nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

鬼が跋扈する世相を反映した"鬼滅の刃"のヒットー○○主義では人間の欲望を抑えられない

マックス・ヴェーバープロテスタンティズムからかけ離れて欲望の鬼と化した資本主義

神が与えたもうた天職に禁欲的に励むことで、神の意志がこの世に顕現し、自らが救われる。

天職である仕事に励んだ結果、得られたお金は無駄に浪費せずに隣人愛のために使う。

社会投資、寄付であったり、応援の消費、ボランティア、公共投資がより良い社会の実現のために使われることを前提の納税。

利己と利他があるのが人間。

利己だけは鬼。

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プロテスタントって何だっけ状態になった資本主義

力を持って生まれてその力を自分の欲のためだけに使うのは鬼。

力を持って生まれた者はその力を弱い者のために使うのが人間。

劇中で鬼殺隊の最強の剣士「柱」である煉獄杏寿郎は病床の母に力を持って生まれた者はその力を弱い者を救うために使う役目を持って生まれたと説かれるシーンがあります。

力や才能を持って生まれた者はより良い社会を実現するため、人々の生活を便利にしたり、人類の存続のために地域や地球の環境を守ったり、華麗なパフォーマンス、表現で人々を元気づけたり勇気づけたり、そのために才能を持って生まれた。

道を踏み外した者はその力を自分の欲望のためだけに使う鬼と化す。

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利益の最大化が資本主義の正義とうそぶく

(11月10日 NHKBS1 23:00~23:46 ビッグファーマ 製薬ビジネスの裏側)

アメリカでマラリアHIVの特効薬が50倍の値上げ。

利益の最大化が正義だ、値段は吊り上げられるだけ吊り上げる。出資を募って薬の販売権を取得して、助かるためにはどんなに高額でも買うはずだ、貧乏人は助からないとか、国の保健財政を圧迫するとか知ったことではない。利益を最大化して出資者に還元するのが資本主義の正義だ。

初期の資本主義の精神の欠片もありません。

マックス・ヴェーバーもびっくり

欲望主義のくせに資本主義と間違えないで。

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風が吹いても桶屋は儲からなくなった

昔は風が吹いて火事が広がれば、消火のために水を入れてかけるための桶が売れるので桶屋が儲かると言われました。

地球温暖化で水害や山火事が増えれば損害保険が売れる、害虫被害が増えれば農薬が売れると惨事をチャンスと見なしてイノベーションの機会とする方法にも限界が来ている。

被害・災害が激甚化して保険金の支払いが莫大になって保険会社を圧迫し、保険料を吊り上げられるだけ吊り上げると困窮した事業者・個人が加入できず保険会社ももたない。

農薬と化学肥料の大量使用で農地が疲弊して農家が困窮して売上が回収できない。

どれだけ汚染された土壌でも育つ種をバイオテクノロジーで開発してもそれで育った作物は政府マスコミプラットフォーマーをすべてグルにして完璧に情報操作して隠蔽出来ないと誰も怖くて買わない。

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本来は社会主義が資本主義をチェックする役割のはずだった

平等で公正な社会を目指し、資本主義に対するアンチテーゼのはずだったのに、権力欲丸出しの闘争の場と化し、粛清、強制収容所送り、暗殺、拉致、資本主義に対抗して見栄を張って事故や環境汚染の隠蔽、スポーツ選手のドーピング問題、欲望に翻弄されて資本主義を批判できる立場か!状態になりカール・マルクスもびっくり。

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新型コロナ禍で追い詰められる働き盛り世代

朝のNHKニュースで業績悪化で突然解雇、社宅も退去させられ身重の妻を抱えて仕事と住まいを同時に失い、次第に生活費に困窮して生命保険で家族の生活費に充てようと自殺まで考える働き盛り(20、30代)

番組中ではNPO法人に避難場所を提供されて一息ついていた様が報じられていたが、救いの手もなく自殺した人もいるのだろう。

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無限列車が新型コロナ禍の世界に見えてきた

劇中で列車全体が鬼で乗客全員が鬼の餌食になる危機に瀕している様が描かれているシーンがありました。

乗客全員が同じ危機に瀕しているが全員が同じ危機意識を持っているわけではない。

全世界の人類は同じ危機に瀕している。でも全員が同じ危機意識を持っているわけではない。

なんて今の世相に合っているのでしよう。今の世相を反映しているのでしょう。

資本主義の名を騙り力を利己に使う鬼 と 力を利己と利他に使う人間の対比。

(無限列車をいい夢を見させて人々を取り込むプラットフォーマーや国家資本主義と解釈することもできるね。)

 

今だからこそヒットした。こんなタイミングで出てくるなんて奇跡です。

実は観る前は全然期待していなかった。コロナ禍で映画館に入るのは恐る恐る。ジャンプあるあるもう死んでるでしょまだ闘えるの展開の漫画でしょくらいに思っていたけど、参りました。

そうですよ、煉獄杏寿郎のお母さん、力を持って生まれた者はその力を弱い者のために使う役割を持って生まれた。

自分も何かしなければ、映画館を出てスマホの電源を入れたらUNHCRからメールが来ていて寄付にポチッと押しました。

 

※12月4日の日本経済新聞朝刊6、20、21、36面は"鬼滅の刃"の全面公告でした。集英社スゴツ

(ありがと)

えっ

(煉獄杏寿郎、甘露寺蜜璃、伊黒小芭内、作者の挨拶、ありがと)

読んだ後で抱きかかえる様に新聞を持ってかれた。