nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

どうして地震の後で水に近付くのか―津波遭難 石巻市控訴の抱えるジレンマ

検索結果 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS

石巻を襲った大津波の証言・その1

 

宮城県石巻市 学校による被害の差(現場次第という実情)

 

「校舎が津波に襲われ、火事も起きて全焼した石巻市「門脇小」(児童300人)は多くの児童が石巻高など市内4カ所で避難所生活を送っている。ほとんどの児童は学校の誘導で高台に避難し、無事だった。地震発生2日後の13日、児童は別の場所に身を寄せた親らと再会した。」

吉浜小 児童数49人 死者不明者7人 

橋浦小 児童数95人 死者不明者3人

大川小 児童数108人 死者不明者74人 

 

大川小の犠牲者の多さが目を引きます。

地震発生後、校庭に避難してから45分間動かなかった。判断の是非云々以前に児童にとって45分が無為に過ぎたことの方が驚きが大きい。

何も決められない、誰も決められない、何という意思疎通のできない職場なんだろう。という恐ろしさを感じた。

市は実態を把握していなかった。把握していたらあの日までほってはおかなかっただろう。(そもそも把握の対象にすらなっていなかったのではないか)

 

たとえ誤った判断であっても早く動けば修正できる。ギリギリで誤った行動をとれば修正がきかない。

45分も滞留せずに、すぐに三角地帯に移動していれば、津波が来る前にここではダメだと誰の目にも明らかになって裏山に向かっていた。

高齢者は間に合わなかったかもしれないが、児童は救えたかもしれない。

☆★☆

どうして地震の後で水に近付くのか

 

校庭で45分待機の後に川沿いの小高い三角地帯に向かいました。(水の近くに向かいました。)

台風の時に海や川に近付くようなものです。

雷が鳴っている時に大きな木のすぐ側や広い所、山の稜線には立つようなものです。

列車を待つ時にホームの黄色い線の外側に立つようなものです。

とんでもない行為です。

真面目ないい人の教員が裏山は市の指定の避難場所ではないから、市の指定避難場所である三角地帯に移動を主導したというのが実情ではないか。

川沿いに移動する?マジ?ウソ?アリエネーという反応はしないのだろう。

 

みんなわかってて言わないのではないか。

亡くなった教員とその遺族を気遣って言わないのではないか。

こんなことで大勢の命が失われたなんて考えたくないと思って言わないのではないか。

 

裁判が始まった理由(検証委員会の機能不全)

 

・当時の校長が初めて被災校舎に来たのが震災から6日も経ってからだった。(震災当日は休みであった。)

・市教委が震災直後の聴き取りメモを廃棄し、津波が来る前「山に逃げよう」と訴えた子どもの証言がなかったことにされた等不誠実な事後対応による精神的苦痛。

・真相の解明を期待されたはずの第三者委員会も、新たな事実は明らかにされず、遺族たちを大きく失望させた。

 

上記が相まって訴訟の引き金になった。

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訴訟団23人の児童の遺族19家族へのネットバッシング

 立ちあがるスレ 訴訟団はモンスターペアレンツだって?

金欲しさだって?

裁判はオカルトではありません。子供を返せ、生き返らせろ、そんなことを言われても裁判所は訴状を受け取れません。そんなことをしても1ミリも話は進みません。金銭賠償しか方法はないのです。

 

お金ほしさでやってるなら相手が払いますと言いそうな金額を請求します。

真相究明が目的なら相手がこんな金額を払えるかという金額を請求しなければならない。

なぜか? 相手が「払います」と言ったら裁判が終わって真相究明ができなくなってしまうからです。

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親が全員参加していないからおかしい?

他の51人の親は訴えていないから23人の親は欲張りだって?

人にはそれぞれ事情がある。市や県から仕事を請け負っていたら訴訟団に加わるのは仕事の関係上躊躇する。

直接請け負ってはいなくても、大口の取引先が請け負っていたら躊躇せざるを得ない。

世間のしがらみもある。

これを大人は汚いとか卑怯とか言うのはお子様の戯言。

訴訟に参加しないからといって非難する気になれません。

 

訴訟という行為自体に抵抗を感じる人もいるだろう。

震災後の生活再建が厳しい人もいるだろう。

全員参加していないからおかしい?むしろ逆

全員参加なんて現実的ではない。

☆★☆

 

リーダーは横断幕の吟味を

 

 勝訴の横断幕が「歴史を刻み未来をひらく判決」だけならいい。しかし「学校・先生を断罪!!」 は受け入れられない。やるせない感情をぶつけたのだろう。

 

宮城県知事は教師を一方的に断罪するのは受け入れられないと(県議会の決議を経ずに)市と歩調を合わせて控訴を決定。

 

災害時の対策をとってこなかった自治体を相手にしたはずの裁判なのに訴訟団の中で目的が共有されていないのか。

亡くなった「先生を断罪」? それはありえないと思う。

 

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議員に陳情は行き過ぎではないかと思う。

野党系の議員が同調すると県議会に政争が持ち込まれる。

真実を明らかにするための裁判に裁判所の外で政争が持ち込まれてしまう。

 

訴訟団のメンバーも仕事がある、生活がある。

しかし市は最高裁まで争う権利がある。

裁判所外の政争と相まって感情的な根比べになってしまう。

今回の訴訟に限らず、訴訟団のリーダーは横断幕を吟味した方がいいと思った。

☆★☆

そもそもなんでこんなことになったのか。

 

感情的な争いや政争に巻き込まれることなんて誰も望んでいなかった。

まったく事象は異なるが東京の築地市場と似たような構図ではないのか。

責任者が不明、検証機関も機能せず、受け手不在。

 

裁判になれば勝っても負けても費用がかかる、時間を取られる。

勝てば訴訟費用は相手持ちといえども時は金なり、時間を相手に返す方法はない、取り返す方法はない。

 

裁判をやりたくなかったのなら裁判になった原因を争ったほうがいい。

裁判になってしまう原因、検証の機能不全、裁判以前の手続きの不備を問う。

 

田舎にありがちな「裁判なんてけしからん。」それも結構。

 エライ人は裁判になるに至った職員の不手際を追及した方がいいと思う。

 

それではまた。

 

 「公立学校施設における津波対策状況調査」の結果について:文部科学省

 

(1)津波による浸水が想定される学校数※:2,860校(園)

・幼稚園 417校(園)

・小学校 1,442校

・中学校 671校 ・中等教育学校 2校

・高等学校 276校

・特別支援学校 52校

(2)今後の施設整備による対策予定の有無

津波には明確な対策実施の基準がないが、設置者の判断として今後の施設整備による対策予定の有無を調査

・従来の施設で安全性が確保されており対策の予定なし:1,290校

・施設整備による対策を実施済みであり対策の予定なし:306校

・施設整備による対策の予定あり:169校

・検討中:1,066校

・その他(廃校等のため対策の予定なし):29校

 

津波から一時的に避難する場所

 

  1. 学校の周辺(高台や津波避難ビル等)1203校(42%)
  2. 学校の敷地内(校舎等の屋上や上層階)1251校(44%)
  3. 状況に応じて学校の周辺とするか学校敷地内とするかを選択367校(13%)
  4. 検討中39校(1%)

 

※平成26年5月1日時点の状況より抜粋

 

 

先生の言うことを聞いてはいけません。―津波遭難 石巻市控訴の抱えるジレンマ

大川小学校に関するトピックス:朝日新聞デジタル

大川小津波訴訟、石巻市長が控訴表明 原告側も検討 :日本経済新聞

朝日新聞 2016年10月27日 朝刊 1面)

「大川小 津波遭難「過失」市県に14億円賠償命令

東日本大震災津波で児童74人と教職員10人が死亡・行方不明になった宮城県石巻市立大川小学校をめぐり児童23人の遺族が市と県に計23億円の損害賠償を求めた訴訟で、仙台地裁は26日、総額14億3千万円の支払いを市と県に命じる判決を言い渡した。」

 

東日本大震災津波をめぐる主な訴訟(39面から抜粋)

東松島市立野蒜(のびる)小学校

原告:避難住民2人と児童1人の遺族 5700万円を請求。

被告:東松島市

結果:児童の遺族について仙台地裁は約2700万円の賠償命令、住民遺族は敗訴。仙台高裁で係争中

(学校は児童を守る責任はある。一方で地震が起きた時の避難場所として学校等が指定されていても学校側が住民を守る責任までは課せられていない。)

(なぜか?居住地や職場によって避難の指定場所が学校の人もいれば広場や公園の人もいる。学校には教員という指導者が(授業のある時間帯は)常在している。一方公園や広場には指導者は常在していない。学校に住民の保護責任を負わせると指定された避難場所によって不公平が生じるからです。)

 

・私立日和(ひより)幼稚園(石巻市

原告:園児4人の遺族 2億6700万円を請求。

被告:運営法人、園長

結果:仙台地裁で1億8千万円の賠償命令。高裁で園側が法的責任を認めて和解。

 

◆大川小に津波が到達するまでの51分間

午後2時46分  地震発生。3分間の揺れの後に校庭へ避難。

52分  校庭の防災無線から大津波警報発令を知らせる放送。

3時前 (日本経済新聞 朝刊 39面)教務主任が校庭へ。裏山への避難を提案。

――――――――――――――

(朝日)3時30分ごろ  石巻市河北総合支所の広報車が学校付近を走りながら拡声機で避難を呼びかける。

(日経)遅くとも3時30分  大川小の前を通った市の広報車が津波の襲来を知らせ、避難を呼びかけ。教務主任が再び裏庭への避難を提案。

――――――――

(朝日)30~35分ごろ  学校近くの「三角地帯」へ児童らが歩き始める。

(? 教員についての記述がない。児童が勝手に歩き始めたようなニュアンスになっている。 ※判決文より抜粋とあります。判決文の全体を読めば教員の先導であったことは読み取れても、掲載するにあたってこういう抜き方をしたら意味合いが変わってしまいます。)

(日経)30~35分ごろ  教員らは約150m先の校庭より数m高い川沿いの三角地帯を避難場所と決め、移動開始。

(教員らの先導で移動したことを報じています)

――――――――――――――――――――――――

37分ごろ   津波襲来

校庭にいた児童70人余りのうち助かったのは4人。教職員も10人が犠牲となり、「山へ」と訴えた教務主任だけが生き延びた。

(生き延びた児童は親から「津波が来たら山さ逃げろ」と繰り返し言われてきた。教員の先導で皆と一緒に歩き始めてから迫る津波を見て(親のインプットで)反射的に裏山(みんなの進行方向と逆)へと走った。)

 

(日経)「大川小の津波被害のような学校管理下での事故について、文部科学省有識者会議は今年3月、教職員の危機管理研修を充実させて対応能力を高めることなどを盛り込んだ対応指針を公表した。」中略「会議では大川小の遺族にもヒアリングを実施した。」

☆★☆

裏山に逃げなかった理由は

 

市側は高齢者を含む地元住民も集まっていた。裏山の急な坂道を登るのは不適切として考えたと主張。

それに対して地裁は 教員は児童の安全を最優先に考えるべきで、地元住民に対する責任は負わないとして市側の主張を退けた。

東松島市立野蒜(のびる)小学校の判例と同様の趣旨です。)

(裏山ではなく川沿いの三角地帯への移動を主張した教員は亡くなっているのだから本当の理由はわからないのではないか。)

(原告は生き残った教務主任の証言を求めたが、実現しなかった。証言する以上嘘は言えない、誰が裏山への避難を反対したのかと問われる。

答えたら反対した教員の遺族がバッシングを受けるかもしれない。躊躇せざるを得ない。

証言の内容に反応してバッシングを行うのは真相解明の邪魔になる。裁判への妨害行為になると思う。)

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どうして地震の後で水に近付くのか

 

校庭で45分待機の後に川沿いの三角地帯に向かいました。(水の近くに向かいました。)

台風の時に海や川に近付くようなものです。

雷が鳴っている時に大きな木の側や広い場所、山の稜線で立つようなものです。

列車を待つ時にホームの黄色い線の外側に立つようなものです。

とんでもない行為です。

 

みんなわかってて言わないのではないか。

亡くなった教員とその遺族を気遣って言わないのではないか。

こんなことで大勢の命が失われたなんて考えたくないと思って言わないのではないか。

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 市側は不服として控訴を表明

 

 28日、学校側の過失を認めた仙台地裁の判決を不服として、仙台高裁に控訴する方針を表明した。争点は津波予見可能性と結果回避責任だという。

宮城県控訴する見込み(29日 日本経済新聞 朝刊 39面)

 

断罪されたのは教員ではなくて市ではないのか

 

市は裏山は崩落の危険があるから避難場所として適切ではなかったと主張。

(裏山の麓は学校と住宅です。崩落したらダメではないか。崩落の危険を知りながら対策をしてこなかったと証言するようなものではないか。)

(川沿いの三角地帯を整備する費用を裏山の崩落防止やコンクリートの階段を作る費用にあてられなかったのか、川沿いを避難場所に選定した経緯も問われる。)

(三角地帯を目指した教員は市の指定避難場所を目指したのだから責任は市にあると見做されたとも考えられる。)

 

争点は津波予見可能性

 

津波襲来の45分前に防災無線から大津波警報発令を知らせる放送を流しているのに津波予見可能性がなかったというのは矛盾していないか。

 

前例がないから想定外?

地球が前例に倣うという考えはユニークすぎてついていけません。

 

結果回避責任

「責任がなかった」ということにした場合の社会への影響

児童としてとるべき行動は「先生の指示を無視して勝手に裏山へ逃げればよかった。」ということになってしまいます。

自分の身を守るために「先生の言うことを聞いてはいけません。」ということになってしまいます。

これでは全国の教育機関は困ります。いいのか。

 

津波被害は人類史上初の被害ではありません。

過去にもあった事例です。

殊に宮城と三陸津波被害発生地として有名です。

伊達政宗の時代に阿武隈川河口と名取川河口を結んで海岸線に平行して貞山運河が作られました。目的は水運幹線路であり海岸砂丘の後背湿地の水田開発のための排水路でしたが、クロマツ林(植林を行った)との相乗効果で津波の減衰効果もありました。

奥州街道(現在の国道4号)は津波被災地を避けて内陸部を通っています。

 

伊達政宗の時代に備えをしていたのに、現代人が 予見可能性がないって結論あり?

それでも予見可能性がない、責任がない、のであれば、自分の身は自分で守るしかない。

親は「いざとなったら先生の言うことは聞くな」と子供に教えなければならなくなります。

石巻市の当事者間の問題のみならず社会全般に関わる裁判として注視していきます。

 

それではまた。

☆★☆

青信号ですぐに渡ってはいけない。

 

信号が青に変わったからといってすぐに渡るのは禁物です。

ポケモンGOやスマホゲームに夢中で前方不注意ならぬ前方無視の運転者の車が突っ込んでくるかもしれません。

右左折する車も運転車が下を向いていて横断歩道の歩行者を見ていないかもしれません。

そんな車に轢かれて死んでしまったら遺族は泣くに泣けません。

どんなに自分や家族が正しくても大怪我をしたり死んでしまったら何にもなりません。

 

右を見て左を見て、車が減速する様子があるか確認しなければなりません。

運転者はこちらのことなんて気にしていないと疑ってかからなければなりません。

青は進行、黄色は注意、赤は停止ではなく、(無視する車は)青も赤も進行、それに応じて青も赤も停止です。

どんな信号でも黄色(注意)と思えばいい。

白か黒かではなく世の中は灰色。青か赤かではなく世の中は黄色。

☆★☆

車を運転していても

 

前の信号が青だからと進行したら横からノーブレーキで突っ込まれるかもしれない。

信号スタート最前列の時は左右を確認。

走行中に交差点を青信号で通り抜けるときは前方の車が事故に巻き込まれることを想定して速度に応じた車間距離を取る。

低速なのにやたらと車間距離を取ったり、高速なのに車間距離を詰めたりしない。

後ろを詰められたら張り合わずに路肩に寄せて譲る。

☆★☆

駅のホームで列車を待つときに黄色の線ギリギリに立たない。

 

混んで列が出来ているなら人が後ろに並んでいるから整列乗車に協力するけど、混んでいないときに1人或いは2人で黄色の線ギリギリに立つ必要はない。

前方無視の歩行者に体当たりをされて線路に落ちて、そのタイミングで列車が来たら最悪。

そんなことで死んでしまったら遺族や将来を約束した人は泣くに泣けません。

4つ星以上(おすすめ)だけを掲載にしたら―キュレーションになる。

 

ニューモデルマガジンX 2016年 04月臨時増刊号 [雑誌]

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自動車に限った話ではないけど、欠点を見つけ出して指摘して分析して解説することが鋭くて賢いことだという風潮があるのではないか。

かつて一億総白痴化一億総中流と言われ、今は一億総活躍という標語もあるが、一億総批評の時代でもある。

予め文句を言うことが想定されているのではないか、その期待と注文に応えるべく文句を言うテレビのコメンテーター。

あれもダメ、これもダメ、ここがダメ、だからダメ という批評が巷にあふれている。

☆★☆

モノを悪く言うのは簡単ではないのか。

 

Google検索すれば、罵倒罵詈雑言はすぐにヒットする。

モノを悪く言うのって簡単だ。

 

褒める方が難しいのではないか。

 

よくもないモノを褒める提灯記事に釣られたくないという警戒意識が働き、提灯記事に対する批評が始まるという予定調和。

いいモノを見出して褒める方が難しいのではないか。

☆★☆

いつも褒めていると提灯記事と言われる。

 

いつも厳しいのに偶に褒めたりすると裏に何かあるのではないかと疑われる。

あんまりきつい事を書くと、この前の記事は何ですか。とか言われて取材がやり難くなることはないのか。

取材時の約束事で出せる話と出せない話がある。

時期を見て解禁となる話もある。

取材先の信用を失えば取材の制約が生じたり広告収入に影響が出る。読者の信用を失えば売れない。という板挟みではないのか。

☆★☆

褒めても提灯と言われない稀有なメディア

 

メーカーの広告がない。発売前の試乗を行わない。コネがない。弱みが逆に利点になる。

 

輸入車ばかりを褒めている訳ではない。国産でも褒められる車種もある。

輸入でも国産でもダメと書かれる車種もある。

 

1985年(昭和60年)の創刊以来 遠慮のない歯に衣を着せない過激な批判記事を売りにしてきた。創刊当初の記事の過激な言いっぷりには引いたものだった。

しかし、初代日産プリメーラ(1990年発売)の評価が高いところは波長が合うところもあった。

(古くは初代トヨタエスティマ(1990年)、6代目三菱ギャラン(1987年)、8代目日産スカイライン(1989年)、最近ではマツダCXー5(2012年)、アクセラ(2013年)、スバル・インプレッサ(2011年 新型はどう評価されるか)、フォレスター(2016年マイナーチェンジ版)、スズキ・アルト(2015年)、ソリオ、バレーノ(2016年)の評価が高い。)

 

誰が買うのか。

 

中身は月刊誌の連載の再録記事です。

連載のファンが買うのでしょう。

月刊誌の購入者が買うのでしょう。

 

ファン以外は買うのか。

 

大メーカーの人気車種の二つ星評価を見て、実際に車を買った人は面白くない。

人気車種を検討している人も面白くない。

スルーされるのではないか。

 

購読した後で本棚や端末に残すのか。

 

二つ星や三つ星の記事を読んでもワクワクしないから飽きて保存版とはならず雑誌媒体ならブックオフ行き、端末のメモリーからは削除。

四つ星以上の記事だけなら保存版にしようと思う。

☆★☆

評価メンバー エ=エンジニアリングコンサルタント(クライアントの製品がお題になったらどうするんだろ)、T=ベテラン実験ドライバー(現役なのかな?自社の製品が俎上に上ったらどうするんだろ)、チ=チューニングショップの社長兼エンジニア。元部品メーカーのエンジンニア。(定年退職した人かな?)通=自動車界の事情通。(ジャーナリストかな?)

 

評価の見かた ★=まったく買うに値しない。★★=ちょっと考えたほうがいい。★★★=一応オススメできる標準作。★★★★=積極的に買いの秀作。★★★★★=買わなきゃ損する超逸品。

……とあります。 ※( )内は推測です。

 

四つ星と五つ星のみ特集したならある意味バイヤーズガイドになるのではないか。

 

よいと思うモノを載せて、おすすめできないと思うモノは載せない。これなら検討する人の参考になるのではないか。

検討中に匿名の座談会形式で三つ星以下の記事を読んでもうんざりする。楽しくない。

実車を買った人が四ツ星以上の評価を見たら「うちはいい買い物をしたんだ。」と肯定感を得られて記念にとっておこうとするのではないか。

 

褒めるのが難しいモノの評論は月刊誌の連載でもう十分。

 

マガジンX/商品詳細 「ざ・総括。」 いま日本で買える24車総まくり

「クルマを愛するからこそ飛び出す、ホンネ辛辣な意見…」とあります。

 

褒めるのが難しいモノは別冊では無視する。

良いモノを これがいい と一冊にまとめる。

それを辛口のマガジンXがやるのは痛快ではないか。

吹っ掛けるのが思いやり という妙な逆説

妥当な線で持ちかける。相手ものめる条件で交渉する。間を取って痛み分け。

その方が早く話がまとまる。

……とは限らない。

まとまったはずの話が掌返し。先方の担当の上司が認めない。

相手の言いなりではないか。お前は仕事をしていない。というタイプではないのか。

 

こういう相手には吹っ掛けるに限る。

先方の担当者が仕事をしているところを見せる。

結論は同じだから時間の無駄だと思うけど、先方の担当者がこんなに押し戻しましたとアピールする機会をつくる。

 

最初に結論(本当の目標)を言ってはいけない。

こちらが結論から譲歩しないと相手の面子が立たないという面倒なことになります。

☆★☆

結果が同じならば、先方の達成感(満点ではないけど頑張った)と共に、こちらの目的が達成できているのが望ましい。

結果が同じなのに、こちらが目的を達成したときに相手が屈辱感にまみれるのはまずい。

先方が頑張ったという達成感を得るためには(面倒だけど)吹っ掛けなければならない。

数字と裏付けと仕組みと工夫で話をまとめる方が早いし得なのに。

 

合理的な交渉の結果よりも、吹っ掛けて押し戻された数字の方が得なのはなぜ?

合理的な交渉よりも、吹っ掛けられる方を選ぶのはなぜ?

☆★☆

吹っ掛けられているな。

 

いい意味に受け取る。手柄を取る機会を先方が与えてくれている。

押し戻す余地をたっぷり与えられていると考える。

それではまた。

 

☆★☆

品質に逆効果な作業の撤廃(現場を視て唖然、前からやっていることです。)、部材変更のコスト増よりも部材を変更しないことによる物流段階の損失の方が大、定期的に交換するコストよりも定期的に交換しないことによる損害の方が大。

 

速ければいいのか、所要時間が不自然に短くないか、キータッチがどんなに早くてもウインドウを開く端末の反応速度は変わらない(確認用の画面を全部開いていなかった)全部チェックが付いているのに全部やっていなかった、説明していなかった、全員知っている(はず)、全員やっている(はず)、説明するだけか、説明したことを理解しているか確認しているか。

 

人間だから間違いはある。見直した?見直してない。自分は間違えないと思っていた。

わかりませんでした。(わからないと思っていれば質問する)質問した?してない。知っていると思い込んでいた。知らないということを知らなかった。知らないと言うことが恥ずかしかった。知らないと言えばどやされると思って言えなかった。言わせない空気が支配していた。空気を作っているのは誰?

 

予測できなかったから仕方がない。A人類史上初のオリジナルな失敗、B以前にも起きたことのある失敗。どちらの可能性が高い?B

普段の〇倍を発注する。先方に注意喚起のため事前に電話を入れておく、先方の担当と打ち合わせをしておく。

電話を入れる1分も惜しんで発注だけした。先方も何かの間違いだと気を利かして電話を入れずにいつもの数量を納入した。言い合いをしても相手を責めても後の祭りです。

☆★☆

提案力の無さを体育会系的なノリでカバーしようとしてくる。

何か合わない、うるさい、パワハラ系ではないのか。

提案・商品 を採用しなかったら彼は彼女は帰ったらパワハラセクハラに会うのではないか。

一時的に同情してはいけない。

採用したら(間接的に)パワハラセクハラに継続的な加担をすることになるからです。

先方にこのやり方が正しいと誤解させてしまうからです。

☆★☆

原因不明、うやむやは突破口になる。

 

最初に自分たちで調査させる。

そら見たことか、出てこないじゃないか、内輪で庇い合っているじゃないか。

第三者、外部調査を入れる理由になる。

最初に第三者を入れると、独裁だ、寄り添っていない、和を乱している、手法に問題がある、と外野がうるさい。

 

最初に自分たちに任されたときに膿を出す。

膿を出したら処分される仲間が出る。

(内輪から)裏切り者と言われる。

しかし第三者の調査で膿が出たら仲間への処分はもっと厳しくなる。

自浄能力がないと見做されて処分される仲間の人数が増える。

最初に自分たちに任されたときに膿を出せるかで今後の展開が決まる。

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

戦前と戦後がごちゃまぜのNHK受信料制度

日本経済新聞 2016年9月27日 朝刊5面 受信料のなぜ?)

『20代男性はNHKの集金担当者の予期せぬ訪問を受けた。「テレビはお持ちですか?」 「無い」と即答したが、「携帯電話でワンセグは見られますよね?」 「携帯は旧式でワンセグは映らない」「車のカーナビはテレビが映りますよね。受信料をお支払いください」……渋々契約を結んだ男性は「テレビを見るためにカーナビをつけたわけじゃないのに」とこぼす。』

さいたま地裁は8月26日、ワンセグ機能付き携帯電話について「受信契約の義務はない」との判決を出した。常に持ち運ぶ携帯電話は放送法が定める「受信設備の設置」にあたらないというのが理由だ。』

『NHK受信料の支払い率は76%にとどまる。罰則がなく、家を留守にすることが多い人はテレビがないと言い張る人は払わずにすむためだ。一方でワンセグだけを理由に払う人もおり、NHKへの不満も大きくなっている。』

☆★☆

 

戦前のラジオ放送聴取料

 

戦前のラジオ放送には聴取料が存在しました。

社団法人日本放送協会によるラジオ放送であり、ラジオ放送が聴ける設備を設置した際に、逓信局から「聴取無線電話私設許可書」という許可書を取り、日本放送協会に聴取料を払うというしくみでした。

 

聴取料は月額1円でした。聴取料の導入理由は、放送を公益性の高い事業にすることで、民間企業による放送局設立を排除し、ラジオ放送を速やかに普及させるためでした。

無線電信法によって、放送の運用・番組内容について規定し、放送事業を大日本帝国政府の一元的管理統制の下に置くと共に、ラジオ放送を社団法人日本放送協会に独占させ、管理統制していました。

戦後の電波三法とNHK受信料制度の誕生

戦後はGHQにより、放送制度の民主化が進められました。

1950年(昭和25年)放送法などの電波三法を制定。これにより、民間企業による放送事業参入が認められるようになりました。

同時に、日本放送協会(NHK)は社団法人から特殊法人に変わり、放送事業を担っていくことになりました。

放送は日本国政府、企業等の圧力に屈さない様、いかなる組織にも依存する体制を無くす必要があり、その趣旨の下に、放送の受益者より、その負担金を徴収する「受信料制度」が誕生したのでした。(したはずでした。)

 

趣旨と微妙に違うような放送法第64条(受信契約及び受信料)

 

1協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、NHKの受信を目的としない受信設備又はラジ放送若しくは※多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。

※電波の使用周波数間の 未使用周波数を利用して、音声や文字・図形の情報を提供する放送。

 

放送はいかなる組織にも依存する体制を無くす必要がある が趣旨なのに なんで受信設備を設置することが要件になるの?

ワンセグでしょ、カーナビ付いてるでしょ てマジウザイ。

設備なんか関係ないでしょ。

 

各国の公共放送との比較

 

イギリス

]テレビやビデオデッキなどを所有するために、許可証を購入する「TVライセンス制度」制をとる。1年間有効のほか、月単位でも購入可能である。

受信料の不払い者を独自の機器などを使って特定したり、訪問調査するなどし、違反者に対しては罰金1,000ポンド(128,030円)が科せられたり、裁判を起こされて、その訴訟費用を請求されたり、警察に逮捕・拘留されるなどしている。

収納率は約98%。

 

フランス

フランスの公共テレビ放送(F2、F3、F5)は、フランス政府が完全保有するフランス・テレビジョンの傘下にある。

広告収入が認められていており、広告収入は総収入の約30%となっている。

受信料は税金として徴収され、不足分を国費で補助する。またフランス政府代表が、各テレビ局の最高意思決定メンバーとなる形態をとっており、財源・運営ともに政府が直接関与する。

収納率はほぼ100% 滞納者には税務当局の差押もある。

 

ドイツ

受信設備があるなしにかかわらず誰もが受信料を払う義務がある。

収納率 97%

 

 

収納率: 日本 76%、ドイツ 97%、イギリス 98%、フランス 100%

 

受信料

NHK 日本 14、545円(地上契約)(衛星は25、320円)

BBC イギリス 144.5ポンド(1ポンド128.03円) 18、539円

ARD ドイツ 215.76ユーロ(1ユーロ115.27円) 24、870円

フランス・テレビジョン 121ユーロ         13、967円

 

※為替レート 2016年10月8日時点

 

払わなければ差押や裁判を起こされたり逮捕されます。強制的に徴収されます。

 

なぜか?

受信料は民主主義の対価と考えられている。

タダにしたら国や企業の言いなりになってしまう。

独裁への道だと考える。

共産国の国営放送(中国のCCTV)は無料です)

ナチスのトラウマがあるからか、受信料を払わないのは反民主主義的という捉え方をしているのか。

☆★☆

日本はどうするか。

 偏向を防止するのが目的なら報道番組はスポンサーなしにする。

スポーツや娯楽バラエティはスポンサーが付いてもいいのではないか。(但し番組の趣旨に賛同すること、広告代理店を通さずNHKがCMを作成することを条件にする)

財政を改善して介入を防ぐ。

(フランス・テレビジョンの場合広告収入は総収入の約30%、BBCは17%となっている。

業務委託 NHKの職員ではなく民間企業などの受託者による集金もコスト、その費用を番組に使ってほしい。

集金スタッフを廃止して、欧州のように税金みたいにするのか。(隣の韓国は公共料金に上乗せして徴収)

NHK INFORMATION「平成27年度決算」

(平成27年度の受信料収納不能見込み金 11,087,000円)

 

金を払うのか払わないのかうやむや、ものを言うのか言わないのかうやむや。

 

受信機を持っているか持っていないかなんて戦前の許可書の発想のままじゃん。

受信機を持っていようが持っていまいが、視ていようが視ていまいが、関係なく(民主主義のコストとして)徴収するドイツ、フランス方式か。

 

或いは報道番組(と有料番組のCM)以外は有料放送にして視聴制限をかける。(受信料不払い世帯は朝ドラとかドキュメンタリーは視聴できない。NHKオンデマンドで支払者とは別途の料金がかかる)

こちらの方がコンテンツの質が上がる気がする。

受信料を支払っていない世帯のテレビではNHKにチャンネルを合わせると報道番組の時間以外は延々と有料放送のCMと広告収入を得るためのCMが流れる。

それで有料番組視たくなったら受信料を払う。(ネットで契約する)

そうでもしないと受信料を払っている方は納得できません。

 

それではまた。

 

「君の名は」をDVDではなく映画館で観るべき理由―三葉は8年瀧を探した。

hlo.tohotheater.jp

 

 

 

映画館で観るべき理由

 

 映画館の入場料が惜しいと映画はすべてレンタルDVDで見る人がいます。

経済的理由によりやむを得ない事情があるのではなく、経済観念で見ないという。

公開から半年経過してDVDがリリースされてから、映画館でみんなが見終わってから見る。遅れているとか気にしないという。

価値観は個人の自由だが、そのやり方が常に割に合うとは限らない。

☆★☆

テレビの画面サイズで見ても差し支えない映画もある。

テレビドラマみたいな映画はテレビで見ても差し支えない。

一方で画面の作り方が劇場サイズを前提にした映画もある。

映画館スクリーンサイズの 面 はテレビサイズになると点や線になります。

面なら細部や色調を分解、解像できるが、点になったら分解、解像できません。

機械が超優秀で色合いを分解しても絶対的にサイズが小さいので人の目でわからない。

 

映画館で観てからおさらいでDVDを見るのと、初めて見るのがDVDでは映画館に行ったという事実以上に映像体験が変わります。

☆★☆

「君の名は。」興行収入100億円突破 新海監督に聞く :日本経済新聞

なんだと シンゴジラを抜いて興収100億突破だと

 

 これは観なくては。(ミーハーめ)

社会現象として体験しておかねば。

 

本作は登場人物の目線がカメラ目線のように描かれています。

東京の空も、糸守町の空も自分が見上げているような視点で描かれています。

太陽の光とビルの明かり。人物と水面に映る陰影、建物の中や道に差し込む光、木漏れ日と彗星の尾の色合いのゆらぎ。

閃光と陽光と暁光と曙光と残照と仄明かり、光芒と光閃、※光彩陸離な様を背景に登場人物とストーリーと音楽が一体化した映像に引き込まれる。

この体験はテレビサイズでは無理だと思った。

※光が入り乱れ、まばゆいばかりに美しく輝くさま。

 

家でテレビで視聴しても空を見上げる感覚は体験できない。

寝転がって見ても無理。「何やってるの?」と言われるだけ。

☆★☆

当然ながら登場人物もテレビでは自分より小さくなります。

映画館サイズでは(実際には自分よりも大きいのを)等身大に錯覚します。

 

以下は(勝手な)補完が含まれています。 

三葉は8年瀧を探した

 

カタワレ時に互いの姿が目の前に現れて、入れ替わっていたふたりの体と心は元に戻った。

 

  瀧は3年前に三葉に託された組み紐を渡します。「今度は三葉が持ってて」

三葉は彗星災害から糸守町の人々を守る作戦を瀧から引き継ぎ、町長である父のもとへ走る。

山道を走り、町に戻るも力尽きて、つまずいて転倒して体が坂道で回転する。もうやめろと頑張れとの気持がない交ぜになる。

倒れて見上げた宙で彗星が割れたのが見える。糸守湖に割れた彗星が映っている。

……もう間に合わない、絶望が襲う、手のひらに名前を書いてもらったことを思い出す、最期に大切な人の名前を見ておこうと思う。

 「すきだ」……「これじゃあ 名前わかんないよ」

「すきだ」 昨日「誰?お前」と言った人が 「すきだ」

心が高揚する、力が湧いてくる。

泣きながら笑って顔を覆って立ち上がる。

(このタイミングでよかった、名前じゃなくてよかった、瀧は何よりも伝えたいことを書いたんだ、「誰 あなたは誰」ハラハラしながら ”手のひら” と心で叫んだ俺は完敗した。)

 

二人が出会えたことの肯定感。

お互いを大事にしていたことは周囲の反応でわかる。

変だけど!違うけど!イケてる!なんかカワイイ!

自分は相手の一部で、相手もまた自分の一部であるような交感の日々。

何があっても生き抜いて再び会う。

☆★☆

町長室に三葉の祖母、一葉と妹の四葉の姿がありました。

劇中では父 俊樹が一葉との諍いで家を出て行ったという経緯が描かれていました。

それでも三葉の話を聞いてほしいという一心で一葉は訪れた。

俊樹は二人から三葉の行動について聞かされます。

 

水の女は若い時に夢で入れ替わる。

義母 一葉も亡き妻 二葉も経験した。

三葉ではない何かが自分の前に現れた。

三葉の姿をしているが三葉ではない。「お前は誰だ」と言う。

(そういえば瀧は三葉の腕に「お前は誰だ」と書いたっけ もしかして似た者同士なのか)

 ☆★☆

町長室のドアを開けてすり傷だらけの三葉が入って来た。

※「お前、まだ(いたのか ニセ者め)」言葉をのみ込んだ。

誰か ではなく疑いもなく娘の三葉だ。

三葉は町の人々を避難させてと願う。外を見てと言う。

 

窓の外に目をやると彗星が二つに分かれている。

今朝役場に来て面会を求めるという、学校の時間ではないのか、話を聞くと彗星が割れると言いだす始末、どうかしているに違いない、病院で診てもらったほうがいい。

「彗星が二つに割れるだと、世迷言は宮水の血筋か」と言った。

現実に割れている、自分の目で見ている、世迷言ではなかったのか。

 

父 宮水俊樹は町長の権限で町民を避難させます。

三葉の話をそのまま言っても町民は信じない。

避難訓練を実施します。糸守高校に避難して下さい。

「なんだよ、高校に避難しろと言って、待機しろと言って、また高校に避難しろって」

「(停電で)真っ暗だし、ここにじっとしていても仕方ねえし」

 

テッシーもサヤちんも今朝 彗星が割れるという話を聞いたときは半信半疑だった。

しかし目の前で現実になっている。本気でヤバイ!

最初に信じていないだけに反動が大きい、ヤバイという気持ちが伝染する、避難訓練と聞いたが避難訓練どころの騒ぎでは済まないほど殺気立つ。

消防団も出動して移動を急がせる。年寄りを運ぶ、幼子をおぶる。

 

隕石の落下で衝撃波が来る。校庭に立ってはいられない。校舎の中にいたらガラスが割れて破片が飛んでくる。みんな伏せろ。

 

※一葉の話を信じて「お前まだ(三葉の中にいるのか)」と言おうとしたのなら瀧の前途は多難かもしれない。

☆★☆

8の符合

 

 彗星災害から8年後に二人は再会します。

二人は夢で同じ時間を過ごしていると思っていました。

場所(空間)と体が入れ替わっても時間は同じだと思っていました。

年が違うことを知っていたら「てめぇ 三葉」というセリフは出てこない。

 

瀧が飛騨へ三葉に会いに行くと3年前に(17歳で)彗星災害で亡くなっていました。

瀧は彗星災害の3年後の世界から三葉と夢で入れ替わっていたのです。

 

三葉が東京へ瀧に会いに行くと夢で入れ替わる3年前(14歳、背丈が17歳の三葉と同じです)の瀧でした。知る由もありませんでした。「覚えてない?」「誰?お前」

傷ついた三葉は糸守に帰って髪を切ります。隕石落下の前日のことでした。

 

彗星災害の8年後、瀧は22歳、三葉は25歳です。

 

  三葉は奥寺先輩と同い年? 三葉と同い年の女性が近くにいたということか。

その先輩は婚約指輪をはめていました。

三葉が社会人でも瀧が在学中の時点で出会えば(再会したら)障害もある。瀧が就職してからの再会が8年後になった。

あるべきところに導かれたのではないか。

 

そして三葉はヒーローになった。

 変電所爆破の計画犯

テッシー、瀧

 

変電所爆破の実行犯

テッシー、三葉

 

元に戻って瀧の記憶は薄れていきます。「大事な人、忘れたくない人、忘れちゃだめな人、誰だ誰だ誰だ名前は」手のひらの書きかけの一本の線を見て「なんだこれ」「俺、こんな場所で何やってんだ?」

 

しかし三葉は名前を思い出せない悲しみを抱えながら彗星災害からの生き残りをかけて奮闘します。

隕石落下から町の人々の避難の記憶、崩壊した町から避難して父 祖母、四葉と4人で新たな生活を始めた記憶、大学進学で東京に出て就職するまでの5年間、そして就職してから3年目に瀧と再会します。

8年間強い気持ちを抱いていた。愛されたい、カワイイと言われたい、守られたいを超越した女になった。

瀧と再会して目が潤んでいる。でももうヒロインじゃない。

瀧 三葉はつおいぞ 

 

四葉という証言者がいて自分の記憶にないことを聞きもしないのに説明してくれる。

「隕石落下の日の朝、町長の娘が ”このままだと今夜みんな死ぬ” と言った」 と週刊誌に載ったが、オカルトじみているので世間ではスルーされた。盛り上がったのはテッシーだけであった。

サヤちん「しゃべったのあんたねっ」 テッシー「違うって」

☆★☆

三葉と四葉の年の差は8歳。

 

 彗星災害の8年後に四葉は17歳になっている。

8年前の三葉に似ているのか。9歳にして巫女の口噛み酒を生写真と動画をつけて売り出そうという発想からして女子高生起業家になっているのではないか。

15歳になれば印鑑登録ができる。父 俊樹のサポートがあれば可能ではないか。でも口噛み酒の販売は許さないだろう。

 

自分の口噛み酒を飲んで1200年前にタイムスリップする。自分が知らない言葉を話して驚くが抜け目のない四葉は神のように崇められるようになる。

(主人公が抜けていなくても周囲が抜けていたら主人公が振り回されてドラマになります。) 

迷信深いのでみんな素直に四葉の話を信じて隕石災害から逃れるための避難を行いました。

1200年後には姉が人々を救います。

(1200年前 西暦816年は、日本の元号で弘仁7年。平安時代前期。第52代嵯峨天皇の時代であり、空海高野山金剛峯寺を開創した年です。)

 

入れ替らないのか?

 1200年前の人が現代に現れたら、目覚ましに驚き(早起きだから驚いて起きるのではなく起きてから驚く)、水洗トイレに驚き、テレビに驚き、車に驚き、電車に驚き、四葉の会社はメチャメチャになってめんどくさい。

因みに四葉が眠って夢を見ている夜の8時間は、1200年前は朝昼晩の16時間になります。ご都合主義ここに極まれりです。(自分で言うな)

睡眠は深いレム睡眠と浅いノンレム睡眠の交互の繰り返しです。

夢を見ているときはノンレム睡眠です。

夢で1200年前の先祖に憑依したときの四葉は一晩中ノンレム睡眠だったので、起きたら眠い。自分が1200年前糸守を救った記憶はなく「おかしいなぁ」

「お姉ちゃんの年下の彼氏、身近で会ったことがあるような気がする。東京の人だからそんなはずはないのに変だな」

 

(”早く起きない!” ”お姉ちゃん おーそーい” ※姉の方がのんびり屋さんのところがあるようです。姉の返事は「明日は私が作るでね」でした。

今日の朝食当番の姉が起きてこないと、早起きの四葉が朝食を準備しました。姉を寝かせたまま朝食を作りました、何てしっかりしている妹なのでしょう。父不在の宮水家を仕切っているのは四葉です、リーダーシップの資質ありです。)

 

※三葉は多感な時期に母を亡くし、父は家を出ていきました。

土地に根付いた神職の家であることも相まって狭い濃い世間の中で周囲からの同情とも好奇心とも言えぬ視線を感じて気を張りつめて生きてきました。

そんな三葉も瀧との入れ替わりの中で吹っ切れたのです。たまには抜いていいんです。

 

☆★☆

瀧は隕石か

 行動力がハンパない。

みんなを救うために テッシーと共作とはいえ、変電所を爆破する!

お前は隕石か!目には目を隕石には隕石をか。

この危機を救うには半端ではない行動力が必要だ。

三葉に対する陰口を聞いて机を蹴り倒したり、その片鱗を見せています。

三葉のままではここまでやらない。

未来からの入れ替わりが町を救う!

 

壊滅した町を見た後で、東京に帰る司と奥寺先輩を置いてひとり山中のご神体に向かいます。(フツーの人なら一緒に帰ってしまうぞ。)

 

 あきらめられない。

このまま三葉が死んでしまっていいわけがない。

ご神体に辿りついた瀧は三葉の半分(祖母 一葉にお前たちの半分だと言われた)口噛み酒を口にします。(濃厚な間接キスではないか)

(瀧と再会して口噛み酒を飲んだと聞いた三葉は赤面して「あれを飲んだぁ!ばか、ヘンタイ!」)

(「えぇー(なんで)」一葉から”三葉の半分”と聞いた、”結び” と聞いた。何かの糸口になればと思った。)(作り方を知らない、”半分”とは”口噛み酒”のこととは知らないから ”ばか” だの ”へんたい” だの言われる理由がわからない瀧でした。)

 

 

3年前の三葉に替わった。間に合った。生きている。

何も躊躇することはない、何もおそれるものはない。瀧は行動する。

瀧の行動の前に立ちはだかったのは三葉の父 俊樹でした。「お前は誰だ」

☆★☆ 

瀧は さんずい に龍です。龍は彗星を表しているのではないか。

 

宮水神社(三葉)に突っ込む彗星の隕石(瀧)

1200年ごとに巡る出会い。

1200年ごとに巡る出会い。

 

 だから ”君の前前前世から僕は君を探しはじめたよ” なのか。(勝手に)

JASRAC 220-4636-4)

 

1200年前、前世で瀧と三葉は彗星災害に引き裂かれた。一部の避難して来ていない人々を連れに瀧は戻り、帰らぬ人となった。

命は助かったものの記憶をなくし、名前も思い出せず、彷徨い糸守から去りました。

 

糸守に帰還した三葉の祖先一族は救えなかった人々と未来のために災厄の地にご神体を祀り、神社を建立しました。

それが繭五郎の大火で古文書諸共消失しました。

 

 

nikoichix.hatenablog.com

しかし、これもあるべきところに導くための過程だったのです。 

 

☆★☆

再会した二人の前に立ちはだかったのは俊樹よりも寧ろ四葉でした。

 

俊樹は自分を絞めた行為に対して乱暴な男ではないのかと娘の身を案じましたが、三葉を救いたい一心の、町の人々を救うための(テッシーもサヤちんも救いたい!)正直さ懸命さから来る必死の行為であったと男として共感したのです。

 

一葉の話のとおりなら、あの時、姉の中にいたのは「瀧さん」

四葉は反発します。素直に祝福する気になれない。「どうして一緒にいられるの!信じられない!」

そんな日々の中、四葉は夢を見ます。1200年前の夢を見ます。

朝、目覚めた時、わけもわからず涙が流れている。

二人はついに会えたんだと腑に落ちます。

二人の記憶がないことが無性に悲しく思えてきます。

一葉は諭します。これから二人が確かめ合っていくことだと。

四葉は8年前の話を封印するのでした。

 

☆★☆

(なんで姉妹ふたりで1200年の歴史にしてしまうの?)

「三葉と四葉の母の名は二葉、二葉の母の名は一葉

一葉の母の名は? 一葉の祖母の名は? 君の名は」

(うるさい!)

 ☆★☆

 

ネタばれ注意なんて書きません。

 

 バレたっていいじゃないか。

公開から1ヶ月以上経って、世間には情報があふれている。

(海外から帰ってきた人はどうするんだ)

そんな3階から目薬みたいな話、1200年ぶりに巡ってきた彗星からの隕石が同じ所に落ちる話を見た後では知りません。 

☆★☆

エンドロールが終ってささやきが聞こえる。

 

「泣いちゃった」「泣くとは思わなかったのに泣いちまったよ」

一方で

「わかんない」「入り込める人でないと面白くないよね」

なんだと。 おばさんか(おじさんのクセに)

入り込めるつかみはあるでしょ、瀧と司と高木が一緒に弁当食べたり、放課後にカフェに行ったりするシーン。あこがれの異性の先輩。一緒に旅行行ったり(東京駅で待ち構える司と奥寺先輩を見た瀧が「なんで こんなとこにいるんすか!?」のシーンが超受けた)こんなことあるある、あったあった。(カフェなんて洒落たものはなくて喫茶店だった。)

そういう思い出はないのか。それとも完全に忘れてしまったのか。

 

「もの足りない」

なんだと。  中2女子か(なぜ中2と決め付ける)

おじさんはお腹がいっぱいになのに。(誰のおじさんだ)

中2がモノ足りないと言う……ハタと膝を打った。

そりゃそうだよね。なんたってこれからだもんね。

 

それではまた。(観に行こう)

 

(2016年12月13日追記)

12月12日時点の興収 205億円 歴代4位に

1 千と千尋の神隠し 308億円、2 タイタニック 262、

3 アナと雪の女王 254、5 ハリーポッターと賢者の石 203、

6 ハウルの動く城 196、7 もののけ姫 193、

8 踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを閉鎖せよ! 173、

9 ハリーポッターと秘密の部屋 173、10 アバター 156

(興収額出所 興業通信社 日本経済新聞2016年10月25日13面) 

☆★☆

となりのトトロをリバイバル上映してほしい。(劇場の大画面で観たい) 

 

となりのトトロ (ジブリ・ロマンアルバム)

となりのトトロ (ジブリ・ロマンアルバム)

 

 今の子供たちはDVDでしかトトロを知らない。

映画館のスクリーンで見たことがない。

 

月夜の晩に トトロが庭でヴワッと言いながら引っこ抜くような動作をする。

芽がポンッと音を立てて出る。

芽がどんどん伸びて集まって一本の木になる様は覆いかぶさってくるようで、のけぞってしまう迫力がありました。

テレビサイズでは無理、再現不可能。体験できない。

宮崎作品数あれど、是非映画館で見てほしいと思うのは となりのトトロです。

 

ジブリアニメ「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」の公開は東映系でした。

となりのトトロ」と「ほたるの墓」から東宝系の公開です。

2018年は となりのトトロ公開30周年です。

 

 

nikoichix.hatenablog.com

 

 

 

nikoichix.hatenablog.com

 

 

和を尊ぶ故に現場に行くことはタブー

歴代の責任者は知りませんでした。無責任ではありません。前例がないから行かないだけです。私が行けば前例になります。私が前例を作れば後任も倣わなければならなくなります。それは配慮に欠ける行為です。和を乱す行為です。(内輪から)無責任と言われます。

 

責任者がわざわざご足労いただくようなことではございません。責任者は動かずにどっしりと構えていて下さい。動いては軽率の誹りを受けかねません。士気に関わります。器が小さいと思われます。どんな時でも(区別することなく)動かないでいて下さい。

 

責任者は人に任せて責任だけ取るのが理想です。

 

見に行くとは何事ですか。私たちを信じてくれないのですか。ひどいです。和を乱さないでください。

☆★☆

知っていることを知らないと言えば嘘をついたことになります。

 

知らないことを知らないと言うのは嘘ではありません。正直です。

世の中には知らないほうがいいこともあります。

何か知っていると思われたら追及されます。

追及を避けるには何も知らないのが一番です。

知らない人を追及しても時間の浪費になるからです。

☆★☆

知るべきことを知らなくても嘘つきにはなりません。無責任とか言われるかもしれませんが。

 

嘘はまずい。嘘を罰する偽証罪とか詐欺罪はありますが、無責任罪はありません。

無責任という言葉には悪い意味(無責任な態度)の他に 責任のないこと、責任を負わないこと という意味もあります。(広辞苑

 

ただし悪くない方の意味を取ると困ったことになります。責任のない責任者、責任を負わない責任者という意味のわからない日本語ができてしまいます。

辞書の編纂者も想定できない事態です。

☆★☆

一般的に職務上必要なことを知ろうとしない態度は不作為を問われます。

 

業務上必要な情報を収集し知識・技能を習得することが求められます。

一般的に収集・習得に努めない人は職務怠慢を問われます。

知るべきことを知ることが求められます。

知るべきことを知ろうとしない態度は職務怠慢を問われて人事考課に影響します。

☆★☆

知るべきこととは思いませんでした。

 

先輩、上司が知らなかったから自分も知る必要はないと思っていました。

知る必要がないと思っていました?知る必要がないことって何ですか?知る必要がないことの存在を知っていたのですか?何かあるかもしれないと思っていたのですか?実態は知らなくても近づいてはいけないということは知っていたのですか?

 

責任が増す程に知るべきことの質と内容が変わるのが一般的です。

責任者になったから知るべきことを知ることが免除される という話は一般的ではありません。

☆★☆

知らないことは美徳、知らないことは大物の証明。中の(一部の)人はいいかもしれないけど外の人たちは困ります。

 

それではまた。

ピンチでも冒険でもなかった桶狭間の戦い―信長に騙され続ける現代人。

桶狭間の戦い」は小説やドラマでは圧倒的に強大な戦力を持って油断していた今川義元を、織田信長が少ない兵力で急襲して討ち取る様が描かれています。

(永禄3年5月19日、1560年6月12日)

「今川軍4万5千人に対して、織田軍はわずか2千人で立ち向かい、大将の首をあげる大勝利を収めた。」

さらに「信長が偉かったのは桶狭間のような戦い方は二度としなかった。少数で挑む戦いを二度としなかった。一度の成功体験に溺れなかった。」と論評されます。

 

今川 70万石弱、 織田 57万石+港の関税収入

 

豊臣秀吉の検地 太閤検地「慶長3年検地目録」によると 

今川家の領地 遠江25万5千石、駿河15万石、三河29万石 全部合せて69万5千石。

秀吉の時代の検地の結果ですから当時はもっと石高は低かったことが想定されます。

(武田方の)甲陽軍艦「この3箇国(三河遠江駿河)はいずれも小国であるから、多く見積もって2万4千の軍勢である。」

☆★☆

織田家の領地 尾張57万石。

石高だけを見ても、もはや圧倒的な差はありません。

さらに織田家には西日本と東日本を結ぶ物流拠点 津島港が領内にありました。

津島は木曾川の支流大川と天王川の合流地点にあり、尾張と伊勢を結び、尾張と美濃の玄関口でもありました。

 

上杉家の柏崎と直江津の関税収入は年間4万貫文だった。

4万貫文は10万石の大名収入に匹敵する。

しかし織田領の津島は伊勢湾に所在しその物流量は柏崎や直江津の比ではない。

 

港を押さえれば莫大な収益が上がる。

 後に信長は将軍を擁して上洛し京都を押さえたとき、足利将軍からの畿内5カ国の管領への推挙を断り、代わりに「堺」「大津」「草津」を所望した。

「堺」は当時、日本で最大の貿易港。

「大津」は琵琶湖水上ルートの京都側の玄関口。

草津」は琵琶湖沿岸の東海道中山道の合流地点。

交通の要衝を押さえれば莫大な関税収入が入ってくる。それを信長は狙った。

☆★☆

桶狭間の時点で既に織田家の財力は今川家を上回っていた。

 

 小説やドラマでは今川は上洛して天下に号令をかけるために尾張に侵入してきたところを信長に撃たれた。という図式で描かれます。

織田家に財力で劣る今川家が天下に号令をかける?

☆★☆

上洛も天下の号令も関係がなかった。知多半島の覇権争いだった。

 

桶狭間知多半島の根元に所在します。

知多半島は塩の産地で中世日本最大の窯業地域でもありました。

知多半島を領有することは相当な経済的価値がありました。

石高に表れない利益がありました。

 

織田軍は桶狭間の6年前にも今川軍を破っていた。

知多半島の覇権を巡って再び起きた(今川家が再度狙ってきた)のが桶狭間の戦いでした。

☆★☆

どうして小説やドラマみたいな話が広まったのか。(織田方の宣伝)

 

信長陣営は、今川軍のことを6万人の軍勢と言っていた。

甲陽軍艦「総じて信長の家中では合戦をめぐっての嘘が多い。今川義元に勝ったときも今川家の軍勢6万人に勝ったという。

この3箇国(三河遠江駿河)はいずれも小国であるから、多く見積もって2万4千の軍勢である。」

大勢の敵を少人数で破ったと言えば聞こえがいい。

当時も今もイメージ戦略は大事。

話を盛るなんてのはよくある話。

☆★☆

軍隊は分かれて行軍する。

 

今川軍が全体で2万なにがしかの人数がいたとしても、1隊あたりの人数は3~4千人。

今川義元のいる本隊3~4千人(全体の一部)を織田信長率いる本隊2千人(全体の一部)が急襲したというのが実態に近いのではないか。

 

これでは夢がない?

花より団子、馬車よりかぼちゃ、ロマンよりもマロン。

☆★☆

油断しているところを急襲したのは事実。

 

信長の居城 清州から桶狭間まで20キロ、今川義元は殿軍(軍の一番うしろ)にいた。

信長軍は今川軍の後方から襲いかかったことになる。

清州と桶狭間の間にある今川方の鳴海城(合戦ではなく調略によって盗られた)を迂回して後ろに回り込んだから移動距離は40キロ以上、早朝に清州を出発して昼過ぎには桶狭間にいた今川陣を襲撃している。

尋常なスピードではない。寄せ集めの足軽でできる仕業ではない。信長は戦闘のプロを率いていた。当時の常識を超えていた。

 

今川義元でなくても、織田軍が来るまではまだ時間があると、戦闘前に兵士に休憩を取らせて弁当にしようと考える。

 

尋常でない行軍は経済力を背景に兵農分離を行っていたから。

農民兼任ではない兵士を雇うためには戦がないときも給料を払わなければなりません。

財力がない大名にはできない話です。

 

兼任の兵は戦がないときは家に帰って農作業です。

専業の兵は戦がないときも城下町で暮らし軍事教練に参加します。

こうして信長は当時の常識で尋常ではない速度で移動する軍を率いることができました。

後に信長配下の羽柴秀吉は尋常ではない速度で大返しを行いました。

☆★☆

神話の独り歩きが犠牲を生む。

 

「今川軍4万5千人に対して、織田軍はわずか2千人で立ち向かい、大将の首をあげる大勝利を収めた。」

信長公記」の小人数で大軍を倒すことができたという宣伝を真に受けて後世の人は少人数で大軍を負かすことができるという神話を育んだ。

「そんなの無茶だ」と言っても、「無茶ではない桶狭間という前例がある。」

「信長公のような奇跡の大勝利を得られるはずだ、気合いが足りない。」

 

GNPが10倍の相手に戦争を仕掛けることができたのは、織田信長が兵力20倍以上の今川に勝ったという神話(実態は織田方の宣伝)を信じていたからではないのか。

 

リアリズムでは面白くない。話を盛った方が面白い。

話を盛った桶狭間が描かれ続けている限りは1560年から騙され続けていることになります。

織田信長に騙されていたということは今川義元と同じということです。

戦に負けるのは当然です。

 

それではまた。

 

 

織田信長のマネー革命 経済戦争としての戦国時代 (ソフトバンク新書)

織田信長のマネー革命 経済戦争としての戦国時代 (ソフトバンク新書)

 

 

 

 

 

踏み絵のような民進党幹事長人事―2012年の衆院選は敗北でも「損切り解散」だった。

日本経済新聞

「民進 挙党態勢に暗雲」(日本経済新聞 2016年9月17日 朝刊 2面)

民進党の代表に就いたばかりの蓮舫氏が、体制づくりの出足でつまずいている。野田佳彦前首相の幹事長起用に党内から批判が相次ぎ、そのあおりで16日中に予定していた他の人事の先送りを余儀なくされた。」

批判の理由は「下野の最大の戦犯」だからという。

「野田氏は首相だった2012年、自民、公明両党と消費税に向けた3党合意を主導。衆院解散に踏み切り、(民主党は)大敗した。」

 

むしろ救世主だったのでは

 衆議院の任期は4年です。遅かれ早かれ粘っても2013年には選挙をしなければなりませんでした。

判断を1年先送りしたら大敗転じて大勝利する見込みでもあったのでしょうか。

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先が見えない震災復興とデフレ、米中韓との軋轢が伝えられる中で内輪もめが絶えない政権与党に世間のフラストレーションが溜っている。

1年先送りしたらダメージは更に大きくなる。

政権交代時は持ち上げたメディアも批判、非難のオンパレード、判断を先送りにして衆議院の任期まで政権の座にしがみ付き続けたら、次の(任期切れの)選挙では党そのものの存続に関わる事態になりかねない。

 

先延ばしをしたら2012年の大敗どころでは済まないダメージを受けて二度と立ち上がれない。

今以上の一強体制を築くことになりかねなかった。

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先の大戦ではミッドウェー海戦の敗北、サイパン陥落を講和の機会と捉えずに、勝利を目指した結果が、玉砕、特攻、沖縄戦、原爆投下、ソ連の侵攻を招いた。

虎の子の空母と航空機を失って日露戦争日本海海戦で敗れたロシアのような立場に日本が置かれたと考えた人もいたのではないか。

ミッドウェー敗北時は、アメリカはドイツとの交戦に戦力を注ぎ込みたいから講和に応じる可能性があった。

アメリカが欧州戦線に戦力を集中できればソ連が入り込む隙を与えず東欧州の歴史が変わっていたのではないか。

その後のサイパン陥落で講和を求めていれば沖縄戦もなかったし、ヤルタ会談の前だからソ連北方領土を取られることもなかった。

日本の戦争犠牲者300万人の内200万人はサイパン陥落後の犠牲者です。

原爆を落とされても、天皇玉音放送を阻止しようとして、まだ続けるつもりの人達がいた。一億総玉砕だと。

 

さんざん戦意を煽ってきたために、「戦争をやめる」と言えば暴動が起きる。

 

「自分が正しいと信じる道を国民を黙らせてでも引っ張っていく―自分が永遠に黙らされることを覚悟の上で」

 

幕末、明治の井伊直弼大久保利通はそういう大政治家だったのではないか。

そういう大政治家はもういなかった。

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命まで取られることはなくても

バブル崩壊不良債権の処理を先送りにした金融機関(だけじゃなかった。財テクと称して業務で不動産取引をしない企業までも土地に手を出した。)

案件が不良債権と化してもせっかくここまでやったのだから後には引けない、いつか価格は戻るはずだと処理を先送りに先送りして損失を膨らませた結果、公的資金の投入額が1999年時点で日本興業銀行6000億、第一勧業銀行9000億、富士銀行1兆、みずほグループでしめて2兆5000億円、さくら銀行8000億、住友銀行5000億、三井住友はしめて1兆3000億円、住専が6兆円。(みずほ、三井住友 とも2006年に公的資金は完済)

国連予算1200億、土星探査機4080億、全世界の地雷撤去3兆9600億円の費用がまかなえてお釣りが来る金額が投入されました。

金融業の問題が鎮静化しても、流通業や製造業でも撤退判断が遅れて損失が膨らみました。

 

いつか価格が戻って損はなかったことになる。待てども待てどもその日は訪れず、損切りできずに破たんに至った企業もありました。

 

粉飾決算を行い、いつか本当に利益を上げられる。待てども待てどもその日は訪れず、ついに会計操作が発覚する。

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「2012年の衆議院解散は間違っていた。」という考えは、追いつめられるまで講和に踏み込めなかった昭和の政府と軍部、バブル崩壊損切り出来なかった企業を思わせます。

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落選した議員の気持ちはどうなるんだ。納得できない。って内輪の理屈でしょ。

そんなことを言っても党の逆宣伝にしかならない。

今の議席数があるのは2012年解散のおかげ、2013年の任期切れで選挙を行っていたら、もっと議席が少なくなっていた。

あれは「損切り解散」だったと思う。

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2012年の解散を「戦犯扱い」することの効果。

 

あの時、1年先送りして政権にしがみ付いていたかった。と有権者に向かってPRするようなものです。

我が党はあの時から何も変わっていません。とPRするようなものです。

 

この人事が受け入れられるのなら、「おっ」と思います。

本当に変わろうとしているのではないか。変わる民進党をアピールする試金石になる。

拘って紛糾して内輪もめしていたら、何も変わって(進んで)いないというアピールになる。

ですから 「踏み絵」のような人事なのです。

 

それではまた。

 

 

 

無菌=清潔という恐るべき誤解―健康を司る常在菌という存在。

食後 の歯磨きと 食直後 の歯磨きの大きな違い

 白い歯 だけが目的なら3食毎に 食直後 に歯を磨いてもいいと思います。

歯の酸化の元になる食べカスを速攻で取り除く意味においてはいいと思います。

しかし犠牲になることがあります。

いつも歯磨き粉で口臭を予防しているので、体に備わっている口臭予防能力が低下してしまいます。

唾液が口の中を中和する前に歯磨き粉で酸化の元を取り除いてしまうので、自己防衛能力の出番がなくなって退化してしまう。

3食 直後 の歯磨きを何年何十年と続けた結果、口内を中和する能力が失われたら、もう一生 3食直後の歯磨きを続けないと 口内が酸化して臭い。

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歯磨きは食後30~60分後に行います。唾液が口内を中和して、体に備わった能力で殺菌が行われるのを邪魔しないようにします。

よく噛むのも唾液の出をよくするためです。

唾液で口内を中和して口臭を防ぎ、食べ物を消毒してから胃に送り込むためです。

よく噛まずに のどごし を楽しんでいたら、胃にも口臭にもよくない。

よく噛まない生活を続けていたら、歯ぐきも弱くなって、年を取ったらやわらかい物しか食べられなくなる。

入れ歯になっても 入れ歯 の土台の歯ぐきが弱かったらどうしようもありません。

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接客商談等 職業柄 歯のきれいさを問われる人は食後の歯磨きは欠かせない。

時間が差し迫って、やむを得ない場合以外は 食直後 の歯磨きは避けて食後の歯磨きにした方がいいと思う。

 

仕事上の必要に迫られていない人は夜寝る前だけ磨けばいいと思う。

朝食、昼食後は 爪楊枝や歯間ブラシで食べカスを取り除くくらいのエチケットでいいのではないか。

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夜は虫歯菌が活動するので念入りに磨きます。 ターゲットは 歯と歯の間 と 歯と歯ぐきの境目です。

 

デンタルフロスで歯の間を掃除してから、歯磨きを行います。ブラシを歯に垂直に立てて歯と歯の隙間にブラシの先が入るように磨きます。

歯ブラシは毛が歯の隙間に入り込む毛先の細いものを使わないとスッキリしない。

仕上げに歯間ブラシで歯の間(年を取ると大きくなる歯間と歯ぐきの境目の隙間)をブラッシングして終えます。

所要時間は10分くらいです。歯の表と裏を舌でなめて つるつるしていることを確認します。

 

かたいブラシで力いっぱいやる必要はありません。歯と歯ぐきを傷つけたら逆効果です。

やわらかめ か ふつう のブラシを使います。

毛が曲がって開いてしまったら歯ブラシの寿命と考えて交換します。

ケチケチして毛先の開いた歯ブラシを使い続けてもスッキリしない。

 

もったいないから 毛先が開き難い かたいブラシを使おう。

でも 隙間 がスッキリしませんでした。柔軟性にかけるから毛先が隙間にうまく入らなかったのかもしれません。

なので ふつう のブラシに戻しました。

 

1日3回やっても歯ブラシだけで補助器具としてのデンタルフロスや歯間ブラシを使わないと隙間の掃除はできていない。スッキリしない。

毎日寝る前に磨いていたのに、1日3回磨いていたのに虫歯や歯槽膿漏になった人は 歯ブラシだけで補助器具を使わなかったのではないか。

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人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)

人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる (集英社新書)

 

 

成人には常在菌が100兆個棲むといわれています。

 

人の細胞は60兆個といわれています。人の体は常在菌でできていると言っても過言ではないのではないか。

菌の種類も数も人によって違う、同じ人でも年齢によって違う。

 

イメージの悪い大腸菌の大きな役割。

 

腸の中には大腸菌群とビフィズス菌がいる。(他にも多くの菌が常在している。)

赤ちゃんのお腹に多いといわれるビフィズス菌はミルクや離乳食は消化できてもステーキまでは消化できない。

ステーキは大腸菌がいないと消化できない。

 

大腸菌は危険な菌が侵入すると攻撃して死滅させてくれる。

ここ(人間の腸)は 縄張りだと 侵入した菌を縄張りを侵したものとして撃退してくれる。

 

海水浴場で水質検査をして、大腸菌が基準値より多いと遊泳禁止になります。

それでも大腸にまったくいないと困るのが大腸菌という存在なのです。

※きれいは汚い、汚いはきれい です。

(※シェイクスピア マクベスより)

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常在菌は口腔内に100億個、皮膚には1兆個いるという。

 

外部から侵入しようとする危険な菌と闘っている。

 

お肌の調子を司る菌

 

「お肌がしっとりつやつやしているのならば、表皮ブドウ球菌という常在菌が元気に暮らしている証拠だ。」

キャー気持ち悪いと ゴシゴシとこすって、抗菌石鹸で洗いまくって落とす。

するとどうなるか。

(表皮)ブドウ球菌がいなくなった。しめしめと(黄色)ブドウ球菌がやってくる。

今まで表皮ブドウ球菌が邪魔して入り込めなかった。しかし宿主の人間が追い出してくれた。ワーイワーイとやって来て増殖して かゆみ 肌荒れを引き起こす。

 

抗菌石鹸で死なない(黄色)ブドウ球菌

 

黄色ブドウ球菌は増殖すると、グリコカリックス(菌体外多糖)やフィブリンファイバー(繊維組織)が産出され、自分たちを守るテントのようなもの(バイオフィルム)を形成してしまう。

バイオフィルムが形成されると消毒薬や抗生物質が跳ね返されてしまい、菌体に届かない。

痒い、痛い。

ゴシゴシこすって肌がかさかさ。

やっきになって強い薬を使って肌が荒れるという悪循環。

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表皮ブドウ球菌の産出物質は弱酸性、皮膚の脂肪酸とともに肌を弱酸性に保つ。

 

病原菌の多くはアルカリ性を好むから、弱酸性に維持された肌に付いても増殖できない、侵入できない。

表皮ブドウ球菌は皮膚のバリヤーを作っている。

(人間にとって)有害な菌の増殖と侵入を防いでいる。

 

普通の石鹸でタオルやスポンジで洗っている分には表皮ブドウ球菌はいなくならない。

油や汚染物質がついた、仕事上の必要が生じた場合だけ強力な石鹸や消毒液を使う。

必要もないときに使うと衛生と健康にとって逆効果になる。

 

のどが イガイガしたときだけ 風邪のひき始めかもしれないとイソジンでうがいをします。

毎日やっていたら、効果がなくなるからです。

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日本経済新聞 2016年9月3日 8面)

「抗菌せっけん 米で販売禁止」

米食品医薬局(FDA)は2日、抗菌作用のあるトリクロサンなど19種類の殺菌剤を含む抗菌せっけんやボディソープなどを販売禁止にすると発表した。」

「一部の研究によると殺菌剤を使うことで耐性菌が増えるリスクがあるほか、ホルモンの働きを阻害するなど健康への影響を懸念する声もある。

通常のせっけんと水より有効だという科学的根拠はない

※今回の規制対象に医療機関向けの製品は含まれていない。」

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歯磨き粉をたっぷり使って歯ぐきから血が出るほどゴシゴシと歯を磨いたり、

殺菌力の強い石鹸や消毒液で肌を力強く洗って磨いていると常在菌はいなくなる。

常在菌がいなくなった空白に有害な菌が代わりに入る。(邪魔者がいなくなったワーイワーイ)

有害な菌 の侵入を防ぐには 有益な菌 との共存を損なってはならない。

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無菌=清潔 ではない。

 

ここで唐突に思うのは、人体で起きていることと人間社会で起きていることは似ているんじゃないか。ということです。

無菌を愛したばかりに(有害な菌から守ってくれていた)有益な菌を追い出して、有害な菌を招いて健康を損なう現代人。

社会の無菌状態を愛する偏狭で寛容性のない態度が 言葉狩り や いじめ 迫害を育み、

国際社会はテロリズムの対抗勢力を無菌状態を愛するが故に排除してしまったのではないか。

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毒をもって毒を制する。菌をもって菌を制する。

 

家で ハエトリグモ を飼っている。といっても捕まえてきた訳でもなければ、餌をあげている訳でもありません。

天井や壁、畳や床の上を歩いている姿を見かけるだけです。(日に1,2回見掛けます。巣を張らない小さなクモです。)

蠅やゴキブリの幼虫、ダニを食べているのではないか と思う。

殺虫剤もゴキブリホイホイも使わないのに、蠅もゴキブリの成虫も見かけない、ダニアレルギーもない。

キャー クモ 気持ち悪い! と駆除しないほうがいいです。

 

見かけで排除したいと思ったものが有益菌の類ではないのかと(なんて上から目線な)疑ってみてみる必要があると思う。

 

それではまた。

 

 

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