nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

ゴーンvs検察ー似た者同士の対立

どっちもどっち

ゴーン氏は日本の司法制度を批判するが、だからと言って不法出国が正当化される訳ではない。
だからといって日本の司法制度にまったく問題がない訳ではない。
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どっちもザル

コストカットしてリストラして経費を削減したのに浮いたカネで(全額ではなくてもたとえ一部であっても)私腹を肥やす。コストカットがザルだった。

人権侵害とか締め付けだとか批判されてるのにGPS探知がなくて、まんまと出国されてしまう。
アメリカやフランスだったら発信器内蔵の腕輪や足輪を装着させられて動向を常時GPSで監視を受ける。
それすらないから、ホントに先進国なのかと思われて逃亡する気にさせてしまったのではないか。
監視カメラや面会の制限や大袈裟なことをやる割には、大阪まで新幹線で移動されてチェックに引っ掛からない。

監視カメラの確認が月1回(2020年1月8日 日本経済新聞 朝刊2面、1ヶ月分の映像を裁判所に提出するのが目的で逃亡を察知する役には立たなかった)って意味ねー、逃げられてから映像チェックしてたりして、解析を進めるとか最もらしいこと言って。っていうか役に立たないことが逃亡グループにバレてたんじゃないの。
監視AIの開発が必要じゃん。

想定外ってどんだけ平和なのか。
人を見たら泥棒と思えって言うけど、泥棒と見たら逃げると思えじゃないの。
弁護士は寝耳に水だって。知らなかったことを強調しなければならない状況です。
相談されてたら共犯になっちゃいます。相談されたら止めるだけではなく、裁判所に報告すべきかジレンマを抱えることになる。
守秘義務があるといっても何でもかんでも黙っていれば許されるわけではない。事前に違法な計画を知った場合は、阻止しないのは倫理的に通るのかという話です。弁護士が逃亡グループを相手に実力行使で止められるとは考えられないので保釈を認めた裁判所に判断を仰ぐしかない。
受けた裁判所も保釈条件の変更に関わるから当然把握すべき事態なのに、職員が不慣れだからとか、初めてのことなので、前列がない、想定外とか言って対応しなかったり他の機関に相談してくださいとか言って振ろうとすると、たらい回し、逃げを打ったと見なされてマスコミの、いや世界のマスコミの餌食になります。

受けてもルートがなくて裁判所→法務省で協議→総理府総務省(一応自治体の協力を仰ごうとか)、外務省・警察庁→各警察本部、法務省外局の出入国管理と警察の縦割りでここから先は追いかけられないとか、やっていたら逃げられてしまう。
裁判所→警察庁出入国管理局へのショートカットルートが確立されて省への報告は事後にならずに、上に上げてから下に降ろすことを繰り返していたら迅速な対応ができない。
まさかうまく逃げられて厄介事が去ってラッキーなんて思っている人いないよね。

依頼人を売った弁護士として仕事を失うか、共犯者として弁護士資格を失うか、そんな窮地に追い込むような相談はできないよ。

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確定判決が出る前に寿命が尽きるんじゃないか

日本の裁判は時間がかかる。
2018年11月に逮捕されて第一回公判予定が2020年4月。
いつまでも裁判が始まらないからいつまでも終わらないんじゃないかと思ったんじゃないか。
裁判官は複数の事件を抱えているからすぐに始められない。
逃亡されずに裁判が行われたら最高裁まで争うだろうから尚更です。
刑事のみならず民事も争われて、会社も個人も国も巻き込んだ訴訟合戦で争点が定まらずに長期化。

裁判官はあらゆる事件を扱う上に、正確な判断を下すために審理と並行して法律以外の事件に関する専門知識を習得、資料の読み込みや過去の判例チェックをしなければならないだろうから複数回の公判の間が空くし、その間に公正中立を保つため、地域の人間関係との癒着を防ぐために転勤という人事異動があって担当の裁判官が交代したり引き継ぎしたり、裁判官の交代で心証が変わったり。

10年20年30年、被告は老衰で収監に耐えられないとか健康上の理由でうやむやになったりして。
それでも収監したら海外から人権侵害とか言われて、内政干渉とか言って抗議したりして。

裁判官を分野別の専門制にしたほうが習得した専門知識が無駄にならないんじゃないか。経済事件部を東京を本拠にして裁判地に赴くとか(経済事件の裁判は企業本社の集中する東京で行われることが多い、或いは西と東に分ける)。出張経費が嵩むが、裁判の短期化は裁判所のみならず検察や弁護士、企業等事件の関係者にもメリットがあり相殺されるのではないか。
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弁護士が同席できないのはプロ対素人じゃないの

検察官はプロでしょ
容疑者は誰もがドラマに出てくるようなクセ者ばかりとは限らない。
口下手、性格が弱い人、おとなしい人が敵う訳がない。
容疑者もアマチュアレベルからド素人レベルまで様々だろう。
弁護士が同席して初めてプロ対プロではないのか。
弁護士をギャフンと言わせる裏を取ってやるにならずに自白中心になっていたんじゃないか。

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スカスカ感が否めなかった

昭和の頃はクルマは日産だと思っていた。
世界を知らないnikoichiはブルーバードサイコー、スカイラインサイコー、クラウンよりグロリアターボ、高速を、山道を飛ばすならトヨタより日産。
言っちゃ悪いがマツダ、スズキは比較の対象にならなかった。
それが今では逆。

コストカット、コストカット、そりゃ儲けなきゃならないだろうけど、魅力もカットしないでくれよ。
ライバルよりも貧相になっていく姿を見て、日産を返せ。
コストカットしたところでタダでクルマは作れないから安く作っても売れなければ回収できない。

走り世界一を目指したのは遠い昔の話で、日産以外のメーカーが(言いはしないけど)目指すようになって久しい。

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コストカット、コストカット、人材カットで検査員が足りないからって検査カットが発覚して国の指導を受ける羽目になった。

それをやっちゃアおしめえよ、と歯止めがかからない。
まだカットできるはずだ、もっとカットできるはずだ、誰もノーとは言えない、イエスしか言えない、無理に無理を重ねた挙げ句の出来事だったのではないか。
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コストカット自体が目的化

バリューフォアマネーの製品を消費者に提供するための手段だったのに、コストを下げること自体が目的化して事件を起こして発覚するまで歯止めがかからなかった。

それで浮いたカネが私腹を肥やすことに使われたなんて悲しすぎる。
そのカネ開発費に回せよ、設備改善に回せよ。
ライバルに負けないクルマ作りに回せよ。
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退任後の日産の業績不振をあげつらうのは逆効果

経営者交代直後の業績不振は前任者の負の遺産という受け取り方が一般的です。
自身の負の遺産を宣伝するようなもので逆効果です。

世界シェア拡大を誇ってもコストカットを原資にした奨励金のバラ撒きは、景気が悪化したら無い袖を振れないユーザーの選別が厳しくなるので商品力の優劣でふるい落とされて効果が無くなるから、景気のいい時にカネを何に使ったかで明暗が別れた。

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裏切り者とは

ノーを突き付けた社員、役員ではないでしょ。

ゴーン氏本人も、元々はノーと言う人だったのではないか。
ミシュランに留まっていれば世界的な名声を受けることはなかったが、スキャンダルに見舞われることもなく静かなリタイアを迎えることができたのではないか。

人の運命はわからない。 
チヤホヤされたらヤバイと自制しないと運命のワナに嵌まる。
おべっか使って追従して私腹を肥やすことを勧めた人がいるなら、それが運命を狂わせた裏切り者です。