUに加盟したのか?

 

(6月19日 日本経済新聞 朝刊 13面 日曜に考える)

「英国は1973年に※欧州の病人としてEUに加盟して以来43年間、実は経済的繁栄を謳歌してきた。

(※欧州の病人…70年代の英国は財政赤字と不況にあえぎ英国病と皮肉られていた。

EU加盟は貿易促進など経済利益が狙いだった。)

この間の英国の1人あたり国内総生産(GDP)の伸び率は年平均1.8%と、ドイツの1.7%、フランスの1.4%、イタリアの1.3%を上回る。

 

加盟したことで、英企業は競争に直面し鍛えられ、同時に単一市場へのアクセスを得、さらに海外から大規模な長期投資がなされるなど大きな利益を受けてきた。

つまり、EUが英国の発展の足かせになっているという主張は根拠がないということだ。」

さらに

「英国は欧州各国ほど労働規制が厳しくないことによっても競争力を発揮してきた。

英国は欧州大陸から来る野心的で勤勉な若者からも恩恵を受けた。

移民問題を巡る失敗は、大規模な移民流入に適応するために必要な資源を自治体に与えなかった失敗だ。」

 

ドイツやフランスといった欧州大陸国家に比べて労働基準が緩いからコスト競争で勝ったということか。

(6月23日 朝日新聞 朝刊 国際12面)

「彼ら(移民)は最低賃金の自給7ポンド弱(約千円)で休日も働き残業もいとわない。英国人はそんなことできないでしょう?

仲介料などが引かれ、移民が受け取るのは最低賃金の1/3程度。英国人はそんなお金では働けない。」

ブラックな労働条件でイギリス人の代わりに移民を雇用してコストを下げる英国企業。

規制をしてこなかった英国政府。

移民にとってはこれでも条件はよかったということか。

移民の純増数は年間約30万人。

「責められるべきは監督官庁や行政のはずだ。それなのに移民がスケープゴートにされている。」

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離脱派残留派の勢力図

 

(6月25日 日本経済新聞 朝刊9面)

スコットランド 離脱 38%、残留 62%

北アイルランド 離脱 44.2%、残留 55.8%

ウェールズ   離脱 52.5%、残留 47.5%

イングランド  離脱 53.4%、残留 46.6%」

 

スコットランド残留派が多数派、離脱を決めた英国からの独立運動が再燃!独立してEUに復帰しよう!

 

北アイルランドカトリック系はEU加盟のアイルランドとの統一を目指して※プロテスタントとの対立が再燃!

「※北アイルランドでは1960年代からプロテスタント系の住民とカトリック系の住民が激しく対立し、テロや抗争で3千人以上の死者が出た。

アイルランドカトリック、イギリスは※プロテスタント、イギリス領の北アイルランドではカトリック系は少数派なのでアイルランドとの統一を願う。

アイルランドと統一されたら残されたプロテスタント系が逆に少数派になる。)

英国のEU離脱でカトリック系が疎外されるような事態になれば、98年に達成した和平合意が再び揺らぎかねない。」

グレートブリテンの2つが分離したらリトルイングランドになってしまう。

※イギリスのプロテスタントイギリス国教会 ローマ教会から分離独立したイギリス独自の教会制度で国王を首長とする。カルヴァン派ピューリタンは迫害されてアメリカ新大陸に移住した。)

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残留支持派の地域は投票率が低かった。

 

投票率はロンドン69.7%、スコットランド67.2%、英全体の投票率72.2%を下回った。」

投票をやり直したら逆転できるんじゃないか。

 

年代別の残留派 離脱派の勢力図

 

(6月24日 朝日新聞 朝刊 総合3面)

「22日時点 英世論調査会社YouGov調べ 年代別調査

18~24歳 残留 72% 未定 9% 離脱 19%

25~49歳 残留 48% 未定 12% 離脱 40% 

50~64歳 残留 38% 未定 11% 離脱 51%

65歳以上  残留 33% 未定 7% 離脱 59%」

イギリスもシルバー民主主義だ。

これから就労する世代の意見は反映されなかった。

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どこの国も反対を表明 

 

(6月23日 日本経済新聞 朝刊 13面)

「17日 ドイツ メルケル首相、21日 フランス オランド大統領、22日 イタリア レンツィ首相は残留を呼びかけた。」

「(介入と受け止められても)世論調査で両派が伯仲する状態の中、背に腹はかえられなくなった。」

「東欧 経済規模の縮小懸念」

「9日 ハンガリーポーランドチェコスロバキアの首相は英国残留を訴える共同声明を出した。」

(6月24日 日本経済新聞 朝刊 9面)

「ロシア 資源収入の減少を懸念」

「ロシアにとって欧州は自国産エネルギーの最大の供給先で、欧州向けの原油輸出は全体の6割を占める。」

「英国がEU(欧州連合)から離脱すれば(ロシアの)資源収入が急減し、市民の生活水準が一層低下するのは避けられない。」

プーチン政権の要人を含めて、ロシアの富裕層の多くは巨額の資産を租税回避地タックスヘイブン)であるロンドンで管理している。」

ロンドンはタックスヘイブンでもあるわけだ。

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本当に離脱できるの?

 

(6月27日 日本経済新聞 夕刊 1面)

『EU離脱広がる「後悔」

離脱に投票したという男性は「僕の票なんて関係なくどうせ残留(が勝つ)だろうと思っていた。」

離脱に投票した女性が「投票所にもう一度行き、残留に投票したい」

離脱決定の翌日になって

「現実感がわいてきた」

「正直ショックを受けている。まさか実現するとは思っていなかった」』

だって。投票はお祭り騒ぎだったんだ。

株式、先物、為替の乱高下は何だったのか。

 

(6月28日 日本経済新聞 朝刊 3面)

「英BBCによると離脱手続きはまず英議会がかつて制定した法律を廃止する必要があるという。」

「下院議員の過半はこれまで残留を支持してきた。」

だから「EU離脱に必要な法廃止の手続きを否決できる。」

議会が妨害を続けることで英国政府は離脱の意思を欧州理事会にいつまでたっても通知が出来ない。

いつまでたってもEUにとどまり続けることになる。

☆★☆ 

投票日の23日を「独立記念日」とするよう求める署名は1万7千人

投票のやり直しを求める署名は374万人(現地時間27日午後4時 日本時間28日午前0時)

早くも離脱の熱は冷めてしまった。お祭りだったんだ。

 

つづく

最初から立派な人なんていない。-報道のお祭りにうんざり。

東京都知事の任期は4年なのに、5年間で4回も選挙をしなければならない事態に陥りました。

報道では「政治不信」の文字が躍っているけど、これは「選挙不信」の言い換えではないのか。

選挙は民主主義の根幹を為す。「選挙不信」なんていう言葉を使ってはいけない。と自制しているのではないか。

 

選挙で選んでも問題を起こして辞める。何のための選挙か。意味がない、誰に入れていいのかわからないとしらけて投票率が下がる。

(2014年東京都知事選の投票率は46%でした。(50%を切ってぶったまげた。)候補は記憶の範囲では舛添要一氏、細川護煕氏、宇都宮健児氏、家入一真氏、ドクター中松氏 …でした。)

☆★☆

とにかく知事のクビを取れ!この道しかない!知事の公金の使い道は沖縄よりもアメリカの射殺事件よりもイギリスのEU離脱よりも大事!とトップ扱い。

 

辞めろコールする人も辞めろ記事書く人も選挙の時に舛添氏に票を入れたかも知れないけれど もう関係ない。お祭りだ!

 

当選したということは相当数の人が票を入れたということ。(Nikoichiもその一人)

選挙の時に入れたのに辞めてコールをする人は、「裏切られた、そんな人とは思わなかった。」その気持ちはわからないでもない。

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いやな感じがするのは、とにかく辞めさせればいい、影響とか後のこととか関係ない。という路線にうまく乗せられていると思うからです。

主権は都民にあるのにメディアと政局に奪われているのではないかという違和感が拭えないからです。

 

視聴率が取れればいい、売れればいい、選挙で推薦候補が敗れた会派は引き摺り下ろしたい。辞めろと言う他に道はない。

 

選挙で応援した会派は知事が問題を起こす前にアドバイスを出来なかったのか。

 

 

自己責任だと丸投げ状態だったのか。

「これはまずいぞ」と一言いえる間柄ではなかったのか。

☆★☆

辞任を迫る会派は先に候補を用意する。(建設的不信任)

 

辞めさせてから候補を探す。選ぶ。誰にしようかと思案するって泥縄な感じが否めません

「辞めろ」というばかりで代わりの用意がない。

 

建設的不信任で解散権を封じる。

 

辞任を迫る際に「わが会派はこの人を次期知事候補に推薦する。よって辞任を要求する。」

辞任を要求するすべての会派が次期知事候補を擁立している場合は解散権の行使ができない。ということにする。

 

(ただし あくまでも不信任案を提出する全会派が候補を擁立していることが条件です。一部でも候補を擁立していない会派も便乗して不信任案を提出した場合は知事は解散権を行使できます。)

 

辞めさせっぱなしは無責任。辞めさせっぱなしにするつもりなら解散権を行使する。

選挙戦略のために候補は他党の動向を見てから発表する。急いで出したら不利。後から発表する。

これでは有権者は公示ギリギリになって候補を知ることになる。

選挙期間が17日しかない。事前の情報がほしい。

有権者と政党の間でギャップが生じています。

 

政党が早めに候補を擁立する動機とするために、解散権封じと早期候補擁立を引き換え条件にするのです。

有権者、マスコミは候補のことを調べる時間ができます。選挙の心構えができます。

☆★☆

候補が揃いました。

 

顔ぶれを見て、今の方がましということが起こらないとも限りません。

イヤな人を辞めさせたら後釜はもっとイヤな人だったということも起こりえます。

また辞めろコールが始まって議会機能が停止したらどうするんだ という判断が働きます。

☆★☆

顔ぶれを見て勝てると判断した場合は辞任した現職も立候補するのは自由。(政治資金規正法等他法令で罰せられていない場合)

禊(みそぎ)の選挙にして復権を果たすのです。

☆★☆

辞めさせる。選挙をする。その前にできることはないのか。

 

クビをすげ替えてばかりしていたら、事業、業務は停滞して進捗しません。

今いるメンバーを活かす方策を執れないものだろうか。

 

政治の世界はそんなキレイ事ではない。足の引っ張り合いは当り前。

身内でも足を引っ張り合う。

東日本大震災で当時の政権の対応に批判が集中したけど、何よりもうんざりしたのは内輪での足の引っ張り合い。主導権争い。

こんな時によくできるものだとあきれた。(2009年の選挙で逡巡しながらも入れなくて正解だったとこのときに確信した。)

 

最初からデキル人はいない。続けている内にできるようになっていく。

脱落しないように支えていく。ゼロからのやり直しは時間がかかる。時間が許さない場合もある。

 

誰かいい人はいないか。誰かいい人が出てきて何とかしてくれるんじゃないか。

その願望は独裁者願望。

 

今いる人を活かす。目の前の人を活かす。そういった場でいい人になっていく。いい人がやってくる。

 

今いる人はダメな人ばかり、今すぐできないからクビ、誰かいい人が来てくれないかな。

そんなところにいい人は来ません。

 

それではまた。

新興国の闇と希望―愛国心の意味を取り違えるエライ人

紙面連動 :日本経済新聞

日本経済新聞 2016年6月12日 1面 アジアひと未来)

「2013年 インド後発薬 大手ランバクシー・ラボラトリーが米国への5億ドル(540億円)の和解金支払いに追い込まれた。

治験データの改ざんが次々見つかる。

安価な薬を世界で売りさばく経営戦略で品質は後回し。

オーナー一族による徹底したトップダウン経営。

気付いていても、みな職を失うのを恐れて口をつぐんでいた。

身内の暗黙のルールに疑問を差し挟む異端は排斥される。

☆★☆

告発者であるディネッシュ・タクール氏(48歳)はインド生まれ。

渡米留学し化学工学を修め米製薬大手で11年間薬品開発に携わった。米国籍も得た。

それでも母国の医薬産業発展に賭けて帰国した。

2003年ランバクシー・ラボラトリーに転職した。

 

転機は1年後に訪れた。英製薬大手から移籍してきた上司が苦渋の表情でそっと打ち明けた。

「この会社は闇を抱えている。極秘で調べてくれ。」

不正の調査結果を経営会議にかけた上司は直後に退社した。

タクール氏は会社から嫌疑をかけられた。

「会社端末からポルノサイトにアクセスした。」

(言いがかりをつけて追い出そうとしたんだ。)

2005年春、退職を決意した。

 

医薬は患者のため。

不正の証拠は保管していた。

米食品医薬品局(FDA)に直訴状を送った。」

☆★☆

なぜインド当局ではなくアメリカ当局に訴えたのか?

 

それはインド当局トップの言葉が象徴しています。

「中央医薬品基準管理機構のトップ、G・N・シン(56歳)は嘆く。「内部告発者に敬意を表する。だがそこに愛国心はあるのか。」

 

タクール氏は米政府から4800万ドル(51億8400万円)の報奨金を受け取った。」

アメリカに移住して悠々自適の生活が出来るお金です。

しかしインドに残ってインド製薬業界を相手取った裁判を起こして品質向上を訴える活動を続けている。

自宅に警備員を雇い、身の安全を守り、裁判を起こし国産品の品質向上を訴える活動を続けている。

そのために報奨金を使っている。

お金がなければ闘えない。

 

エライ人が言う通りに愛国心がなかったらとっくに米国に移住している。

悠々自適の生活をしている。

そんなこともわからない人が中央医薬品基準管理機構のトップを務めている。

いい人か悪い人か知らないが鈍い。当事者意識がない。

 

FDAに訴えて正解だった。

わかっていない人をトップに戴く組織に訴えても無駄になる。

下手すれば闇に葬られていたかもしれない。

☆★☆

トップに悪気はない。下が何をやっているか知らないだけ。

知らないということを知らないだけ。

自分が知らないということを知らないのだから知ろうとは思わない。

☆★☆

ランバクシー・ラボラトリー社の不正を摘発できなかったインド当局は何をやっていたのか、規制がザルではなかったのか。

 

FDAに先を越された。

自国民は母国の当局ではなくアメリカの当局に訴えた。

自国民に信用されていない。

面子を潰された。

愛国心がないと嘆く。

☆★☆

「FDAと司法省は2008年、ランバクシー社に輸出禁止などの是正策を発動。

事態を見誤った第一三共がランバクシー社を一時買収。

結局はインド同業に売却しランバクシー社は実質消滅した。」

☆★☆

 

タクール氏が活動を続けることができるのはインドの希望。

 

 供給者の利益が第一で消費者、労働者の利益は二の次で安全軽視。

そんなことをしていたらインドの工業は世界に向けて発展できない。

輸出をしても消費者からそっぽを向かれる。

輸出先で制裁を受ける。

 

地方政府の肝いりの事業だ。ケチをつけるのは許さないと圧力を加えるどこかの国みたいなことをしたら投資を控える。

国内で抗議ができず亡命して発信するしかない国は改善が進まない。

いずれ行き詰って発展が頭打ちになると引き上げ時を考える。

☆★☆

人権は国益になる。

 

薬の安全性は世界共通の消費者利益です。

ガラパゴスな価値観とは違います。

 

(何でも賛成するだけの人は裸の王様育成器のようなものです。

何でも反対するだけの人も裸の王様育成器のようなものです。

よい部分も認めないで全否定されたら隠蔽体質を正当化してしまいます。

わからん奴らに言っても無駄だと裸の王様体質を強化します。)

 

第二第三のタクール氏のような人物が現れて活動できるようになることはインドの将来性を世界にアピールすることになる。

恥ではなく誇るべきことです。

 

それではまた。

 

 

nikoichix.hatenablog.com

 

優先席って実は親切じゃない。

ここは優先席です。お年寄りや体の不自由な方、妊婦さん、赤ちゃんを連れたお母さんに席を譲りましょう。

なぜ 優先席が設けられたのか? 

1973年(昭和48年)9月15日 敬老の日 国鉄(当時)が東京都内を走る中央線快速に設けたのが始まりです。

高度成長期も終りにかかる頃でした。

イケイケドンドン、モーレツに働いて、勉強して、疲れて、他人のことに構っていられない。

早い者勝ちで席を取った。座る権利がある。

座っている中年、青年、少年少女、立っている高齢者、妊婦。

この光景をなんとかしろ!という道徳的な声に推されて優先席が設けられました。

☆★☆

時は流れ優先席が定着するとこんな理屈が生まれました。

優先席ではないから譲らなくてもいい。

譲ってほしければ優先席に行けばいい。

 

優先席の前に行っても座っている人がみんなスマホの画面を注視して周りが見えない。

気がつかない。

スティーブ・ジョブズもびっくり。

 

優先席が設けられていることで逆に行き場がない。

優先席などなくても譲るのが当たり前。

優先席を設けたことで逆にモラルの低下を招いてしまったのではないか。

☆★☆

優先席に最初から座らない若者

優先席は高齢者の座る席だから座るもんじゃない。と最初から座らない。

優先であって禁止しているのではないから座ってもいい。

優先の対象者が来たら譲ればいいし、来なければ目的地まで座っていてもいい。

 

鉄道会社はできるだけ座っていてほしい。

列車は緊急時に急ブレーキをかけることがあるから、転倒による怪我人を出さないために席が空いているなら座っていてほしい。

☆★☆

優先席の定義を変える。

車輛に設けられた優先席の定員は首都圏のJRの通勤車輛の場合、4つの角に3人掛けの座席が設けられているので12人です。

対して一般席は4つのドアの間にありますので3×進行方向左右2×7人掛けの座席が設けられていますので42人分です。

12対42です。

少子高齢化社会に見合っていません。

☆★☆

車端の4つの座席は事情があって座りたい人の優先席にする。

夜勤明けです。部活でくたびれた。眠らせて。

或いはブラック企業でこき使われて疲労困憊です、立てません。という人には年齢に関わりなく優先です。

 

一般席ではお年寄りや体の不自由な方、妊婦さん、赤ちゃんを連れたお母さんに席を譲りましょう。

車端の席に追いやることはありません。人口比率と社会の状況に合わせてアップデートするのです。

☆★☆

営業損害の請求相手を再考する。

高齢の認知症患者の徘徊によって列車遅延が発生し、その損害を鉄道会社が患者の家族に請求する訴訟を起こして、裁判所で請求が棄却されるという判決がありました。

世間も家族に同情的でした。高齢の家族がいる家庭は他人事ではありませんでした。

 

訴える相手が違う。

車内や駅で暴れた、その影響で列車が遅れた。

駅員、乗務員に対する暴行は刑事事件として、列車遅延による損害は民事事件にしたらいいと思う。他の乗客も迷惑しているのだから。

 

インフルエンザ他感染症にかかっている従業員を無理に出勤させた雇用主。

同じ車輛に乗り合わせていた従業員にうつされた企業、役所、および個人も迷惑だから訴えてほしい。

そうすれば無理に出勤させなくなります。

 

飛び込み自殺で列車が遅延した。自殺者は労災認定された。その勤務先。

同じ路線を利用する従業員の出勤、営業活動、帰宅に影響し業務に支障が生じた企業、役所、および個人も迷惑だから訴えてほしい。

 

認知症患者の家族を訴えると被告が同情を集めて原告(鉄道会社側)が無慈悲呼ばわりされます。

ブラック職場を訴えても被告は同情を集めないので原告は無慈悲呼ばわりされません。

それで被告の業務が成り立たなくなるのなら市場からの撤退を余儀なくされます。

相手のズル(人権を軽視した低コストによる廉売)によって不当な競争を強いられるライバルにとっては朗報です。

沿線利用者の利益に適っています。

 

それではまた。

相手の悪口を言わないことが最大の攻撃手段という逆説-なぜか消費税と社会保険の話に

あの人はおかしい とか 間違っている とか言わない。

事実を伝えるだけにする。

第三者が判断することだと割り切る。

第三者が結論を出す。「おかしい」と

押し付けたのではない。自分の意思で「おかしい」という結論に行きついた。

強固な包囲網になります。

 ☆★☆

罵詈雑言は聞きたくない。

悪口を聞くと腹に一物あるのではないかと疑いたくなる。

 

何でみんな同意してくれないんだと、もっと悪口を言う。

そうじゃないんだ、こんな悪い奴なんだと言いふらす。

 

ますます敬遠したくなります。

 

チェックは悪口を言う人にも向けられます。

人のことを言えた義理か。

 

私の言ってることは本当なんだ。と言われても悪口に聞こえる。

おおかみ少年扱いになる。

☆★☆

人の悪口を聞くのはどうしてイヤなのか?

それは遠回しに聞き手がバカにされていると感じるから。

非難、批判口調をどうしても止められないのは、

「事実を言っても無駄」「こいつらにはわからない」「だから私が非難しなくてはならない」という上から目線があるからです。

聞き手の感性を信じていないことを無意識に喧伝してしまっているのです。

☆★☆

私たちの言っていることは悪口ではありません。でも相手の言ってることは悪口なんです。というのも悪口の一種です。

ややこしい悪口の一種です。

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ライバルの欠点をあげつらっても、ウチはこれがいいんです。

自分には欠点に見えても、別の人には欠点ではない。

欠点だと決めつけると聞かされた方が否定された気持ちになります。

 

うるさいと思っても聞き手は朗らかにぎやかだと思っている。

しつこいと思っても聞き手は熱心だと思っている。

憎いと思っても聞き手は小憎らしいくらいに思っている。

こまっしゃくれたと思っても聞き手はかわいいと思っている。

大変だと思っても聞き手は面白がっている。

 

自分はダメでも相手は丁度いいと思っているのかもしれない。

私はダメ は言ってもいい。対象がダメと決めつけると対象が好きな人は否定された気持になる。

私はダメ と言わせないぞ という人とは距離を置かないと窮屈になる。モラハラを受けるかもしれません。

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ライバルがダメな証拠を集めて分厚い資料を作るよりも、その時間と手間を自分たちの仕事の進捗に振り向けてほしい。

前者に任せたら仕事が完成しない。納期が延びる。ライバル研究にとどめてほしい。

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猫だましに飛びつく

 こっちだポン!

ニャンと飛びついて ハンターイ

ほっておけば相手の一人相撲になるのに飛びつかずにいられない。

猫だまし ではなくて 猫じゃらし なのか。

これでは欧米、周辺国に手玉に取られる。

いい人アピールしてもダメ。(あっダメって書いちゃった) ずる賢いところを見せてほしい。出来るところを見せてほしい。

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「消費税を~」

「消費税の話はいいですから社会保険の話をしましょう。」

消費税を棚上げしている間に社会保険のかけ率がどんどん上がっていくんだけど。

消費税が10%になったって月20万円使っても2万円でしょ。

それで給与明細の社会保険料と見比べてガーン(しかも額面は半額です。あと半額は雇用側の負担です)

所得税額と見比べてガーン 〇倍!

 

税金は悪で 社会保険は善。

財務省は悪で 厚生労働省は善。

そんなこと誰も思っていないけど問題にしない。

反対ばっかり言ってるけど本当はグルなんじゃないか。

すでに翼賛体制だったりして。(ほとんど言いがかり)

所得税額と社会保険料の額が逆だったら一般会計の赤字が解消したりして。(んなあほな)

 

それではまた。