nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

アメリカの日本占領が成功してイラク、アフガニスタンで失敗した理由ー独裁者が強気でいられるのは事実を伝えられていないから

日本軍はアジアでひどいことをしたが強調された理由

ウクライナ報道一色でシリア、ミャンマー情勢の報道がなくなったのと同様に、欧米の植民地支配に触れられる機会が減った。

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米軍よりも国民のほうが怖い日本軍

今日、大本営発表は嘘の代名詞のように使われますが、負け続けて押されていることを正直に発表したら国民がおとなしくしていない。

欲しがりません勝つまでは、さんざん我慢させておいてふざけるなと、軍に向かって万歳攻撃をやりかねない。

(待って、前回のおとなしい日本人と矛盾しているよ。)

言われたことを素直に受け取ることには変わりません。※赤信号みんなで渡れば怖くないです。  ※ビートたけしのネタで有名

損得勘定抜きで暴れる国民性を恐れた。

それは戦後のデモ争乱や海外での赤軍テロで証明された。

占領軍はその特性を変えるために学校教育を重視した。そうして言われるがまま、暗記重視、の戦後教育が育まれた。

(それでも一部はみ出す人はいたんだね。多数派にならなければ成果はあったんだね。)

楠木正成のような人は詳しく教えないでくださいと教科書は直された。

とにかく言われた通りにしなさいと抑圧的な態度は日本人の特性と言われますが米軍支配にも寄与しました。

反米を気取った教師も自分の考えを押し付け生徒に自分で考えさせないという意味において目的とは逆効果になり寄与しました。

 

(※でもnikoichiの小学校の担任(昭和一桁生まれ)は授業中に教科書にない余談として話した。)

(敗戦前の教科書を変えられる前の教育も受けて覚えていたんだね。)

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天皇は人質にされた

戦争に負けた国の王家は廃止されるのが世界史の通例です。ドイツは第一次大戦の敗戦で※王家は廃止され民主主義国家になりました。それなのに、ナチス政権のような怪物を生み出した。

(※ウィルヘルム2世がオランダに亡命したことで結果論で廃止になった、オランダ王国戦勝国イギリスに引き渡さず、結果的に裁判にかけられることもなくウィルヘルム2世はオランダで客死した。

オーストリア・ハンガリー帝国も解体され帝国ではなくなりました。その後東欧はヒトラースターリンに蹂躙されました。)

日本と敵対した連合各国は天皇の裁判(その流れで皇家の廃止)を主張しましたが、そんなことをしたら日本国民を抑えられない、ドイツでの失敗の繰り返しの怖れがある、米軍の占領政策に支障が起きる、天皇を裁判にかけようとする各国の主張を退けた。

ドイツ戦線では、ドレスデン(旧東ドイツ)の大聖堂が爆撃で破壊されましたが、日本では京都・奈良は爆撃されずに神社・仏閣が残ったので歴史的文化的価値が理解されて攻撃命令が下されなかった。焼失していたら戦後の日本人の心の持ちようも随分違っていたと思う。

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一枚岩ではない戦勝国

アメリカが失敗すれば口出し手出しができると虎視眈々と狙う戦勝国同士の肚の探り相いで被占領国の内政は混乱する。

そんなことに巻き込まれてはたまったものではないので政治感覚で吉田茂はオンリーアメリカを貫いた。

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民主主義は戦争に効率が悪い(証明はない)と思われて抑圧される

アメリカ軍は負傷兵を見捨てないで連れ帰ろうとする。ロシア軍は行軍の支障になるからと切り捨てる、敵に捕まったら敵と一緒に射殺する。それが合理的と考えられている。

(第二次大戦でスターリンの長男(前妻との子)はドイツ軍の捕虜になったが、ドイツ側の捕虜交換の要求に一顧だにせずに切り捨てられた。

恐怖だけでいつまでも抑え続けられるものではない、恐怖支配も限界を超えたら裏切りが始まるので合理的とは言えない。)

民主主義だと文句が出る、敵に対する攻撃も人権侵害だと非難される(例:アメリカのベトナム反戦運動)、民主主義では戦争がやりにくいので大正デモクラシーは昭和で揺り戻された。

アメリカの占領政策がうまくいったのは日本人が大正デモクラシーを経験していたから、民主主義って何のこっちゃにならなかった。

萌芽のない国でやろうとしても、いきなりそんなこと言われてもになってしまう。

民主主義の萌芽があったこと、民族としての継続性の象徴として皇家を存続させたことが成功の条件でした。

条件を満たしていない、理由がわかっていないのに、以前うまくいったから今度もうまくいく筈だと言われても意味がわかりません。

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お互いに言えない

ロシア「アメリカの真似をしたんだ、イラク大量破壊兵器があると言って戦争をしかけて結局なかったじゃないか。」とは言っていません。

アメリカ‥‥たとえ言われても真似するな  とは言えない。

ロシア‥‥アメリカの真似をしたとはプライドが邪魔をして言えない。 

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ロシア側の戦死者はアフガン・イラク戦争アメリカを上回る可能性

(日本経済新聞2022年4月1日 朝刊4面)

「ロシア戦死者・損失 膨大に」

「戦争長期化、増す負担」

「ロシア軍の戦死者を巡る数字」

「1万5600人、ウクライナ軍の推定(CNN 3月23日)」

「1351人、ロシア国防省の発表(タス通信 3月25日)」

(10倍も違う、宣伝合戦だね。)

「7000~1万5000、NATO高官の推定(CNN) 3月23日」

「7000以上 米情報機関の推定(ニューヨークタイムズ 3月16日)」

(間を取ったってことじゃなさそうだね、双方の発表が揃う前だし。情報機関ってどこなのかな、CIAかな、だから機関名を出せないのかな。)

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大本営発表に晒される独裁者 

こわくて周りが本当のことを言わない
事実を知ったときには状況悪化

独裁政治アルアル
事実を伝えることよりも機嫌を損ねないことが重要
機嫌を損ねたら殺される。
事実を知らないので独裁者はいつでも強気なのです。

強気を虚勢と捉えがちですが、取り巻きが怖がって事実を伝えないので、自陣営を過大評価して敵陣営を過小評価しているのです。

(文中敬称略)