nikoichixのブログ

新聞やテレビ、本を見て思ったことを綴っています。書いてみたらこんな展開になるとは思わなかった。まいっか。

靖国合祀で(周辺国とは無関係に)却って眠れなくなった東條英機元首相―立場が人の運命を狂わせる。

連合軍に逮捕されなくても日本人に裁かれる運命であった。

 

開戦4ヶ月前の若手官僚、軍人、企業人の意見具申を黙殺。

 昭和16年12月8日の開戦よりわずか4ヶ月前の8月16日、平均年齢33歳の総力戦研究所のメンバー、霞が関の各省、日銀、丸の内・大手町の民間企業、新聞記者から集められた30人ほどの若手エリートらはアメリカと戦った場合のシュミレーションを重ね、そこで出された結論は実際の太平洋戦争での経過とほとんど同じだった。最後にはソ連の参戦を招いて敗北する。と

日ソ中立条約は反古になると若手エリートらは見抜いていた。

 

「諸君の研究の労を多とするが、これはあくまでも机上の演習でありまして、実際の戦争というものは君たちの考えるようなものではないのであります。」

その結果が死者300万、全国焼野原、全軍降伏武装解除(陸海軍の解体)

 

四方の海みなはらからと思う世に など波風の立ちさわぐらむ

 

暗に平和維持を望まれた陛下の御意思は守られなかった。

「戦争の大義名分は如何に考えているのか」

「目下、検討中でありまして、いすれ奏上致します」

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敵と戦うことよりも味方を叩くことに奔走

 

首相辞任前の5ヶ月間は首相、陸相参謀総長を兼任。

短期間で終わったものを含めると外務、内務、陸軍、文部、商工、軍需

その結果、首相官邸にいるのはわずか30分、各省庁を巡り歩いて、その途中で街角のゴミ箱を開けてみたり、火の見櫓に登ってみたり。

新聞は「東條さん民情視察」と持ち上げ、大衆の受けはよかった。

 

総理の仕事をする時間がなかった。戦争指導をする時間はなかった。

2・26事件のときに満州で少しでも危ないと見た人間を一網打尽にして見せて天皇の信任を得た。

憲兵として陸軍大将として陸軍を抑えて戦争をしないために首相に任命された、アメリカと戦争をするつもりはなかったから戦争屋は必要とされなかった。

根っからの憲兵であった、会戦のプロではなく取り締まりのプロだった。

最初から戦争指導力は期待されていなかった、戦争指導力を期待されていないのに戦争を始めてしまった。もはやせかせか歩き回るしかなかった。

 

所轄官庁の中堅幹部が来客と話をしていて自分にお辞儀をしなかったことに腹を立てて免職にする。

都内を行進している陸軍の小部隊の行進の仕方が悪いと注意したら、指揮官の少尉が東條と気付かず横柄な態度だったので、原隊へ怒鳴り込む。

敵ではなく日本人から憎まれることになった。

 

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岡田啓介「戦況はぱっとしないようだが」

東條英機「あなたは必勝の信念を持たないんですか」

 

若槻礼次郎「今年は稲の作柄がどうも心配だが」

東條英機「われわれ閣員は何も食わなくても、一死奉公でやるつもりです」

精神論に終始した。

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恣意的な報復

 

(昭和19年2月23日 毎日新聞 1面)

「勝利か滅亡か、戦局は茲(ここ)まできた」「竹槍では間に合わぬ、飛行機だ、海洋航空機だ」

本土決戦だと女性、子供に竹槍で訓練させる。そんなことで勝てるわけがない。という批判です。

 

記事を書いた37歳で近視の新名丈夫記者を陸軍の一兵卒として(懲罰)召集しました。

(本来であれば徴兵検査は不合格になるところを恣意的に合格にされてしまいました)

海軍が「大正の兵隊(大正時代に徴兵検査を受けた兵隊)をたった一人取るのはどういう意味か」と問うた。

新名記者は除隊となりました。(バツが悪かったのか)

しかし、その代わりなのか新名の出身地香川から250名が召集され硫黄島に送られました。硫黄島守備隊は全滅しました。

新名記者は自分の記事のために郷里の250名の命を失うことになったと後悔させられることになりました。

 

「海軍の計算によれば、斯(かく)の如く一東條の私怨を晴らさんが為、無理なる召集をしたる者72人に及べりと。正に神聖なる応招は、文字通り東條の私怨を晴らさんが為の道具となりたり」細川日記 昭和19年10月1日 (高松宮様(昭和天皇の弟君)の私設情報係 細川護貞氏)

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「勤王に二種あり。一つは狭義のもの、二つは広義のものにて、前者は君命是従うことにて、陛下より和平せよとの勅命あれば是従うことなるも、後者は然らず、国家永遠のことを考え、たとい陛下より仰せあるも、必ず諌め奉り、度々諫言し奉りて御許しなくば、強制し奉りても所信を断行すべし、余は是を取る」

(前者は陛下より和平せよと命じられたら和平に努める。後者は国家の先々のことを考えて陛下より和平をせよと命じられても、お諌め申しあげて和平は行わない。お諌め申し上げても陛下がお認めにならないならば、陛下を幽閉して断固として和平は行わず戦争を続行する、私は後者を取る)

「強制し奉りても所信を断行すべし、余は是を取る」

言うことを聞かない天皇は幽閉して別の皇族を天皇に立てる。

 

思い上がりに怒る皇族

 東條が首相の地位にある限り終戦の見込みは立たない。

高松宮「もうこうなったら東條を殺すしかないな。誰かやる奴はいないか」(細川日記)

陸軍の東條暗殺未遂事件

 

大本営参謀 津野田知重少佐が中心になって暗殺計画を立て、決行日は昭和19年7月25日と決められていた。

大本営参謀の三笠宮に事の次第を打ち明けると賛同を得たので、さらに病気療養中の秩父宮にも面会して賛同を得た。

津野田らは山形県鶴岡市に隠遁している石原莞爾(東條と衝突して左遷された)を訪ねて献策書を見せた。石原は献策書に「全然同意す、必要なるギセイはやむを得ざるべし、斬るに賛成」と書き加えた。

 

東條が乗ったオープンカーを襲撃して、手榴弾を投げる予定だったが事前に計画が漏れて実行グループの津野田らは逮捕された。

しかし翌年 昭和20年3月の軍法会議では津野田らは失効猶予付きで放免された。

石原莞爾は責任を問われることもなかった。

軍法会議の判士らも反東條であった。

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「生きて虜囚の辱めを受けず、死して罪過の汚名を残す勿れ」

(捕虜になるなら自決せよ)

「米兵一兵たりともサイパン島には上陸させない」と強弁するも全島が占領され守備隊は玉砕、民間人までも海に飛び込んで死ぬという悲惨な結果となった。

 

岸信介軍需相「サイパンを失ったら、日本はもう戦争はできない」

東條英機首相「お前のような文官に何がわかるか」

サイパンから発進したB29の本土爆撃が頻繁に行われるようになり軍需生産は計画通りにできなくなった。

軍需大臣に辞職を迫る、憲兵岸信介の家に乗り込み軍刀をつきつける。「東條さんが右向け右と言ったら、その通りにするのが閣僚の努めだろう」「黙れ兵隊、お前のような者がいるからこの頃東條さんの評判が悪い」脅すも抵抗され辞任拒否により閣内不一致により東條内閣は総辞職となる。

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総理辞任直後に予備隊編入を願い出る。

 

大将の地位にあるのだから総理を辞任したとなれば外地の戦場で指揮を執る立場になる。多くの若者を戦場に送りだしたが、今度は自らが戦場に赴くことになる。

しかし予備隊に編入となれば内地に留まることになる。保身を疑われた。

 

鈴木貫太郎内閣(終戦内閣)成立前の恫喝

 

「国内がいよいよ戦場になろうとしておる現在、よほど御注意にならぬと陸軍がそっぽを向くおそれがある。陸軍がそっぽを向けば内閣は崩壊する」

和平を画策する内閣だったらただではおかないという意味か、自分はもう陸軍を抑えることができないという意味の裏返しの強がりか。

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戦争回避の機会を潰す

 

山本五十六「目下ワシントンで行われている日米交渉が成立した場合は、出動部隊に引き上げを命ずるから、その命令を受けたときは、たとい攻撃隊の母艦発進後であっても、直ちに飛行機を収容して引き返してこい」

南雲忠一「それは無理です。第一士気にかかわります」

山本「百年兵を養うを何と心得ているか、この命令に従えない指揮官は即刻辞表を出せ、ただ今から出動を禁止する」

 

12月7日 ルーズベルト大統領の天皇宛親書

「陛下と私が日米両国民のためならず、隣接する国々の人類のためにも、両国間の伝統的友好関係を取り戻し、世界にこれ以上の死と破壊をもたらすことを防止する、神聖なる義務を持つことを確信いたします」

東條「電報が遅く届いたからよかったよ。もう1日2日早く着いていたら、またひと騒ぎあったかもしれない」

「またひと騒ぎ」とは天皇が和平に動くことを東條が危惧していたということ。

東條夫人かつ子「陛下が開戦の勅書になかなか判を押されないので、昨夜、主人は枕元に刀を置いて自決の用意までしていたのです」

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ハルノート 支那からの全面撤退に満州は含まれていなかった。

 

昭和16年4月 日米了解案「満州国を承認する」

東條内閣は支那満州は含まれていると解釈して開戦やむなしと判断した。

(開戦の理由になった。)

日米了解案との照合を求める手続きを行わなかった。柔軟性に欠けていた。

あれはあれ、それはそれ、これはこれ と分けて考えるアングロサクソンの思考についていけなかった。

 

満州人を野蛮人扱いしてきた中華歴代王朝

 

万里の長城は現在中国の国内にあります。異民族の侵入を防ぐために築かれました。

匈奴とか鮮卑という差別的な言葉で称され蛮族の住む地と見做されてきました。

北方から侵入され清朝が樹立すると人々は清の流儀で辮髪にさせられました。

長い歴史の中では ほんの一時の風習でした。

日本のちょんまげ のような伝統ではありませんでした。

清が滅亡するとたちまち辮髪をやめました。

明の時代は北部は韃靼(タタール)、西部は烏斯藏(ウスツァン)という別の国でした。

 

明の時代までは伝統的に別の国でした。

米国は中国における権益を狙いながらも、ソ連の南下を防いで赤化を防ぐという目的では日本と一致していました。

そのためには日本が満州を支配していた方が都合がよかったのです。

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東京裁判

 

キーナン判事「1941年12月、戦争を遂行するという問題に関する天皇の立場と、あなた自身の立場の問題に移る。あなたはすでに法廷に対して、日本の天皇は平和を愛することをあなた方に知らしめたと言っているが、これは正しいか」

東條英機「もちろん正しい」

キーナン判事「そうしてまた、日本臣民たる者は何人たるも、天皇の命令に従わないということは考えられないと言った。それは正しいか」

天皇有罪の決め手になりかねない重大な発言であった。国民が戦ったのは天皇の命令という意味に受け取られかねない。

 

法廷が閉廷してから打ち合わせの中で弁護士から指摘されて東條は言い直します。 

東條「それは私の国民としての感情を申し上げた。天皇の責任とは別の問題です」

開戦という国政に関する一大事は、内閣と統帥権の責任で為した最後の決定であり、天皇が拒否権を行使されることは、憲法上も慣行上もなかったと陳述する。

「ゆえに昭和16年12月1日開戦決定の責任も、また内閣閣僚及び統帥権の者の責任であって、絶対的に陛下の御責任ではありません」

人生の最後になっての面目躍如でした。

 

処刑日は12月23日 皇太子(現在の天皇)の生誕

執行するのは連合軍側の極東軍事裁判所であるが、生誕を祝う日に東條の処刑を行うとは、陛下はお許しになっていないということを伝えようとする意図か。

 

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1人だけが悪いのではない、1人だけではできない、周りも悪かった、多くの政治家も軍人も関与した、とは言うものの

東條家は米軍からも日本人からも敵視された。東條家には商品を売らないという食料店もあり、妻かつ子は庭を開墾して野菜も鶏も飼育して自給自足生活をした。  《佐藤早苗 「東條英機 封印された真実」》

東條の息子、つまり由布子氏の父は、復員してすぐに会社から辞職勧告を受け退職した。 小学校に入学した弟は、担任の女性教師に「東條君のお祖父さんは、泥棒よりも悪いことをしてきた人です」と級友の面前で言われた。

文芸春秋」1994年8月号 岩浪由布子(東條英機の嫡孫)

本人が死んだ後も家族にここまでするか、他にも戦犯(連合軍指定の)がいるのになぜ東條家がここまでされるのか。

戦時中の憲兵による締め付けが復讐心を育んで家族にまで累が及んだのか。

 

憲兵による取り締まり、懲罰的な徴兵でアメリカよりも陸海軍・マスコミ・大衆を敵に回していた。

連合軍に逮捕されなければ日本人に裁かれる運命だった。

 

立場が人の運命を狂わせる。

 

首相にならなければここまで憎まれることはなかった。戦争を生き残っていたら平穏な戦後生活をおくっていたかもしれない。

外国人だけではなく日本人も敵にしてしまった。

死ねばみな仏という意見もあります。

でも神社です。

 

周辺国がどう言おうと、A級戦犯であろうがあるまいが、靖国神社参拝は戦死者の御霊を拝みに行くのであり、東條さんのみたまも拝んで来ようという気にはならない。

霊魂というものがあるのなら合祀されて戦場に送った英霊に囲まれて居心地が悪くはないのだろうか。

合祀された結果、周辺国に関係なく日本人に未来永劫、研究されて話題にされてひとり静かに眠ることが許されなくなった。

周辺国が何を言おうが言うまいが日本人に忘れられないために合祀された。

 

あの戦争を忘れないためにここ(靖国)にいる。

 

 

東条英機と阿片の闇 (角川ソフィア文庫)

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昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

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大人の見識 (新潮新書)

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素顔のリーダー―ナポレオンから東条英機まで (文春文庫)

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東条英機 封印された真実

東条英機 封印された真実

 

 

アメリカが参加しないならTPPは意味がない?自分も傷つけたトランプ氏

差別的な発言で傷付けられたと考える人たちは抗議する。私たちの大統領ではないと

子供は大人の鏡、人種差別発言やマイノリティーへのいじめが教育機関から報告される。

トランプ支持者も暴行を受ける。

 ☆★☆

甘い言葉を使っていれば人に傷つけられることはあっても自分で自分を傷つけることはない。

きつい言葉を使えば他人を傷つけるが自分も傷つける。

言いたくないと思いながら振り絞って出た言葉か、一方的にやっつけたつもりだから自分がダメージを受けたとは思わないか。

相手にダメージを与えながら自分もダメージを受けていることに自覚的か、相手にだけダメージを与えて自分への影響は自覚しないか。

間違っていても正しくても恨み、憎しみの感情を相手が抱く。それでも言うか、見て見ぬふりをして言うのをやめるか。

 ☆★☆

選挙で負けたら暴言王で終る。

 

世界に悪名を轟かせた。自分で自分を傷つけた、反発と憎しみを買った、負けるわけにはいかない。何としても勝つ。

傷つけられたと思う人は一生忘れない。差別主義者のレッテルが貼られる。 自分の名誉も傷つけた。

 

落選したら暴言王で終るところだった。当選で名誉挽回の機会を得た。ひどい闘いだった。

キレイな闘いが出来ると信じられていた。この国はずっと偉大であると信じていた。

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偉大ではなくなったから再び偉大にする。

 

ひどい闘いをしなければ、キレイごとの闘いでは済まないほどこの国は分断されていた。

この国は今でも偉大だ、私たちはひとつだ。

嘘をつくな、本当は分断されているんだ、だから再び偉大にしなければならない。と訴えた。

マイナスからのスタートを始める、祝福しない人もいる、最初から信じてもらえるはずはない、結果で示すほかにない。

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TPPからの離脱表明をする。

 

今回の表明で日本のマスコミの中には首相の面子が潰れたという報道をするところもある。

これはビジナスマナーだ、寸前になって言えば相手は混乱する、早めに言えば相手は準備する時間をとれる。フェアにやった、それがどうして相手の面子を潰すことになるのか、東洋人の考えることはわからない。

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アメリカが参加しないならTPPは意味がない?

GDPの6割を占めるアメリカが参加しないならもう意味はなくなったという。 

しかし、各国とそれぞれ2国間で個別に交渉するという。

 

TPPよりももっとアメリカに都合のよいルールを求めてくる。

 反対派はTPPがなくなったと喜んでいる場合ではない。

 

各国が個別に当たっても勝てない、ルールを変更してアメリカ以外でまとまる必要がある。それが新TPP。

アメリカがTPPに参加しないことによって不利益を被るアメリカ企業は政府に見返りを求める。ロビー活動を行う。議員に働きかける。

アメリカが参加してもしなくても協定は必要。

トランプ政権発足までにオーストラリアやカナダや他の国を巻き込んでオープンな壁を作って対応する。

アメリカがどの国と交渉しても加盟各国はTPPルールを持ち出して対応する。

怒っても、なだめても、どの国もTPPルールで対応する。その結果アメリカも事実上TPPルールに入っているのと同じことになる。

早めに表明されてよかった。

 

それではまた。

 

(2017年1月20日 日本経済新聞 5面)追記

「TPP承認きょう通知 事務局のNZへ 政府 トランプ氏就任前に」

「政府は20日、日本として環太平洋経済連携協定(TPP)を承認したことを、協定事務局を務めるニュージーランド政府に通知する。」

米国時間の20日にトランプ次期大統領が就任し、正式にTPP離脱を表明する前に通知を済ませて日本としての立場を内外に示す。他の加盟国にも国内手続きを続けるように働きかける。

12カ国すべてが承認できない場合は、協定への署名から2年が経過した後に、12カ国全体の国内総生産(GDP)の85%を占める6カ国以上が通知していれば発効する。

米国と日本の”どちらかが”欠ければ発効しないため、日本政府は米国にもTPPの重要性を説き続ける方針だ。(要約しています。)

 

野田内閣がTPP参加を表明したとき、反対派の論調はアメリカに都合のいいルールを押しつけられるというものでした。ところが当のアメリカ側が離脱するという。

言葉通りに受け取っていいのか、交渉の1手段ではないのか、中国が加盟すれば逆に米国に不利になるのではないか、推移を見守っていきたいと思います。

 

 

 

史上初!公約違反が歓迎される選挙

当選者が選挙中の公約を実行しないと「公約違反だ」とメディアに批判されるのが普通です。

しかしメディアは公約を実行することに懸念を伝えている。戦々恐々と見守っている。

選挙目的のほら吹きだなんて言いません。公約をどうぞ破って下さい。2016年11月8日は選挙公約の定義が変わった日になりました。

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キレイ事を言う、タブーを口にしない=嘘つき という図式

 

人権が何よりも大事と言っているのに暮らし向きがどんどん悪くなるのはどういうわけだ。

人権と生活は別問題なのか。

失言をしないのは一生懸命自分を隠しているからではないのか。と疑われた。

 

テレビ映り、メディア対策のために服装やメーキャップに気を使う。

コンサルタントの手ほどきを受ける。

メディアに叩かれないように失言をけしてしてはならない。

将来の希望を語る。未来を語る。差別のない機会平等の社会を語る。もうたくさんだ、美辞麗句はもういい、どいつもこいつも同じだ、何も変わりはしないという失望が渦巻いていた。

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フィリピンはなぜ怒っているのか。

 

日本経済新聞 2016年10月27日 6面 から抜粋要約)

「米国に対してドゥテルテ氏が厳しい姿勢を持つきっかけになったのが、市長を務めていたダバオ市で02年に起きた爆発事件とされる。

米国人男性が宿泊していたホテルの部屋で、爆発が起きた。比当局は部屋にあったダイナマイトが原因と特定した。

FBI(米連邦捜査局)が観光客を病院から連れ出し、米大使館が用意した飛行機で許可なく国外へ連れ出した。

 

米大使はドゥテルテ氏に調査して説明するといったが14年経過した今も報告がない。」

「米国は我々を侮辱した」

人権だ法の支配だと言いながら自分たちのやっていることはなんだ。

2012年にフィリピンが実効支配していたスカボロー礁を中国が奪取した。オバマ政権はあからさまな介入を回避した。中国側の埋め立てが終わってから、航行の自由を守るといって艦船を派遣するというちぐはぐさ、埋め終ってからでは遅い、米国の安全保障政策に疑いを持った。(トランプなら自分のことは自分で守れと突き放すのだろうか。)

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手を打つのが遅くなるほど犠牲は大きくなる。制御が困難になる。

 

現状回復のコストが多大になる。

忍耐と譲歩を重ねた結果が、北朝鮮の核実験、フィリピン、ベトナムに対する中国の圧力。

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英首相チェンバレンヒトラーに忍耐と譲歩を重ねた結果が第二次世界大戦

気を許すなと警告したチャーチルは鼻つまみ者扱いされた。                                              

平和を希求する国民と議会からドイツとの宥和策をとるチェンバレン首相は喝采を浴びました。ドイツが侵略戦争を始めると「あなたは去るのです」と議会で糾弾されました。

教訓を踏まえてケネディはけしてフルシチョフに譲歩しなかった。

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美辞麗句を語らない、タブーを口にする。今までの誰とも違う。と有権者の期待を集めた。

 

メディアは一斉に批判に動いた。トランプの当選を阻止しなければ破滅的な結果を招きかねない、国家存亡の危機だ。

トランプ支持者をさげすむ。支持するなんてバカだ、どうして支持する人間が多いんだ、この国はバカがいっぱい、無知、低学歴という論調で火に油を注ぐ。

トランプ支持者をバカにするメディアも回答率※10%の世論調査の結果をもってクリントン勝利間違いなしと報道することが馬鹿げていることだとは考えなかった。

(「人間はみな自分の見たいと思うものしか見ようとしない。」ユリウス・カエサル

 

※(日本経済新聞 2016年11月20日 14面)

「自動音声とオペレーターによる聞き取りを組み合わせた調査で自動音声の方がトランプ氏支持が強く出た事例があった」

「トランプ氏支持を人前で言いたくない心理が一部の有権者にあった」

「米国は日本と同様、コンピューターが無作為に抽出した電話番号に電話をかける手法が一般的だが、携帯電話利用者の協力者が極めて少なく、全体の回答率が10%を切っている調査もあるという」

有権者全体の傾向を反映しない不安定な調査になっているという」

 (記事より抜粋)

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支持者はネタにされ揶揄されるから隠れトランプになる。世論調査にはクリントンと答えて実際の投票先はトランプ。

(夫のビル・クリントンは得票率43%でも当選した。妻のヒラリー・クリントンは得票率47.7%でも落選した。)

(国民が選挙人選挙で大統領選挙人を選んでその英知に委ねるという間接選挙制度、支持が1票でも多ければ州の選挙人を総取りする「勝者独占方式」をほとんどの州が採用しているため国民投票総数で上回っても、獲得した選挙人の数で負けてしまう。)

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冷静に常識的、合理的に考えればそんなことはありえない という考えは傲慢。

 

常識的合理的である自分と同様に他人も考えるべきだ。他人の思考回路を自分と同じだと決めつける。

人間が常に常識的合理的に行動していたらマスコミも警察も裁判所も暇になります。

 

日本では「いくらなんでもそんなことはありえない」という考えは地下鉄サリン事件で雲散しました。

「いくらなんでもそんなひどいことをするわけがない」はあの手この手でバージョンアップする振り込め詐欺で霧消しました。

☆★☆

メキシコとの国境沿いに壁を造りその建設費用をメキシコ政府に支払わせる。

 

目を三角にして排他的だと批判する。「もう壁はあるんですけど、金属製の高さ5mの壁が」と誰も言わなかったのだろうか。

 

イスラム教徒の入国を禁止する。

 

アップルコンピューターの創業者スティーブ・ジョブス父親はシリアからの移民です。

入国が禁止されていたらアップルがない。米国人の仕事がない。

テロリストだけではなく全イスラム教徒を敵にまわしてしまう。

それではテロリストの思うつぼではないか。

サウジアラビアをはじめとするアラブ産油国との関係が壊れる。

わかっていてわからないふりをして言っているのではないのか。

☆★☆

日本が防衛費を負担しなければ駐留米軍を引き揚げる。

 

人員を増強すると言っている。その上に国外に駐留する軍人を米国内に引き揚げたら国内に滞在する軍人の数が増える。米国内にある軍の費用を他国に請求することはできない。逆にアメリカの費用負担が増えることになる。

 

現政権が進めてきた独裁国家などの政権交代を促す政策を終わらせる。

 

タイの軍事政権に厳しい態度で臨んだ結果、タイは中国寄りになりASEANが分断された。

アラブの春で中東は混とん状態となりISが台頭した。エジプトでは軍事政権が復活した。

フランス革命は混乱の末にナポレオン皇帝が即位して帝政に戻った。歴史は繰り返すのか。

 

TPP(環太平洋経済連携協定)から脱退する。

 

中国主導のRCEP(東アジア地域包括的経済連携)にアジア市場は組み込まれてアメリカははじかれる。

市場の6割を担うアメリカが参加しないならTPPは意味がなくなる?

日本、ベトナムシンガポールブルネイ、マレーシア、オーストラリア、ニュージーランド、ペルー、チリ、コロンビア、メキシコ、カナダで批准発効しておけば個別に交渉するより参加した方がメリットがあるのではという説得材料になる。

加盟国を結束させるための方便だったら策士です ってそんなわけないか。

グローバル企業とどう折り合いをつけるのか。

トランプもクリントンも選挙中は反対を表明していた。

トランプは最初から反対、クリントンオバマの政策を継承する立場にありながら反対と言い出したので選挙対策ではないのか、就任したら覆すのではないかと疑われた。

☆★☆

「いかなる組織においても、いかなる企業であっても、トップが一般社員の20倍の給料を得るようであっては、それは誤った経営である。」

J・P・モルガン

 

行き過ぎた富の偏在が社会を分断してアメリカンドリームを破壊した。

公約がなんだ、人権人権、正義正義と言って暮らしが苦しくなるということは人権も正義もないという怒り。

何を言ってるんだ、何も変わらないよ、アメリカンドリームは生きているよ。とうそぶく連中に鉄槌を下した選挙だった。

 

選挙で負ければ言いっぱなしで終わってしまう。

選挙に勝てば責任が伴う。保安上の理由から家族の自由も制限される。

 

揶揄している場合じゃなくなった。

(文中敬称略)

ブラック社員なくしては成り立たないブラック企業

 

パワハラ セクハラ モラハラ マタハラ行為をするのは人間です。

表向きの残業時間と実際の残業時間の二重基準を設けるのは人間です。

人が余っているから自主退職を強要したり、人手が足りないから退職を拒否して拘束するのは人間です。

定時に帰る人に舌打ちしたり、つきあい残業を求めるのは人間です。

ブラック企業といわれる組織はなぜブラックなのか、それはブラックな人間がいるからです。

☆★☆

長時間働いた仕事の成果を見たクライアントは「常時これくらいできる」と誤解してしまいます。

 

価格も納期も次回はもっと頑張ってください。

そうして無理を重ねた揚句にその後の業務に支障が出て迷惑をかける恐れがあります。

ライヴァルも巻き返しを図ります。価格競争に終始するとどんどん泥沼に嵌っていきます。

☆★☆

1週間に80~100時間の労働は、健康や精神に悪影響を与えてしまい、長続きせずに退職する人を生み出す原因になり、求人の経費が増大します。

サービス残業で人件費を抑えたのに、度重なる求人と研修の費用で帳消しになっている。

 

無理を重ねた揚句に事故、事件になって評判を落とす。マスコミ、ネットのネタになる。

評判がよくないので、いい人が来てくれない。すぐやめる。採用したらロクでもないことをやらかす。会社の評判を落としてくれる。

自分で自分の首を絞めることになる。

☆★☆

納期までに仕事を終わらせるため週末や遅くまでの残業が必要になるということは、時間配分ミスなどの問題を抱えていることの証明になる。

 

会議会議で仕事はいつやるのか。(表向きの)終業後。

 家族サービス・食事・家事・睡眠・趣味もなく生活リズム、体内時計が狂ってしまう。

 

医療費が嵩む、健保組合が料率を上げますよ。出て行って下さい。

 

これで景気がよくなるわけがない。

 

☆★☆

残業は指示していない

会社側が設定した残業制限時間では、こなせない仕事量になっていた。

 

こんなもの〇〇分でできるはずだ。

自分でやって見せて。できやしない。

(本当にできて、やって見せたら著しい業務改善になるのに残念)

 

業務の中身とは無関係に単に残業時間の規制をしただけ。

 

その結果カウントされない不払残業が構造的に行われる。

☆★☆

やりたいこと、実現したいことのために夢中になった結果の長時間労働ではなく、価値を生み出せないから許してもらうために長時間労働をする。

 

前者(ホワイト)は他人が先に帰っても気にならないが、後者(ブラック)は他人が先に帰るのが気に入らない。

他人より長時間働くことで自尊心を満たす。長時間働いている俺ってステキ。みんなも俺と同様にやるべきだ。

早く帰って脳をリフレッシュした方がワンパターン思考から脱せられるんじゃね。

☆★☆

上司に守られていたことを忘れてしまった上司

 

無茶振りを言われてきた。怒声と罵詈雑言を受けてきた。それに耐えてきた。それで今がある。だから新人にも同じことをする。耐えてこられたのは自分の精神力と根性の賜物。自分の実力。

それは本当か。あなたの上司はパワハラ一本槍だったのか。手加減、匙加減はまったくなかったのか、メリハリはなかったのか。ワンパターンではなくて柔軟性があるのではなかったのか。継承したつもりになっているだけではないのか。

同期は知っている。忘れたのか、失敗をフォローしてもらっていたじゃないか。人のせいにしない人だったじゃないか。お前とは違う。

上はもっとすごいことを言う。上から言われたことをそのまま下ろすのか、自分で咀嚼してから下ろすのか。部下を守るための叱りなのか、自分を守るための怒りなのか。

☆★☆

誰もこんなことをしたくて入社したわけではない

 

名案がない。成果がない。表向きの終業後も会社に留まる。仕事をしてるフリをする。徹夜をする。みんなが残ってるから自分も残る。それが連帯感。成果が上がるわけではない。光熱費の無駄はサービス残業でカバーする。

長時間働く(滞在する)のが忠誠心。いつまでもこんなことを続けていられるわけはない。待っているのはリストラ。

 

(「1時間あたりに生み出される国内総生産 日本39ドル、米国62ドル」 日本経済新聞 2016年11月8日 19面) 

 

請け負った、受注した、利幅が少ない、予算が足りない、納期が短い。サービス残業でカバーする。

質よりも接待、注文を取らなければ意味がない。無茶な要求も受ける。それでやってきた。それでいつまでも続けられると思っていたわけではないが続けてきてしまった。要求がエスカレートする。部署が疲弊する。それでもやめられない。

 

売上が足りない。お客様が買っても売上、従業員が買っても売上、株主も銀行も税務署も区別がつかない。事実上の自家消費を売上計上して帳尻を合わせる。

(株主に対する偽装ではないか)

 

社会保険の出入りが多い、人の入れ替わりが多い、労働局が社会保険をチェックすれば人の入れ替わりの頻度を把握される。そうだ社会保険に入れなければいいんだ。

 

人手が足りない。試験があるから休みたい。辞めたい。ダメダメ休ませない、辞めさせない。出てきてる。いい子だね。大学辞めた。仲間だよ。新入りを任せるよ。君と同じ道に道連れだよ。やらせる人もかつてそうだった。

そんなことを続けていたら募集しても外国人しか来なくなった。

☆★☆

能率が落ちる。品質が落ちる。クレームが起きる。残業してカバーする。もっと能率が落ちる。打開策はない。寝ていない。鬱かハイになっている。頭が回転していない。回っているのは目。

事故が起きた(を起こした)、事件が起きた(を起こした)、検査が入る、捜査が入る。

 

誰もこんなことをしたくて入社したりしない。

周りを引きずり回したつもりで実際は引きずり回されていた。回っているのは周りではなくて自分だった。中心だと思っていたら周辺に過ぎなかった。

☆★☆

なんでこんなことになっているのか。

 

人を辞めさせ難いから好況でも下手に人を増やせない。企業も労働者もチャンスを逃している。

金銭解決を許したら首切り横行するから反対!で結局労働者はタダ同然で鬱にされて放り出される。

入り難く辞め難い労働市場で被雇用者は辞めることに悲壮感が漂っている。

 

「出勤するのが苦痛、仕事を押し付けられていると感じている。いやいや働いている。」これで生産性が上がるわけがない。

雇用側、被雇用側双方にとって不幸。

再出発を図った方が雇用側も被雇用側もお互いにハッピーではないか。

☆★☆

やりたいこと、実現したいことで出来そうもない事にチャレンジするのはいい。

 

価値が見出せない。やりたくもないこと、実現しなくてもいいと思っているのに出来そうもないことを言われるのは苦痛でしかない。

そんな気持ちで仕事をされても顧客に迷惑。

どうしてここにいるの。ここはいるべき場所ではない。

再チャレンジすべきだ。と思う。

☆★☆

一方でそれでも居座り続けるブラック社員。

周りを疲弊させる。顧客が逃げる。嫌な仕事をやってる自分ってエライと思っている。

硬直した雇用制度が珍種を生み出した。

企業社会における進化論ではないかと思う。

 

自分が正しいと思っている人を是正しようとしても暖簾に腕押しです。

周囲が、無関心、黙認するのであれば増殖していきます。

組織がブラック化していきます。

ブラック社員が蔓延ると組織が自壊していきます。それが自然淘汰というものです。

☆★☆

電通鬼十則 より抜粋

 

「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……」 「周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。」

必死になってやれという意味だけど見殺しにしたらシャレにならないよ。目的完遂のためには周りの協力が必要だ。必死な姿を見れば人は手を貸したくなる。

 

「計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。」

新しいことを始めると最初のうちは意味や価値が理解されなくて揶揄されたりするかもしれない。惑わされるな。

 

「自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。」

「摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。」

自信がない、摩擦を怖れるからブラック社員に引きずり回される。嫉妬して正義面してもっともらしいことを言ってサービス残業に巻き込もうとする。負けるな。

 

「頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。」

そうありたい。ああすればよかった。説明が足りなかった。もっと工夫の余地があった。終ることのない改善、反省の日々。

どうして地震の後で水に近付くのか―津波遭難 石巻市控訴の抱えるジレンマ

検索結果 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS

石巻を襲った大津波の証言・その1

 

宮城県石巻市 学校による被害の差(現場次第という実情)

 

「校舎が津波に襲われ、火事も起きて全焼した石巻市「門脇小」(児童300人)は多くの児童が石巻高など市内4カ所で避難所生活を送っている。ほとんどの児童は学校の誘導で高台に避難し、無事だった。地震発生2日後の13日、児童は別の場所に身を寄せた親らと再会した。」

吉浜小 児童数49人 死者不明者7人 

橋浦小 児童数95人 死者不明者3人

大川小 児童数108人 死者不明者74人 

 

大川小の犠牲者の多さが目を引きます。

地震発生後、校庭に避難してから45分間動かなかった。判断の是非云々以前に児童にとって45分が無為に過ぎたことの方が驚きが大きい。

何も決められない、誰も決められない、何という意思疎通のできない職場なんだろう。という恐ろしさを感じた。

市は実態を把握していなかった。把握していたらあの日までほってはおかなかっただろう。(そもそも把握の対象にすらなっていなかったのではないか)

 

たとえ誤った判断であっても早く動けば修正できる。ギリギリで誤った行動をとれば修正がきかない。

45分も滞留せずに、すぐに三角地帯に移動していれば、津波が来る前にここではダメだと誰の目にも明らかになって裏山に向かっていた。

高齢者は間に合わなかったかもしれないが、児童は救えたかもしれない。

☆★☆

どうして地震の後で水に近付くのか

 

校庭で45分待機の後に川沿いの小高い三角地帯に向かいました。(水の近くに向かいました。)

台風の時に海や川に近付くようなものです。

雷が鳴っている時に大きな木のすぐ側や広い所、山の稜線には立つようなものです。

列車を待つ時にホームの黄色い線の外側に立つようなものです。

とんでもない行為です。

真面目ないい人の教員が裏山は市の指定の避難場所ではないから、市の指定避難場所である三角地帯に移動を主導したというのが実情ではないか。

川沿いに移動する?マジ?ウソ?アリエネーという反応はしないのだろう。

 

みんなわかってて言わないのではないか。

亡くなった教員とその遺族を気遣って言わないのではないか。

こんなことで大勢の命が失われたなんて考えたくないと思って言わないのではないか。

 

裁判が始まった理由(検証委員会の機能不全)

 

・当時の校長が初めて被災校舎に来たのが震災から6日も経ってからだった。(震災当日は休みであった。)

・市教委が震災直後の聴き取りメモを廃棄し、津波が来る前「山に逃げよう」と訴えた子どもの証言がなかったことにされた等不誠実な事後対応による精神的苦痛。

・真相の解明を期待されたはずの第三者委員会も、新たな事実は明らかにされず、遺族たちを大きく失望させた。

 

上記が相まって訴訟の引き金になった。

☆★☆ 

訴訟団23人の児童の遺族19家族へのネットバッシング

 立ちあがるスレ 訴訟団はモンスターペアレンツだって?

金欲しさだって?

裁判はオカルトではありません。子供を返せ、生き返らせろ、そんなことを言われても裁判所は訴状を受け取れません。そんなことをしても1ミリも話は進みません。金銭賠償しか方法はないのです。

 

お金ほしさでやってるなら相手が払いますと言いそうな金額を請求します。

真相究明が目的なら相手がこんな金額を払えるかという金額を請求しなければならない。

なぜか? 相手が「払います」と言ったら裁判が終わって真相究明ができなくなってしまうからです。

☆★☆ 

親が全員参加していないからおかしい?

他の51人の親は訴えていないから23人の親は欲張りだって?

人にはそれぞれ事情がある。市や県から仕事を請け負っていたら訴訟団に加わるのは仕事の関係上躊躇する。

直接請け負ってはいなくても、大口の取引先が請け負っていたら躊躇せざるを得ない。

世間のしがらみもある。

これを大人は汚いとか卑怯とか言うのはお子様の戯言。

訴訟に参加しないからといって非難する気になれません。

 

訴訟という行為自体に抵抗を感じる人もいるだろう。

震災後の生活再建が厳しい人もいるだろう。

全員参加していないからおかしい?むしろ逆

全員参加なんて現実的ではない。

☆★☆

 

リーダーは横断幕の吟味を

 

 勝訴の横断幕が「歴史を刻み未来をひらく判決」だけならいい。しかし「学校・先生を断罪!!」 は受け入れられない。やるせない感情をぶつけたのだろう。

 

宮城県知事は教師を一方的に断罪するのは受け入れられないと(県議会の決議を経ずに)市と歩調を合わせて控訴を決定。

 

災害時の対策をとってこなかった自治体を相手にしたはずの裁判なのに訴訟団の中で目的が共有されていないのか。

亡くなった「先生を断罪」? それはありえないと思う。

 

☆★☆

議員に陳情は行き過ぎではないかと思う。

野党系の議員が同調すると県議会に政争が持ち込まれる。

真実を明らかにするための裁判に裁判所の外で政争が持ち込まれてしまう。

 

訴訟団のメンバーも仕事がある、生活がある。

しかし市は最高裁まで争う権利がある。

裁判所外の政争と相まって感情的な根比べになってしまう。

今回の訴訟に限らず、訴訟団のリーダーは横断幕を吟味した方がいいと思った。

☆★☆

そもそもなんでこんなことになったのか。

 

感情的な争いや政争に巻き込まれることなんて誰も望んでいなかった。

まったく事象は異なるが東京の築地市場と似たような構図ではないのか。

責任者が不明、検証機関も機能せず、受け手不在。

 

裁判になれば勝っても負けても費用がかかる、時間を取られる。

勝てば訴訟費用は相手持ちといえども時は金なり、時間を相手に返す方法はない、取り返す方法はない。

 

裁判をやりたくなかったのなら裁判になった原因を争ったほうがいい。

裁判になってしまう原因、検証の機能不全、裁判以前の手続きの不備を問う。

 

田舎にありがちな「裁判なんてけしからん。」それも結構。

 エライ人は裁判になるに至った職員の不手際を追及した方がいいと思う。

 

それではまた。

 

 「公立学校施設における津波対策状況調査」の結果について:文部科学省

 

(1)津波による浸水が想定される学校数※:2,860校(園)

・幼稚園 417校(園)

・小学校 1,442校

・中学校 671校 ・中等教育学校 2校

・高等学校 276校

・特別支援学校 52校

(2)今後の施設整備による対策予定の有無

津波には明確な対策実施の基準がないが、設置者の判断として今後の施設整備による対策予定の有無を調査

・従来の施設で安全性が確保されており対策の予定なし:1,290校

・施設整備による対策を実施済みであり対策の予定なし:306校

・施設整備による対策の予定あり:169校

・検討中:1,066校

・その他(廃校等のため対策の予定なし):29校

 

津波から一時的に避難する場所

 

  1. 学校の周辺(高台や津波避難ビル等)1203校(42%)
  2. 学校の敷地内(校舎等の屋上や上層階)1251校(44%)
  3. 状況に応じて学校の周辺とするか学校敷地内とするかを選択367校(13%)
  4. 検討中39校(1%)

 

※平成26年5月1日時点の状況より抜粋

 

 

先生の言うことを聞いてはいけません。―津波遭難 石巻市控訴の抱えるジレンマ

大川小学校に関するトピックス:朝日新聞デジタル

大川小津波訴訟、石巻市長が控訴表明 原告側も検討 :日本経済新聞

朝日新聞 2016年10月27日 朝刊 1面)

「大川小 津波遭難「過失」市県に14億円賠償命令

東日本大震災津波で児童74人と教職員10人が死亡・行方不明になった宮城県石巻市立大川小学校をめぐり児童23人の遺族が市と県に計23億円の損害賠償を求めた訴訟で、仙台地裁は26日、総額14億3千万円の支払いを市と県に命じる判決を言い渡した。」

 

東日本大震災津波をめぐる主な訴訟(39面から抜粋)

東松島市立野蒜(のびる)小学校

原告:避難住民2人と児童1人の遺族 5700万円を請求。

被告:東松島市

結果:児童の遺族について仙台地裁は約2700万円の賠償命令、住民遺族は敗訴。仙台高裁で係争中

(学校は児童を守る責任はある。一方で地震が起きた時の避難場所として学校等が指定されていても学校側が住民を守る責任までは課せられていない。)

(なぜか?居住地や職場によって避難の指定場所が学校の人もいれば広場や公園の人もいる。学校には教員という指導者が(授業のある時間帯は)常在している。一方公園や広場には指導者は常在していない。学校に住民の保護責任を負わせると指定された避難場所によって不公平が生じるからです。)

 

・私立日和(ひより)幼稚園(石巻市

原告:園児4人の遺族 2億6700万円を請求。

被告:運営法人、園長

結果:仙台地裁で1億8千万円の賠償命令。高裁で園側が法的責任を認めて和解。

 

◆大川小に津波が到達するまでの51分間

午後2時46分  地震発生。3分間の揺れの後に校庭へ避難。

52分  校庭の防災無線から大津波警報発令を知らせる放送。

3時前 (日本経済新聞 朝刊 39面)教務主任が校庭へ。裏山への避難を提案。

――――――――――――――

(朝日)3時30分ごろ  石巻市河北総合支所の広報車が学校付近を走りながら拡声機で避難を呼びかける。

(日経)遅くとも3時30分  大川小の前を通った市の広報車が津波の襲来を知らせ、避難を呼びかけ。教務主任が再び裏庭への避難を提案。

――――――――

(朝日)30~35分ごろ  学校近くの「三角地帯」へ児童らが歩き始める。

(? 教員についての記述がない。児童が勝手に歩き始めたようなニュアンスになっている。 ※判決文より抜粋とあります。判決文の全体を読めば教員の先導であったことは読み取れても、掲載するにあたってこういう抜き方をしたら意味合いが変わってしまいます。)

(日経)30~35分ごろ  教員らは約150m先の校庭より数m高い川沿いの三角地帯を避難場所と決め、移動開始。

(教員らの先導で移動したことを報じています)

――――――――――――――――――――――――

37分ごろ   津波襲来

校庭にいた児童70人余りのうち助かったのは4人。教職員も10人が犠牲となり、「山へ」と訴えた教務主任だけが生き延びた。

(生き延びた児童は親から「津波が来たら山さ逃げろ」と繰り返し言われてきた。教員の先導で皆と一緒に歩き始めてから迫る津波を見て(親のインプットで)反射的に裏山(みんなの進行方向と逆)へと走った。)

 

(日経)「大川小の津波被害のような学校管理下での事故について、文部科学省有識者会議は今年3月、教職員の危機管理研修を充実させて対応能力を高めることなどを盛り込んだ対応指針を公表した。」中略「会議では大川小の遺族にもヒアリングを実施した。」

☆★☆

裏山に逃げなかった理由は

 

市側は高齢者を含む地元住民も集まっていた。裏山の急な坂道を登るのは不適切として考えたと主張。

それに対して地裁は 教員は児童の安全を最優先に考えるべきで、地元住民に対する責任は負わないとして市側の主張を退けた。

東松島市立野蒜(のびる)小学校の判例と同様の趣旨です。)

(裏山ではなく川沿いの三角地帯への移動を主張した教員は亡くなっているのだから本当の理由はわからないのではないか。)

(原告は生き残った教務主任の証言を求めたが、実現しなかった。証言する以上嘘は言えない、誰が裏山への避難を反対したのかと問われる。

答えたら反対した教員の遺族がバッシングを受けるかもしれない。躊躇せざるを得ない。

証言の内容に反応してバッシングを行うのは真相解明の邪魔になる。裁判への妨害行為になると思う。)

☆★☆ 

どうして地震の後で水に近付くのか

 

校庭で45分待機の後に川沿いの三角地帯に向かいました。(水の近くに向かいました。)

台風の時に海や川に近付くようなものです。

雷が鳴っている時に大きな木の側や広い場所、山の稜線で立つようなものです。

列車を待つ時にホームの黄色い線の外側に立つようなものです。

とんでもない行為です。

 

みんなわかってて言わないのではないか。

亡くなった教員とその遺族を気遣って言わないのではないか。

こんなことで大勢の命が失われたなんて考えたくないと思って言わないのではないか。

☆★☆

 市側は不服として控訴を表明

 

 28日、学校側の過失を認めた仙台地裁の判決を不服として、仙台高裁に控訴する方針を表明した。争点は津波予見可能性と結果回避責任だという。

宮城県控訴する見込み(29日 日本経済新聞 朝刊 39面)

 

断罪されたのは教員ではなくて市ではないのか

 

市は裏山は崩落の危険があるから避難場所として適切ではなかったと主張。

(裏山の麓は学校と住宅です。崩落したらダメではないか。崩落の危険を知りながら対策をしてこなかったと証言するようなものではないか。)

(川沿いの三角地帯を整備する費用を裏山の崩落防止やコンクリートの階段を作る費用にあてられなかったのか、川沿いを避難場所に選定した経緯も問われる。)

(三角地帯を目指した教員は市の指定避難場所を目指したのだから責任は市にあると見做されたとも考えられる。)

 

争点は津波予見可能性

 

津波襲来の45分前に防災無線から大津波警報発令を知らせる放送を流しているのに津波予見可能性がなかったというのは矛盾していないか。

 

前例がないから想定外?

地球が前例に倣うという考えはユニークすぎてついていけません。

 

結果回避責任

「責任がなかった」ということにした場合の社会への影響

児童としてとるべき行動は「先生の指示を無視して勝手に裏山へ逃げればよかった。」ということになってしまいます。

自分の身を守るために「先生の言うことを聞いてはいけません。」ということになってしまいます。

これでは全国の教育機関は困ります。いいのか。

 

津波被害は人類史上初の被害ではありません。

過去にもあった事例です。

殊に宮城と三陸津波被害発生地として有名です。

伊達政宗の時代に阿武隈川河口と名取川河口を結んで海岸線に平行して貞山運河が作られました。目的は水運幹線路であり海岸砂丘の後背湿地の水田開発のための排水路でしたが、クロマツ林(植林を行った)との相乗効果で津波の減衰効果もありました。

奥州街道(現在の国道4号)は津波被災地を避けて内陸部を通っています。

 

伊達政宗の時代に備えをしていたのに、現代人が 予見可能性がないって結論あり?

それでも予見可能性がない、責任がない、のであれば、自分の身は自分で守るしかない。

親は「いざとなったら先生の言うことは聞くな」と子供に教えなければならなくなります。

石巻市の当事者間の問題のみならず社会全般に関わる裁判として注視していきます。

 

それではまた。

☆★☆

青信号ですぐに渡ってはいけない。

 

信号が青に変わったからといってすぐに渡るのは禁物です。

ポケモンGOやスマホゲームに夢中で前方不注意ならぬ前方無視の運転者の車が突っ込んでくるかもしれません。

右左折する車も運転車が下を向いていて横断歩道の歩行者を見ていないかもしれません。

そんな車に轢かれて死んでしまったら遺族は泣くに泣けません。

どんなに自分や家族が正しくても大怪我をしたり死んでしまったら何にもなりません。

 

右を見て左を見て、車が減速する様子があるか確認しなければなりません。

運転者はこちらのことなんて気にしていないと疑ってかからなければなりません。

青は進行、黄色は注意、赤は停止ではなく、(無視する車は)青も赤も進行、それに応じて青も赤も停止です。

どんな信号でも黄色(注意)と思えばいい。

白か黒かではなく世の中は灰色。青か赤かではなく世の中は黄色。

☆★☆

車を運転していても

 

前の信号が青だからと進行したら横からノーブレーキで突っ込まれるかもしれない。

信号スタート最前列の時は左右を確認。

走行中に交差点を青信号で通り抜けるときは前方の車が事故に巻き込まれることを想定して速度に応じた車間距離を取る。

低速なのにやたらと車間距離を取ったり、高速なのに車間距離を詰めたりしない。

後ろを詰められたら張り合わずに路肩に寄せて譲る。

☆★☆

駅のホームで列車を待つときに黄色の線ギリギリに立たない。

 

混んで列が出来ているなら人が後ろに並んでいるから整列乗車に協力するけど、混んでいないときに1人或いは2人で黄色の線ギリギリに立つ必要はない。

前方無視の歩行者に体当たりをされて線路に落ちて、そのタイミングで列車が来たら最悪。

そんなことで死んでしまったら遺族や将来を約束した人は泣くに泣けません。

4つ星以上(おすすめ)だけを掲載にしたら―キュレーションになる。

 

ニューモデルマガジンX 2016年 04月臨時増刊号 [雑誌]

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自動車に限った話ではないけど、欠点を見つけ出して指摘して分析して解説することが鋭くて賢いことだという風潮があるのではないか。

かつて一億総白痴化一億総中流と言われ、今は一億総活躍という標語もあるが、一億総批評の時代でもある。

予め文句を言うことが想定されているのではないか、その期待と注文に応えるべく文句を言うテレビのコメンテーター。

あれもダメ、これもダメ、ここがダメ、だからダメ という批評が巷にあふれている。

☆★☆

モノを悪く言うのは簡単ではないのか。

 

Google検索すれば、罵倒罵詈雑言はすぐにヒットする。

モノを悪く言うのって簡単だ。

 

褒める方が難しいのではないか。

 

よくもないモノを褒める提灯記事に釣られたくないという警戒意識が働き、提灯記事に対する批評が始まるという予定調和。

いいモノを見出して褒める方が難しいのではないか。

☆★☆

いつも褒めていると提灯記事と言われる。

 

いつも厳しいのに偶に褒めたりすると裏に何かあるのではないかと疑われる。

あんまりきつい事を書くと、この前の記事は何ですか。とか言われて取材がやり難くなることはないのか。

取材時の約束事で出せる話と出せない話がある。

時期を見て解禁となる話もある。

取材先の信用を失えば取材の制約が生じたり広告収入に影響が出る。読者の信用を失えば売れない。という板挟みではないのか。

☆★☆

褒めても提灯と言われない稀有なメディア

 

メーカーの広告がない。発売前の試乗を行わない。コネがない。弱みが逆に利点になる。

 

輸入車ばかりを褒めている訳ではない。国産でも褒められる車種もある。

輸入でも国産でもダメと書かれる車種もある。

 

1985年(昭和60年)の創刊以来 遠慮のない歯に衣を着せない過激な批判記事を売りにしてきた。創刊当初の記事の過激な言いっぷりには引いたものだった。

しかし、初代日産プリメーラ(1990年発売)の評価が高いところは波長が合うところもあった。

(古くは初代トヨタエスティマ(1990年)、6代目三菱ギャラン(1987年)、8代目日産スカイライン(1989年)、最近ではマツダCXー5(2012年)、アクセラ(2013年)、スバル・インプレッサ(2011年 新型はどう評価されるか)、フォレスター(2016年マイナーチェンジ版)、スズキ・アルト(2015年)、ソリオ、バレーノ(2016年)の評価が高い。)

 

誰が買うのか。

 

中身は月刊誌の連載の再録記事です。

連載のファンが買うのでしょう。

月刊誌の購入者が買うのでしょう。

 

ファン以外は買うのか。

 

大メーカーの人気車種の二つ星評価を見て、実際に車を買った人は面白くない。

人気車種を検討している人も面白くない。

スルーされるのではないか。

 

購読した後で本棚や端末に残すのか。

 

二つ星や三つ星の記事を読んでもワクワクしないから飽きて保存版とはならず雑誌媒体ならブックオフ行き、端末のメモリーからは削除。

四つ星以上の記事だけなら保存版にしようと思う。

☆★☆

評価メンバー エ=エンジニアリングコンサルタント(クライアントの製品がお題になったらどうするんだろ)、T=ベテラン実験ドライバー(現役なのかな?自社の製品が俎上に上ったらどうするんだろ)、チ=チューニングショップの社長兼エンジニア。元部品メーカーのエンジンニア。(定年退職した人かな?)通=自動車界の事情通。(ジャーナリストかな?)

 

評価の見かた ★=まったく買うに値しない。★★=ちょっと考えたほうがいい。★★★=一応オススメできる標準作。★★★★=積極的に買いの秀作。★★★★★=買わなきゃ損する超逸品。

……とあります。 ※( )内は推測です。

 

四つ星と五つ星のみ特集したならある意味バイヤーズガイドになるのではないか。

 

よいと思うモノを載せて、おすすめできないと思うモノは載せない。これなら検討する人の参考になるのではないか。

検討中に匿名の座談会形式で三つ星以下の記事を読んでもうんざりする。楽しくない。

実車を買った人が四ツ星以上の評価を見たら「うちはいい買い物をしたんだ。」と肯定感を得られて記念にとっておこうとするのではないか。

 

褒めるのが難しいモノの評論は月刊誌の連載でもう十分。

 

マガジンX/商品詳細 「ざ・総括。」 いま日本で買える24車総まくり

「クルマを愛するからこそ飛び出す、ホンネ辛辣な意見…」とあります。

 

褒めるのが難しいモノは別冊では無視する。

良いモノを これがいい と一冊にまとめる。

それを辛口のマガジンXがやるのは痛快ではないか。

吹っ掛けるのが思いやり という妙な逆説

妥当な線で持ちかける。相手ものめる条件で交渉する。間を取って痛み分け。

その方が早く話がまとまる。

……とは限らない。

まとまったはずの話が掌返し。先方の担当の上司が認めない。

相手の言いなりではないか。お前は仕事をしていない。というタイプではないのか。

 

こういう相手には吹っ掛けるに限る。

先方の担当者が仕事をしているところを見せる。

結論は同じだから時間の無駄だと思うけど、先方の担当者がこんなに押し戻しましたとアピールする機会をつくる。

 

最初に結論(本当の目標)を言ってはいけない。

こちらが結論から譲歩しないと相手の面子が立たないという面倒なことになります。

☆★☆

結果が同じならば、先方の達成感(満点ではないけど頑張った)と共に、こちらの目的が達成できているのが望ましい。

結果が同じなのに、こちらが目的を達成したときに相手が屈辱感にまみれるのはまずい。

先方が頑張ったという達成感を得るためには(面倒だけど)吹っ掛けなければならない。

数字と裏付けと仕組みと工夫で話をまとめる方が早いし得なのに。

 

合理的な交渉の結果よりも、吹っ掛けて押し戻された数字の方が得なのはなぜ?

合理的な交渉よりも、吹っ掛けられる方を選ぶのはなぜ?

☆★☆

吹っ掛けられているな。

 

いい意味に受け取る。手柄を取る機会を先方が与えてくれている。

押し戻す余地をたっぷり与えられていると考える。

それではまた。

 

☆★☆

品質に逆効果な作業の撤廃(現場を視て唖然、前からやっていることです。)、部材変更のコスト増よりも部材を変更しないことによる物流段階の損失の方が大、定期的に交換するコストよりも定期的に交換しないことによる損害の方が大。

 

速ければいいのか、所要時間が不自然に短くないか、キータッチがどんなに早くてもウインドウを開く端末の反応速度は変わらない(確認用の画面を全部開いていなかった)全部チェックが付いているのに全部やっていなかった、説明していなかった、全員知っている(はず)、全員やっている(はず)、説明するだけか、説明したことを理解しているか確認しているか。

 

人間だから間違いはある。見直した?見直してない。自分は間違えないと思っていた。

わかりませんでした。(わからないと思っていれば質問する)質問した?してない。知っていると思い込んでいた。知らないということを知らなかった。知らないと言うことが恥ずかしかった。知らないと言えばどやされると思って言えなかった。言わせない空気が支配していた。空気を作っているのは誰?

 

予測できなかったから仕方がない。A人類史上初のオリジナルな失敗、B以前にも起きたことのある失敗。どちらの可能性が高い?B

普段の〇倍を発注する。先方に注意喚起のため事前に電話を入れておく、先方の担当と打ち合わせをしておく。

電話を入れる1分も惜しんで発注だけした。先方も何かの間違いだと気を利かして電話を入れずにいつもの数量を納入した。言い合いをしても相手を責めても後の祭りです。

☆★☆

提案力の無さを体育会系的なノリでカバーしようとしてくる。

何か合わない、うるさい、パワハラ系ではないのか。

提案・商品 を採用しなかったら彼は彼女は帰ったらパワハラセクハラに会うのではないか。

一時的に同情してはいけない。

採用したら(間接的に)パワハラセクハラに継続的な加担をすることになるからです。

先方にこのやり方が正しいと誤解させてしまうからです。

☆★☆

原因不明、うやむやは突破口になる。

 

最初に自分たちで調査させる。

そら見たことか、出てこないじゃないか、内輪で庇い合っているじゃないか。

第三者、外部調査を入れる理由になる。

最初に第三者を入れると、独裁だ、寄り添っていない、和を乱している、手法に問題がある、と外野がうるさい。

 

最初に自分たちに任されたときに膿を出す。

膿を出したら処分される仲間が出る。

(内輪から)裏切り者と言われる。

しかし第三者の調査で膿が出たら仲間への処分はもっと厳しくなる。

自浄能力がないと見做されて処分される仲間の人数が増える。

最初に自分たちに任されたときに膿を出せるかで今後の展開が決まる。

それではまた。

 

 

 

 

 

 

 

 

戦前と戦後がごちゃまぜのNHK受信料制度

日本経済新聞 2016年9月27日 朝刊5面 受信料のなぜ?)

『20代男性はNHKの集金担当者の予期せぬ訪問を受けた。「テレビはお持ちですか?」 「無い」と即答したが、「携帯電話でワンセグは見られますよね?」 「携帯は旧式でワンセグは映らない」「車のカーナビはテレビが映りますよね。受信料をお支払いください」……渋々契約を結んだ男性は「テレビを見るためにカーナビをつけたわけじゃないのに」とこぼす。』

さいたま地裁は8月26日、ワンセグ機能付き携帯電話について「受信契約の義務はない」との判決を出した。常に持ち運ぶ携帯電話は放送法が定める「受信設備の設置」にあたらないというのが理由だ。』

『NHK受信料の支払い率は76%にとどまる。罰則がなく、家を留守にすることが多い人はテレビがないと言い張る人は払わずにすむためだ。一方でワンセグだけを理由に払う人もおり、NHKへの不満も大きくなっている。』

☆★☆

 

戦前のラジオ放送聴取料

 

戦前のラジオ放送には聴取料が存在しました。

社団法人日本放送協会によるラジオ放送であり、ラジオ放送が聴ける設備を設置した際に、逓信局から「聴取無線電話私設許可書」という許可書を取り、日本放送協会に聴取料を払うというしくみでした。

 

聴取料は月額1円でした。聴取料の導入理由は、放送を公益性の高い事業にすることで、民間企業による放送局設立を排除し、ラジオ放送を速やかに普及させるためでした。

無線電信法によって、放送の運用・番組内容について規定し、放送事業を大日本帝国政府の一元的管理統制の下に置くと共に、ラジオ放送を社団法人日本放送協会に独占させ、管理統制していました。

戦後の電波三法とNHK受信料制度の誕生

戦後はGHQにより、放送制度の民主化が進められました。

1950年(昭和25年)放送法などの電波三法を制定。これにより、民間企業による放送事業参入が認められるようになりました。

同時に、日本放送協会(NHK)は社団法人から特殊法人に変わり、放送事業を担っていくことになりました。

放送は日本国政府、企業等の圧力に屈さない様、いかなる組織にも依存する体制を無くす必要があり、その趣旨の下に、放送の受益者より、その負担金を徴収する「受信料制度」が誕生したのでした。(したはずでした。)

 

趣旨と微妙に違うような放送法第64条(受信契約及び受信料)

 

1協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、NHKの受信を目的としない受信設備又はラジ放送若しくは※多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。

※電波の使用周波数間の 未使用周波数を利用して、音声や文字・図形の情報を提供する放送。

 

放送はいかなる組織にも依存する体制を無くす必要がある が趣旨なのに なんで受信設備を設置することが要件になるの?

ワンセグでしょ、カーナビ付いてるでしょ てマジウザイ。

設備なんか関係ないでしょ。

 

各国の公共放送との比較

 

イギリス

]テレビやビデオデッキなどを所有するために、許可証を購入する「TVライセンス制度」制をとる。1年間有効のほか、月単位でも購入可能である。

受信料の不払い者を独自の機器などを使って特定したり、訪問調査するなどし、違反者に対しては罰金1,000ポンド(128,030円)が科せられたり、裁判を起こされて、その訴訟費用を請求されたり、警察に逮捕・拘留されるなどしている。

収納率は約98%。

 

フランス

フランスの公共テレビ放送(F2、F3、F5)は、フランス政府が完全保有するフランス・テレビジョンの傘下にある。

広告収入が認められていており、広告収入は総収入の約30%となっている。

受信料は税金として徴収され、不足分を国費で補助する。またフランス政府代表が、各テレビ局の最高意思決定メンバーとなる形態をとっており、財源・運営ともに政府が直接関与する。

収納率はほぼ100% 滞納者には税務当局の差押もある。

 

ドイツ

受信設備があるなしにかかわらず誰もが受信料を払う義務がある。

収納率 97%

 

 

収納率: 日本 76%、ドイツ 97%、イギリス 98%、フランス 100%

 

受信料

NHK 日本 14、545円(地上契約)(衛星は25、320円)

BBC イギリス 144.5ポンド(1ポンド128.03円) 18、539円

ARD ドイツ 215.76ユーロ(1ユーロ115.27円) 24、870円

フランス・テレビジョン 121ユーロ         13、967円

 

※為替レート 2016年10月8日時点

 

払わなければ差押や裁判を起こされたり逮捕されます。強制的に徴収されます。

 

なぜか?

受信料は民主主義の対価と考えられている。

タダにしたら国や企業の言いなりになってしまう。

独裁への道だと考える。

共産国の国営放送(中国のCCTV)は無料です)

ナチスのトラウマがあるからか、受信料を払わないのは反民主主義的という捉え方をしているのか。

☆★☆

日本はどうするか。

 偏向を防止するのが目的なら報道番組はスポンサーなしにする。

スポーツや娯楽バラエティはスポンサーが付いてもいいのではないか。(但し番組の趣旨に賛同すること、広告代理店を通さずNHKがCMを作成することを条件にする)

財政を改善して介入を防ぐ。

(フランス・テレビジョンの場合広告収入は総収入の約30%、BBCは17%となっている。

業務委託 NHKの職員ではなく民間企業などの受託者による集金もコスト、その費用を番組に使ってほしい。

集金スタッフを廃止して、欧州のように税金みたいにするのか。(隣の韓国は公共料金に上乗せして徴収)

NHK INFORMATION「平成27年度決算」

(平成27年度の受信料収納不能見込み金 11,087,000円)

 

金を払うのか払わないのかうやむや、ものを言うのか言わないのかうやむや。

 

受信機を持っているか持っていないかなんて戦前の許可書の発想のままじゃん。

受信機を持っていようが持っていまいが、視ていようが視ていまいが、関係なく(民主主義のコストとして)徴収するドイツ、フランス方式か。

 

或いは報道番組(と有料番組のCM)以外は有料放送にして視聴制限をかける。(受信料不払い世帯は朝ドラとかドキュメンタリーは視聴できない。NHKオンデマンドで支払者とは別途の料金がかかる)

こちらの方がコンテンツの質が上がる気がする。

受信料を支払っていない世帯のテレビではNHKにチャンネルを合わせると報道番組の時間以外は延々と有料放送のCMと広告収入を得るためのCMが流れる。

それで有料番組視たくなったら受信料を払う。(ネットで契約する)

そうでもしないと受信料を払っている方は納得できません。

 

それではまた。

 

「君の名は」をDVDではなく映画館で観るべき理由―三葉は8年瀧を探した。

hlo.tohotheater.jp

 

 

 

映画館で観るべき理由

 

 映画館の入場料が惜しいと映画はすべてレンタルDVDで見る人がいます。

経済的理由によりやむを得ない事情があるのではなく、経済観念で見ないという。

公開から半年経過してDVDがリリースされてから、映画館でみんなが見終わってから見る。遅れているとか気にしないという。

価値観は個人の自由だが、そのやり方が常に割に合うとは限らない。

☆★☆

テレビの画面サイズで見ても差し支えない映画もある。

テレビドラマみたいな映画はテレビで見ても差し支えない。

一方で画面の作り方が劇場サイズを前提にした映画もある。

映画館スクリーンサイズの 面 はテレビサイズになると点や線になります。

面なら細部や色調を分解、解像できるが、点になったら分解、解像できません。

機械が超優秀で色合いを分解しても絶対的にサイズが小さいので人の目でわからない。

 

映画館で観てからおさらいでDVDを見るのと、初めて見るのがDVDでは映画館に行ったという事実以上に映像体験が変わります。

☆★☆

「君の名は。」興行収入100億円突破 新海監督に聞く :日本経済新聞

なんだと シンゴジラを抜いて興収100億突破だと

 

 これは観なくては。(ミーハーめ)

社会現象として体験しておかねば。

 

本作は登場人物の目線がカメラ目線のように描かれています。

東京の空も、糸守町の空も自分が見上げているような視点で描かれています。

太陽の光とビルの明かり。人物と水面に映る陰影、建物の中や道に差し込む光、木漏れ日と彗星の尾の色合いのゆらぎ。

閃光と陽光と暁光と曙光と残照と仄明かり、光芒と光閃、※光彩陸離な様を背景に登場人物とストーリーと音楽が一体化した映像に引き込まれる。

この体験はテレビサイズでは無理だと思った。

※光が入り乱れ、まばゆいばかりに美しく輝くさま。

 

家でテレビで視聴しても空を見上げる感覚は体験できない。

寝転がって見ても無理。「何やってるの?」と言われるだけ。

☆★☆

当然ながら登場人物もテレビでは自分より小さくなります。

映画館サイズでは(実際には自分よりも大きいのを)等身大に錯覚します。

 

以下は(勝手な)補完が含まれています。 

三葉は8年瀧を探した

 

カタワレ時に互いの姿が目の前に現れて、入れ替わっていたふたりの体と心は元に戻った。

 

  瀧は3年前に三葉に託された組み紐を渡します。「今度は三葉が持ってて」

三葉は彗星災害から糸守町の人々を守る作戦を瀧から引き継ぎ、町長である父のもとへ走る。

山道を走り、町に戻るも力尽きて、つまずいて転倒して体が坂道で回転する。もうやめろと頑張れとの気持がない交ぜになる。

倒れて見上げた宙で彗星が割れたのが見える。糸守湖に割れた彗星が映っている。

……もう間に合わない、絶望が襲う、手のひらに名前を書いてもらったことを思い出す、最期に大切な人の名前を見ておこうと思う。

 「すきだ」……「これじゃあ 名前わかんないよ」

「すきだ」 昨日「誰?お前」と言った人が 「すきだ」

心が高揚する、力が湧いてくる。

泣きながら笑って顔を覆って立ち上がる。

(このタイミングでよかった、名前じゃなくてよかった、瀧は何よりも伝えたいことを書いたんだ、「誰 あなたは誰」ハラハラしながら ”手のひら” と心で叫んだ俺は完敗した。)

 

二人が出会えたことの肯定感。

お互いを大事にしていたことは周囲の反応でわかる。

変だけど!違うけど!イケてる!なんかカワイイ!

自分は相手の一部で、相手もまた自分の一部であるような交感の日々。

何があっても生き抜いて再び会う。

☆★☆

町長室に三葉の祖母、一葉と妹の四葉の姿がありました。

劇中では父 俊樹が一葉との諍いで家を出て行ったという経緯が描かれていました。

それでも三葉の話を聞いてほしいという一心で一葉は訪れた。

俊樹は二人から三葉の行動について聞かされます。

 

水の女は若い時に夢で入れ替わる。

義母 一葉も亡き妻 二葉も経験した。

三葉ではない何かが自分の前に現れた。

三葉の姿をしているが三葉ではない。「お前は誰だ」と言う。

(そういえば瀧は三葉の腕に「お前は誰だ」と書いたっけ もしかして似た者同士なのか)

 ☆★☆

町長室のドアを開けてすり傷だらけの三葉が入って来た。

※「お前、まだ(いたのか ニセ者め)」言葉をのみ込んだ。

誰か ではなく疑いもなく娘の三葉だ。

三葉は町の人々を避難させてと願う。外を見てと言う。

 

窓の外に目をやると彗星が二つに分かれている。

今朝役場に来て面会を求めるという、学校の時間ではないのか、話を聞くと彗星が割れると言いだす始末、どうかしているに違いない、病院で診てもらったほうがいい。

「彗星が二つに割れるだと、世迷言は宮水の血筋か」と言った。

現実に割れている、自分の目で見ている、世迷言ではなかったのか。

 

父 宮水俊樹は町長の権限で町民を避難させます。

三葉の話をそのまま言っても町民は信じない。

避難訓練を実施します。糸守高校に避難して下さい。

「なんだよ、高校に避難しろと言って、待機しろと言って、また高校に避難しろって」

「(停電で)真っ暗だし、ここにじっとしていても仕方ねえし」

 

テッシーもサヤちんも今朝 彗星が割れるという話を聞いたときは半信半疑だった。

しかし目の前で現実になっている。本気でヤバイ!

最初に信じていないだけに反動が大きい、ヤバイという気持ちが伝染する、避難訓練と聞いたが避難訓練どころの騒ぎでは済まないほど殺気立つ。

消防団も出動して移動を急がせる。年寄りを運ぶ、幼子をおぶる。

 

隕石の落下で衝撃波が来る。校庭に立ってはいられない。校舎の中にいたらガラスが割れて破片が飛んでくる。みんな伏せろ。

 

※一葉の話を信じて「お前まだ(三葉の中にいるのか)」と言おうとしたのなら瀧の前途は多難かもしれない。

☆★☆

8の符合

 

 彗星災害から8年後に二人は再会します。

二人は夢で同じ時間を過ごしていると思っていました。

場所(空間)と体が入れ替わっても時間は同じだと思っていました。

年が違うことを知っていたら「てめぇ 三葉」というセリフは出てこない。

 

瀧が飛騨へ三葉に会いに行くと3年前に(17歳で)彗星災害で亡くなっていました。

瀧は彗星災害の3年後の世界から三葉と夢で入れ替わっていたのです。

 

三葉が東京へ瀧に会いに行くと夢で入れ替わる3年前(14歳、背丈が17歳の三葉と同じです)の瀧でした。知る由もありませんでした。「覚えてない?」「誰?お前」

傷ついた三葉は糸守に帰って髪を切ります。隕石落下の前日のことでした。

 

彗星災害の8年後、瀧は22歳、三葉は25歳です。

 

  三葉は奥寺先輩と同い年? 三葉と同い年の女性が近くにいたということか。

その先輩は婚約指輪をはめていました。

三葉が社会人でも瀧が在学中の時点で出会えば(再会したら)障害もある。瀧が就職してからの再会が8年後になった。

あるべきところに導かれたのではないか。

 

そして三葉はヒーローになった。

 変電所爆破の計画犯

テッシー、瀧

 

変電所爆破の実行犯

テッシー、三葉

 

元に戻って瀧の記憶は薄れていきます。「大事な人、忘れたくない人、忘れちゃだめな人、誰だ誰だ誰だ名前は」手のひらの書きかけの一本の線を見て「なんだこれ」「俺、こんな場所で何やってんだ?」

 

しかし三葉は名前を思い出せない悲しみを抱えながら彗星災害からの生き残りをかけて奮闘します。

隕石落下から町の人々の避難の記憶、崩壊した町から避難して父 祖母、四葉と4人で新たな生活を始めた記憶、大学進学で東京に出て就職するまでの5年間、そして就職してから3年目に瀧と再会します。

8年間強い気持ちを抱いていた。愛されたい、カワイイと言われたい、守られたいを超越した女になった。

瀧と再会して目が潤んでいる。でももうヒロインじゃない。

瀧 三葉はつおいぞ 

 

四葉という証言者がいて自分の記憶にないことを聞きもしないのに説明してくれる。

「隕石落下の日の朝、町長の娘が ”このままだと今夜みんな死ぬ” と言った」 と週刊誌に載ったが、オカルトじみているので世間ではスルーされた。盛り上がったのはテッシーだけであった。

サヤちん「しゃべったのあんたねっ」 テッシー「違うって」

☆★☆

三葉と四葉の年の差は8歳。

 

 彗星災害の8年後に四葉は17歳になっている。

8年前の三葉に似ているのか。9歳にして巫女の口噛み酒を生写真と動画をつけて売り出そうという発想からして女子高生起業家になっているのではないか。

15歳になれば印鑑登録ができる。父 俊樹のサポートがあれば可能ではないか。でも口噛み酒の販売は許さないだろう。

 

自分の口噛み酒を飲んで1200年前にタイムスリップする。自分が知らない言葉を話して驚くが抜け目のない四葉は神のように崇められるようになる。

(主人公が抜けていなくても周囲が抜けていたら主人公が振り回されてドラマになります。) 

迷信深いのでみんな素直に四葉の話を信じて隕石災害から逃れるための避難を行いました。

1200年後には姉が人々を救います。

(1200年前 西暦816年は、日本の元号で弘仁7年。平安時代前期。第52代嵯峨天皇の時代であり、空海高野山金剛峯寺を開創した年です。)

 

入れ替らないのか?

 1200年前の人が現代に現れたら、目覚ましに驚き(早起きだから驚いて起きるのではなく起きてから驚く)、水洗トイレに驚き、テレビに驚き、車に驚き、電車に驚き、四葉の会社はメチャメチャになってめんどくさい。

因みに四葉が眠って夢を見ている夜の8時間は、1200年前は朝昼晩の16時間になります。ご都合主義ここに極まれりです。(自分で言うな)

睡眠は深いレム睡眠と浅いノンレム睡眠の交互の繰り返しです。

夢を見ているときはノンレム睡眠です。

夢で1200年前の先祖に憑依したときの四葉は一晩中ノンレム睡眠だったので、起きたら眠い。自分が1200年前糸守を救った記憶はなく「おかしいなぁ」

「お姉ちゃんの年下の彼氏、身近で会ったことがあるような気がする。東京の人だからそんなはずはないのに変だな」

 

(”早く起きない!” ”お姉ちゃん おーそーい” ※姉の方がのんびり屋さんのところがあるようです。姉の返事は「明日は私が作るでね」でした。

今日の朝食当番の姉が起きてこないと、早起きの四葉が朝食を準備しました。姉を寝かせたまま朝食を作りました、何てしっかりしている妹なのでしょう。父不在の宮水家を仕切っているのは四葉です、リーダーシップの資質ありです。)

 

※三葉は多感な時期に母を亡くし、父は家を出ていきました。

土地に根付いた神職の家であることも相まって狭い濃い世間の中で周囲からの同情とも好奇心とも言えぬ視線を感じて気を張りつめて生きてきました。

そんな三葉も瀧との入れ替わりの中で吹っ切れたのです。たまには抜いていいんです。

 

☆★☆

瀧は隕石か

 行動力がハンパない。

みんなを救うために テッシーと共作とはいえ、変電所を爆破する!

お前は隕石か!目には目を隕石には隕石をか。

この危機を救うには半端ではない行動力が必要だ。

三葉に対する陰口を聞いて机を蹴り倒したり、その片鱗を見せています。

三葉のままではここまでやらない。

未来からの入れ替わりが町を救う!

 

壊滅した町を見た後で、東京に帰る司と奥寺先輩を置いてひとり山中のご神体に向かいます。(フツーの人なら一緒に帰ってしまうぞ。)

 

 あきらめられない。

このまま三葉が死んでしまっていいわけがない。

ご神体に辿りついた瀧は三葉の半分(祖母 一葉にお前たちの半分だと言われた)口噛み酒を口にします。(濃厚な間接キスではないか)

(瀧と再会して口噛み酒を飲んだと聞いた三葉は赤面して「あれを飲んだぁ!ばか、ヘンタイ!」)

(「えぇー(なんで)」一葉から”三葉の半分”と聞いた、”結び” と聞いた。何かの糸口になればと思った。)(作り方を知らない、”半分”とは”口噛み酒”のこととは知らないから ”ばか” だの ”へんたい” だの言われる理由がわからない瀧でした。)

 

 

3年前の三葉に替わった。間に合った。生きている。

何も躊躇することはない、何もおそれるものはない。瀧は行動する。

瀧の行動の前に立ちはだかったのは三葉の父 俊樹でした。「お前は誰だ」

☆★☆ 

瀧は さんずい に龍です。龍は彗星を表しているのではないか。

 

宮水神社(三葉)に突っ込む彗星の隕石(瀧)

1200年ごとに巡る出会い。

1200年ごとに巡る出会い。

 

 だから ”君の前前前世から僕は君を探しはじめたよ” なのか。(勝手に)

JASRAC 220-4636-4)

 

1200年前、前世で瀧と三葉は彗星災害に引き裂かれた。一部の避難して来ていない人々を連れに瀧は戻り、帰らぬ人となった。

命は助かったものの記憶をなくし、名前も思い出せず、彷徨い糸守から去りました。

 

糸守に帰還した三葉の祖先一族は救えなかった人々と未来のために災厄の地にご神体を祀り、神社を建立しました。

それが繭五郎の大火で古文書諸共消失しました。

 

 

nikoichix.hatenablog.com

しかし、これもあるべきところに導くための過程だったのです。 

 

☆★☆

再会した二人の前に立ちはだかったのは俊樹よりも寧ろ四葉でした。

 

俊樹は自分を絞めた行為に対して乱暴な男ではないのかと娘の身を案じましたが、三葉を救いたい一心の、町の人々を救うための(テッシーもサヤちんも救いたい!)正直さ懸命さから来る必死の行為であったと男として共感したのです。

 

一葉の話のとおりなら、あの時、姉の中にいたのは「瀧さん」

四葉は反発します。素直に祝福する気になれない。「どうして一緒にいられるの!信じられない!」

そんな日々の中、四葉は夢を見ます。1200年前の夢を見ます。

朝、目覚めた時、わけもわからず涙が流れている。

二人はついに会えたんだと腑に落ちます。

二人の記憶がないことが無性に悲しく思えてきます。

一葉は諭します。これから二人が確かめ合っていくことだと。

四葉は8年前の話を封印するのでした。

 

☆★☆

(なんで姉妹ふたりで1200年の歴史にしてしまうの?)

「三葉と四葉の母の名は二葉、二葉の母の名は一葉

一葉の母の名は? 一葉の祖母の名は? 君の名は」

(うるさい!)

 ☆★☆

 

ネタばれ注意なんて書きません。

 

 バレたっていいじゃないか。

公開から1ヶ月以上経って、世間には情報があふれている。

(海外から帰ってきた人はどうするんだ)

そんな3階から目薬みたいな話、1200年ぶりに巡ってきた彗星からの隕石が同じ所に落ちる話を見た後では知りません。 

☆★☆

エンドロールが終ってささやきが聞こえる。

 

「泣いちゃった」「泣くとは思わなかったのに泣いちまったよ」

一方で

「わかんない」「入り込める人でないと面白くないよね」

なんだと。 おばさんか(おじさんのクセに)

入り込めるつかみはあるでしょ、瀧と司と高木が一緒に弁当食べたり、放課後にカフェに行ったりするシーン。あこがれの異性の先輩。一緒に旅行行ったり(東京駅で待ち構える司と奥寺先輩を見た瀧が「なんで こんなとこにいるんすか!?」のシーンが超受けた)こんなことあるある、あったあった。(カフェなんて洒落たものはなくて喫茶店だった。)

そういう思い出はないのか。それとも完全に忘れてしまったのか。

 

「もの足りない」

なんだと。  中2女子か(なぜ中2と決め付ける)

おじさんはお腹がいっぱいになのに。(誰のおじさんだ)

中2がモノ足りないと言う……ハタと膝を打った。

そりゃそうだよね。なんたってこれからだもんね。

 

それではまた。(観に行こう)

 

(2016年12月13日追記)

12月12日時点の興収 205億円 歴代4位に

1 千と千尋の神隠し 308億円、2 タイタニック 262、

3 アナと雪の女王 254、5 ハリーポッターと賢者の石 203、

6 ハウルの動く城 196、7 もののけ姫 193、

8 踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを閉鎖せよ! 173、

9 ハリーポッターと秘密の部屋 173、10 アバター 156

(興収額出所 興業通信社 日本経済新聞2016年10月25日13面) 

☆★☆

となりのトトロをリバイバル上映してほしい。(劇場の大画面で観たい) 

 

となりのトトロ (ジブリ・ロマンアルバム)

となりのトトロ (ジブリ・ロマンアルバム)

 

 今の子供たちはDVDでしかトトロを知らない。

映画館のスクリーンで見たことがない。

 

月夜の晩に トトロが庭でヴワッと言いながら引っこ抜くような動作をする。

芽がポンッと音を立てて出る。

芽がどんどん伸びて集まって一本の木になる様は覆いかぶさってくるようで、のけぞってしまう迫力がありました。

テレビサイズでは無理、再現不可能。体験できない。

宮崎作品数あれど、是非映画館で見てほしいと思うのは となりのトトロです。

 

ジブリアニメ「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」の公開は東映系でした。

となりのトトロ」と「ほたるの墓」から東宝系の公開です。

2018年は となりのトトロ公開30周年です。

 

 

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