初代レガシィの衝撃
1989年発売 ステーションワゴンがブームになり、当時経営不振であったスバルの救世主になったモデル。
乗ってみたら今までのクルマは壊れていたんじゃないかと思った。
(言い過ぎだよ) (ひどい言い方) (あの時はまだ輸入車も乗ったことがなくて井の中の蛙だったよね)
走りを売りにするクルマは乗り心地がゴツゴツして大きな凹凸で脳を揺すられ、乗り心地を売りにするクルマは大きな凸凹で上屋が大きく動いてボンネットが上下して視界がブレた。
レガシィは足がスラスラ動いて衝撃が伝わらないのに上屋が上下に煽られなかった。
エンジンが独特のドロロロロという音は心地よく、うるさく感じなくロードノイズを含めた全体的な印象は寧ろ静かな部類であった。
山中で農業を営み複数の乗用四駆を所有する知人は雪の時に当てになるのはスバルと言い、クルマを連ねてスキーに行ったときは当時ブームだった大型SUVはその重量故に雪の轍にはまり、ミニバン、1BOXがチェーンを履いているのに雪の積もった急坂からずり落ちる(踏み固められていた)中でも縦横に走り回る姿が印象的だった。チェーンは4輪に装着していた。(メーカーは前輪に装着を推奨) 今ならスタッドレスタイヤを履かせているだろう。
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1970年代、自動車のスペアタイヤはトランクの床下にフルサイズのタイヤが収まっていました。
(今だってそうじゃない。省スペースのテンパータイヤやパンク修理キットに替わっているけど)
トランクの中が満杯だったらどうするんだ、中身を出すのか、雨だったらどうするんだと思っていた。
(生意気なガキだ)
当時のスバル・レオーネは全高の低い水平対向エンジンの特性を生かしてボンネットのエンジンの上にスペアタイヤが収まっていた。
スバルはトランク満載でも、すぐスペアタイヤを取り出せる。
万が一に備えている。
俺は猛烈に感動した。
(巨人の星のセリフだね、流行ったね。)
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レガシィは過去の車か
アメリカ市場に合わせて大型化して、かつてのようなアスレチックな雰囲気はない。
レヴォーグのセダン版はWRXだが、WRXという名前は敷居が高いので、レヴォーグB4が丁度いいのではないか。
現行レガシィはアメリカサイズで大きすぎて、国内ではスバルの関係者が乗るクルマではないのか。インプレッサG4にはターボの設定はなく、乗り換え対象にするには4代目レガシィの所有者にとっては都落ち感があるのではないか。
(格落ちとは言わないんだね。)
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W R Xの由来
スバルはかつてWORLD RALLYCROSS CHAMPIONSHIPのコンペティターでした。
近年の参加チームは
2017、2018、2019年 トヨタ、ヒュンダイ、フォード、シトロエン
2014、2015、2016 フォルクスワーゲン、ヒュンダイ、フォード、シトロエン
2011、2012、2013 フォルクスワーゲン、ミニ、フォード、シトロエン
1995〜1997年3年連続でチャンピオンシップを獲得したスバルは2008年リーマンショックの年を最後にWRCへの参戦から撤退しています。
WRCに10年以上参戦していない状況でいつまで名前の神通力が通じるのか、それとも由来はもう気にされていないのだろうか。
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レヴォーグをベースにしたセダンとして2.4LはWRX、1.8LはレヴォーグB4にして、インプレッサG4は国内は廃止。(勝手に)
※次期WRX-S4は2021年にデビューで排気量は2.4LでCVTの他に6速MTも用意され、STIは2022年発売の予定という(マガジンX2020年9月号)
レガシィは5代目からはアメリカ志向になり、4代目までのレガシィの後継車はワゴンはレヴォーグでもセダンはインプレッサG4とは思えない。
現行のレガシィB4はフルタイム4駆の大型セダンで(アメリカ基準では大型には属さないのであろうが)、かつてのアスレチックな雰囲気はありません。
4代目までのレガシィセダンはスポーツセダンだけどインプレッサG4はアメリカ市場にとってのエントリーセダンでありジャンル違いで、ターボGTオートマの後継車としてWRX-S4を当て嵌められるが、インプレッサ2.0アイサイト装着車は結構なお値段がするからスポーツやXVでは気にされないのに、G4だとなぜか気にされて(セダンユーザーは価格にシビア) インプレッサにこのお値段? と思われて気移りされてしまうのもレヴォーグにすれば納得されたりして。
次のレヴォーグは1.8Lのターボだそうだから、2.4L,1.8Lターボのセダンで6速MTも用意されたら国内外の4代目までのレガシィセダンユーザーや後継モデルが大型化して行き場を失った他社スポーツセダンのユーザー、国産よりもサイズが抑えられているドイツミドルセダンを検討しているユーザーの受け皿になれるのではないか。
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日本のミドルセダンはクラウンサイズ
全長×全幅×全高
トヨタ・クラウン 4910×1800×1455㎜
トヨタ・カムリ 4885×1840×1445
ホンダ・アコード 4900×1860×1450
マツダ6 4865×1840×1450
日産スカイライン 4810×1820×1440
※日産ティアナ(海外名アルティマ)と日産シルフィ(海外名セントラ)は国内は廃止
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輸入ミドルセダンは比較的コンパクト
BMW3 4715×1825×1440
メルセデスC 4690×1810×1425
AUDI・A4 4762×1840×1431
プジョー508 4790×1860×1420
アルファロメオ・ジュリア
4635×1865×1435
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現行スバルのセダンのサイズ
インプレッサ 4640×1775×1480
WRX 4595×1795×1475
※旧型インプレッサがベースだから現行インプレッサよりもコンパクト。因みにレヴォーグは4690×1780×1495
レガシィB4 4840×1840×1500
見事にクラウンサイズです。雪国のクラウンになれたらいいのに。
(そんなこと言ったらファンが怒るよ)
どっちのファンが?
国内生産は既に終了しており、次期型をアメリカから輸入するかしないかの公式発表は現時点ではない。
もしも次期型の国内導入がないのなら、セダンをインプレッサ一本よりは、レヴォーグに統合一本化したほうが国内のラインナップがすっきりすると思う。
※インプレッサはエントリーモデルとして国内では5ドアのスポーツのみ存続、XVは別名で独立。
※国産ミドルセダンはアメリカ大衆市場に合わせたら奇しくもクラウンに似通ったサイズになってしまった。
ドイツブランドは大衆市場向けではないからそこまでサイズが肥大化しなかったのか。
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国内ライバル不在のレヴォーグサイズのセダン
WRXはレヴォーグというベースがあるから採算が立てられる、単独では厳しいだろう。
国産他社は同じ或いは近いサイズでスポーツセダンを販売しようとしても、トヨタはカローラベース、プリウスベースでクラス・ジャンルが異なる。日産、三菱はベースがない、
(強いて挙げれば海外で販売しているティーダ・セントラベース、ホンダはシビック・インサイトベースだが、ホンダは7月にグレイスを8月にシビックセダンを国内生産を中止)マツダは3と6の間にこのご時世でセダンを開発するとは考えられない。
ライバルは輸入車しかない。
インプレッサにこのお値段? と思われてもレヴォーグB4なら納得されたりして。
(ベースが同じだと説明されてもクラスが違う、別物と思われるところが自動車という製品の面白い(よく言えば奥深い)ところ。)
それではまた。
※寸法は世界の自動車オールアルバムを参照、(レガシィB4を除く)
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全長×全幅×全高
4998×1930×1819と一見巨体に思われますが、
トヨタ・ランドクルーザー200
4950×1980×1880
レクサスLX
5080×1980×1880
4945×1850×1950
4900×1840×1730
アウディQ7
5066×1970×1743
BMW X7
5165×2000×1865
メルセデスGLS
5207×1956×1823
ボルボXC90
4950×1960×1760
ライバルに比べてそんなに巨体とは思えないし、7、8人乗り、水平対向4気筒2.4L直噴ターボで3.5L6気筒に匹敵する動力性能というスペックも魅力的。(動力が同等なら燃費がよいほうがいい。)
SUV人気で多人数乗りのSUVとしてミニバンからの乗り換えが期待できるし、左ハンドルの並行輸入でも欲しがる人がいるのだから、メーカーが正規で右ハンドルを入れたら人気になると思うけど、ディラーでの保管スペースを食うとか発生スキームや全体的な採算性を試算して中々踏み込めないのだろうか。
これがあればレガシィB4が大きいなんて思われないんだけど。
(結局そこかよ)